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『流星の音色』(1)

2022.8.8(Mon.) 17:00~20:15
新橋演舞場 1階17列20番台
(センターブロック上手側)

松竹オリジナルミュージカル、この日が5日目です。
当初は8月2日の開幕が予定がされていましたが、公演関係者に陽性者が出たとのことで、2日遅れの8月4日が初日となりました。
(その後、8月9日昼の部も中止になっていますが、8月9日夜の部から再開されています。)

個人的にも8月3日のmy初日が流れたこともあり、なるべく初見までに内容的なネタバレは見ないようにして。とはいえ、ある程度はだいたい分かりつつ、百聞は一見にしかず、ということで数年ぶりの新橋演舞場へ。
新橋演舞場は自身初ではなく、三宅裕司さん主宰のシリーズ物で(笹本)玲奈ちゃんがゲストヒロインで来て(2016年6月)以来となります。

初見の感想としては「演舞場の機構を最大限生かしたエンターテイメント」だなと。話には聞いていましたが、特に2幕ラストのステージパフォーマンスは圧倒されるものがあり、流石と感じさせられました。
ステージの演出に圧倒される反面、芝居の演出に乏しさは否めません。

物語では主演の京本さんと父親役の内海さんが「海の星」、ヒロインの真彩(希帆)ちゃんと母親役の(新妻)聖子さんが「山の星」ということでそれぞれ親子関係にありますが、真彩ちゃん、聖子さんは流石のミュージカル経験もあって、歌、芝居歌、そして芝居の作りに一日の長があります。

聖子さん演じるフローラーリアが娘役の真彩ちゃん演じるシルウァに「王家に生まれし自覚」と諭していると、なんか違う物語を想像したりしますが(笑)、聖子さんが愛情故の強い想いを歌に乗せる様は、圧巻の一言。演舞場の客席に押し寄せる圧が凄いです。親のエゴであることも薄々感じながらも、自分が苦しんだ過去を、愛する娘には味わって欲しくない、その想いがあったことが徐々に分かってきます。

※聖子さんがアイシスやっているうちに真彩ちゃんキャロルで見てみたい。嬉々として呪われ回避しそう(笑)

対するシルウァも、最初は母の存在の大きさを前に言い返すこともできなくて、歌もか細く歌っていますが、恋に出会い、自我に目覚め、より生き生きと歌うようになっていく変化を歌で聞かせるのは流石の技術です。

トップ娘役とはいえ、こんな夢々しい役とはほぼ無縁だった真彩ちゃん。あえて近い役を探しても『はばたけ黄金の翼よ』のクラリーチェぐらいで、今後も今回のような夢々しい役は恐らくないと思われるだけに貴重です。(願わくはドレスがもう少し…何とかならなかったのかなと(苦笑))

自らがこの舞台で求められた「主人公の心を動かす澄んだ、真っ直ぐな歌声、存在」と寸分違わぬ存在として立てたのは、豊富な舞台経験のなせる技。
真彩ちゃんは演出家の求めるものをきっちり体現するタイプと思われるだけに、恐らく今回はそういった羅針盤がなく(薄く)、この役を作り上げられのではと思うと、とても貴重な経験をされたのかと思います。

真彩ちゃんファンの中では有名ですが、真彩ちゃんにとって聖子さんは「舞台を目指すきっかけ」となった方。今回のパンフレットでも念願の再対談を果たされていて、とても濃い、心通じ合う対談をされています。

真彩ちゃんがトップ娘役当時、CS放送「宝塚スカイステージ」の「トークリクエストDX」に聖子さんをゲストにリクエストされ、オンエアされたのは2019年3月(時期的には『ファントム』のクリスティーヌ・ダーエをやっている時です)。

当時は「外部の方をなぜ呼ぶのか」という心ない言葉が聞こえもしましたが、真彩ちゃんはその機会に聖子さんとお話されることで、改めて「娘役としてどう振る舞えばいいか」「自身をどう伸ばしていけばいいか」を会得されたのだと、今見返しても感じます。

聖子さんがその対談の最後に真彩ちゃんにかけた「いつか同じ板の上でご一緒できることを願っています」とお話された言葉が、テレビではわずか4ヶ月(同年7月の「FNS歌謡祭」で「輝く未来」でデュエット)、舞台でもわずか3年足らずで叶ったのは、真彩ちゃんの努力が運を呼び寄せたものと思います。
が、流石に、それ以上を作品に求めるのは、望みすぎだったかもしれません…。

主演の京本さんとの相性もぴったりでしたし、次はベーシックなミュージカルでご一緒する姿を拝見したいと思いますし、もちろん、真彩ちゃんと聖子さんの再共演も心待ちにしています!

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