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『Beautiful』(6)

2020.11.15(Sun.) 13:00~15:50
 帝国劇場 2階L列10番台(下手側)

2020.11.28(Sat.) 12:00~16:20
 帝国劇場 2階I列20番台(センターブロック)

 3年ぶりとなった再演は2回の観劇。

 11月は入社以来最も大きいプロジェクトの稼働があったこともあり(何とか軌道に乗った模様。)、観劇回数を絞りに絞ったこともあり、音楽が大好きなこの作品も最小限の2回。

 上手くバランスが取れて、唯一のWキャストであるキャロル・キングも平原キャロル、水樹キャロル1回ずつ。

 改めて思いますが、キャラクターがここまで違う2人のWキャストは本当に面白くて、光量が違って感じます。

 平原キャロルは「かがやき」のキャロル。強い光量で存在を鮮明に主張し、歌声で物語に説得力を持たせる様が印象的。
 水樹キャロルは「きらめき」のキャロル。アイドル性強く魅力的なキャラクターを構成し、歌声を物語に溶け込ませることで説得力を持たせる印象。

 それゆえ、平原キャロルだと迷うことが少し不自然に感じるし、水樹キャロルだと決断することが少し不自然に感じることもちらほら。

 キャロルのモチベーションの大きな部分は、母親への反抗というか「母親のようにはなりたくない」という思いがあったと思うのですが、母親が最初に語った「夫を許さない」という気持ちに対して、キャロルがジェリーを、カーネギーホールでの再会を経て、「赦す」気持ちになったように見えた様が、「キャロルは母親と違う道を進めたんだな」と思えて、とりわけ水樹キャロルにそれが見えて印象的でした。

 浮気相手のマリリンへの密会発覚の後の様は、水樹キャロルより、平原キャロルの方がショックが強そうで意外でした。初演は肚を括っているのは平原さんの方が強かったですが、水樹さん曰く「(お腹の子と)2人で舞台に上がる体験なんてなかなかない」と仰っていた変化故なのか、水樹さんの方に覚悟が見えたのが新鮮でした。

 ほぼ初演キャストが集結した今回、再演で新キャストになった2人のうちの1人、マリリン役。初演は綿引さやかさん(びびちゃん)で、再演は清水彩花ちゃん。

 この役はキャロルの夫・ジェリーと関係を持つ役ですが、その色気も印象が違っていて、どこか無自覚な色気を感じた初演・びびちゃんマリリンに対して、はっきりと自覚的な色気を見せた再演・彩花ちゃんマリリンにびっくり。歌手・マリリン・ウォルドとして、キャロルに対する対抗心が見えたのも興味深かったです。

 今回は海外スタッフが来日できない関係もあり、演出のリメイクを上田一豪さんが担当されています。それ故に、初演よりも芝居の濃さを感じることが多かったのも印象的で、個人的にはもっと落ち着いて見たかったという思いが強かったです。

 大楽カーテンコールのご挨拶は全員バージョンで動画がほぼノーカット(数秒しかカットされていないです)で公式に載っていますが、とりわけ印象的だった剣さんのご挨拶を。

「言うことのうち99は間違っている私(の役)ですけれど(笑)…(中略)大切なものは目には見えないとは申しますが、我々のやっていることがどう届いたかは目には見えないわけですが、我々のやっていることが大切なものだったんだと思っていただければ嬉しいですし、我々もそう思って、今日のお客様の笑顔を拝見して、さらに頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」

 これだけの難しい状況の中、機械トラブルによる1回の中止はありましたが、それ以外の中止はない完走をされました、キャスト・スタッフのみなさまのご尽力に感謝です。

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