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『CHESS THE MUSICAL』

2020.2.5(Wed.) 18:30~20:50
東京国際フォーラムホールC
3階4列20番台(センターブロック)

梅芸主催公演で、大阪・梅田芸術劇場から始まったこの公演。
自身の宝塚遠征とわずか3日ずれて組み合わせられず、my初日は今日までずれ込みました。

前評判通り「凄い」の一言。
圧倒される空気感、黒で統一されたアンサンブルさんの衣装が時代の威圧感を感じさせます。

チェスの世界選手権の対戦がアメリカとソビエト連邦、時は冷戦時代。
ともなれば、その対戦は対戦主の単純な争いに止まらず、2大大国の代理戦争の意味も持ってくる、そういう物語。

この物語で大きく感じたのは「駒」の存在。
チェスにおいて盤上で動く「駒」の意味ももちろんですが、登場人物それぞれがどう生きるか、「駒」としてそれぞれがどうあるべきか、それを強く感じて。

大国の代理戦争に巻き込まれ、チェスでの戦いだけだったはずが、家族、そして恋愛まで含めて、平常心を乱させるようなソビエト連邦の策謀家モロコフ(増原さん素晴らしい)の様に、主人公アナトリーは押されていく。

<以下ネタバレあります>





印象的だったのはラストのアナトリーの人生の選択の後ろに写る空港の出発ボード。

あなとりー(ソビエト連邦代表)はチェス選手権で優勝した後に亡命。対戦相手のセコンドで、大会後もしばらく行動をともにしていたフローレンスと一緒に行くか、それとも妻・スヴェトラーナと国に戻るか。

空港の出発ボードは、
2つの行き先だけが搭乗受付中。

8時30分発のニューヨーク行き、

8時55分発のモスクワ行き。


主人公が取った選択肢は、ニューヨーク行きを「見送って」、モスクワ行きに乗ること。

冷戦時代のソビエト連邦から一度は亡命し、チェスの力量があるとはいえ、また家族を人質に取られているとはいえ、亡命を取り消してソビエト連邦に戻る決断はすごく重く感じて。

大国の代理戦争に巻き込まれ、今後自らが駒のように動かされるのだとしても、それでも駒として必死に生きる決意を感じて、とても納得するストーリーでした。

衣装黒一色のアンサンブルさんも、この作品の「大事な『駒』」として存在していて、統一性がありながらも、一人一人が一人一人の個性を纏って駒として生きる様は、正にプロの仕事と感動しました。

びびちゃん(綿引さやかさん)の定番ポジションは、シュガーさんの直下向かって1人下手側(つまりアンサンブルさんの最上段下手端)でした。エンディング時は最前列下手端。

個人的には領事館のシーンが面白い動きしてて好きです(笑)←ここは上手から2人目

・・

冷戦時代、代理戦争といった事柄は普段使わない部分の頭の細胞(笑)を使ってとても新鮮。

字幕を見ながら場面を追うのは、正直大変でしたが、字幕を見て引きで見ないとやっぱり難解ではあるので、まずはストーリーを理解した上でオペラグラスで細部を見ることをお勧めします。

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