« 『青山郁代4thソロライブ「CARNET」』 | トップページ | 『LA DIVA』 »

『(愛おしき)ボクの時代(2)』

2019.12.1(Sun.) 13:00~15:50
DDD青山クロスシアター
C列1桁番台(下手側)

1stプレビュー、2ndプレビューを経て前日(11月30日)が本公演初日。
この日が本公演2日目です。

以前だったらプレビューからの変更点を血眼で(爆)探すように見ていたと思うのですが、今では変更から生まれた空気感の違い方に興味があって(以前ほど記憶力が続かないというのもありますが笑)、実際見てみるとずいぶんと整理された感じ。

特に2幕の収束の仕方がとても滑らかになっていて、物語に軸がしっかり通ったように思いました。天狗から戸越への語りかける歌詞の変化は特にそれを感じました。世代間の想いのキャッチボールという主題をはっきり見せていた感。

それに比べると1幕ラスト前と1幕ラスト曲との飛躍が少しく気にかかりました。

ミュージカルでよく言われる「いきなり歌い出す」という指摘よりもむしろ、「いきなり歌を持って物語が飛躍する」(聞く側がついていけない)方が引っ掛かるところです。

お持ち帰りソングが「これ!」というものが出てきにくいのも弱いところですが、その中でも佳曲はいくつもあって、特にきびだんごガールズ(岡村さやかさん、梅田彩佳さん、四宮吏桜さん)3人のハーモニーが絶品な、M16「愛を教えて」が素晴らしいです。

・・・

この日のアフタートークは、演出・脚本の西川大貴さん、先輩演出家・俳優の吉原光夫さん、出演の梅田彩佳さん。
当初は西川さん&吉原さんペアでしたが、追加で梅田さんの出演が発表され、光夫さんがtwitterで「2人だけじゃダメなのか」とツッコんだからか、むっちゃ怖がってる梅ちゃんという構図(爆笑)。
お3方は去年、この劇場での『Day ZERO』という作品で吉原さん演出で組んだ関係、でもあるそうで、あのツイートはネタ8割ということのようで(笑)

とにかく内容が濃いトークショーで、全部書いたら寝られないぐらい(笑)なので程々にしておきますが、とりわけ光夫さんがいつも以上に気を遣って言葉を選んでいたのが印象的(ご自身もおっしゃってました)。

光夫さんご自身「他の人の意見を聞いて演出するなんて自分じゃ考えられない、それじゃ自分の作品じゃなくなっちゃう」と仰っていて、でも西川さんのことを大事に思っていて、彼のチャレンジに水を差したくない思いを言葉の端々に感じました。

(どういう感じで今回の企画に取り組んでいるか問われて)、西川さん「ゲネやプレビュー初日終わりは本当に色んな意見をもらってキャパ越えちゃったんですが、それを自分の価値観でジャッジし続けた結果、今は色んなことを言われても『あの意見とリンクできるな』とか、ジャッジが早くなった」と。

「意見を聞く」ということに関しては光夫さんはそれこそ「ありえない」という立場で、光夫さんと西川さんが真逆に見えつつも、西川さんのそのスタンスは「アイディアは出して貰いながらも、最後は自分でジャッジすることで自分の価値観で通している」ことに見えて、それが光夫さんのコメントで見えたのが、意味あるトークショーだったかと。

口数はそれほど多くなくても梅田彩佳ちゃんの言葉で印象的だったのが「自分で検索するけど、その意見に一切引きずられないようにしている」と。「大貴のことを尊敬しているから、大貴が選択したもの『だけ』 を確実にやるようにしている」と仰っていたのが流石で。

それを受けて西川さん「演出家は先生ではないので、価値観を一致させるために僕はいる」とおっしゃっていたのが印象的でした。

・・・

光夫さんの言及で興味深かったのが「大人世代でこの作品に接することがどういうことなのか」ということ。
若者よりも長く生きてきて、経験相応の「鼻」(意味合い的には「プライド」的なものに感じました)を持っている人たちが、若者を認めるということがどういうことなのかを考えると、そういう方の「鼻」を折ることができるのは愛する女性なのかも、と仰っていたのが成る程、と感じさせられました。

・・・

本編2幕で出てくる、天狗(大人世代)からの「努力の後には希望が『あった』」という言葉を聞いて、不意に涙が流れて、自分でも自分が分からなくなる瞬間があって。

自分は40代なので、団塊世代の60代と若手世代の20代の間に挟まれる立場ですが、入社して20年を過ぎて、入社したときに目標としたポジションに来れて、でも、これほどまでに大変だとも思ってなかったし、これほどまでに報われないとは思ってなかったので、若手とは違った意味で先が見えないように思えたりしているのですが(苦笑)、自分の感じた、上位世代からの理不尽をなるべく若手に押しつけないようには生きていきたいし、かといって先輩の経験を軽視するような育て方はしたくないし、という意味で日々勉強だな、と思った次第でした(個人的な感想に落ちましたが)。

 

 

 

|

« 『青山郁代4thソロライブ「CARNET」』 | トップページ | 『LA DIVA』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 『青山郁代4thソロライブ「CARNET」』 | トップページ | 『LA DIVA』 »