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『人生のピース』(1)

2019.8.10(Sat.) 18:30~20:40
東京芸術劇場シアターウェスト
C列10番台(センターブロック)

初日の8日も観劇予定だったものの、職場の納涼会で幹事だったため泣く泣く見送り、この回が初日。

あえて原作も見ずにこの日が初見。

女性3人、木村花代さん演じるキャリアウーマンの潤子、五十嵐可絵さん演じるみさ緒、青山郁代さん演じる礼香。3人の同級生が、社会人となってそれぞれの道を歩み、それでも「友情」は続いていたある日、礼香が発した「重大発表」が3人それぞれを変えていきます。

テーマは「婚活ミュージカル」。

小学校の国語教師の礼香がお見合いで結婚することになった、と「発表」するわけですが、その時の礼香のどことなく誇らしげな様子が、郁代ちゃんが演じたからこその絶妙な高飛車感(笑)。

潤子とみさ緒が、「(礼香が)悪い子じゃないのは知ってる。けど、あのキラキラ感と勝ち誇った感じにイラッとする」って感じに受けとる感じが本当に絶妙(笑)。

花代さんもこのテーマの物語に出るのはとても驚きましたが、バリバリのキャリアウーマンながら、気づいたら若手には入らなくなっている年頃。

後輩から頼られ、上司から「形の上では」任せられる立場だけど、世間の既成概念の「この年齢だから結婚しなくちゃ」という圧からはなかなか逃れられない…そんな立場。

この作品で面白いのは、子役として2人の女の子が登場して物語のMCを担当していること。
ぞしてそれがむっちゃ毒舌(笑)。

「そうそう、こう突っ込みたくなるよね(笑)」って感じが絶妙なのと、たとえば職場でたくさん登場人物が出揃ったときに全部説明してくれる親切仕様。

舞台というと登場人物の説明は物語の中で読み取っていってね、というのが標準的ですが、新時代の作りというか、字幕が当たり前のドラマに近い考え方なのかもしれません。

ミュージカルといえば、頻繁に見る私のような人が言うのも難ですが、やっぱり世間的に言えば非日常というか、どことなくぎこちないところがあるもの。

今回、「婚活」というテーマはミュージカルに通じるものがあると感じて、というのも、いつもの自分(日常)からあえて気持ちを作って臨む、というところが似ているんじゃないかなと。

それでいて、物語が進むにつれ、非日常のぎこちなさが薄れて、ありのままの自分を見せることにためらいが薄れてくる。

婚活にどう取り組むか決めかねている潤子。
結婚が決まったのに自分が本当に認められているのか確信が持てない礼香。
結婚を目指していなかったのに相手を信頼できたところから自然に一緒になることを認識できたみさ緒。

三者三様の進み方はあれど、それぞれがそれぞれの視点で、世間からの画一的な見方に囚われずに、道を見つける様がとっても前向きで。

この作品はTipTapでおなじみな、世界の小澤先生こと小澤時史氏が音楽を担当されていますが、いい意味でミュージカルらしくない、というかTipTapぽい。

登場人物に寄り添う音楽から、登場人物を面白おかしくはやし立てる音楽から、小澤さん得意のブラックな味付けもあったりで、とっても楽しい。

歌声も花代さんと郁代ちゃんの絶品なデュエットも堪能できて、このキャパシティでこの完成度は期待以上!

登場人物では吉田萌美ちゃんのキャラクターも面白かったし、皆イキイキしてたのは、座長の花代さんのお人柄あったからこそだろうなと。

とってもいいカンパニーなので今日(12日)で終わってしまうのが残念ですが、当初予定だった3回観劇すべく、今日はマチソワです。どんな印象を持つか楽しみです。

 

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