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Galaribbon「Another Door」

2018.2.11(Sun.) 13:00~15:55
SARAVAH東京(渋谷)

活動開始10周年、そして再開1周年のTMA(東宝ミュージカルアカデミー)1期生ユニットのGalaribbon。
池谷祐子さん、岡村さやかさん、本井亜弥さんのお3方。
再開ライブ以来の今回のライブは、第1部が劇構成(オムニバスストーリー)、第2部がミュージカルライブという、面白い試み。

第1部はそれぞれ1人ずつメインのストーリーということで、3作品。それぞれメンバーが演じたい作品を持ち込んで、ながたく氏(永野拓也氏)が演出。

ネタバレ行きますので明日ご覧になる方は回れ右でーーーー。





行きますよ?

今回のGalaribbon、
第1部は三者三様の病み方
第2部は三者三様の光り方
が印象的で(笑)

第1部のトップバッターは岡村さやかさん。お題は「うらむらさき」。樋口一葉さんの未完の作品だそうで、文体が完全に昔の言葉ということもあり、やんさん曰く「最初この本を岡村さんがやりたいと言ってきた時になんだか全然分からなかった(笑)」そうで。それでも稽古しているうちに、さやかさんが何を思ってこの作品を演じられたいと思ったのか分かってきたと仰っていました。

物語的には、物分かりの良い旦那様に従順でありそうに見せながら、その実その立場を利用して裏であんなことやこんなこともやっちゃう、大人しさの中にある二面性のようなものを表現した作品。
役柄的には直近の『しゃばけ弐』のお雛ちゃんが性格黒いとこの役になる感じ(爆)。

さやかさんの演じる役は(少なくとも私が観るようになってからは)優しい、内向的な役が多いように思いますが(『BIRDMAN』のドロシーのみ力強く除く)、ご自身のMCから拝聴するに、「自身の持つ黒い部分に対して、それが赦されるものなのか自問されている」ことに、この作品が琴線に触れた部分があったように感じます。

このドラマはそれぞれ1人3曲を劇中に入れて構成していますが、さやかさんパートの1曲にジキハイのルーシーのソロが。娼婦という立場なのにかかわらず、というかだからこそ、ルーシーのピュアさを表現したこの曲がこのストーリーに入ってきたのが、逆説的に興味深かったです。
なんだかんだで黒いさやかさん、実に楽しそうなんですよね(笑)。

2作品目は池谷祐子さんの「サロメ」。副題が「片思いが過ぎるサロメ」って時点で、やんさんワールドの発動が予感できるわけですが。某「ダンシング・ヒーロー(荻野目洋子さん)」で髪ぶんぶん振り回して踊りまくるやんさんに爆笑。
サロメは預言者ヨカナーンに片思いをして、ヨカナーンが欲しくてほしくて、最後はヨカナーンの生首を得るけれども、傍から見れば片思いが過ぎた結果、結局なにも得ていない。
「他人がどう思うより、自分がどう思う方が大事」というあたりが、やんさんがこの物語を選んだ部分に感じました。

3作品目は本井亜弥さんの「ロビンのおじいさま」。本井さんがおばあさん役で、2人(さやかさん、やんさん)が道に迷ってやってきた先が、そのおばあさまの家。物語の始まる前に本井さんがこの作品を選んだ理由を話されていたのですが、「普通に見える人にも実は歴史があって、ドラマがある。それを描いているこの作品がやりたかった」と。本井さんの演じるおばあさまが、何だか過去に縛られているかのような、「幸せになる権利は私にはない」と語っていらっしゃるように見えて胸を突かれます。2人の無邪気な、自分を求めてくれる姿に救われるような姿は、とりわけ今回の3作品の中でも一番、「この3人だからこそGalaribbon」という部分を表現されていたように思えました。

第1部のセットリストです。フォロワーさんご協力感謝です。

<さやかさんパート>
1.デンジャラス・ゲーム/ジキル&ハイド
2.Feeling Good/マイケル・ブーブレ
3.千の夜を越えて/Aqua Timez

<やんさんパート>
1.けもの道/Cocco
2.ダンシング・ヒーロー/荻野目洋子
3.カブトムシ/aiko

<亜弥さんパート>
1.Nessun Dorma/トゥーランドット
2.(主催者発表待ち)
3.懐かしい歌を/Once Upon A December

そんな、三者三様の病み方(爆)から打って変わって、第2部はいつものライブ進行。
会場内もちょっと安心した感じが(笑)

セットリストです。

●第2部 ※特記なき限り3人
1.Longest Time/movin' out
2.Super Trouper/マンマミーア
3.under the sea/リトルマーメイド
4.My Favorite Thing/サウンド・オブ・ミュージック
5.Shall We Dance?/王様と私
6.I got rhythm/クレージーフォーユー
7.墓場にて/オペラ座の怪人(岡村)
8.Dancing Through Life/Wicked(3人+大野)
9.Someone like you/ジキルとハイド(池谷)
10.Don't Rain On My Parade/ファニー・ガール(本井)
11.I will never love you/サイド・ショウ
12.I Love you,愛の果ては?
  /I Love you,愛の果ては?(3人+大野)

【アンコール】
13.I will follow him/天使にラブソングを(3人+大野)

今回の選曲で一番興味深かったのは3人のソロ。
ジキハイといえばさやかさんの定番でしたが、今回はやんさんに変わり、さやかさんはなんとクリスティーヌ。その上「Think of Me」で来ると思ったら「墓場にて」だったのが意外でした。父親に必死に助けを求めるさま、なるほど面白い選曲でした。

「2人で1人」な『サイド・ショウ』のラストナンバーも、編曲して「3人で1人」にした流れも絶品だし、ゲストの大野朋来さん(いい声!やんさんがほぼ1回だけ共演したきっかけという『だけ』でゲスト出演を依頼したそうです爆)入ってのM12(自分的にはなうちぇんじ(I Love you,you're perfect,now change)の言い方の方がしっくりですが)も楽しかったし、第1部と違った意味であっという間でした。

この後の出演予定のMCしていたとき、3月の『A CLASS ACT』が、さやかさんとやんさん、アカデミー卒業公演以来の共演という話をさやかさんがされたら、本井さんが「私いない(いじいじ)」とツッコみ。
かと思えば4月1日(銀座ボンボン)の『親の顔が見てみたい(シルベスター・リーヴァイ特集)』ではやんさんと本井さんが組むので、さやかさんがいない(笑)、という着地点がない(笑)MCが面白かったです。

今回の新趣向が今後どう展開していくのか興味津々ですが、3人でしか見られない世界、3人だからこそ見られる世界がこれからも続いていくことを願っています。

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