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『She Loves Me』(2)

2017.8.13(Sun.) 12:00~14:40 A列1桁番台(下手側)
2017.8.13(Sun.) 16:00~18:40 D列2桁番台
               (センターブロック)
東京芸術劇場シアターウェスト

AKA Company第2回公演「She Loves Me」、あっという間に終わってしまいました。
生バンド(女性4人、男性3人)の贅沢な空間。
4日間(8月10日から13日まで)、うち2日間3公演拝見し、ほっこりな空気に浸れて幸せです。

この作品の温かい雰囲気がどこから来ているのかなぁ、と思っていたのですが、まずは作品の大部分を占める香水店「マラチェックパフューム」。

ボスのマラチェックを有川マコトさんが演じると聞いて、正直度肝を抜かれたというか、面白いなぁと思っていたので期待通り。
氏は強面系の表情でありながら、温かみある深いお芝居をされる役者さん。HOBO当時からとても好きな役者さんだったので、今回久しぶりに拝見できて嬉しかったです。

今回のメンバーでは芝居パートはさやかさんとtekkanさんが支えると思っていたのですが、2人とも歌も担わなきゃいけないので、有川さんの存在が有難く貴重に思っていました。ボスのマラチェックに心から心酔してる様のイローナなさやかさんの表情が素敵。

そしてマラチェックパフュームのポリシーが「いかにしてお客様に満足して帰っていただく(また来ていただけるか)」なので、サービス精神に溢れていて(それは営業故かもしれませんが(笑))温かい気持ちになります。

そしてもう一つの場が、アマリアが手紙をやり取りしている「愛しの君(dear friend)」と初めて会うことになるお店、この店のウェイターさんがとっても良いです。
「愛しの君」が現れない中、落胆するアマリアのことをとっても優しく慰めている…いや、「慰めている」という言葉自体が良くないかもしれないですね、寄り添っている感じがとってもほっこりして。

実際のところ、ちょっとウェイターさんとのシーンは時間的に掛け過ぎな感じもしはしたのですが、実は「愛しの君」がアマリアのことを見捨てたわけじゃない、ということをウェイターさんの言葉を使ってやんわりと伝えていたり(アマリアには伝わっていなかったようで、翌日は復活不能になってますが(笑)←彩ちゃんのやさぐれ感が最高です)。

「人が人を思う気持ち」をその2つの場面を通して表現しているからこそのこの作品の温かさなのかなと。

・・・

この作品で重要な位置を占める「手紙」。
アマリアにとっての「愛しの君」は「手紙」の向こうの相手。
ジョージにとっての「彼女」は「手紙」の向こうの相手。
お互い、その「向こうの相手」は別の人だと思っている(ジョージに至っては、自分と別の人だと思い込ませる工作(爆)をアマリアにしてる)わけですが、実は…という展開。

ミュージカルあるあるの上位に入るであろう、「喧嘩してるペアは最後はくっつく(笑)」の言の通り、案の定のところに落ち着きます。

「手紙」をテーマにしたミュージカルとして思いつくのは、今年再演されるクリエの『ダディ・ロング・レッグス』ですが、ダディの場合、似たようなシチュエ―ションの末、真実が判明したときに、女性側が「騙してたなんて!」って真綾さんが(爆)ブチ切れるじゃないですか。あれが普通だと思うんですよ、反応としては。

それからすると、シーラブの場合は正直、ラストが素っ気なさ過ぎる気がします。休憩含み2時間40分ということもあり、1幕で時間を使いすぎて2幕に時間が残らなかったんじゃないか(爆)と感じるぐらいに後半が駆け足なのはちょっと残念でした。

・・・

さてそれでは各キャストレビュー参ります。

ジョージ役の木暮真一郎さん。『王家の紋章』ウナス役で拝見して以来2役目で、今回いきなりの主役。ウナスの面影をちょっと感じたりして、見ている側の切り替えに困った時もありましたが、若さを前面に出して奮闘されていました。真摯な感じがとても良かったです。

アマリア役の島田彩さん。Tiptap『Count Down My life』の少年役で拝見して以来ですからかなり経つことになりますが、いじらしさと可愛らしさとパワフルさを兼ね備えた魅力的なアマリアでした。何といっても落ち込んで家でぐだぐだになってやさぐれる通称「アイスソング(Vanilla Ice Cream)」が最高すぎます(笑)。歌詞に「ジキルとハイド」が入っているのはネタですよね(笑)←彩さんとさやかさんの共演作

シーポス役のtekkanさん。直近ではAKA Company『tick tick BOOM!』以来ですね(galaribbonのゲスト回は拝見できなかったので)。ジョージの兄貴的な存在で、しなやかな芝居で作品を引っ張ります。実のところできる人だらけの「マラチェックパフューム」にあって、役的には劣等感を持っている役ですが、その辺りの小心者さ加減を表現されるのが流石です。さやかさんと2人のシーン(店2階でのやりとり)の空気感がお互い分かっている感じで凄く良かったなぁ(さやかさんが暴走するところに生暖かく付き合う感じが(笑))

イローナ役の岡村さやかさん。小南さん演じるコダリーに翻弄されるという、さやかさんにしては新鮮な役どころですが、女性らしさに磨きがかかっていて、それ故にイケメンにふらついたりするところが絵になりすぎてて可愛さ全開。以前から女性の厭らしさを見せずに、女性の本音を出すことに長けているさやかさんですが、今回はその集大成って感じ。1幕のさやかさんを見てて、どこかで見た感じの役だなぁと思ったら『ガイズ&ドールズ』のアデレイドでした(彼と結婚したくてしょうがない女性の役)。合う気がしませんか(爆)。

女性と男性をさやかさんの技で魅せきる、1人2役の通称「図書館ソング(A Trip To The Library)」が流石すぎます。
そして、某シーンでコダリーに「コダリーさんは恋愛のプロですから」と言い放つのもネタですよね(笑)←『レプリカ』

コダリー役の小南竜平さん。ダンサーとしては『エリザベート』『ロミオとジュリエット』では拝見していますが、演技を拝見するのは今回が初めて。さやかさんファンからしてみれば役柄的に敵に思えど(笑)、実のところさやかさんの今まで見たことがない面をたくさん見せて頂けてありがたい限り。いかにもなチャラい感じが最高でした(褒めてます笑)。前回も書きましたが、個人的な認識は”満佑子ちゃんのお兄さん”なので、満佑子ちゃんにこの役見ていただいて感想を聞いてみたかった気持ちでいっぱいです(笑)

マラチェック役の有川マコトさん。HOBO以来3年ぶりでしたが先ほども書きましたが期待通り!歌は流石に大変そうでしたがキャラクターで乗り切るって感じ。「入院したら特に男性は弱気になるよね」を地で行ってて納得。オラオラ系に見えながら、ジョージを後任に認めたり、アルパのやる気を認めたり、人を見る目があるあたりを上手く表現されていて流石です。

アルパ役の坂口湧久くん。MOZART(アマデ)→八犬伝と来て今作。「八犬伝」では歌声が不安なところも感じましたが、今回は安定。若者の前向きさがとても心地良かったです。
そういえば2幕後半、マラチェックさんに食事に連れて行ってくれることになって「ウェーバーズで食事!」という台詞が「ウェーバー家で食事」に聞こえてしまうぐらいにはアマデが頭に残ってます(爆)。

ウェイターとケラー、2役の岩義人さん。初見ですがウェイターがいい味出してて良かった。アマリアがあまりに騒がしいので吹っ飛んできて「帰れー!」と大声で歌い上げるところ噴いちゃいました(笑)。

アンサンブル的に複数役をされていた女性お3方、笘篠ひとみさん、白鳥光夏さん、向笠愛里さん。
主に香水店のお客さん役として登場されていましたが、一番良かったのは『Tweleve Days to Cristmas』。
聖歌隊の3人の歌声がとても綺麗で素敵でした。

・・・

カーテンコール、千穐楽では木暮くんからご挨拶。
「この作品は沢山のカンパニーで演じられ愛されてきていますが、今回、素敵な皆さんとご一緒出来、本当に嬉しかったです。ありがとうございました」
とのご挨拶がありましたが、実はその後の締めをせず(笑)、皆さん苦笑しつつ幕が下りまして(笑)

きっと、1)tekkanさんに振る、2)さやかさんに振る、3)彩ちゃんに振る、のどれかをやればよかったんじゃないかと思います(笑)。過去の作品でご一緒した座長さんの見本は…と思い出して「あ!」と思ったのは独り言です(笑)

というオチはありつつ、ウェルメイドな作品、無事(爆)終演です。

AKA Company第1回作品『tick tick BOOM!』がシアター風姿花伝(約100席)でしたので、今回のシアターウェストは270席。正直、上手・下手には空席が目立ち(ほぼ見切れ席とはいえ、前々日で最前列が取れたのはびっくり)、集客的には大変だったのかなと。

何しろお盆時期ということで、遠征組も見込めず、帰省で見られなかった方もいらしたでしょうから、日程設定というのは重要なのだろうなと思う次第だったのでした。

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