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『beautiful』(4)

2017.8.19(Sat.) 12:30~15:10
 2階K列1桁番台(上手側)

2017.8.20(Sun.) 17:30~20:10
 2階G列20番台(センターブロック)

1週間空きましたが、2日連続で帝劇へ。
いつの間にかmy観劇での水樹キャロルは終わっていて、この回と千穐楽すべて平原キャロル。
土曜日はイープラス&おけぴさんの合同貸切。

貸切ということでまずは終演後のご挨拶から。
いつも滑らかなご挨拶なあーやさん(平原さん)がこの日は珍しくあっぷあっぷ。
すかさず、元旦那様が助け舟を。

伊礼さん「いつも『喋っちゃいけない』って言われるところで喋るのに、今日はなんでそんなにしどろもどろなの(笑)」
平原さん「いや、言い忘れていることがないか心配で」
伊礼さん「そうそう、私の不倫のチラシ(*)を配ってます(会場内笑)」
平原さん「そう!」
エリアンナさん&綿引さん「(恐縮してお詫びのお辞儀)」
平原さん「マリリンと豚まん(の売り場)の前で何やってんの(笑)」
綿引さん「(再びお詫びのお辞儀)」

…という大団円を見て噴き出しました(笑)

(*)おけぴさんの幕間マップ

終演後、伊礼さんはわざわざジャネール(エリアンナさん)とマリリン(綿引さん)との帝劇売店前での3ショットの写真をツイートして、平原さんにキレられてました(爆)

19日マチネはイープラスさん&おけぴさんの貸切ということで、”いつもの帝劇”にかなり近い客層で、男性お手洗いの列が短い(笑)。拍手の入り方も手慣れた感じが漂います。
1幕後半「Locomotion」で手拍子が入りだしていたのも嬉しい限り。
20日ソワレに至っては、2幕最初の2幕overtureで拍手が入ったのもびっくりです。
いつもはあまりない歓声も入り始めて、いい感じで盛り上がりつつあります。

『beautiful』は客層的にいつもの帝劇の客層と違う反面、平原さんや水樹さんのファンの皆さま中心に、新たな客層の方が帝劇に来られているように感じますが、当初は「帝劇の格式」話が多く流れた結果、客席もおとなしめじゃなきゃいけないのかな…という空気だったのかと。

最近ようやくキャストの方から「盛り上がっていいんですよ」という話が出て、客席もつられて盛り上がりだしたのかと。極論、演じられている方の役者の名前の掛け声さえなければ、この作品は盛り上がった方がいいですからね。

逆に言うと、この作品のカタルシスは盛り上がって初めて感じられる部分もあるのかなと思えて。
向こうで上演されていたときと、こちらの上演されているときの違いといえばキャロルキングの曲に対する距離感かなと思うのですが、「誰もが知っててDNAレベルで擦りこまれているかどうか」って結構大きい気がして。

以前はこういう作品だとフライヤーにもキャプチャーのような宣伝文句があったと思うのですが、いつしかなくなって、それこそグラミー賞取ってますは載せるけど、作品そのもののパワーを伝える機会が減っているんじゃないのかなって。

この2回、平原さんのキャロルを通して作品を見て、変わらぬアンサンブルさんの歌のパワーに聞き惚れて。特に20日ソワレは完全にセンターだったので、帝劇のセンターってこんなに音響がいいんだと改めて感じたわけですが、「歌で心を伝えたい。」とか「みなさまのbeautiful、見つけてください」とか、そういうベタなキャッチコピーでも、伝わるものはあるんじゃないかなと。

海外で盛り上がってるから、日本で盛り上がるとは限らなくて。輸入作品だから制作上の諸々の制約があるのは分かりますが、日本で多くの人に見てもらうための梃子は、正直足りなかったんじゃないかなと思います。それがとても勿体なく感じます。

この作品は物語的にちょっと弱いのかなという思いはあって、最初にキャロルが言う「人が壁にぶつかったとき、人は何か美しいものを見つける」がこの作品のテーマなはずですが、それが作品中のエピソードで補強されたりする場面は少ないので、「この作品の中の『beautiful』が一体何なのか、ちょっとわかりにくい面があります。「常に『ありのままの自分』を大切にして走り続けた、キャロル・キングの生き方」こそが「beautiful」であり、そんな生き方を見て元気や勇気をもらえるよね、という話なのは分かりますけどね。

何度か見てきて、印象的なシーンをつらつらと。

「プレザント・ヴァリー・サンデー」は2幕中盤、マリリン・ウォルド(びびちゃん)が仮歌を入れていますが、結局はドニ―Pの判断で、MONKEYSが歌うことに(ちなみに1967年全米3位)。「くだらないドラマの曲になって何の意味がある」とジェリーは言っていますが(MONKEYSのグループ自体がドラマ内のグループ)、これ、本音はマリリンにこの曲を歌わせたかったわけですよね。男としてはいい曲を渡したかったのか、成功させたかったのか、自分の力を誇示したかったのか、そこの辺りは見えませんけどね。(それぞれちょっとずつ入っていそうな気がしますが)

キャロルとマリリンの対面シーン、なまじ以前から知っている(キャロルからしてみれば「いい人」というぐらい信じていた相手)だけに、あのシーンの修羅さは筆舌に尽くしがたいというか、マリリンにしてみれば、よほどキャロルに泣き叫ばれた方が良かったんでしょうね。

キャロルは自分を思ってジェリーが書いてくれたと思っていた歌詞が、マリリンを思って書かれていた歌詞だったと知ったなら、それは「私がみじめ」という言葉にもなるなと。

それは、1幕最後「one fine Day」にも同じことが言えて、この時の対象は歌手のジャネールですが、「私が恋人」と「私=キャロル」だと思っていたのが「私=ジャネール」だと知った時のショックを思うと、1幕最後は直前の幸せからの落差に衝撃を受けます。

ロスのプロデューサー、ルー・アドラーが「今までの曲は恋愛の苦しみについて書かれている」と言及していたのは、ジェリーと別れた直後のキャロルの想いからするとなるほどと思いますし、ジェリーと作った「ナチュラル・ウーマン」が「恋愛のポジティブな気持ちを歌っていて、このアルバムに欠かせない存在」と言ったのも納得がいきます。

次の観劇はもう楽1回を残すのみとなってしまいました。物語的に掘り下げしつつ、あと1回楽しみたいと思います。

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