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『beautiful』(2)

2017.7.29(Sat.) 12:30~15:10
帝国劇場 2階I列40番台(上手側)

開幕して最初の週末、この回のキャロルは平原さん。
この作品の観劇スケジュールを決めた後確認したら、前半のキャロルが水樹さんに寄っていて、慌てて前半に平原さんのキャロルを見たくて押さえた回。

平原さんのキャロル、期待通り素晴らしかったです。

水樹キャロルが「パッションのキャロル」と喩えるなら、
平原キャロルは「ソウルのキャロル」

別の言葉で言うなら
水樹キャロルは「きらめきのキャロル」
平原キャロルは「ひらめきのキャロル」

どちらも魅力的ですが、輝き方が違って、それによって作品の色も多少変わって見えて。

水樹キャロルは外側から輝くというか、存在で輝いている感じ。キャロルという輝いた存在が、音楽と物語と人生を彩る感じ。
平原キャロルは内側から輝くというか、内面で輝いている感じ。キャロルという存在が、魂が発する発信力で音楽と物語と人生を彩る感じ。
物語の流れの説得力ということでは、平原キャロルが自分は好きでしたし、納得する面が多かったです。

平原さんは今作がミュージカル2作目で、前作『Love Never Dies』ではクリスティーヌ役として濱田めぐみさんとWキャストが初舞台。ただ正直、クリスティーヌ役としてはしっくりこない部分が強かったように思うのですが(はまめぐさんもクリスティーヌな方ではないと思いますが…)、平原さんは製作発表で歌声を聞いたその時から、キャロル・キングにぴったりだと思っていたので期待通り。

特に2幕、自我に目覚めてから、より輝くようになった感じが平原さんの真骨頂。
たぶん、これはキャロルお2人の歌のホームグランドの違いもあるのだと思うのですが、ホールよりドームが合う水樹さんと、ホールよりライブハウスが似合う平原さん。
この作品のエンディングになるカーネギーホールを、帝劇上でどう見せるかが、2人のキャロルでそれぞれ違って見えて。

水樹さんの場合は、いつも歌っている舞台よりもホールがちょっと小さく見えてしまって、その中で歌を収める感じにまだ慣れていない感じがしたのに対して、平原さんは「いつもライブハウス向きで歌っていた方が、ホールで歌える喜びに満ちて」といった方向性で来ていたように見えて、物語的にすっきりとエンディングに昇華して行けたのが見ててとても心地よかったです。

今作品、1幕2幕ともに終わり方がとても印象的で、どちらも大好きです(どうなるか自体がネタバレなので言及しません)。

アンサンブルさんの皆さんの大活躍も、曲を知った2度目ともなるとより楽しみが増します。
「この作品では全員が主役」と言われても全然違和感を感じない、スーパーアンサンブルな面々で、この後も拝見するのが楽しみです。

そういえば、びびちゃんの1幕の出番が少ないなぁと思っていたところ、結局数えても3回。
1曲目で後から登場する場面(動画で出てたシーン)、その後はジェリーとキャロルが出会う直前のジェリーとのシーン、1幕ほぼ最後、シュレルズのメイクさんの3シーン。

で、このジェリーとのシーン、2幕3曲目のシーンとリンクしているんですね。物語性を背負っちゃうから、あまり他の場面で出せないということでもあるのと、びびちゃんだけ女性アンサンブルさんで声質が違うからのように思います。他みなさんパワフル系というか、エネルギッシュ系というか。

・・・・

水樹さんの回ほどではないですが、今作品は、帝劇の客層がずいぶん違うように思います。

今作品と類似のジュークボックスミュージカル『ジャージーボーイズ』を演出されていた藤田俊太郎さんが、ミュージカル女優・宮澤エマさんのラジオに出られていた時に印象的なことを仰っていました。

「演出するにあたって海外版は一切見ないようにしていたけれど、(オーブの海外キャスト来日版)の出口のところにいて、どういうお客様が出てきてどんな感じなのか見に行った。そうしたら、(フォーシーズンズの活躍してた時期にファンだったと思われる)ある程度の年齢の夫婦の方が嬉しそうに出てこられていて。そういう客層の方が来られる作品なんだなと思って演出を考えた」

それに通じる部分は今回の『Beautiful』にも確実にあって、実際拝見しているとその世代の方はいつもより多いように感じるし、逆に言うとそういう層へのアピールがもっとあっても良かったのではないかと。

いつもミュージカルを見ている層は比較的出足が鈍いように思いますし、水樹さん・平原さんの普段のファン層を多く取り込めているかというと、普段の動員力からすればまだまだなはずですし。

作品的にも、いつもの帝劇ミュージカルとは違う、芝居色が強く、ショー色も強いという挑戦的な面からして「何かを変えたい」感じが伝わってきます。が、ムーブメントにするにはまだ何かが足りないような気がしてなりません。

この日の終演後、リピーターチケットを求めて帝劇窓口に並んでみましたが、人数的には20人ぐらい。珍しく窓口の列が上手く捌けずに、劇場内のクロークの端末で発券してもらうという珍しい(たぶん初めて)の経験をしました。当たり前ですが発券できるんですね。

*ちなみにリピーターチケットでプリンシパルキャストの舞台写真がいただけますが、私はソニンちゃんの写真をいただきました(爆)。だってカッコいいんですもん。

ラストの盛り上がり方といい、だんだんこの物語の楽しみ方が分かってきました(笑)。
次回は6日(日)ソワレ(水樹キャロル)です。

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