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『紳士のための愛と殺人の手引き』

2017.4.8(Sat.) 17:30~20:55
日生劇場2階F列10番台(下手側)

市村正親さん8役(実は最終的には9役)を1人分のギャラで演じる(本人談w)トニー賞4部門受賞作品、日本初演初日です。

タイトルのおどろおどろしさとは裏腹に、全編にわたり軽やかな曲調でコメディー色が強いです。

市村さんの9役は確かにそれこそ八面六臂の大活躍ではあるのですが、実際の印象とすると、自ら名家の血を引いていると知って、市村さん演じる役を1人1人消していく、モンティ(この日はWキャストのうちウエンツさん)の方がメインで物語が進みます。

殺される8人で、1幕2幕制だから1幕当たり4人かと思っていたら、意外や意外、1幕で1人を残して全員が姿を消すというスピーディーすぎる展開。2幕の展開を心配しましたがどうしてさほど間延びせず。
ただ、オチはあれで本当にいいのかなぁという気はしましたが(笑)。
現代的というか、勧善懲悪じゃないと物語が成立しない、という感じでもないのだなぁと。

モンティの母親は名家から放り出されて辛酸を舐めているので、母親思いのモンティが、恨み骨髄なのはわかるのですが、実のところ殺される方がもっと「殺されても仕方なくね?」ぐらいなキャラクターが揃うのかと思ってたら、名家の普通レベルの嫌な奴(金持ちという意味で)ぐらいだったので、モンティがヒーローぽくない(爆)

ま、それは彼が両ヒロイン(宮澤エマさん演じるフィービーと、シルビアさん演じるシベラ)から迫られるのが羨ましいからなのかもしれませんが(再爆)。

世間ずれしてるフィービーと、常識ずれしてるシベラの対比も面白いですが、全般的にメインの登場人物にほぼ善人がいない、というのが笑えます。どことなく「常識なんて気にしない、モラルもルールもまっぴら(別作品)」というか。ま、そもそもモラルもルールも理解してたら、この作品のタイトルが成立しないですもんね(笑)。

お嬢様風で、でも実は気の強いところもあるフィービーの宮澤エマちゃんと、肉感的で魅惑的で少しく頭が弱いような感じがぴったりすぎるシベラの、シルビアさんのキャラ立ちを筆頭に、アンサンブルさんも含めて皆さんキャラが濃い。

RiRiKAちゃんはフライヤーにも載ってるメイドさんがメインキャラ(シベラのお付きのメイドさん2人の中の上手側のメイドさん)ですが、個人的にはバーの女将さんの「あいよっ」という台詞がツボ(笑)。

折井ちゃんが洋館ツアーの添乗員さんで、XA列28番を客席いじりする件の列の最後尾にいるRiRiKAちゃんの、いかにもな眼鏡キャラもツボです。

男性陣では阿部にぃと神田君がさすがの存在感。女性アンサンブルさんも男性アンサンブルさんも歌うまを揃えているので、歌ノンストレスなのが有難い限り。

考えるより感じて、ただ笑って帰れる作品。
東京は4月いっぱい日生劇場で。その後、地方公演として大阪・福岡・名古屋公演が予定されています。

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