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『レプリカ』(3)

2017.2.19(Sun.)
13:00~15:45 寺元・千田・蔵重組
17:00~18:50 田村・岡村・妻木組
シアター風姿花伝 昼A列、夜B列 10番台

OneOnOne恋愛ミュージカル再演、前楽と大楽を観劇。

席位置は「10番台」となっていますが、実のところヤヨイちゃんの慟哭ポジションの目の前なので、昼は千田さんヤヨイ、夜は岡村さんヤヨイの感情が直撃してそれはそれは凄かったです。

初演では寺元健一郎さん・岡村さやかさんの固定ペア(初演B組)しか見られなかったので、昼は念願の千田阿紗子さんのヤヨイ。スカートなさやかさんヤヨイと異なり、ズボンパンツということもありサバサバした感じ。とはいえ、さやかさんのヤヨイも相当サバサバしているので、比較論に過ぎませんが。

千田ヤヨイはカッコイイ可愛さ、さやかヤヨイはキャワイイ可愛さ(笑)
※さやかさんはラストパートでキス逃げして全速力で逃げる様が絶品にカワイイです。

さやかさんに比べて千田さんは「恋愛に構えていない」感じがして、恋愛コンサルタントとしての動きの説得力が強くて。前半のテンポのいい芝居は、千田さんの影響をさやかさんが受けているかなという感じ。

マナトとヤヨイのデートの時の食事シーンが

千田さん「ずずずずー(ラーメンをすする大音)」
寺元くん「なんか中に変な人が入ってたぞ(笑)」

さやかさん「大盛二丁つゆだく!最高!」
田村くん「キャラおかしいだろ(笑)」

それぞれのキャラが実に楽しいです(笑)

途中の豹変キャラは、千田さん、さやかさん両方のキャラがそれぞれ現れていて面白いです。
千田さんはニヤって笑ってからの様が自覚的に感じるのですが、さやかさんはニヤって笑ってからの様が無自覚的に感じます。
というのが、千田さんは何だかゲームをやっている感覚(遊んでいる感覚)に見えるんですが、さやかさんは第二人格が出てきている(演じている感覚)ように見えます。
パフォーマーとアクターの違いと言いますか。

さやかさんは比較的役を小さく作ってしまわれる印象があるのですが、千田さんがいてくれたおかげで、今回思う存分、「ここまでやりたい放題やれば面白くなるんだ」というのが出ていて面白かったです。DVDが出ないから自由にできたのかもしれませんが(笑)

自分の想いがコントロールできなくなって、戸惑う様はさやかさんの方が強かったかと。
千田さんの場合は恋愛をコントロールしきっている感じがあったので。

芝居面での深さは、さすがはさやかさん。
自分の過去の傷を振り返り、もがくさま。
自分の目の前に、過去の自分を思わせるような相談者が現れたときの苦しみ。
その自分の苦しみに対して、目を逸らすことなくまっすぐ気持ちを伝えてくれたマナトの存在。
過去、自分が愛した人までも愛してくれるかのような思いに、動かされるヤヨイの気持ち。
歌と表情で表現される悲しみ・苦しみは流石の一言でした。

「人を愛することは万人に与えられたもの」、それは過去「鉛の矢」を放たれたヤヨイも含まれている、というのが興味深かったです。

「鉛の矢」を望まれたからと言ってヤヨイにそれを放ったクピドにとって、その後悔ゆえに、ヤヨイの心を動かせる人物として、マナトを応援しているのかと。

そもそもヤヨイにとってクピドの実態は見えない存在だったのかなと。
「もう恋なんてしない」と思ったヤヨイにとって、クピドはあの日以来、額縁の中に閉じ込めた存在だったのかなと思えて。
「話しかけてくれたのはあの日以来だな」と喜んだクピド。
ヤヨイがあの日以来前に進めなかったのと同様、
クピドもあの日以来前に進めなかったのかなと。

そう考えるとマナトって凄いんだなと。

・・・

この日のキャストは初演と比べてヤヨイだけが変わったパターン。

初演B組でヤヨイが岡村さん→千田さんになったのが昼の回
初演A組でヤヨイが千田さん→岡村さんになったのが夜の回

なお、水曜日がクピドだけ入替、木曜日・金曜日がマナトだけ入替、そしてオリジナルが土曜日でした。

ヤヨイだけ変わった割に、ヤヨイがかなり突出して突っ走ってたのが印象的。
さやかさん、金曜日に比べても相当にやりたい放題でした(笑)。

この日のカーテンコールは特別仕様で、ラストにオリジナルメドレーが昼・夜ともあり。
昼は何事もなく終わったのですが、夜の部、さやかさんが罵倒した先にマナトがいなくて、さやかさんを超動揺させた(大笑)というのが、さすがB太くんでした(笑)

・・・

昨日書いた「左手」の話。

実際には「愛しい小さい左手」と歌詞にあるので、ヤヨイが望んで、マナトとの間に授かった「子供」のことですよね。
自分が小さい頃は「お嫁さん」も「お母さん」も普通になれると思っていたけど、実はそうではなくて。
そのうえ、いくら望んでも「子供」が自然に授かれるわけじゃない。

でも、自分を支えてくれる大事な人と気持ちを一つにすれば、難しいと言われても奇跡も起こる。
そんな物語は、実際にお子さんもおられて創作もされている、今の浅井さやかさんらしい作品に思えました。

再再演は今年8月2日(水)~6日(日)、同じくシアター風姿花伝にて。

今のところ新キャスト(オーディションを2月~3月に実施*)予定とのことですが、「いずれはオリジナルキャストでまたやりたい」と浅井さんがおっしゃられていましたので、新キャスト同様期待です。

*今回のオーディションはこの作品に限らず「OneOnOne」に出たい、という方を募集されるそうで、他の作品のキャストになることもあり得るそうです。

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