« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »

2017年2月

『ビッグ・フィッシュ』

2017.2.26(Sun.) 12:00~14:50
日生劇場 2階E列30番台(センターブロック)

日生2月公演のこの作品も、明後日が千穐楽。
良評判を耳にしつつも、上手いこと観劇日程に組み込めずに、ぎりぎりこの日に観劇です。
東京マラソンでいつもと違う日比谷通りを横目に、久しぶりの日生劇場へ。

「家族」をテーマにした作品でしかも日生ということで、舞台は違いますが何となく「屋根の上のヴァイオリン弾き」の空気を感じたりして。

父と母、息子と妻とその息子。ブルーム家3世代の”家族”の中の心の通じ合い、時に反発を描いていきます。

1幕は主に父の武勇伝を息子に聞かせる、それを実際に舞台上で見せるという形で進行。
父であるエドワードは自分のこれまでの歩みを話を盛って話すのが大好き。
昔は楽しく聞いていた息子も、そのクレバーさ故に、父の大風呂敷に辟易している。
そして息子である自分の話も全部、父が自分の自慢話にしてしまうのが我慢ならない。
愛する女性との結婚式、父はあろうことか口止めしておいた秘密まで明かし、息子と父との決裂は決定的になる。

息子ウィルにとっては母、父エドワードにとっては妻のサンドラは、夫のこともわかる、息子のこともわかる、という板挟みになって大層可哀相。
ウィルは頭が良いけど、色んな意味で四角四面で、色々とあけすけなエドワードと似ても似つかない。とはいえサンドラに言わせれば「世界一の頑固者がエドワード、世界2番目の頑固者がウィル」だそうで、それを言われた時のウィルの不満そうな表情がたまらなくツボでした。

そう、男性にとって「父と似ている」と言われるのは、心外と思う人の方が多いと思います(笑)。
「父と同じ道を歩んでいる」のは自分の意思がないようで嫌だし。

エドワードとウィルの決定的な決裂、それをどうにもできないサンドラ。
そんな中、そこに割って入るのが、ウィルの妻であるジョセフィーン。

この方のできる妻っぷりが半端ない。ジャーナリスト(ウィルと同業)ということもあるとはいえ、「言うべきことは言う」女性なのですが、それもいつも怒鳴りたてるような感じは全くなくて。黙っているべき時にはにこにこ、言うべき時にはしっかりと真実を告げる。その佇まいがとても素敵でした。

エドワード役は川平慈英さん。ザ・エネルギッシュで、とにかく前のめりの暑苦しさが、でもなぜだか憎めない。叩く大口も、皆を幸せにしたい、皆のためになりたい、そういう気持ちが見えるから、みんなに愛される。息子以外みんなに。

サンドラ役は霧矢大夢(ひろむ)さん。宝塚在団当時は拝見していないのですが、『ガイズ&ドールズ』の伝説のアドレイド役でお名前は存じておりました。エドワードと出会うシーンでのダンスも見られて、エドワードへの「こまったやんちゃさん」を信じる姿が印象的。

ウィル役は浦井健治さん。見た目上のイメージの「頑なな、こだわり」が見えてて、エドワードと好対照(浦井さんの中ときたら天然ですけどw、そこを見せない辺りは流石)。
彼自身「何でも分かっていると思っていた」ところが、実は「何もわかっていなかった」ところが、後半の物語の感動につながっていきます。

ジョセフィーン役は赤根那奈さん。那奈さん名義での最初で最後の作品になります(日生5月公演の『グレート・ギャツビー』からは宝塚当時の”夢咲ねね”さんに戻ります)。出すぎず出なさすぎず、メリハリのきいた存在感が素敵です。ウェディングドレスを見る人全員を笑顔にしてしまう、翳りの欠片もない幸せ感。がっつりなダンスも初めて見ましたが、恐ろしいほどキレッキレで見惚れます。凄い。

父の武勇伝が主だった1幕とは一転、2幕は父の先が長くないことが分かったあたりから、息子のウィルは「父の真実」を知りたいと、見つけたとある文書とともに、父の故郷に向かいます。
賢妻のジョセフィーンが止めるのも聞かずに。

そこで出会った人から聞かされた話は、息子にとってイメージしていた父とは大きく違って。
話を盛って、いつもホラを吹いているような父だと思っていたのに、でも、その事実を父が自分に明かそうとすることはなくて。

父の笑顔に救われ、父の行動力に救われた人がこれだけいて。
その姿に気づくことができなかった自分の視野の狭さを痛感して。

だからこそ、ウィルは息子に言うわけですね。
「自分の世界を作れ、自分の世界のヒーローになれ」と。

父を否定してしか自分を保てなかった(ように見えた)ウィルが、父の本当の大きさに触れて、心から父のありがたさを感じられたとき、その想いはさらに自分の息子に伝わっていくんだな、という様が感じられて。

そこには、母が父をずっと信じて支えていた思いも改めて感じたろうし、自分を信じてくれる妻の思いも感じたろうし。

父の存在をそのまま受け継ぐわけじゃなく、父の想いも受け取って、息子として、新たな父として変わっていく姿がとても自然で良かったです。

この作品の中で自分が一番印象的だったのは、父が病床に伏せたときに医師が言った言葉。

「(あなたの)声を聞いているかはわかりません。聞こえているかはわかりません」

その言葉を聞いたときに、「(父は)聞いてはいないけど、聞こえている」となぜだか確信して。

意識が消えようとしている瞬間でさえ、無意識は自分への声を聞いている、そう無条件で感じられたのは、自分自身その瞬間を体験したことがあるからかもしれません。

他出演者では、鈴木蘭々さんの芝居が素敵でした。出番は多いわけじゃないけど、ウィルにとっての父の存在をはっきりと変えた佇まいが良かった。
アンサンブルさんでは加藤梨里香ちゃんが一等若さ漲って、ブーケトスでブーケgetしてはしゃいでいる様が可愛かったです。ジャージーガールズな遠藤瑠美子さんの大人っぽい存在感も素敵。

日生劇場のゆったりした空気が、大魚(ビックフィッシュ)がたゆたう海とシンクロするかのようで。
家族の温かさが大海原のスケール感と交わるような、素敵な作品でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『レプリカ』(3)

2017.2.19(Sun.)
13:00~15:45 寺元・千田・蔵重組
17:00~18:50 田村・岡村・妻木組
シアター風姿花伝 昼A列、夜B列 10番台

OneOnOne恋愛ミュージカル再演、前楽と大楽を観劇。

席位置は「10番台」となっていますが、実のところヤヨイちゃんの慟哭ポジションの目の前なので、昼は千田さんヤヨイ、夜は岡村さんヤヨイの感情が直撃してそれはそれは凄かったです。

初演では寺元健一郎さん・岡村さやかさんの固定ペア(初演B組)しか見られなかったので、昼は念願の千田阿紗子さんのヤヨイ。スカートなさやかさんヤヨイと異なり、ズボンパンツということもありサバサバした感じ。とはいえ、さやかさんのヤヨイも相当サバサバしているので、比較論に過ぎませんが。

千田ヤヨイはカッコイイ可愛さ、さやかヤヨイはキャワイイ可愛さ(笑)
※さやかさんはラストパートでキス逃げして全速力で逃げる様が絶品にカワイイです。

さやかさんに比べて千田さんは「恋愛に構えていない」感じがして、恋愛コンサルタントとしての動きの説得力が強くて。前半のテンポのいい芝居は、千田さんの影響をさやかさんが受けているかなという感じ。

マナトとヤヨイのデートの時の食事シーンが

千田さん「ずずずずー(ラーメンをすする大音)」
寺元くん「なんか中に変な人が入ってたぞ(笑)」

さやかさん「大盛二丁つゆだく!最高!」
田村くん「キャラおかしいだろ(笑)」

それぞれのキャラが実に楽しいです(笑)

途中の豹変キャラは、千田さん、さやかさん両方のキャラがそれぞれ現れていて面白いです。
千田さんはニヤって笑ってからの様が自覚的に感じるのですが、さやかさんはニヤって笑ってからの様が無自覚的に感じます。
というのが、千田さんは何だかゲームをやっている感覚(遊んでいる感覚)に見えるんですが、さやかさんは第二人格が出てきている(演じている感覚)ように見えます。
パフォーマーとアクターの違いと言いますか。

さやかさんは比較的役を小さく作ってしまわれる印象があるのですが、千田さんがいてくれたおかげで、今回思う存分、「ここまでやりたい放題やれば面白くなるんだ」というのが出ていて面白かったです。DVDが出ないから自由にできたのかもしれませんが(笑)

自分の想いがコントロールできなくなって、戸惑う様はさやかさんの方が強かったかと。
千田さんの場合は恋愛をコントロールしきっている感じがあったので。

芝居面での深さは、さすがはさやかさん。
自分の過去の傷を振り返り、もがくさま。
自分の目の前に、過去の自分を思わせるような相談者が現れたときの苦しみ。
その自分の苦しみに対して、目を逸らすことなくまっすぐ気持ちを伝えてくれたマナトの存在。
過去、自分が愛した人までも愛してくれるかのような思いに、動かされるヤヨイの気持ち。
歌と表情で表現される悲しみ・苦しみは流石の一言でした。

「人を愛することは万人に与えられたもの」、それは過去「鉛の矢」を放たれたヤヨイも含まれている、というのが興味深かったです。

「鉛の矢」を望まれたからと言ってヤヨイにそれを放ったクピドにとって、その後悔ゆえに、ヤヨイの心を動かせる人物として、マナトを応援しているのかと。

そもそもヤヨイにとってクピドの実態は見えない存在だったのかなと。
「もう恋なんてしない」と思ったヤヨイにとって、クピドはあの日以来、額縁の中に閉じ込めた存在だったのかなと思えて。
「話しかけてくれたのはあの日以来だな」と喜んだクピド。
ヤヨイがあの日以来前に進めなかったのと同様、
クピドもあの日以来前に進めなかったのかなと。

そう考えるとマナトって凄いんだなと。

・・・

この日のキャストは初演と比べてヤヨイだけが変わったパターン。

初演B組でヤヨイが岡村さん→千田さんになったのが昼の回
初演A組でヤヨイが千田さん→岡村さんになったのが夜の回

なお、水曜日がクピドだけ入替、木曜日・金曜日がマナトだけ入替、そしてオリジナルが土曜日でした。

ヤヨイだけ変わった割に、ヤヨイがかなり突出して突っ走ってたのが印象的。
さやかさん、金曜日に比べても相当にやりたい放題でした(笑)。

この日のカーテンコールは特別仕様で、ラストにオリジナルメドレーが昼・夜ともあり。
昼は何事もなく終わったのですが、夜の部、さやかさんが罵倒した先にマナトがいなくて、さやかさんを超動揺させた(大笑)というのが、さすがB太くんでした(笑)

・・・

昨日書いた「左手」の話。

実際には「愛しい小さい左手」と歌詞にあるので、ヤヨイが望んで、マナトとの間に授かった「子供」のことですよね。
自分が小さい頃は「お嫁さん」も「お母さん」も普通になれると思っていたけど、実はそうではなくて。
そのうえ、いくら望んでも「子供」が自然に授かれるわけじゃない。

でも、自分を支えてくれる大事な人と気持ちを一つにすれば、難しいと言われても奇跡も起こる。
そんな物語は、実際にお子さんもおられて創作もされている、今の浅井さやかさんらしい作品に思えました。

再再演は今年8月2日(水)~6日(日)、同じくシアター風姿花伝にて。

今のところ新キャスト(オーディションを2月~3月に実施*)予定とのことですが、「いずれはオリジナルキャストでまたやりたい」と浅井さんがおっしゃられていましたので、新キャスト同様期待です。

*今回のオーディションはこの作品に限らず「OneOnOne」に出たい、という方を募集されるそうで、他の作品のキャストになることもあり得るそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『カラオケバトルコンサート』(2)

2017.2.18(Sat.) 14:00~16:30
府中の森芸術劇場 2階13列(最後列)40番台(上手側)

テレビ東京系カラオケ番組『The カラオケバトル』の出演者によるコンサートツアーのファイナルとなる東京公演、この日は昼夜ですが、昼公演に行って来ました。

1年前の関東地区公演は小田急線(相模女子大学ホール/旧グリーンホール相模大野)でしたが、今回は京王線です。この日は府中競馬(東京競馬場)で競馬開催があるため、最寄り駅の東府中駅は特急・準特急が時間限定で臨時停車するため、新宿駅から18分(2駅目)という、とっても近い移動になりました。

まずはセットリストから参ります。
休憩なしの2時間30分です。

●セットリスト
1.駅(竹内まりや)/RiRiKA
2.つばさ(本田美奈子.)/RiRiKA
3.恋人よ(五輪真弓/翠千賀
4.ミオ アモーレ(平原綾香)/翠千賀
5.M(PrincessPrincess)/つるの剛士
6.366日(HY)/つるの剛士&宮本美季

[デュエットバトル]
7.A Whole New World(アラジン)/堀優衣&角田龍一
8.二輪草(川中美幸)/佐々木麻衣&鈴木杏奈
9.冬のファンタジー(カズン)/城南海&翠千賀

[U-18メドレー]
10.瀬戸の花嫁(小柳ルミ子)/佐々木麻衣
11.Love Is Over(欧陽菲菲)/角田龍一
12.白いパラソル(松田聖子)/鈴木杏奈
13.君をのせて(天空の城ラピュタ)/堀優衣

14.恋人(鈴木雅之)/宮本美季
15.ビリーヴ(杉本竜一)/宮本美季
16.晩秋/城南海
17.月のしずく(RUI)/城南海
18.いつもそばに歌がある/翠千賀&RiRiKA&城南海

19.Over and Over~夢は終わらない/全員

基本的な構成は前回と変わらず、プロ勢は基本がソロ2曲。つるのさんのみ1曲がデュエットになり、宮本さんがそのお相手で1曲増、そしてカラバト3姉妹が1曲なので、全員で歌うラストのテーマ曲を含めて各4曲ということが基本線になります。

曲数の割に時間がかかっているのが、別にRiRiKAちゃんが喋りすぎているわけでもないのに(笑)(←"喋りすぎると怒られる"(笑)という話で短め)。

実際、楽屋でも「うるさくわちゃわちゃしてる」(城さん談)だそうですし、カラバト3姉妹で初めて歌った城さんのライブの時は、「だれも止めないので30分トークしてた(笑)」(RiRiKAちゃん談)だそうです(笑)。

トップバッターは安定のRiRiKAさん。
しょっぱな切り込んでいくので共演者からは感謝されるらしいんですが、何しろ1曲目が思い入れのある「駅」なもんで、1曲目から号泣(笑)。しまいにはRiRiKAちゃん「(こんなに泣くんだから)トップバッターに向いてないですよ」って言い出してましたが、進行の繁田アナウンサーに普通にスルーされていました(笑)。

「駅」、「つばさ」と2曲ともRiRiKAさんの思い入れが伝わってくる素敵な選曲。
特に「駅」をこの場で聞けて良かったなぁ。

口々に「採点がなくて歌えるのはいい」と仰る中行われる、前回に引き続きなデュエットバトルは、プロ1組とU-18が2組の3組構成。

「今日ぐらいは魔女じゃなくて」と言ってた翠さんについて「なんかオーラが薄いよ」ってRiRiKAちゃんから心配される(笑)。

歌い終わって、見ていたRiRiKAちゃんに繁田アナが感想を振ったら、

「良かったと思う。でも点数は2~3点欠けてるかな(笑)」

と超毒舌(笑)

でも結果が…

堀&角田組  98.283
佐々木&鈴木組 100.000
城&翠組 97.916

見事にU-18の佐々木&鈴木組が100点で勝利、そして大人ペアは見事にRiRiKAさんの予測通りの数字に落ち着き…、読んでいたのかそれともあてずっぽうか気になるところ(爆)。

今回は去年と違って、カラバトのCDが出たこともあって、「いつもは対決しているけれども、仲間でもある」点が強調されていた感じ。

いつも行くコンサートと客層も違って新鮮さも感じるコンサート。

2階最後列だったため、全体のお客さんの動きも見えましたが、やはり2時間過ぎたあたりから席を立つ方がかなりおられ、休憩なしは2時間が限界だと思います。

また、終演時はお手洗いをすべて封鎖しており、どうもホール内の滞留を防ぐためだったようですが、本編2時間半の後、ホールを出るまで10分近くかかる人並みを越えてお手洗いに行ってください、は運営上甚だ疑問です。2000人規模のホールなので致し方ない面もあるとは思いますが、そういうソフト面にずいぶん追いつかなさを感じはしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『レプリカ』(2)

2017.2.17(Fri.) 19:30~21:10
シアター風姿花伝 C列1桁番台(下手側)

One On One初の”恋愛ミュージカル”、6カ月ぶりの再演です。

初演の8月の時は、個人的に仕事のピークと重なり、片班(岡村さやかさん班)しか見られず、消化不良だった思い出があるのですが、今回はがっつり見ます(笑)。

初演を拝見したときは、さやかさん演じるヤヨイがどことなく恋愛に不慣れというか、恋愛コンサルタントにも関わらずのテレをちょっと感じたのですが、今回はそれが全くない。

初演当時はキャスト固定でしたが、今回は8公演すべてキャストが違います。
この回のキャストは、マナトが田村良太さん、ヤヨイが岡村さやかさん、クピドが蔵重美恵さん。
初演ではマナトが寺元健一郎さんだったグループで、マナトだけが入れ替わりです。

今回、初組み合わせとなった田村くんとさやかさんですが、とっても良い!
自然にカップルになりそうな組み合わせだからこそ、どんでん返しのインパクトが面白くて、ヤヨイのブラックぶりも全開で楽しめます。まさかこんなに合うとは。

惹かれてしまう気持ちを止めようとして、「ダメダメ、私の本分はそうじゃない、冷静にならなきゃ」とひとりごちるようなさやかさんヤヨイの佇まいも、カップルの相性あってこそ。

田村君も拝見したのは久しぶり。
恋愛ものということで当作のインスパイア元である『Before After』のベン以来で拝見。
ベンの時は新人ベンだったこともあって、(清水)彩花ちゃんのエイミーに引っ張ってもらってたなぁの印象が強いので、正直、今回のマナトでこんなにいいとは、いい方向に予想外。

さやかさんが寺元君と組んだ時は、年齢差があって、ヤヨイが翻弄しちゃう黒属性が表に出ちゃってましたが(爆)、同年代の田村君とだと、ヤヨイの黒さもなんだかチャーミングに感じられるし、それに何よりヤヨイの過去をきちんと包容してくれる安心感があるんですよね。

劇中、身振り手振りで説明するのに相手にまるで伝わらない、はキャラメルさんの『嵐になるまで待って』の渡邊安理ちゃんのオーバーアクションを思い出して面白かったり。
”ムダ毛の処理”には爆笑。

「A子さん」は定番ですが「B太くん」には笑いました。

今回、さやかさんのヤヨイを見ていて、より強く感じられたのは、「過去への後悔」という気持ち。

大事な人に本当の気持ちを伝えられなくて、受け入れてもらえるかが怖くて自分から手を離した。
でも自分から手を離しては、相手が手を差し伸べようとしても届かない。
自分が相談される側だからこそ、相談相手から打ち明けられた話を、他人のことと思えない。

過去の真実は今を傷つけるけど(by『before After』)、今の傷は今からしか治せない。

ヤヨイはマナトへ左手を差し出して、マナトはヤヨイの左手をしっかりと握る。

ヤヨイは、自分の左手を探していたのかなと。
自分を支えてくれて、一緒に歩める相手を。

ヤヨイが左手を差し出したとき、『左手を探して』のタイトルがふと浮かんできて、勝手にシンクロしてしまったのでした。

恋愛をテーマにしているとはいえ、「欠けた心を求める気持ち」、「人が人を求める気持ち」を描いているところが、変わらずOne On One作品だなぁと、ジーンとするのでした。

・・・

今回の公演は、今週末、2月19日(日)まで。
さやかさんが毎回当日券宣伝係として告知されているとおり、完売回も当日券があります。
ウェルメイドな3人恋愛ミュージカル。

ドロドロな設定が一部にある割に、スカッとする(主にヤヨイの行動設定がww)小気味良い作品です。
8月の再々演(同所)はオーディションでキャストが選ばれるため、初演・再演キャストはおそらく今回が見納め。是非に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Off Broadway Musical Live 4』

2017.2.14(Tue.) 19:00~21:10
2017.2.14(Thu.) 19:00~21:10

原宿ラドンナ

「Off Broadway Musical Live」、通称「OBML」の第4弾。

オフブロードウェイ(劇場客席299席未満の劇場※後述)に乗る作品の曲で作られるライブ。
第1弾の江古田で拝見して以来なので、よく考えたら久しぶりです。

今回は2/14のバレンタインデーから3日間の日程。

「今日はバレンタインですけど、いいことありましたか?あったら今日ここにはいないか」と某キャスト(RiRiKAさん)が予想通り爆弾ぶっ込んでましたが(爆笑)。

というわけでセットリストです。
ネタバレNGの方は回れ右をお願いします。




●セットリスト
<第1部>
1.Traffic Island Song~渋滞の街~
   /Island Song(全員)
2.Kindergarten Love Song~園児のラブソング~
   /Drew Gasparini(RiRiKA)
3.The Bro Duet~友情デュエット~
   /Moment by Moment(奥山・田川)
4.Wall Loven'~うちのお隣~
   /Island Song(吉田)
5.I Will Be Loved Tonigh~今夜~
   /I Love you,You're Perfect,Now Change(三森)
6.No~No~/Chasing the day(三森・奥山)
7.Christmas Lullaby~クリスマスララバイ~
   /songs for a new world(木村)
8.One More Day Of Snow~雪の日~
   /Jasper in Deadland(全員)

<第2部>
9.Henry & Mudge~ヘンリー&マッジー~
   /Henry & Mudge(田川・吉田)
10.Snapshot in my Memory~思い出~
   /Camer & Gregor(木村・吉田)
11.The pile~動けない~/The Wreck(奥山)
12.In Short~いっそ~/EDGES(木村)
13.Give Words of Love~伝えたい~
   /The Years Between(木村・RiRiKA・三森)
14.Run Away With Me~ふたりきり~
   /Sam Brown(田川)
15.Michigan~ミシガン~/Michigan(三森・奥山)
16.I'd Give It All For You~全てをあなたに~
   /songs for a new world(RiRiKA・吉田)
17.That Smile~その笑顔~/It's Only Life(全員)

<アンコール>
18.I Love you,You're Perfect,Now Change
   /I Love you,You're Perfect,Now Change(全員)

この日、今年10月の再演(日暮里d-倉庫)が発表された通称『なうちぇんじ』(I Love you,You're Perfect,Now Change)の曲と、クリエで上演されたことがある「songs for a new world」以外は初聴の曲が並びます。

メンバーは
女性陣が
・木村花代さん(メイン進行役)
・RiRiKAさん(トークかき回し役)
・三森千愛さん(キャスター役)

男性陣が
・奥山寛さん(サブ進行役)
・田川景一さん(犬使い役)
・吉田純也さん(犬役)

という感じで(笑)

MCはこのメンバーだからわかる通りで花代さんが進行しようとするも、隙あらばRiRiKAちゃんが茶々入れる、男性陣はほぼツッコめず唯一、(吉田)純也さんが孤軍奮闘。

その中で奥山さん&田川さんも静かなわけですが、千愛ちゃんに至っては花代さん&RiRiKAちゃんに挟まれて完全に観客状態となり、初日(14日)には「地蔵」という愛称まで付いておりました(笑)

それでも千愛ちゃん、あまりに台本を棒読みするから「キャスター」という愛称が付き(爆)。
最終日(16日)は話を振られたら、ちゃんとキャスター風にイントネーションいじって台本を読んでて、キャラ作ってました。その努力大事です(笑)。実際に面白かったですしー。

何とか言い終わるも、ぼそっと「上手くいかない…」って呟いたのがマイクに入ってた千愛ちゃん、会場中の笑いを誘っておりました。

ちなみにオフブロードウェイの定義について、構成の藤倉女史曰く、「客席数299人以下の劇場」とのことで、一説として確かにそれはあるそうですが、一般的には「客席数499席以下の劇場」だそうです。
「訂正しておいてください」と花代先生から事務連絡がありましたのでご連絡申し上げます(笑)。

気になった曲、気になったエピソード(主に16日)をつれづれに。

M1はOBMLの第1弾でもOPで歌われていた「Island Song」。
第1弾にも花代さんは出られていてその時もセンターでしたが、第1弾ではびびちゃん(綿引さやかさん)、藤倉女史のペアで入っていた女性2・女性3が、今回はRiRiKAちゃんと千愛ちゃん。今回のメンバーもとってもパワフル&歌うまさんで素敵です。

M2なんですけど…もう出オチ感満載なんですが、それを曲の最後まで力技で持たせちゃうRiRiKAちゃんのファンマゴ感たるや(笑)。

藤倉女史の13年前の誕生日に同志から贈られたそうな誕生日プレゼントが、今年のRiRiKAちゃんの衣装、ということで何と黄色いキャップと幼稚園児コスプレ衣装というね(爆笑)。

花代さんが楽しそうに衣装付けて去っていく姿も面白すぎる(笑)

で、14日はまだ普通だったんですよ。
問題(爆)は16日です。

舞台上手側に、実は武蔵タム(むっくん)が来てたんですね。(上手側には瑠華タムも。下手側には俊吾タムも)
たまたま曲で出てくる相手の男の子の相手のイニシャルが「M」で一緒だったんですね。
RiRiKAちゃん、あろうことかむっくんを相手に、壇上と客席とで恋愛ごっこに突入(会場内笑)。
最後はむっくんに振られて「あぁ、ダメかぁ…」って一しきり玉砕して終わってました(爆笑)

後でMCに苦戦した男性陣からさえ「あの犯罪的な人ね」呼ばわりされてたのも笑いました(笑)。

M5は久しぶりのなうちぇんじ(10月再演が決まっています)の素敵なバラードを千愛ちゃんで。
恋愛作品ではあまり見たことがない千愛ちゃんでしたが、ハートが伝わってとても素敵。初日は委縮してた感じが合った千愛ちゃんでしたが、千穐楽はいい意味で開き直っていた感じがとても良かったです。
開き直るも何も、最初から突っ走る花代さんとRiRiKAちゃんが両端に控えてますからね(笑)。

そういえば千愛ちゃんといえば、この曲の前での吉田純也氏の様(*)を「いつにも増して気持ち悪い」とボソッと言って冷ややかな視線を浴びせてたのがなかなか流石でした(爆)。

*隣との壁が薄いので音が聞こえてくる、聞きたいわけじゃないのにと悶々とする曲

ところでM4、客席にタムくんたちいる状態で上演していい曲だったんだろうか(苦笑)。

M7花代さんソロは、「A Song For A New World」からの曲。
クリエで上演されたソングサイクルミュージカルですが、実のところ個人的な記憶だと、あまり印象が残っていない作品で。ちょうどその時の自分の琴線に響かなかっただけなのだとは思うのですが、今の花代さんでこの曲聞くと、なんだか涙が流れそうになるぐらいすっと胸に伝わってきます。なんだろう、ソングサイクルだからこそ、歌に感情が入らないと物語が伝わってこないんだな、と思わされて。

それと同じことはM16の、同じく「A Song For A New World」からの曲、RiRiKAちゃんと吉田純也さんのデュエットでも感じました。
実は今回のOBML4、当初は14日の1回だけの予定でした。が、この「A Song For A New World」の2曲をどちらももう1回聞きたくて、急遽予約を入れたのです。

RiRiKAちゃんの歌の魅力って、変な言い方だけど歌だけじゃないと思うんですね。歌とその周囲の空気を「RiRiKA色」に染めて、優しい空気で包み込むところ。説得しようとせずに、相手を説得させられる歌。
「歌の世界が見える」という感じを、今まで聞いたどの曲よりも、この曲に感じて。

今回、何より嬉しかったのは、今回のメンバーで歌が一番伝わってきた吉田純也さん(初見)とのデュエットでこの曲、ということ。

純也さんはムードメーカーで、MCで唯一RiRiKAちゃんに立ち向かえるスキルを持った方(爆)なのですが(ちなみにあまりに五月蠅いとあのRiRiKAちゃんに「ハウス」と言われて一歩引く(笑))、歌い出すとRiRiKAちゃんと似た空気を感じるのが、「歌声で風景を作れる人」という印象。

偶然なのか必然なのか、同じ方向をもった2人で聞かせてもらえた奇跡が、今回OBML4での最大のラッキーでした。

ちなみに、台詞覚えが早い(花代さん談)なRiRiKAちゃん(*)が、この曲の作品名を思い出せず、この作品の出演経験者(客席にいらした)に教えていただいていました(笑)。

(*)ちなみに台本見るとかえって混乱するそうです

他曲では、花代さんの破壊力抜群のM12。
今回、作詞は西村淳さんと藤倉女史が分けて担当されていますが、基本は容赦がない方が藤倉女史作(笑)
「In Short」は女性の立場から元カレへの恨み節を赤裸々に綴っているのですが、文章にできないぐらい赤裸々(笑)。「ぶっ殺してやる」ぐらいは序の口でして、それでも「タンスの角に小指ぶつけてしまえ」って歌詞は、あぁ藤倉女史のセンスの方向性と、何となくホッとしました。

この曲の終了後、女性陣3人が揃ってMCがあったのですが、そこで花代さんから驚きの事実が。
この「In Short」、実は「sign」のキャストオーディション課題曲だったそうで。
藤倉女史が前に座って「歌いたいように歌ってみて、じゃ」、と言われたという(爆笑)。←怖いよ(笑)
その壁を乗り越えたキャストが、あの発表されたキャストなんだそうです。うわぁ。

そういえば、MCでM2の「園児ソング」を花代さんが「やりたい」って仰っていましたが、観る方から勝手に思うと「園児ソング」を花代さんで、「In Short」をRiRiKAちゃんで聞いてみたいのです(大笑)。

なんかある意味、今と別の犯罪方向になりそうで(大爆)

M13は3人女性の曲ですが、3者3様の歌声が、実に上手に絡み合います。
花代さんのもともと硬質な歌声は、最近柔らかさを増してきて。
RiRiKAちゃんと千愛ちゃんのデュエットがメインパートの大部分を占めますが、2人がお互いを追いかけるように、頼り合うように、でも自立するように歌いあげる様が至福の時です。
この3人は過去いずれもエレンを演じている共通点があるので歌声は似ていると想像はしていましたが、予想以上に他のキャストを消さない歌声。重層的に迫ってくる歌声に酔いしれました。

そして当然のごとく、RiRiKAちゃんは大泣きしてて、両側の花代先生と千愛ちゃんに覗きこまれてました(笑)
この次の田川景一氏のソロでもRiRiKAさんは毎回大泣きしてたそうです。

新鮮だったのはM16。
いつもはおっとり系が多くて「淋しい時にはパソコンがあるから大丈夫(本人談)(←(ネット)サーフィンしてるからね(RiRiKAちゃん談))」の千愛ちゃんにあって、驚くほどエネルギッシュな曲。パワフルでこういう曲もとても良かった!ぜひこういう系統の曲も歌ってほしいです。

ラストは、10月再演が発表された”なうちぇんじ”のED曲な「I Love you,You're Perfect,Now Change」。
やっぱりこの曲大好きだー!

色んなこともあっても、でも心をオープンにすれば幸せは来るんだよ、的なこの曲で気持ちよく締められて、OBML4、素敵に終演でした。
公式のお見送りで感想も伝えられて、2回見て良かったOBML4でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Before After』(9)

2017.2.12(Sun.) 16:00~18:10
中目黒キンケロシアター B列10番台
(センターブロック下手側)

BA2017年2月公演もこの回が大千穐楽。
3ペア中、岡田&玉置ペアのみ都合で見られず、逆に石井&池谷ペアは2日連続2回目です。

前日の5列目から2列目に変わりましたが、見やすくなるかと思えば実はそうでもなくて。

1列目(A列)の視線が下手をすると舞台先端より下に来るので、見上げることになり、2列目のB列でようやく舞台先端とほぼ同じ。更に加えて実は今回、新たに作ったセットは八百屋舞台。

キャストの皆さんは劇場入りしていきなり八百屋舞台(斜めの舞台)で面食らったそうですが、結論は「丘だし(byやんさん)」でした(笑)

石井&池谷ペアはこの回が3回目ということもあり、肩の力はかなり抜けていて。
ベンが自由なのはどのペアでも共通なんですが、このペアの面白いのは、エイミーも自由(笑)

やんさん、コメディエンヌの才能を随所に発揮しまくりで、いわゆる、たみさん(田宮華苗さん)、びびちゃん(綿引さやかさん)の系譜を継いでいて。

パパの電話がかかってきた後の電話対応は、歴代エイミーでびびちゃんが一番神がかって面白かったですが、やんさんエイミーも決勝戦に進出するぐらい面白い。
「Keep Smiling」で、ヒロイン顔の鉄則を完全に無視して「ぷにゅっ」とおたふく顔をするやんさんが面白すぎて爆笑します。

それもあってか、やんさんエイミーって、いろんな意味で堅物感がしない(笑)
どちらかというとパパも適当にあしらって上手いこと言いくるめそうな感じがする(笑)
というところはあるにせよ、丘に連れてこられて目隠し(手)を取られた時の表情が凄く良くて。

あの丘の夕日は、エイミーの価値観を変えた瞬間だったんだな、ということを感じてとても印象的。

やんさんエイミーは、実のところ、それほどまでに自分が縛り付けられて生きていたわけじゃないように見えたけれど、それでもあの夕日は「自分の知っている世界が、実は狭い世界だったんだ」ということを知ることができたように見えて。

社会的に客観的に見て、何不自由なく生活しているように見えるエイミーが、実は充実して生きていなくて。
社会的に意義のある生活をしていないように見えるベンが、実はそれなりに自由に生きていて。

どことなく「今の自分に欠けたものがあるんじゃないか」と薄々気づいていた同士が出会って、「相手が自分の空いた”間”を埋めてくれる人」と思えたように見えて。その感じがこのペアでは特に良かったです。

動きといえば、BAはキャスト別の動きをとりたてて合わせないのが特徴。

やんさんエイミーで面白かったのは2幕頭の前回からの新曲(Daddy, I Met This Boy)、パパに電話をかけるシーンの曲でこれでもかというぐらい動き回るその動きがとっても良い!
不安だからじっとしていられない、だけどベンを好きな気持ちは曲げられない、でもパパは傷つけたくない、いろんな気持ちがまっすぐに伝わってきて、皆がエイミーを応援したくなる、とってもチャーミングなパートでした。

もう一つは石井ベンの個展前日のいじいじパート。丸椅子の上に体育座り。実は八百屋舞台に小さい丸椅子なので、びっくりするぐらい腹筋に力入れないと耐えられないんだそうですが(カテコ談。M座の若手の方に開演前に試しに座ってもらったら「無理です」だそうでw)、ベンのいじいじ姿に辛抱強く付き合うエイミーと、「ベン、あなたのこと大好きだけどいい加減腹が立ってきたわ」って言うエイミーの嘆きが説得力ありすぎて笑いました。

物語でははっきりと明言されていないですが、「絵は売り物にしない」といっていたベンは、エイミーの忠告を聞き入れて個展開催を承諾しているからこそ、前日に悩んでる。
エイミーはベンに対して、「絵画を認められる」ことで
「社会的に、自分が存在する価値のある人間だ」ということを知ってほしかったわけですね。

このペアで印象的だったのは、池谷祐子さんの芝居面での進化。
以前から『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』では拝見してはいたものの、どうしても「歌の方」という印象が強くて。

ただ、一昨年に上演されたTipTap『Play A Life』の先生役で、明らかに彼女の芝居の機微が変わって深くなって。
『Play A Life』をやってから『Before After』のエイミーをやってくれて本当に嬉しくて。

役と役者の巡り合いは、なかなかすべてが上手くいくわけではないけれど、こういう奇跡があるから面白い。

この日の2幕のベンとエイミーのやり取りは深くて重くて、音楽と重層的に絡み合って胸の奥まで迫ってくる、すごい迫力でした。

カーテンコール後の大千穐楽記念ご挨拶は、石井さん(上手側)と池谷さん(下手側)がお互い「どうぞどうぞ」と譲り合った上で、結局池谷さんが先行。

池谷さん「ご観劇ありがとうございました。今までたくさんのベンとエイミーが紡いでくれた『Before After』に関われたことを嬉しく思います。おいでいただいたお客さま、演奏をしていただいた(バンドの)皆さま、スタッフの皆さまのおかげです。ありがとうございました」

石井さん「順番逆にすれば良かった(笑←池谷さん大ウケ)。そんな完璧な挨拶されちゃったら(どうすればいいの)(笑)。ベンという役は○○な役で正直共感できなくて(←この表現は演出上の都合により少しオブラートに包んでますのでご了承ください)、台本を投げまくってました。ゲネプロでようやくなんとか掴めた感じです」

池谷さん「私は(ベンを)褒めまくっていたのに」

石井さん「自分は自分の役を相手からどう見えるかを気にしちゃって、それが分からないと中々役作りできないタイプなので、池谷さんにはお世話になりました」

池谷さん「いえーい(と両手挙げて喜ぶ)」←会場内、意外性でウケてました(笑)

石井さん「なんか家が近いことが分かったんで遊びに行きますね」

池谷さん「じゃぁまたそこで『Before After』やりますか(笑)」

石井さん「(苦笑)」

…という漫談が(笑)

そんな感じで、綺麗に大千穐楽の幕が下りました。

今回の「Before After」、興行面から感じたことを少し。

今回、アフタートーク1回・アフターライブ2回ということで集客的にはかなり厳しかったことを窺わせます。
スターパインズが150席に比べて、キンケロシアターは133席、1年前の日暮里d-倉庫は100席でしたが、スターパインズカフェ(吉祥寺)にしろ、日暮里にしろ、そこまで集客難を感じた記憶はなくて。
※スターパインズは公式では椅子席150席ですが、たぶん実質100席ぐらいだと思います。

色々な巡りあわせはあれど、やはり経験者が1名もいないのは陣容として少し弱かったのではないかなと。
過去の公演でも1人も経験者がいなかったのは2015年8月の内藤さん・岡村さやかさんの時だけですからね(ちなみに私はこの回が初見ですが、そこで衝撃を受けて今に至ります。経験者なしでそれをやった内藤さん・岡村さやかさんは凄い)。

1ペアがいると、どうしても他のペアが真似してしまうので、デメリットもあるように思いますが、1名だけ残って次に引き継いでいく形の方が良かったのではないかなと。

というのも、作品が素敵なのは分かってはいるのですが、全員が新キャストだと、どこまで仕上がってくるか、観る側からは冒険になってしまって抑え気味になってしまう感じがあって。
経験者1人いれば、そこから前回観た人を取り込めて、1度見れば他のキャストも見たくなる作品だから、そんな意味でも循環があればよかったかな。

クラシカルミュージカルほど敷居が高くなく、ハイセンスな作品だからこそ、普段ミュージカルを見ない人にも「初めてのミュージカル」として見てほしい作品。
それだけに、会場にしろ価格にしろ、ちょっと敷居が高くなってしまった感があったことに少し残念な面もありました。
が、役者のみなさん、スタッフのみなさん、そして作品の力で変わらず感動をいただけたことは幸せでした。

またあの丘が発現しますように。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『クリエミュージカルコレクション3』

2017.2.11(Sat.) 18:00~21:00
シアタークリエ 6列10番台(センターブロック)

今週から始まったクリコレ3(正式にはアラビア数字ですが機種依存文字のため数字表記としました)。

中目黒から東京メトロ日比谷線で日比谷に移動し、公演と時を同じくして始まった恒例の日比谷シャンテのコラボフェアと夕食を兼ねようと、日比谷シャンテ1Fで某作品の動画を見ていると、あら、フォロワーさんに遭遇(笑)
入った店では、1つテーブル離れたところに別のフォロワーさんがいらっしゃいました(笑)。

そして結果は、まさかのちーちゃんを一発GET(レストラン店舗1500円(税込)以上の会計で、9種類の中の1種類をくじ引き方式で引きます)。幸先よくクリエに向かいます。

まずはセットリストから。
ネタバレになりますので、お気になされる方は回れ右でお願いします。
今回は相当にネタバレ命で、少しでも気にされる方は回れ右推奨です。




よろしいですね?





(いつもより多く開けております)

では。

●セットリスト(敬称略)
 ※「◇」は女性アンサンブル、「◆」は男性アンサンブル
◆Act1
1.ようこそ/エドウィン・ドルードの謎(全員)
2.帰ってきたミレディ/三銃士(瀬奈)
3.葉巻き/風と共に去りぬ(岡田◆)
4.As If We Never Said Goodbye/サンセット大通り(保坂)
5.アンセム/CHESS(田代)
6.ラブリー/マイ・フェア・レディ(大塚◆)
7.好きになってくれるかしら/She Loves Me(涼風)
8.42nd Street/42nd Street(吉野◇◆)
9.マリア/ウェストサイド物語(今)
10.ローマの休日/ローマの休日(大塚・田代)
11.フィナーレ/パイレーツ・クイーン(保坂・山口)
12.栄光に向かって/シラノ(岡田・今・田代・吉野◆)
13.フレンドシップ/エニシング・ゴーズ(瀬奈・吉野)
14.地獄に堕ちろ!/モンテ・クリスト伯(今・田代)
15.I Think I Can Play This Part/グッバイ・ガール(岡田)
16.One Day More/レ・ミゼラブル(全員)

◆Act2
17.さぁ、声を出せ!
 /天使にラブソングを~シスター・アクト~
 (大塚・涼風・瀬奈・保坂◇)
18.独りで/シラノ(田代)
19.終わりのない音楽/モーツァルト!(大塚・今)
20.ひとを愛する女こそ/パイレーツ・クイーン
 (涼風・保坂)
21.最後のダンス/エリザベート(山口)
22.地獄からのメッセージ/ニューヨークに行きたい!(◇◆)
23.待ち焦がれて/アンナ・カレーニナ(瀬奈・岡田)
24.ミー&マイガール/ミー&マイガール(大塚・吉野)
25.おかしくなる/エドウィン・ドルードの謎(今)
26.天国へ行かせて
  /天使にラブソングを~シスター・アクト~(瀬奈◇)
27.エメ/ロミオ&ジュリエット(涼風・岡田◇◆)
28.サンセット大通り/サンセット大通り(吉野)
29.夢に見るマンダレイ/レベッカ(大塚◇◆)
30.何者にも負けない/レベッカ(涼風)
31.レベッカ1/レベッカ(保坂)
32.私が踊る時/エリザベート(瀬奈・山口)
33.未来は今、始まる/ニューヨークに行きたい!
  (大塚・涼風・瀬奈・保坂・
   岡田・今・田代・吉野◇◆)

◆アンコール
34.Music of the Night/オペラ座の怪人(山口)
35.ランベス・ウォーク/ミー&マイガール(全員)

ふぅ。

セットリストは今回、終演後に地下2階ロビーに置いてあります。上手側(舞台向かって右)から出ないと地下2階ロビーを通らないので要注意です。今回は期間で曲目が変わる予定ですので、その度ごとに少しずつ変わることになります。

前回(クリコレ2)から登場した日直制度は今回も健在。
要はM1の前の進行役を「日直」と称していますが、この日はまたまた、まさかのちーちゃん(嬉)。

「こんばんわ。『お嫁さんにしたいミュージカル女優ナンバーワン』を目指しています大塚千弘です」
「という出だしでお昼も始めたのですが、一部から指摘がありまして。『人妻には無理だろ』と(笑)」
その指摘は無視してこのキャラで続けたいと思います(笑)」
なんか向こうから先輩方の茶々が聞こえてくるんですが無視します

…その後、ちーちゃんらしくないカミカミ進行が続いた挙句…

「ごめんなさい、このキャラ無理でした(笑)」

と白旗を挙げられていました(爆)。

そして、印象に残った曲をつれづれに。

Act1の16曲のうち、舞台で見たことがあるのは、何とM16のレミゼ1曲だけ。コンサートで聞いたことがあるのはM8、M9とありますが、それでも聞いたことがあるのが3曲というのはいかにも、私の鑑賞範囲って偏っているのだなぁと改めて。

M8は玲奈ちゃんのコンサートで踊るのを見てる曲ですが、なぜこの曲を1つ前の涼風さんに歌っていただかずに吉野氏なのか、かなり不思議(笑)。

でも、この曲を踊れる人で見るのは眼福ですから、吉野氏が出てきた時に「キター!」と(笑)。
アンサンブルを引き連れての黒一色の格好良いダンス&歌、堪能しました。

M10での「ローマの休日」でのちーちゃんのドレスが古風な感じで新鮮。万里生君とはコンサートでしか共演しない不思議な関係ですが(現時点)、現代的なものもこういったちょっと古風なものもできるペアとして貴重ですよね。

M16のレミが物凄いことになってて、強烈なネタバレを含むわけですが。
一人もレミに出てない女性陣と、一人以外全員レミに出てる男性陣による「One Day More」は予想外の組み合わせに会場内呆然。
何しろ歌い出しのバルジャンが、え、今さん…?
ちーちゃんはもちろんコゼットですが、え、エポニーヌは涼風さん。でもとても合ってました。

でも衝撃はその後に。
なぜ祐一郎氏がバルジャンじゃないのか。

「あらしの日まで」

え?

えええ?

…はい、まさかの祐一郎氏アンジョルラス!

でも凄いのが、ちゃんと成立してるんですよ。しまいには煌びやかな赤のジャケット(世間一般では恐らく「ちゃんちゃんこ」と称する物)を着て高らかに革命軍を率いる祐一郎氏。

テナを吉野さん、テナ妻はなんと2人で瀬奈さんと保坂さんというのも面白かったです。

それにしても、初日客席がどよめいたと聞いていましたが、そりゃどよめきますよねこりゃ(笑)。

そしてAct2。

一転して、17曲中10曲までを舞台で見ているという意味で、個人的に安心して聞けたわけですが。

M17のシスアクはもう定番ですね。女性陣全員での盛り上げ曲は2幕スタートにぴったり。
この曲になると必ずちーちゃんが宮澤エマちゃんパートを担当するのも個人的には萌えポイントです。

M19「終わりのない音楽」。
この曲、実は私、リクエストしました。
今回のクリコレのリクエスト募集は悩みに悩んで、この曲ともう1曲。
今までは、ご贔屓さんが持ち歌としていた曲はリクエストしていなかったのですが、由美子さんが卒業して5年が経ち、もうこの曲を役として歌うことはないし、個人的な思いとして、この曲のハートを受け継いでほしいちーちゃんに歌ってほしくて。
堅さは当然あるけれど、今のちーちゃんにこの歌を歌ってもらえて胸がいっぱいでした。
父親レオポルト役は今さん。今さんもとっても良かった。包容力はさすがなので、エゴが見えたらまた深いレオポルトになるのかなと。

M24「ミー&マイガール」
これも私、リクエストしました。
理由はM19と全く同じなのですが、というか、ちーちゃん以外のご贔屓さんで由美子さん、玲奈ちゃん、聖子さんと来ると、歌われてない曲を挙げる方が難しい(爆)わけで、こちらも悩みに悩んだ末に選択。
クリコレは毎回、ミーマイの公開オーディションが続いていて、もういい加減に本編上演してくれないかなっ!て感じなんですが(笑)、今回ヒットだったのは、相手役が吉野さんだったこと!
これはめちゃくちゃ嬉しかったです。
ミーマイを歌ってもらえる時点でサリーがちーちゃんになるのは分かり切っているわけで、でもビルが年齢的に来るであろう万里生君じゃなくて吉野さん!踊れる吉野さん!気心知れてる吉野さん!
めっちゃ至福でした。

万里生君相手だと、どうしてもちーちゃんが引っ張る部分がちょっとは出ちゃうけれども、吉野さんなら安心して委ねられるわけで、そのちーちゃんのチャーミングさ、いたずらっぽい可愛さが全開で、衣装も可愛さ全開で、もう嬉しくてニヤニヤしてしまう。人には見せられない(爆)。

M35のランベスも客席下りありで、通路側の方が羨ましかったです(ちなみにちーちゃんは下手側通路から、中央通路を巡回して、上手側通路から舞台上へ戻る)。

M27「エメ」
これがちーちゃんだと予測したらまさかの!大人バージョン。
知り合いと先日観たロミジュリの話をしていたのですが、「ジュリエットのお母さま(今回の上演バージョンは香寿たつきさん)が『2人は愛し合っていたのよ!』と口にしたとき、実は自分自身はしたくでもできなかったことだったんじゃないか」という仮説が出て。

その仮説が頭に入ったまま見たら、今回の大人エメは、「ジュリエットのお母さまの、実は貫き通したくて叶わなかった恋」に見えてとても新鮮でした。

かなめさん(涼風さん)は永遠の少女の趣たっぷりでしたし、素敵でした。

2幕の方が個人的な盛り上がりがたっぷり過ぎて、2幕に偏った感想になっているのは自覚していますが(笑)、予想以上に楽しい時を過ごしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Before After』(8)

2017.2.11(Sat.) 12:00~14:50
中目黒キンケロシアター C列10番台(上手側)

3日連続BAの2日目、この日のベンは石井雅登さん、エイミーは池谷祐子さん。
池谷さん(やんさん)はサイゴンやさらだやんで拝見していますが、石井さんは初見。

噂以上のパワフル歌うまペアなこのペア。
BAの難曲をこれでもかと歌いこなし、どう考えてもマイクが要らないレベルで歌で通い合う2人。

BAのペアは今回までで14ペアあって(新人公演含む)、私が歴代見たペアは石井&池谷ペアで10ペア目(よく考えるとずいぶん見てますね)。その中でも図抜けて声量が凄いこのペア。

歌で時が流れていく物語なので、歌うまの方だとどうしても歌で話を流してしまいかねないわけですが、その辺は歌に走りがちな石井さんを、池谷さんの芝居ブレーキで制御する、バランスの良いペア。

キャラづくりで言えば、石井ベンはチャラすぎず固すぎず、かなりmyベストに近いベン。後ほどのアフターライブの時は「実はめちゃくちゃ緊張してた」と仰っていましたが、この回で2回目ということもあり、アドリブもちょいちょい入れてかなり慣れてきた様子。

池谷エイミーはとにかくキュート。ベンへのツッコミは歴代でもかなりな速度で(笑)お茶目さも随所に。
スターパインズでは2階からエイミーが見下ろしてベンに細かすぎる注文を付けるシーンは、キンケロバージョンでは、上手側に設けられたフレーム内にエイミーが登場。ベンが弁解してる間、エイミーがピコ太郎をやりだす始末(笑)。自由だなぁ。

ベンから迫られる(「仲直りの~」のパート)シーンでは「いっぺん死ね」が標準形ですが、池谷エイミーがBA実用新案を開発して、それというのも瞬殺の「ぶっ殺すよ」(笑)。

全般的にポップな感じがあるせいか、エイミーが自分の殻を破れず、好きでもない仕事をして楽しくない日常を送っている様は、ちょっと薄かったように思いますが、後半の芝居の深さは流石の一言。

ベンに対してつい言ってしまった一言に、とっさに口をふさぐエイミーは初めてで驚き。
言い出してしまったからには,、みなまで言うエイミーも凄いと思うけど、止められなかったんでしょうね。

「過去の真実は今を傷つける」の言葉は凄く響いたな。

前日の華花エイミーを見たときに、「正しいからいいわけじゃない、エイミーは『正しい』自分から抜け出せないでいる」と思ったけれども、同じ意味で「過去の真実」は「過去の自分の正しい判断」とも取れて。

過去を知っているエイミーは、過去の自分がどれほどの過ちを犯し、どれほどベンを傷つけたか知っている。
過去を忘れているベンは、過去の自分がどう生き、どれほどエイミーを必要としていたか知らない反面、エイミーの言葉に激しく傷ついたかも知らない。

「過去の記憶が一気に流れ込んで来たらどうしよう」かと心配するベンは、そこに「知りたくない」ことがあることを本能的に察知しているのかなと。

それなのに、自分の無意識は、過去のエイミーを絵に描いている。

それを思い出すことが、ベンにとって未来への大切な一歩であるかのように。

・・・・

この『Before After』はベンを演じる方とエイミーを演じる方の信頼関係なしでは、物語が浮き出てこなくて。共通するコアが、ペア毎に違うから違う作品に見えるのだろうなと毎回思います。

石井&池谷ペアのコアは「歌」だったのかなと思います。

歌うことで相手に気持ちを伝える、相手を思って歌うことでお互いが必要とする関係になれる。
その根底があるから、苦しみの気持ちも、思いやりの気持ちも伝わる。
ベンがエイミーを思って自分から遠ざけようとする気持ちも、そして本当は必要としている気持ちも。
エイミーがベンを思って自分から近づこうとする気持ちも、そしてベン以上に自分が苦しんでいる気持ちも。

自分より相手を思えるようになったとき、きっとこの作品は出来上がるのだろうなと思えたペアでした。

・・・・

この回はアフターライブ。
終演時、石井氏が告知を忘れて引っ込みそうになり、やんさんがツッコむ。うん、このペアらしい(笑)

司会は前日の中本氏に変わって、プロデューサー・翻訳の吉田英美さん。

曲目は前日と同じで、3人エイミーでの「This Time」から。
岡村さやかさんが下手側、中央に本日のエイミー・池谷祐子さん、上手側に田宮華苗さん。

お2人はこの回を観劇されてからのご登場で、「とても良かった」って口々にやんさんに。
幕間の楽屋でも賛辞を贈られていたとのことで。
ちなみに、
田宮さん「人の恋愛を覗いている感覚で」
英美さん「あなた出てたやん(笑)」

前日と違い、1人として楽譜を置かずに歌い出すあたりはさすが複数ベンと共演している2人のエイミー(田宮さんは初演・再演で染谷さん、その後寺元さん。さやかさんは内藤さん、鯨井さん)。

マイクの有効方向が分からなくてあわあわしてたさやかさんがぎゃんかわ。
それでいて歌い出せばエイミーそのもの。
やんさんも素敵だし、たみさんも素敵だけど、さやかさんの歌声第一声を聞くと、やっぱり私のmyBESTエイミーはさやかさんなんだなぁと実感。

3人並ぶと、さやかさんとやんさんの双子の姉妹を、暖かく見守る姉のたみさん、って感じでとても微笑ましくなります(笑)

そして2曲目は、ベン2人が加わっての「As Long As You're There」。
この日のベン・石井雅登さんと、1年前のベン・上野聖太さん。
上野さんはとある事情でリハーサルができず、ぶっつけ本番ということで緊張されていましたが、本番はきっちり合わせてこられました。

この回で面白かったのは宣伝コーナー。

英美さん「忙しい間みなさまに来ていただいたので宣伝を、まずは岡村さんから」
さやかさん「来週『レプリカ』という3人の
       恋愛ミュージカルです。
      この『Before After』からも作
      演出の浅井さやかさんが
      刺激をもらったそうで」
聖太さん「『ぱ○り』ですか」
さやかさん「違います(笑)」
石井さん「恋愛ミュージカルということですが、
      『もめてる』んですか」
さやかさん「いっぱい揉めてます(笑)」

…で、そんな話をしてたら、

さやかさん「いっぱい話すこと考えてきたのに
       何か吹っ飛んじゃって」
田宮さん「もう、さやか可愛いでしょ(笑)」
英美さん「ねぇ(笑)」
やんさん「ねぇ(笑)」

…というモードに皆をしちゃう、さすがはさやかさん。

田宮さんは告知前に一言、ということで
「『Before After』という作品は、これからも続いていくと思いますので、応援よろしくお願いします」とお話しされてから告知へ。

田宮さん「(3月に)新選組がテーマの舞台に出ます。
    私は新撰組組長・・・・(長い間)
     ・・・・の奥さんを演じます(会場内笑)」

…狙いましたね、たみさん(笑)

上野さん「次はシアタークリエで『キューティーブロンド』という作品に出ます」
石井さん「その作品も『もめてる』んですか」
上野さん「揉めてます。裁判物ですので(笑)」
石井さん「へぇ」
上野さん「この作品の曲、(吉田)英美さん、好きで聞いてるんですよね」
英美さん「携帯に入れて聞いてます」
石井さん「ご覧になったことあるんですか」
英美さん「向こうでは『リーガリーブロンド』という作品で、主人公が法律家目指す話なので」

…といったような、楽屋話番宣編みたいな時間が続きました(笑)

・・・・

そんな感じで20分弱。全体的にほんわかムードが流れたアフターライブ。でも歌になったら完全に別世界。
前日とまた違ったパワフルさを堪能しました。

今回の公演は明日(日曜日)のマチネ・ソワレにて終了となります。
「また別のキャストでも、また同じキャストでもご覧いただければ」との英美さんの締めで幕となりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Before After』(7)

2017.2.10(Fri.) 19:00~21:30
中目黒キンケロシアター E列10番台(上手側)

2017年シリーズのBA、他の所用が重なり前半部の公演は見られず、この日がmy初日。
実は意識せずに知人からのお誘いで出向いたこの回は、西川ベン&華花エイミーの初日。
終演後には過去キャストもゲスト登場でのアフターライブ付きの回です。

前回の2016年7月公演はスターパインズカフェ(吉祥寺)での公演でいわゆる「ライブハウス編」だったため、劇場版のBAは日暮里d-倉庫(2015年12月)以来、1年2か月ぶりとなります。

劇場に入って目を惹くのが、舞台上をアーチ状に取り囲むさま。同作の時の移り変わりを表現する「BEFORE」と「AFTER」の点灯は今回、このアーチ上の表示で切り替わります。

この回のアフターライブの間のMCで演出の中本氏が語ったところによれば、初演当時は同時期に上演していた『マザー・テレサ』のセットをそのまま使用して初演上演。

今回が初の大きなセットということで、ライブハウス版にはなかったこのセット、ライブハウス版のみに出演されていたゲストの若井久美子さんは、つい「羨ましい」と口にされていました(笑)。

この回が初日となる西川・華花ペアの印象は、実は意外な面が多くて。

西川氏は自由に動く印象が強い役者さんなので、ただでさえ自由に動くベンという役なら、もっと派手に遊びまわるかと思ったのですが、1幕は驚くほどに大人しく(爆)標準形に忠実。

華花嬢は笑顔が印象的な役者さんなのにかかわらず、「怒り」の印象の方がかなり強いです。1幕は心を殻に閉じ込めて、という感じが過去のエイミーの誰よりも強くて。「怒り」のパワーの強さ、という点では過去キャストだと、RiRiKAさんのイメージに近い感。

1幕、エイミーの思いつめた感じの印象が強く、足踏み状態だった物語の進行は、1幕ラストの「As Long As You're There」で華花エイミーが感情を爆発的に開放することで、一気に陽の方向へ進み始めます。その落差がとても心地よくて。

2幕からは西川氏も本来の動きを取り戻し、自由でいいところは自由に動き始め、堅さが目立っていた様が嘘のようにペースをつかんできます。

2人の関係性を見ていて強く印象的だった言葉が、ベンがエイミーに対して投げかける言葉。

ベン「エイミー、君は正しいよ

この言葉が西川ベンから発せられたとき、何だか今までのベンとエイミーでは分かり切れてなかった部分を感じて。

そう。エイミーの語ることは確かに正しいんですよね。いつどんなときであっても。
ベンの語ることは、時に夢物語で、時に不真面目で。

でも、エイミーが正しいからそれで済んでいるかといえば、そうとばかり言えない。
正しくたってすべてが解決するわけじゃない。
エイミーだけでは解決の道を導けない。だって自分は正しいから。

でもエイミーは薄々気づいている。正しくいようとしている自分が、自分自身を縛っていることに。
父という存在からも、自分は正しくあらねばならないという縛りを受けていることに。

ベンの感情や行動は破天荒で常識外であっても、エイミーにとっては人生を変えてくれるかもしれないただ一つの望み。

エイミーがエイミーらしく生きていけるために、ベンの存在は必要不可欠だったことを感じさせる、素敵なペアでした。

レミで共演して、お互いを知りすぎるほど知っている関係だからこそ、特にエイミーが正直な気持ちを容赦なくベンにぶつけられる。その容赦のなさはある意味カタルシスでもありました。

容赦なくぶつかり合ったからこそ、お互いの足りない部分を認め合い、お互いの存在の大切さを認め合って、まっすぐ向かい合って進みだす。そのラストはより感動が大きくて。
また、素敵なBAカップルが誕生したことに拍手を贈りました。

この日のアフターライブは、2曲構成。

1曲目は3人エイミーでのエイミーソロ「this time」。

下手側から清水彩花さん、華花さん、若井久美子さんの順に並び、作曲のスチュアート氏が新たにパート分けした超絶編曲(中本氏談)。

初演キャストだけあって譜面を必要とせず堂々とした歌いぶりな彩花さん、なぜだか自信なさげで心配そうにしていて(中本氏に『「心配だなぁ」とか言わないの!』ってバラされてたw)若井さん、そして本編を終えて本当にほっとしている華花さん、と三者三様の歌いぶりでした。

2曲目の前にベン2名、この日のベンの西川大貴さんと、ゲストの麻田キョウヤさんが登場し、中本氏を含めてMC話。

面白かった話つれづれ

キョウヤさん「稽古時間がとにかく短いから、稽古場所に困って、京浜東北線の中で稽古しだすんですよ(笑)。しかもめちゃくちゃ混んでるのに。『あの浮気のところなんだけどさ』とか言って『あなた浮気してるの!?』とかやってる(笑)」

大貴くん「痴話喧嘩としか思われない(苦笑)」

キョウヤさん「華花ちゃんはサイゴン期間中にずっと(BAの台詞を)勉強してて。」

華花ちゃん「台詞のお相手もしていただいたことあって、その節はお世話になりました」

彩花ちゃん「(大貴くんに向けて)エイミーが他の男になびいてるよ(と耳打ち)」

大貴くん「浮気してるんじゃねーよ!(会場大爆笑)」

....という、びっくりするぐらいの綺麗なオチで終わりました(笑)

2曲目は2ベン、3エイミーによる「As Long As You're There」。
キョウヤさんがリードし、大貴くんがそれに続き、彩花ちゃんがしっかりと、華花ちゃんが追い掛け、若井さんがソフトな歌声でまとめる、素敵なスペシャルバージョンでした。

引き続き、明日昼、明後日夕方と拝見します。楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『月ノ原中学校音楽準備室』

2017.2.5(Sun.) 16:00~17:25
新宿シアターミラクル

初演で1日限り上演で好評だったそうな朗読劇の再演。
今回は2日間4回公演、上手く時間が空いたので見に行ってきました。

3つの短編が「月ノ原中学校」で過ごした過去で、登場人物ごとにちょっとずつずれて見えるのがとても興味深く、素敵な作品でした。

その3つの短編はそれぞれ約20分ごと。壇上に登場するのは全て女性。物語に登場する男性は全て女性の言葉を通じて表現されます。

1つ目の「面と向かって言えないけれど2」はかつての親友と女性が再会する話。

同じく中学校当時の2人も同時に壇上に現れて、現在と過去を2人×2で進行する流れが新鮮です。いつも相談する側だった彼女(綾子)の「現在」側を演じたのはキャラメルボックスの原田樹里さん。彼女の持ち味の「明るさ」「前向きさ」と、親友(しおり)に頼る甘えん坊さがキャラクターにぴったりで期待通り。芝居がしっかりしているので朗読劇でも安定感抜群。
中学生の綾子を演じた神崎亜子ちゃんとのシンクロがとても良かった。あぁ、確かにこのテンションは今は樹里ちゃんだなぁという部分が随所にあって(笑)

2人が再会したきっかけは、ある男性の死。
その男性は、今回の3つの短編を貫く軸で、それぞれの登場人物が多少なりともその人の存在に影響を受けているのが、後に上演される2つの短編で分かってくることになります。

2つ目の「合唱部部誌」は、合唱部で同じ時を過ごした3人の話。

清水彩花さん、皆本麻帆さん、宮菜穂子さんというミュージカル女優3人が演じて、しかも「合唱部」ですから当然のごとく歌があり、実際2曲も聞けて嬉しい限り。

1曲目は湘南乃風『純恋歌』
2曲目は湘南乃風『親友よ』

実のところ、仲が良いだけではないところも出てきたりはするのですが、歌のシーンではちゃんと気持ちが通じ合ってて、なんでこんなに歌ではぴったりなのに、気持ちは通じ合わなくなってしまうんだろうと思ったり。

彩花さん演じる部長のココロは、皆本さん演じるハル、宮さん演じるホノカと「合唱部部誌」で表面上は仲良く、事実上の交換日記をしているけれども、実はココロはハルに対して凄く黒い気持ちを持っていて。

彩花さんは他の作品でも「本心」を言わないキャラクターが多いので、これでもかというぐらい言いたい放題に本心を曝け出していて新鮮でした。
女性ならではの心情というか、実のところそれは先ほどの1話目で出てきた男性と幼馴染で、ココロは好きだったけど、ハルに取られたという話で…。

そしてそのハルも、今となってはこの世にいない。
彼女が去った今、ココロができることは今をしっかり生きることしかない、と。

ミュージカルを中心にやってきている女優さんは、朗読劇となると、なかなか勝手が掴めないのは良くあることのようで、彩花さんも御多分に漏れずのようでしたが(実際、歌い出すとかなりホッとしているように見えて(笑))、この日は千穐楽、4回シリーズの4回目だったこともあり、ようやく手慣れてきたように見えました。

そして3つ目は「フナムシ」。女性1人の朗読劇ですが、先の2話の話を受けた「彼」はここにも登場。

「彼」の最期までの期間を一緒に過ごした女性がこの方。
中学校時代、サッカー部のエースだった彼が彼女(サエ)の基に現れたとき、右手を失っていて、でもその理由は語られずじまい。
彼女は彼に寄り添い、時間を過ごすけれども、どことなく空虚な時間を感じたというか、むなしさを感じる作品でした。

その中でも『「.....というわけじゃないんだけどね」って口に出すときは、そういうことなんだよ』って台詞は印象に残ったな。そう、否定したい現実は、「そうじゃない」って最初に否定しておきたくなるもの。

「合唱部部誌」でココロがハルに対して語った「ハルが悪いわけじゃないんだけどね」という台詞ともリンクして、なんだか腑に落ちるものがありました。

「フナムシ」は、彼が中学時代、教師にちょっかい出すために音楽準備室に持ち込んだ「フナムシ」は、時を経てハルの葬儀のために戻った、彼とサエのもとに再び現れて。
ハルを失ったことで大泣きしている彼を見ていて、サエは心の中にぽっかり空いた穴を埋められずにいる。

自分が死んだら彼はこんなに大泣きしてもらえるだろうかと思うと、「それはない」ということを、(擬人化した)フナムシが自分に対して断言し、サエはたまらずフナムシを踏みつぶす。

フナムシは「現実」を表現していて、サエは現実と向き合う力を持てなかったのかな、と思ったりして。

3作品中、唯一「フナムシ」だけ女性の演出家さん(藤原佳奈さん)なこともあるのか、少しの違いですが容赦のなさを感じたりしたかな。

・・・・

3作品中の合間に入る歌が、「歌子の恋」というパートで、着物姿の”小玉歌子”さんが客席を沸かせます。

登場人物的には実はこの方、月ノ原中学校音楽準備室の合唱部顧問なので、各パートにそれなりに関わる人物ではあります。
が、「笑い」という点では確かに面白いのですが、ちょっと存在感が強すぎたというか、バランスからするとちょっと出すぎていた気がしました。本編と分けて頭を整理するのに苦労させられた感はあります。

・・・・

振り返ると、この作品は「中学校」だからこその色なのだろうなと。
小学生だとまだ自我に目覚めていなくて、感情のぶつかり合いといったものもそこまではない。
高校生以上だと育った社会が違う人たちが集まっているから、自分と他人との距離が自然にできる。

中学校での思い出と改めて向き合った時に、これからの人生にとってその思い出を引きずるか、それとも拒絶するか、それぞれの登場人物が様々な選択をする場面が、印象的な作品でした。

中学校という閉じた世界の中でいられた幸せと比べると、大人とはいかに面倒なものかと。
東京という街に出たときに、「ただ広がる世界」に直面するのを自由と捉えるか、「何をしていいかわからない」と迷うものなのかは、結局のところ自分で切り拓いていくしかないということなのでしょうね。

そんなことを感じた佳作でした。観られて良かったです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『手紙』

2017.2.3(Fri.) 19:00~21:30
新国立劇場小劇場 C3列10番台後半(上手側)

初演が好評のうちに終演して見逃してしまった作品。
今回も日程的に厳しいかと思っていたのですが、何とか時間を見つけて行って来ました。

派手さは多くないけれど、作品のテーマにしっかり寄り添い、じんわりした気持ちが残る作品。
見に行けてよかったです。

作品的に、ネタバレが厳しい作品ではありますが、いつもの通り内容的なネタバレを極力回避して書きますが、気にされる方は回れ右でお願いします。



作品の主軸は吉原光夫さん演じる兄・剛志と、(この回は)太田基裕さん演じる弟・直貴。
兄が弟の学費のために(と兄は言う)、強盗殺人を犯して刑務所へ。

既に両親も失い、一人残された弟は周囲からの風当たりの強さに、行きたかった大学進学も諦め、ひっそりと暮らすようになっていく…

それが導入部。

兄と弟を繋ぐのは「手紙」。
塀の中にいる兄にとって、唯一許された外部との接触は「手紙」。ただし、当然刑務所の検閲は入る。
兄から弟への手紙、弟から兄の手紙。
しかしいつしか、弟から兄への手紙は出されず、弟は自らの転居先を兄には教えないようになる。

舞台上で「塀」は可動式の檻を動かすことで表現。同じ藤田俊太郎さん演出の『ビューティフルゲーム』でも見たかのような空気と、やはり「塀の中」ということもあって『ショーシャンクの空に』の空気も思い出したりして。

この物語を見ていて感じたテーマをいくつか。

一つは「自分」と「他人」というテーマ。
人は「自分がした行為の責任」からは逃れられないけれど、「他人がした行為への糾弾」には無慈悲でいられる。
犯罪者の弟である直貴に対しては、世間はこれでもかと糾弾する。
でも直貴にとってその行為は「自分がした行為」ではない。

「自分のために兄は罪を犯した」と思い込む彼にとって、兄の行為は「他人事」には思えない。だから自分の夢も諦めようとする。

”「自分」でも「他人」でもない存在に対して、自分はどこまでの責任を負うべきなのか”がこの作品の1つのテーマかと。
それでいて、「家族」と「兄弟」と「親子」はまたそれぞれ位置づけが違うように思えて。

この作品中、直貴は「加害者の家族」から「被害者の家族」になる時が現れます。
「息子の過ちを詫びる母親」から頭を下げられた彼は、初めて「被害者」としての気持ちを知り、自分が「加害者」として「被害者」に何ができていなかったかを知るわけですが、「親子」だと自然にできることが、「兄弟」だと自然にできることではないのかもしれないなと。

親は子をしっかり育てる社会的責任があるけれど、弟は兄をしっかり育てる社会的責任があるわけじゃない。
無条件に責任が一体化する「親子」でなく「兄弟」であることに、この作品の一つの肝があるんだろうなと。

もう一点は兄弟似た者同士だなと思えた、「甘え」という概念。

兄は自らのした行為を弁解する。「弟の学費のために強盗に入った、殺人を犯した理由は分からない」と。
実際の思いがどうだったとしても、この言葉は弟を縛るわけで。
弟にしてみれば、自らが頼んだわけでもないのに十字架を背負う。「兄は自分のために罪を犯した」と。
逆に言うと、この言葉を発する限り、「弟は兄である自分を捨てられない」のですね。
つまり、兄は(意図してかどうかにかかわらず)「弟は兄を捨てない」という『甘え』を持っている。

翻って弟。先ほどの話とも重複するけれど、兄は「自分」ではないから、弟である自分からすれば「他人が起こしたことである」という『甘え』を持っている。本当の意味で被害者に向き合うことができていない。

兄は被害者の家族に『手紙』を送り続ける。
袋いっぱいになるほどの手紙は、最後の1通を受け取るまでは、被害者の家族である『彼』の心の傷を、ただ広げていくだけ。

その袋小路を解きほぐした2人の人間が印象的。

一人は弟・直貴の勤務先の社長である平野社長。
川口竜也さんが演じられたこの男性は、直貴の途が正しくない方向に向かっていることを指摘し、直貴がどうすべきかを考えさせた存在。強制的に答えを出すのではなく、直貴を一人の人間として認め、世間一般の色眼鏡と明らかに一線を画して向かい合う姿に感銘を受けました。見放してはいない、でも突き放していないわけではない。本人に委ねるべきところは委ね、そうでないところではビジョンを示す。その空気感が素晴らしかったです。

もう一人は直貴を支えるかけがえのない存在になる由実子さん。
小此木まりさんが演じられたこの女性は、闇を背負った直貴と過剰なほどに向かい合い、直貴のためと思うなら、明らかに常識でない行動を取ったりする。でも闇の中にいる直貴にとって、彼女の飛び抜けた明るさは支えになったろうし、実際見ていてもとても救われるものがありました。
「分かっている」感じがして。暖かく見守る感じが、とても素敵でした。

メインのお2人ももちろん魅力的。

兄を生きた吉原光夫さん。家族のために盗み、牢獄で数年を過ごす姿を見慣れた感じもいたしますが、「自分は悪くない」と思い続けた末に受け取った1通の『手紙』を読んだ後の姿、そしてその後の出会いを通じた変化が強く印象に残りました。

弟を生きた太田基裕さん。ひょろっとした少年が運命に翻弄される前半から、守るものを持って、「他人に振り回されない生き方」を見つけるプロセスに説得力がありました。兄に縛られていた自分から、自分以上に大切な家族を得た末の「決断」。その流れがとても自然で良かったです。

その他の役者さんは複数役を演じられますが、最近ちょっとご無沙汰の染谷洸太さん。久しぶりに拝見しましたが、やはりとても良かったです。
今回、被害者の家族を初めいくつかの役を演じられますが、それぞれの役の立ち位置がどれも意図的に直貴の「壁」になっているようで、強く印象に残りました。
どの役も良かったけど、ラストの説得力はやっぱり流石です。

この作品のタイトルである『手紙』。

『手紙』は送り主と送り先が存在して。
送り主の想いは必ずしも送り先に届くわけではなくて。
送り主の想いだけの手紙は、きっと送り先の想いには届かなくて。
送り主が”送り先の想いを慮れた”ときに、初めて送り先へ届く想いになるのかな、そんなことを思った観劇になりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »