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2016年7月

『Before After』(6)

2016.7.24(Sun.) 12:00~14:55
 石井・若井ペア(月組)

2016.7.24(Sun.) 16:00~18:00
 鯨井・岡村ペア(星組)

スターパインズカフェ(吉祥寺)

キャストに「井」が3人もいる今期のBA。ただの偶然でしょうが(笑)。
前日夜の星組に続き、この日はマチソワでの月組・星組観劇です。

最後は星組で締めたかったのと、両組観たかったのと、星組は2回観たかったという3条件を満たそうとするとこのスケジュールしか無理でした。

若井さんはこの日、夜に渋谷でコンサート出演のため、こちらの開演時間は早め。
前日20時公演の終演はほぼ22時、この日の開場は11時というハードさ。
10時30分頃に当日券が出る発表がありましたが、時間的にはこの時間だと来れる方は限られるでしょうから一考が必要かと。

公演も終わりましたので、ほぼネタバレなしで参ります。お気になさる方は回れ右で。

まずは月組、石井ベン・若井エイミー。
今まで見た中で一番オーソドックスで、原案に近いペアじゃないかと思います。
奔放なベンと、お嬢様のエイミー。

石井一彰氏は拝見するのは3度目。高橋由美子さんと組んだ朗読劇『苦情の手紙』で初見で、『虹のプレリュード』のロシア人将校役で2回目。
イケメン系ベンですが、殻を破り切っていない感じがします。
それこそ「あなたは自分をカッコいいと思っているのよね」(*)的なイメージ。
殻を破ってからこそ、エイミーがベンに惹かれる様がより光るような気がします。

(*)2002年に由美子さんが初共演した芳雄さんに言った言葉。『バタフライはフリー』にて。

相手役の若井久美子さんは、もちろんレミゼのコゼット役で拝見していますが、今までのエイミーで一番お嬢様風。RiRiKAエイミーほど強くなくて、びびちゃんエイミーほどコメディチックではない感じ。

興味深いのが、ただのお嬢様でなくて、お父様のあしらいも心得ていて。お父様からの電話に声色変えて「大人しいお嬢さん」を演じているあたりが絶品(笑)。意外や意外、百戦錬磨系で面白いです。

その中でも一番意外で面白かったのは、仲直りのなんちゃらを言われた時に、石井ベンの「胸ぐらをつかみ」、「時々本気で殺したくなるわ」と言ってたのが衝撃的過ぎて、背筋に冷たいものが走りました(爆)。

若井さんといえば音域がソプラノということもあり、歌声が硬質なところがあって、特に後半に行くにつれて、”感情に歌声をのせる””感情に歌声を纏わせる”といったところはまだ経験が必要な印象はありますが、若井さんらしいエイミーが見られて良かったです。そういえば、普段はピンクジャケットな「before」エイミーは、若井さんはベージュ系で新鮮でした。

BAはキャスト替わりで見ても別の世界が見えるというのはよく言われる話ですし、実際に感じますが、ベンにしてもエイミーにしても、それぞれのキャストの役への感じ方に任せている部分が大きいように思います。ベン役の役者さんがベンをどう思うか、エイミーをどう思うか、物語的に守るべき部分以外は自由に動かしているように思えて、しかも今回に至っては台詞もちょいちょい各組で変わっていたりしました。歌詞まで変わっていたところは事故ぽい感じがしましたが(爆)。

あと印象的だったのは今回の新曲2曲は、初登場同士の月組の方がしっくりきていたこと。曲の存在意義というか、曲のポジションがしっくり来ていて。
むしろ経験者だといきなり2曲入ったのは少しだけ違和感を感じました。

夜は2回目となる星組。鯨井ベンと岡村エイミー。

月組も素敵でしたが、経験者の岡村エイミーを擁する星組は、物語の厚みにさすが一日の長があります。
鯨井さんもベンとしての動きに小慣れた感じで、自由自在に動きながらも、それがベンとして、エイミーが求める「自由」とリンクしてきて、とっても濃い時間でした。

鯨井ベンはとにかく「身体動く」ベン。
上手に下手に動き回り、今までのBAにない動きをたくさん発明。多すぎて覚えていられないぐらいにオリジナル(笑)。台詞で岡村エイミーを笑いに引き込もうとする様も、どれもが憎めないキャラクター。「どうしてこの手に毎回引っかかっちゃうんだろう」って言うエイミーの感情に同調する観客(笑)。

それと対する岡村エイミーは「心動く」エイミー。
感受性豊かで、ベンの一挙一動に反応して惹かれていく様がとっても自然にわかります。自分にとって新しい世界を見せてくれる、鯨井ベンを見つめる岡村エイミーの眼はキラキラしていました。それでいて冷静さも忘れないのがさすがで、劇中、鯨井氏が台詞が完全にとっちらかってわけわかめになった時、じっと見て放ったアドリブ「落ち着いて」が、エイミーまんまで絶品すぎました。アドリブは苦手なさやかさんですが、役の中でのアドリブとして出てきたことが流石だなと。

「身体動く」ベンは、自分の存在意義を確立できていない。両親もおらず、ただ漂うだけの人生で、自分が必要とするものも、自分が必要とされることもない。いわば「心を持てない少年」なのですね。

それに対して「心動く」エイミーは、自分が父親の庇護から永遠に飛び立てないと感じている少女。"Before"においては父親からの束縛が、ただベンからの束縛に変わっただけの、いわば「檻から飛び立てない少女」

動くことはできても、
何のために動くかの意思が持てないベンと、
意思ははっきりしていても、
どう動けばいいかがわからないエイミー。

ベンとエイミーが心で結びつきを求めたのが何かといえば、自分が深層心理で欲しがっているものをまさに相手が持っていたからのように思えて。それを今回の星組で再認識できたことが嬉しかったです。

今回は特に思いますが、2組それぞれ2回でしたので、役にこなれてくるころには終わってしまうのは残念なところ。また作品人気と役者さん人気で、ほぼ事前に売り切れてしまうのも、本当のことを言えば「新しい人を受け入れる」という意味では一考の余地があるように思います。

何はともあれ、新キャストを迎えるたびに新しい作品の魅力を作り出していく『Before After』。
7月キャストでの収録ではないのに、次々とCDが売れていく様を横で眺めていて、CD作りに1枚噛んだ喜びを噛みしめたひとときだったのでした。

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『Before After』(5)

2016.7.23(Sat.) 20:00~21:55
スターパインズカフェ(吉祥寺)
4列目上手側

2幕制となったBA、この日が初日です。
従来は1幕通しでの上演でしたが、曲が2曲増えたことを主たる理由に、今回から2幕制です。

この日から発売になったクラウドファンディング成功に伴うCD(3,000円)に新曲を含めて収録されていますが(7月キャストではありません)、CD聞いた時の予想通り、『As Long As You're There』が1幕ラスト。

この曲が大曲なのが理由かと思ったら、実はその直後(2幕1曲目)がエイミーのソロである『Daddy,I Met This Boy』(※)がエイミー1のパワフルソングで…この日のエイミー、岡村さやかさんは流石の歌い上げでしたが、とはいえ『As Long~』の直後にこれでは厳しいのは自明で、2幕制にして正解だと思います。

(※)ちなみにこのタイトル「This Boy」なのが不思議でした。父親に認めてもらうまで、「He」にはならないのかなと。


ここからネタバレ含みますので、お気になさる方は回れ右で…





この曲はエイミーの役者さんに”パワー”というもう一つの面を持たせる必要が出てきて、”お嬢様”的なヒロインであるエイミーに、実は「外に出たい願望」を持っていたことを鮮明にしたように思います。

エイミーは「実は籠の中から出たかった」というのは、従来からも話の中にはあったのですが、この曲が加わったことで改めてそれが鮮明になった印象。

これによって、「Before」でエイミーがベンに言う言葉、「まるでパパみたい」という言葉も浮かび上がってくる。「Before」でのエイミーは、パパからの束縛から逃れて、ベンからの束縛に生きるようになっただけというのが見えてくる。
ベンはエイミーが父を大事にすることを許すほど大人ではなく、エイミーもベンから捨てられる未来は選びたくない。だからエイミーはベンに父の病気のことを言えない。

パパを失ったエイミーが死に物狂いで求めた未来、その「絵」を与えてくれたベン。
だからこそ、自分が生きていくパートナーとして、「お互いを大切にする未来」を作っていく相手はベンのほかなかった。
そのストーリーが綺麗にまとまって、よりわかりやすくなったように思います。

この日のベンは鯨井康介さん。エイミーは岡村さやかさん。
岡村さやかさんは同所の2015年7月公演で初登場(個人的にも初BAだったので、岡村さやかさんのエイミーはmyオリジナルキャストです)、今回が2回目。前回のベンは内藤大希さんでした。

鯨井さん、岡村さん、内藤さんはOne On Oneの『BIRDMAN』で共演し、ライト兄弟のお兄さんが鯨井さん、弟が内藤さんだったので、内藤さん&岡村さんがやんちゃベンと振り回されエイミーという感想だったことからして、鯨井さん&岡村さんもそれと似てくるかなと想像していました。

2人ではっきり違うのは、内藤さん&岡村さんだと明らかに「年の差」(弟が姉に甘える)を感じるのですが、当然お兄さんなので年齢的にはフラット。ただ男性と女性が同い年だと一般的に男性が子供っぽくなりますからね。同年齢を前提とした鯨井さんのやんちゃぶりは面白かったです。鯨井さん仕掛けまくってましたね。

ベンがエイミーをお姫様抱っこしたのは初でしょうか。
お姫様抱っこに驚く岡村エイミー、足ぶんぶん振り回して抵抗してたけど、だんだんベンに委ねていく感じが可愛すぎて最高です。ビバタッパ差。

岡村エイミーで特徴的なのは、どんなにベンに振り回されても軸は絶対にぶれないんですよね。
内藤さんには結構笑い落ちさせられることが多かった彼女ですが、鯨井さんからの仕掛けにはほぼ笑い落ちがなく、頼もしい限り。
お嬢様すぎもせず、庶民的過ぎもしない絶妙な立ち位置が岡村エイミーの持ち味かなと。

何を仕掛けても笑って許してくれそうな感じもあるのに、一線を越えるとベンを絶妙な表情で睨み付けるところがさすがの味(笑)。鯨井さんも上手いこと受けて縮み上がる感じがコメディ的で面白い。

鯨井さんはいい意味でワイルドで、
岡村さんはいい意味でフラットで。
2人がお互いを必要とすることが腑に落ちる、ナイスバランスのペアでした。

今回は2人(星組)ともう1組(月組)とのダブルキャスト体制。
明日、月組→星組の順に見ます。楽しみです。

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『グレート・ギャツビー』

2016.7.3(Sun.) 12:30~15:30
 サンシャイン劇場 12列1桁番台(下手側)

2016.7.9(Sat.) 16:30~19:50
 サンシャイン劇場 12列10番台(センター)

今年は松竹制作の作品が縁があるなぁというわけで、大阪松竹座4月・新橋演舞場5月公演『寝盗られ宗介』に続き2作品目。劇場で言えば新橋演舞場6月公演『熱海五郎一座』も松竹ですね。

松竹さんの制作公演には東宝芸能所属の女優さんが出ることが多いんですよね。『寝盗られ~』も高橋由美子さんは契約時点では東宝芸能所属でしたし、今回もRiRiKAさんはじめ数人出演。6月の『コインロッカー・ベイビーズ』には昆ちゃん・シルビアさん出られてましたしね。自社公演には他社の役者さんや芸能人さんを連れてきて、自社の役者さんは他社に出すという、東宝さんは最近不思議です。(連結決算ベースではそれをやった方が売上が上がるのはわかりますが)

もとい。今作は『寝盗られ宗介』に続き錦織さん演出、そして音楽も岸田敏志さん(元コゼットの稲田みづ紀さんのお父様ですね)で同じ。岸田さんは今回、主演のギャツビーのお父様役としても出演されています。

ネタバレを多少含みますので、気にされる方は回れ右でお願いします。
なお、トークショーのレポは後半になります。

・・・・

物語は1920年代の”狂騒の”アメリカを舞台にしており、語り手であるニックがニューヨークに引っ越してきたことから始まります。ニックを演じるは相葉裕樹さん。彼は初見ではなく2度目(初見は朗読劇『春のめざめ』)ですが、セリフ回しも自然だし、タッパもあって安定しているし、何よりこんな時代なのに常識的なキャラクターなのが安心できます。主人公であるギャツビーや、彼の敵役のトム(ニックとは知り合い)といった、「表面的に成功している人々」のアクや悪の強さに比べれば、人が良すぎて成功しないだろうなとは思うわけですけど(爆)

女性陣も多士済々。トムの奥方であり、ギャツビーの相手役でもあるデイジーが愛原実花さん。『スクルージ』初演以来なので2作品目。
ニックの相手役(恋人)であるベイカーが今回宝塚退団後初の出演になる大湖(だいご)せしるさん。初見です。
自動車修理工の奥様であり、上昇志向故に破滅への道を進んでしまうマートルに木村花代さん。四季退団以降『ミス・サイゴン』、『Play A Life』他複数の作品で拝見しています。
花代さん演じるマートルの妹、キャサリンを演じるのは今作の追加キャストになったRiRiKAさん。

物語の流れはどことなく古めかしく、かつこの年代ということで登場人物はおおむね必死。

男性陣に関してはギャツビーとトム以外は、「自分は成功というポジションに行けない」ということをはじめから分かっている風があって。実際奇跡が起きなきゃ、貧困層から富裕層に行くなんてことできなかったでしょうからね。花代さんの旦那様役のコング桑田さん演じる自動車修理工がその際たるものですね。

パーティーを開きこの世の春を謳歌するギャツビー、やり手ゆえにギャツビーの欺瞞に気づくトム。
その2人が共通して求める世の中のただ一つのもの、デイジー。彼女の前で起こる、良く言えば人間的な、悪く言えば独善的な物言い。

ギャツビーが戦争に行っている間にデイジーと見合い結婚したトム。
ギャツビーはトムからデイジーを取り戻したいと願うわけなのですが、デイジーを前にして(デイジーが見ていることを忘れて)我を忘れ本音をむき出しにする姿は正直綺麗なものではなくて。

デイジーはどちらかでも信じられれば良かったのだろうけども、「過去を忘れてすべて俺とのかかわり合いにしろ」というギャツビーも信じ切れるわけじゃないし、トムに対して過去はともかく現在は愛情がないわけだし。

デイジーが混乱したことをもって導かれる悲劇的な結末は、何というか、「熱した後の何も得られない様」を感じて、儚いなと。

立場を得た男性が(常にではないにしろ本質的には)醜いのに比べると、女性はそれぞれの形として強いなと。

男性としては、届かない立場の違いを前にすると委縮したり、挑戦したりすることを止めたりするのに比べると、自分を売り込むことに対して躊躇いはなくて。生き残ろうとする本質的な生存本能なのかなと感じたりしました。

自分が成功するためには何でもする女性(デイジーは例外で、男性から求められてあの立場にいる)が揃う分、刺々しいのかと思いきや、その実、自分に関係しない限り他者に対する関心はなさそうに思えて。
一番それを感じたのは大湖さん演じるベイカーからデイジーへの醒めた視線。
(ベイカーは孤児院育ちでプロゴルファーにまで上り詰めてる)

それ故に、姉妹のつながりは印象的。花代さんが今の境遇、自らの行ないに対して叫びあげる曲(『連れ出して』)は女性の執念を感じたし、悲劇的な結末に対する妹・キャサリンから姉を思う曲もとにかく刺さりまくった。

1幕で姉がとある男性に仕掛けたとき、妹は「ニヤッ」と不敵に微笑むんです。「姉さん、上手くやったわね」的な。「姉さんだけずるいわよ」じゃないんですよね。「姉は姉、私は私、上手いくかどうかはそれぞれ次第」と。とはいえ、結末に対してはやっぱり血がつながっている妹。平常心ではいられない。
妹として、姉がその選択をしたことへの理解は誰よりも強くて。

時代物の作品を見ると、「なんでそんな選択をしたのか」「今じゃありえない」という感想を持ちそうになるけれども、その時代やその境遇で、選択しようもない道というのは存在するわけで、今の観点から過去の特定の時代の選択の是非を判断すること自体が、そもそもするべきじゃないと思えて。

そんなことを改めて感じられた、どこか別世界のこの作品は、実はなんだかとっても興味深かったです。

トークショーは、3日は正直、文字に残す内容がなかった気がして記憶に残ってないんですよね(爆)、
9日に絞ってレポします。

司会は三浦祐介さん(『寝盗られ宗介』でも拝見しました)。
当初の出演予定は元ジェンヌ3人(愛原さん、大湖さん、RiRiKAさん)でしたが、花代さんが加わっての4人となりました。

最下手が司会の三浦さん、そこから順に、ほぼ地蔵なみなこちゃん(愛原さん)、冷静なせしるさん、喋りたがる花代さん、もっと喋りたがるRiRiKAちゃんという、上手に行くほど喋る人が増えるトークショーという(笑)。

今回、この4人が女子楽屋4人ということで、とにかく女子会トーク賑やかなのだとか。花代さん曰く「自分の役は辛い役だけど、劇場入ってから出るまで、とにかく笑っているので救われている」だそう。

テーマは主に食事ネタからということで、RiRiKAちゃんのダイエットトークへ。

花代さん「今日始まる前に冷凍庫にゼリー入れてたよね」
RiRiKAちゃん「凍らすと糖質が落ちるんですよ」
一同「へぇー」
花代さん「糖質と脂質それぞれどうなるとか、いろいろ教えてくれたよね」
RiRiKAちゃん「です。今回ダイエットしてたんですけど、というか、ライザップ行ってたんですけど(会場内驚)2ヶ月で8kg痩せました。もう2kg戻ったんですけど(笑)」

今日のトークショーキャスト、当初は宝塚の方ばかりだったのですが、花代さんが入ったことで宝塚と四季の違いという興味深い話に。

花代さん「宝塚の方って、相手役の方に仕事外でも尽くすって聞いたんですけど」
大湖さん「そうですね」
みなこちゃん「そうです」
RiRiKAちゃん「私はしなかったですけど(笑)」
花代さん「しない方もいらっしゃるとはもちろん聞きました」

※参考:大湖さん88期、RiRiKAちゃん89期、みなこちゃん90期

大湖さん「今回、私とみなこちゃんの共通の相手役ということで、山口馬木也さんにそれをやったんですけど」
みなこちゃん「おばあちゃんからよく飲ませてもらっていた蜂蜜をコップに入れて、2人で持っていったんですけど、そういう説明を馬木也さんに一切しないで飲んでもらったので、『ただの茶色のお湯』みたいになって(笑)、馬木也さん微妙な反応をしてました(爆)」

花代さん「そういえば今回、大湖さんが宝塚退団後、初めての外部公演で」
大湖さん「そうです」
花代さん「なので、キスシーンはどうするんだろうなと(笑)。相葉っち(※花代さんは相葉さんと同じ事務所です。井上芳雄さんも所属されているグランアーツ所属)とだから『どうするのー』みたいに横でわいわい囃し立てて(笑)」
大湖さん「稽古中は意識してたんですけど、途中から物語の流れ上、自然になりましたね」
花代さん「フォーシーズンズ(笑)だと、最初から普通ですからね。『仕事ですから。』って感じで。そもそも(フォーシーズンズは)女性強いですしね(笑)」

ちなみに大湖さん、7/3のトークショーでは「稽古場に男性がいるのが初めてで戸惑った」と話をされてましたが、それに加えてちょっと噴いた話が。
RiRiKAちゃん「ずっと宝塚でやってきていると、稽古着が『周囲が女性ばかり』に慣れちゃうんですよ[←要は稽古着が薄着](笑)」
大湖さん「そうそう」
RiRiKAちゃん「なので、1枚上に追加で羽織ってとお願いしました(笑)」

戻って7/9トークショー終盤、「どうしても言いたいこと」と挙手してRiRiKAちゃん、

RiRiKAちゃん「今日、座長の『My Life』凄かったですよね(会場内拍手)。私が歌ったわけじゃないので拍手されるの変ですけど(爆)、毎回みんな出番前なのに袖で大挙して聞いているんです。今日は特に凄くて感動でした」

最上手に陣取り、隙あらば(なぜか立って)発言してるRiRiKAちゃんが流石でした。三浦さんとも共演経験があるそうで。今回のトークショーで凄いなと思ったのは、三浦さんがほぼ発言されなかったことなんですよね。

女性4人で盛り上げたままにしておいた方が面白いと判断したのだと思いますが、過剰にチャチャを入れようとせず、進行されたのは流石でした。

公演は東京公演は明日7/10の2回公演で終了。その後、地方公演となります。

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『I Love Musicals』

2016.7.7(Thu.) 14:00~16:40
日本武道館 アリーナB8エリア
2列目1桁番台(上手側)

ヨーロッパでスタートしたミュージカルコンサート、初のヨーロッパ圏外公演が、今回の日本公演。
ピーター・ジョーバックさん、ラミン・カリムルーさん(お2人は来日されたのを拝見したことがあります)、ノーム・ルイスさん、シエラ・ボーゲスさんという4人の来日キャストに、日本側ゲストとして新妻聖子さんが出演。ということで行ってまいりました。

武道館は来るのは2度目で、1度目がStarsのコンサートだったので、自分的にはミュージカルの殿堂と化してます(爆)。

まずはセットリストです。
以下はパンフレット掲載のもので、一部変更になっていた分ははっきりしている分のみ訂正しています。

●セットリスト
Act.1
1.Everybody Says Don't/エニワン・キャン・ホイッスル
  (4人)
2.Overture
3.Why God Why?/ミス・サイゴン(ピーター)
4.Last Night Of The World/ミス・サイゴン(ラミン&新妻)
5.命をあげよう(日本語)/ミス・サイゴン(新妻)
6.Part Of Your World/リトル・マーメイド(シエラ)
7.Out There/ノートルダムの鐘(ノーム)
8.Luck Be A Lady/ガイズ&ドールズ(ラミン)
9.ガーシュウィンメドレー(シエラ、ピーター、ノーム)
  9-1.I Got Rhythm
  9-2.Nice Work If You Can Get It
  9-3.Fascinating Rhythm
10.Lily's Eyes/秘密の花園(ラミン、ノーム)
11.Being Alive/カンパニー(ピーター)
12.A Boy Like That~I Have Love
  /ウェスト・サイド・ストーリー
 (新妻、シエラ)
13.Tonight/ウェスト・サイド・ストーリー(全員)

Act.2
14.キャバレー&シカゴメドレー
  (ピーター、シエラ、ノーム、新妻)
 14-1.Willkommen
 14-2.Cabaret
 14-3.All I Care About
 14-4.All That Jazz
15.Kiss Of The Spider Woman/蜘蛛女のキス(ピーター)
16.The Phantom Of The Opera/オペラ座の怪人
  (ピーター、シエラ)
17.The Music Of The Night/オペラ座の怪人
  (ピーター、ラミン、ノーム)
18.I Know Him So Well/チェス(新妻、シエラ)
19.Nothing's Gonna Harm You~Johanna
  /スウィーニー・トッド(ノーム、新妻)
20.Gethsemane/ジーザス・クライスト=スーパースター(ピーター)
21.You're Nothing Without Me/シティ・オブ・エンジェルス
  (ラミン、ピーター)
22.Sunset Boulevard/サンセット大通り(ラミン)
23.Love Never Dies/ラブ・ネバー・ダイ(シエラ)
24.I Got Plenty O' Nuttin'/ポーギーとベス(ノーム)
25.Come What May/ムーラン・ルージュ(ピーター、新妻)
26.レ・ミゼラブルメドレー(全員)
 26-1.彼を帰して
 26-2.星よ
 26-3.One Day More
27.You'll Never Walk Alone/回転木馬(全員)
28.Climb ev'ry Mountain/サウンド・オブ・ミュージック
  (全員)

1幕60分、幕間20分、2幕80分で合計2時間40分。
ほぼ予定通りの時間で終わりました。
なぜなら、MCが最初から決まっているからです(日本語字幕が出るため、MCも公演の一部というわけです)。MCがとっちらかってどうしようもなくなるよりもいいのかもしれません(苦笑)。

一番のインパクトは、何と言ってもシエラ・ボーゲスさん。『リトルマーメイド』オリジナルキャストである彼女の『Part Of Your World』は物語の深さと歌声の綺麗さが凄かったですし、『オペラ座の怪人』25周年のクリスティーヌであるゆえに、『Love Never Dies』もなるほどこういう曲の深みだったのかと感じること、とても印象的でした。

今回日本から唯一のキャストとなった聖子さん。シエラと声を重ねると、やはりシエラの高音に隠れてしまうこともなくはないのですが、とはいえ、そこかしこに意地を発揮。
『命をあげよう』は日本語での表現にこだわりがあるという本人の言通り、この日唯一の日本語曲で、日本公演での日本人キャストとしての心意気を感じました。でもそれ以外の曲はナチュラルに英語なわけで、メイン4人は「Seiko, you're really Japanese?」と思ってるんじゃないか的な染まり方。

群を抜いて良かったのがWSSのアニタ。シエラがマリアを演じ、アニタが怒涛のようにマリアに「あんな男のどこがいいのよ?」とぶちまけるアニタの蓮っ葉ぶりがリアルにストライクど真ん中(笑)。一緒に観劇をしていた知人も言ってましたが、『プライド』の萌ちゃんを久しぶりに思い出しました。

デュエットもどれも相手役を乗せるのが上手というか、M25のムーランルージュも、M19のスウィーニー・トッドもどちらも良かったです。男性キャストみなさん聖子さんとのデュエットを楽しまれていたようで(爆)。

海外から来られるこのクラスのキャストになると、相手より上手く歌うとかじゃなくて、どれだけ自分の力を出し切るかという感じで、しかもそれを軽々とされる。そのあまりの軽々さに驚いたりするわけですけれども、そういう方たちの間に入って、遜色ない存在感を出す聖子さん。むしろ日本人キャストの中にいると、少し前までは(最近変わったように思いますが)前に出ようとするところが、どことなく悪目立ちするようなところがあったのに、海外の皆さまはナチュラルが「前に出る」だから、聖子さんが普通に見えるという(笑)

英語がナチュラル級、ということよりも考え方が欧米系なので、海外からのゲストさんからの受けが毎回良いのかなと感じます。あと、『All That Jazz』ではちゃんと踊ってたので、当時ジャズダンスにちょっと通った効果はあったのかなと(爆)。

M16は『オペラ座の怪人』25周年コンサートペア(ラミン&シエラ)でのデュエット。ラミン曰く「僕にとってのクリスティーヌはシエラだけなので」という言葉は、そうなりますよねと。ちょっと淋しかったけれども、流石でした。

この日一番の感動ポイントはレミゼ『One Day More』。シエラさんは元々コゼットのアンダーからスタートされている方なので、エポのお鉢は本役の聖子さんに回ってきました。
聖子エポは今まで何十回と見て聞いてきていますが、この日の聖子エポの入りは、タイミングといいニュアンスといい、これ以上ない内容で、会場からの賛辞も納得。キムも凄かったけれど、エポ経験者としての本懐をも見せてくれたのが、何より嬉しかったです。

かと思えば、同曲でラミンがテナルディエ、聖子さんテナ妻やってて、そのノリノリぶりに大ウケ(笑)。
思う存分はじけていて、全編で一番楽しそうでした(爆)。

平日の昼間に、武道館全部を使っていない(一部黒幕が張られていました)とはいえ、ここまでの動員をできてしまう日本。ミュージカルって日陰な趣味じゃなかったんだろうか、と不思議に思いつつも、「ミュージカルを好き」という”仲間”だからこそ感じられる、舞台上と客席との気持ちの通じ方がとても素敵で。

ヨーロッパ以外の最初の公演が日本で、ある意味「海外柿落とし」の公演で、舞台上も客席も笑顔で終われことが何よりでした。

シエラ氏が「seikoはブロードウェイ来るべきよ」と仰っていたのがとても嬉しくて、この日録っていた映像が、そのきっかけになればいいなと思ったのでした。

そういえば個人的なこの日一番のサプライズは、シエラは聖子さんより年下(2歳下)ってことでした(驚)。

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『松村曜生&丹宗立峰トーク&ライブ』

2016.6.30(Thu.) 19:30~22:00
BLUE MOOD(汐留)

男性のトーク&ライブに行くのは実は初めてだったのですが(笑)、
お2方とも既に舞台では何度も拝見している方だったので安心、
特に後半から皆様の個性が入り乱れ被らないという、摩訶不思議な盛り上がりで幕を閉じました(爆)。

まずはセットリストからです。
ピアノはこの日でトーク&ライブ10回目の登場という久田菜美さん。

ゲストは、松村さんの相手役ポジションでの岡村さやかさん、
丹宗さんの相手役ポジションで松本ほなみさん(2013/2015『レ・ミゼラブル』アンサンブル)と、シークレットゲストという名のバレバレな登場(笑)での水野貴以さん。(さやかさんがこの日の特別メニューであるカレーを写メしてるところを撮ってツイートしてるんですもん貴以ちゃんw)

●セットリスト
1.時が来た/ジキル&ハイド(松村)
2.宇宙戦艦ヤマト/宇宙戦艦ヤマト(松村)
3.大根役者/(シャンソン)(松村)
4.ウレシパモシリ/ウレシパモシリ(松村&岡村)
5.みんながみんな英雄(松村)
6.行こうよどこまでも/アラジン(丹宗&松本)
7.dangerous Game(罪な遊戯)/ジキル&ハイド(松村&岡村)
8.If I Told You/Wedding Singer(丹宗&松本)
9.苦悩/ちっぽけなタイヨウ(松村&丹宗)
10.It's Your Play/Play A Life(水野&丹宗&松村)
11.What You Own/RENT(松村&丹宗)
12.きみはともだち/トイストーリー(松村&丹宗)

ちなみにM2は事故です(笑)
高校生時代にアニメファンになりかけたという松村さんのトークエピソードから、いきなり菜美さんが弾きだすという展開(笑)

M4のウレパモデュエットの前後で、まずは岡村さやかさん登場。
最初の共演は、みなさんレミだったそうですが、

さやかさん「私、稽古場では下手端っこにいることが多くて、『座敷童』ならぬ『スタジオ童』と呼ばれることもあるんですが(笑)、ウレパモの時はさらに誰からも見えない端の小屋みたいなところがあって、そこに居ることが多かったんです。で、そこに来てくれるのが高田亜矢子ちゃんと(松村)曜生さんで」

陽生さん「そうそう」

さやかさん「たまに来てくれない日があると、『あれ、今日は来てくれないんだ』とか思ってました(笑)」

立花さん「それは気になってということですか」

陽生さん「さやかはレミ当時、エポのアンダーやってたり、歌も上手で目を惹く存在だったし、演技にもすごく芯があってとても印象的でしたからね」

さやかさん「それ録音して持って帰っていいですか(笑)」←むちゃ嬉しそう

さやかさん「そういえば(レミの時は)お2人はそんなにいつも一緒ってわけでもなかったですよね」

丹宗さん「そうだね。むしろ俺と中本(吉成さん)が一緒の方が多かったかな」

立花さん「でも丹宗さんは曜生さんを陽なた『ちっぽけなタイヨウ』で男性役に選んでますけど、何がきっかけなんですか」

丹宗さん「彼(曜生さん)は『あふれ出るネガティブ』って感じがしてるじゃないですか(会場内笑)」
 「それがこの物語のあの役にぴったり合っているなと」

 「さやかはこの時も少年役だよね」

さやかさん「そうです(『ちっぽけ~』初演の少年役)。レミの時も少年1役でしたし。ガブローシュが元気に『付いてこい!』って言ってて付いていこうとするんですけど、旧演出時は何しろ盆があるので、盆に引っかからないようにとか逆らうのが大変でゼーハー言ってましたね(笑)」

 「そういえば、さっき曜生さん『あふれ出るネガティブ』って言われてましたけど、私も『幸薄い』ってしょっちゅう言われてます(笑)」

ウレパモの曲紹介のときには

さやかさん「曜生さんウレパモの悪役制覇してますよね」

曜生さん「そうなんだよね。全部やったな」

さやかさん「小ボスから大ボスまでやりましたよね(笑)」

…さやかさん、心開いてる2人を前にしてかとっても伸び伸び、時たま絶妙な表現でぶち込んでくる(笑)など、いつにも増してアクティブなさやかさんでした。

・・・

後半のトークパートは松本ほなみさん。さやかさんの天然さは既に何度となく体感していますが、ほなみさんがここまで超天然でどっかんどっかん持っていくとは予想していなかったです(笑)

なにしろデュエットソング歌う前に丹宗さん相手に『近所のおじさんにしか見えない』とか言っちゃうし(爆)。

立花さんに「大丈夫ですか、歌えそうですか」って言われて「『何とか』頑張ります」と言ってるあたりさすが平成生まれ(平成3年(1991年)生まれ)。ちなみにTMA5期で染谷洸太さんと同期だそうですね。

興味深かったのはシークレットゲストという名の貴以ちゃんと丹宗さんを挟んでの『Play A Life』は、ほなみさんが奥さん役で、貴以ちゃんが教育実習生役。実年齢では逆転するわけですが、この組み合わせが絶品にいい。(本編では奥さんが木村花代さん、教育実習生は田中里佳さんでした)

いい意味でずけずけと入ってくる教育実習生役は貴以ちゃんのキャラにぴったりだし、どちらかと言えば最小限しか口にしないほなみさんが奥さん役の落ち着きを見せていて、ナイスバランスです。
この曲をやるために3人目のゲストだったのですね。

曜生さんから「たまにはセクシーな面も見せたらどう?」と言われて歌うことを決めたそうなM7(デンジャラスゲーム/ジキハイ)ですが、曜生さん曰く「後ろから迫ろうと思ったらさやかから拒否された」と言ったとたん、控室から顔を出して「拒否してませんよー!」と言ってたさやかさん、ぎゃんかわ(笑)

この曲は完全にパワフル系で攻めてて、表面的にセクシーなところを見せない分、かえってルーシーの強さが伝わってきてとても良かったです。

立花さんいわく「2時間」を目標にしたものの、終演したら22時(2時間30分)。ま、そうなりますよね(笑)と思いつつ、今回も楽しい時間を過ごしました。

今度は岡村さやかさんのソロTALE&LIVE、実現しないかなぁ。

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『ジャージー・ボーイズ』(1)

2016.6.29(Wed.) 19:00~22:00
シアタークリエ 15列10番台後半(センターブロック)

日本版キャスト初演、チームREDプレビュー初日です。
終演後のカーテンコールであっきーが「チームWHITEプレビュー初日」と仰って舞台上と客席一同、空気が止まる体験をしましたが(笑)
※ちなみにあっきー曰く「服が白いからWHITEだと思った」だそうです。あっきーらしい(笑)

4人のコーラスグループ「FOUR SEASONS」の曲を使ったカタログミュージカルで、あっきー(中川晃教さん)演じるリードボーカル、フランキー・ヴァリを中心に、グループの成功、そしてその後の彼らの変化を描いていきます。

2幕制で、1幕は彼らが成功するまでの道のり。1人1人が集まっていって、偶然と必然が絡み合って、成功への道をたどっていきます。2幕に入ると、上手くいっている時は気にもならなかった小さな綻びが次第に広がりを見せていきます。

まだプレビュー初日ですので、ネタバレはかなり少なくしますが、気になる方は回れ右でお願いします。




この作品はなんといっても主人公フランキー・ヴァリの歌を歌うあっきーの存在感。
自分にとってはあっきーといえば『MOZART!』のヴォルフガングであり、『SHIROH』のシロ―であり・・・という、どこか破滅的な側面を持った役を得意にしていたところ。

むしろ『ファースト・デート』であまりに普通の人を演じてびっくりした記憶がありますが、そういえば今作にも「女性との付き合いに慣れていない男性が、お相手の女性に翻弄される」というバーのワンシーンという、同作そっくりの場面があって噴いちゃいました。今回のお相手は綿引さやかさん。恋人~奥様を演じます。

話は戻りますが、あっきーの歌声はその凄さゆえに「その歌声に溺れる」ようなところはあったわけで。今回、歌が素晴らしいのはそうなのですが、過剰に自信を持っている感じじゃないのがとても良いです。歌声も抑えた感じの囁き系なのがとっても新鮮です。

その分、グループのリーダー的存在であり続けたいと思う藤岡くん演じるトミー。イメージ通り(爆)のオラオラ系が似合うこと似合うこと。

グループのメロディーメーカーのボブ、矢崎さんは初見ですがクレバーな面がぴったり。

吉原さん演じるニックはその外見に反して存在感を上手く出せない様がとっても印象に残ります。寡黙な感じも新鮮ですし、まさか彼がいなくなるなんて、誰も思わなかったんだろうな。

1幕で4人が揃うまでの時間はちょっとまだるっこしいというか、じりじりする感じがあってもうちょっと短くできそうな気がします。

というのも、2幕はグループが解体していく過程なのに、沈んだ印象をあまり感じなくて、かなりのスピード感というか疾走感で走り切る感があるのに、1幕は少なからず重い雰囲気を感じます。

思いつく節はあって、1幕でフランキーは「家庭」に安らぎを持てないんですよね。奥様役のびびちゃん(綿引さやかさん)の「酒に溺れて夫をなじりまくる妻」がもうドンピシャってぐらいにハマってる(笑)。
フランキーが帰ってきたら最後、機関銃のように夫の不義をこれでもかってぐらいに責める新境地です。
メアリー自身がイタリアからの移民で、寄り添うものもなく、安らげる家族を得られなかったことへの悲痛な叫びでもあるんですよね。でもメアリーの感情を理解するにはフランキーは若く幼すぎたのでしょうね。

今回、ジャージーガールズ(通称)として、舞台に4人の女性アンサンブルさんが出ていますが、びびちゃんはその妻役・メアリーの印象が強いだけに、他の場面に登場する場面は極端に少ないです。
実際、びびちゃんを除く3人で歌い踊る(エンジェルスの)シーンもありますしね。印象深い役があるだけに、物語を深める役割を担っているように見えます。

そんなびびちゃんと好対照なのが、まりゑちゃん。彼女は『シャーロック・ホームズ』はじめ複数の舞台で、とにかく役数多く動き回るのを得意技にしていますが、今回も御多分に漏れず、結構な数の役をやっています。他の作品でも感じますが、まりゑちゃんは物語を動かすのにとても大切なんですよね。
びびちゃんの「深める」とまりゑちゃんの「動かす」、その2つの縦横軸が印象的でした。

2幕後半からカーテンコールにかけてのカタルシスはこの作品ならでは。
1幕ではひたすら闇に落ちていた(爆)びびちゃんも、ジャージーガールズみんなでトランペット吹いて出てきてくれて本気でホッとしました。1幕のあのキャラが重すぎるので、他の役で出てこれないもんだと思っていたので(苦笑)。

・・・・

彼らが殿堂入りするほどになぜ熱狂的に支持されたのか、あれだけ仲違いしたはずなのに、なぜ再び出会うまでになれたのか。

成功して得たもの、成功して失ったもの。
失敗して失ったもの、失敗して得たもの。

彼らの成功は、彼らだけの成功ではなくて、彼らを支持したあの時代のみんなの成功でもあったのだろうなと、「熱狂」が渦巻くクリエの客席で、そう確かに思えたのでした。

クリエを上部ぎりぎりまで使ったセットの結果、前方列は首が痛くなること請け合いで、結果論とすれば後方席のこの日はほとんど見切れるものもなく、とても快適でした。
セットの階段がぐらぐら揺れるのは相当心配になりますが…。

・・・・

開演前から評判を呼び、完売まであと2公演(7月1日23時現在)。7月7日夜がチームRED、7月12日昼がチームWHITE。沢山の人に見てもらいたいと思いつつ、人気公演の熱狂を肌で感じられるのは嬉しいものです。31日まで、シアタークリエにて。

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