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2016年3月

『清水彩花ソロライブVol.2』

2016.3.30(Wed.)
19:30~20:30(本編)
20:30~20:50(アフタートーク&アンコール)
高田馬場・四谷天窓confort

Piano:久田菜美さん
Director:西川大貴さん

時間帯を2つに分けて書いている理由は追い追い書くとして…
まずはセットリストからです。

○セットリスト
1.のうぜんかつら/安藤裕子
2.2ペンスを鳩に/メリー・ポピンズ
3.tomorrow/アニー
4.ベルベット・イースター/荒井由実
5.スローモーション/中森明菜
6.sweet memories/松田聖子

[M7-11 Ayaka's Favorite Corner]
7.青い空はポケットさ/ドラえもん
8.めぐる季節/魔女の宅急便
9.ピーターラビットとわたし/大貫妙子
10.五番街のマリーへ。/ペドロ&カプリシャス
11.愛燦燦/美空ひばり

12.言うのは簡単
 /招待状は101才(アルゴミュージカル)
13.卒業/斉藤由貴
14.GOLD/GOLD~カミーユとロダン~

[Encore]
15.残酷な天使のテーゼ/新世紀エヴァンゲリオン
16.Bring Him Home/Les Miserables

曲目は彩花さんが歌いたい曲と、構成の西川先生が歌わせたい曲をミックスした構成。

今まで彩花さんがたどってきた道を振り返るということで、意外や意外、ミュージカル曲が少なく、16曲中わずか5曲。
全般的に昭和の歌謡曲が多く、16曲中平成が4曲しかないのも印象的です(笑)(M8、M12、M14、M15)

進行が恐ろしいほどにスピーディーで、私も今まであまたのソロライブに行っておりますが、予定時間より早く終わったソロライブは初めて体験しました(笑)。

よって、本編終わって彩花さん、菜美さんがoutして、西川先生から開口一番「(終わりが)早いっ」と突っ込まれたそうで、アンコールで出てきた彩花さん、結局西川先生を引っ張り出し、「アフタートークということで」となるという驚愕の展開(爆笑)。

西川氏「このMC言ったっけ」
彩花嬢「言ってない」
のオンパレード(笑)

西川氏「ここで説明することになってたじゃん」
彩花嬢「そうだった」
菜美嬢「あまりにサクサク進めるから、あれいいのかなって」

西川氏「あまりに早く進めすぎるから後ろからジェスチャーで合図したじゃん」
彩花嬢「見えてなかった。だって後ろ見えなくて。昼は見えたのに」
西川氏「今、夜だから(笑)!見えないから!(笑)

ボツ曲がいくつもあったよね、という話になり

西川氏「エヴァ(新世紀エヴァンゲリオン)はボツったじゃん」
彩花嬢「そう。『残酷な天使の~』(と歌いだす)」
菜美嬢「(演奏を始める)」

…まさかの菜美さん即興演奏で、なんと彩花さんそのまま歌うことに。

彩花嬢「私とカラオケ行ったらこんな感じです(笑)」

ということで、アンコールがアフタートークになるという、かつてないほど珍しいライブになりました(笑)。

彩花さんは「MC苦手」と仰っていますが、いやいやそれも含めて味ですからね。
実は4歳でテレビに出たことがあるとか、某クイズ番組に出て途中で落ちたとか、子役出身だけあって面白いエピソードもちらほら。
来年デビュー20周年だそうですが、何と今のご自身の年齢を間違うハプニングまであり。
客席が温かくて、と彩花さんがおっしゃっていましたが、ライブ会場の雰囲気って出演者の方のお人柄に左右されますからね。女性多めの客席、でも全体的にオープンマインドな感じの会場がとても素敵でした。

本編、全体的に昭和歌謡が多いという話をしましたが、それが妙に合うのが彩花さんの不思議なところ。
明菜さんと聖子さん、タイプ的には真逆の2人を、どちらも自然に歌われる様が魅力かなと。
なんだかさらりとセンターラインで歌う感じが印象的です。

本編ラストはまさかの『GOLD』。
彩花さんが仰っていましたが出演されていたわけで(ちなみに西川先生も出演されていました)、新妻さんが歌う歌を、恐らく袖で聞いておられたわけですよね。

同じ作品を生きて、カミーユの魂を感じ取る場にいらした彩花さんが、この曲を歌うということ。
この曲は「覚悟」なしでは歌えない曲だと思う、と先日のすどかなさんのライブの時にも感じましたが、一緒に出ていた彩花さんだからこそ、カミーユの背中、聖子さんの背中をご覧になってこその歌であるかのように思えて、とても印象的でした。

アンコール『Bring Him Home』。レミの曲でも予想外のこの曲、と西川先生談。
が、実は私は今週日曜日に新妻さんで聞いているんですね。

でも、印象はかなり違いました。
新妻さんと彩花さん、一番大きく違うのは、彩花さんはコゼットなんです。
「コゼットが『Bring Him Home』を歌う」というのは驚くべきことです。
何しろ、元曲が「バルジャンがコゼットのためにマリウスを家に帰してと神に祈る」のに対し、この曲をコゼットが歌うと「コゼットがマリウスを家に帰してと神に祈る」ことになるんです。

それはある意味危険な賭けに思えたのですが、彩花さんではそれが杞憂だったのが驚きでした。

思うに、彩花さんがコゼットとして居るとき、そこに「私」がないんじゃないかと。
「コゼットが『私のために』マリウスを家に帰してと神に祈る」ということならエゴになりますが、彩花コゼットではそれを全く感じない。
それはレミ本編でも感じた、彩花コゼットの一番の強みだったんじゃないかと思います。意図したかどうかはわかりませんが。

今回のライブ、バラエティに富んだ曲選定でありつつ、どの曲も彩花さんが歌うことの意味をきちんと見せていて。
構成の西川先生、演奏の菜美さんとの3人6脚、素敵なバランスのライブでした。
第3弾のライブも楽しみです。

そういえば、彩花さん、演奏の菜美さん、そして客席には中本さんがいらして。彩花さんのご発声で、「この日の朝、『BEFORE AFTER』のCD制作クラウドファンディング達成」を拍手でお祝いできたのは、何より嬉しかったです。

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『新妻聖子コンサート2015~musical and more~』(2)

2016.3.27(Sun.) 16:30~18:40
イイノホール L列20番台(センターブロック)

2015年公演が好評につき、神戸と東京での追加公演が決定。
この日が東京の追加公演です。

セットリストは2015年版バージョンとほぼ同じで、「不評だったらなくなりそうだった『聖子のアイドルコーナー』」が好評につき(注:本人談で)存続し、曲が変わって中森明菜さんの「TATTOO」へ。(ちなみに終演後掲示されていたセットリストでは、この訂正が漏れていました)。この曲の編曲を聖子さんが音楽監督の五十嵐さんに依頼したときのオーダーが

”『午前3時、3軒目。もはやこの先の記憶はない』
って感じで”

という、実体験絶対あるんだろうな的な(笑)絶妙のサジェスチョンで笑いました。

アンコールがあまりに盛り上がってのWアンコールです。

○セットリスト
0.Overture
1.SWAN LAKE/ALBUM「SEIKO」
2.自由の鳥になれ風になれ/ALBUM「SEIKO」
3.ラマンチャの男/ラマンチャの男
4.Sisters/ALBUM「アンダンテ」
5.僕こそ音楽/モーツァルト!
6.私だけに/エリザベート
7.Interlude
8.Lover Come Back To Me
9.TATTOO/中森明菜
10.I Love You/尾崎豊
11.I Dreamed A Dream/レ・ミゼラブル
12.Bring him home/レ・ミゼラブル
13.GOLD/GOLD~カミーユとロダン~

Encore
14.Nessun Dorma/ALBUM「SEIKO」
15.私の星

安定のセットリスト。
「この日初めて新妻聖子コンサートをご覧になる方」と拍手で募集したら、「会場の3分の1(聖子さんの認識)」は初めてということで、MCでも新鮮な反応がちらほら。

まぁ、聖子さんはいつもの「よくしゃべるんですよ。写真ではそう見えないですよね」という進行ですけれども(笑)。MCと歌が絶妙なコンビネーションで連なり、セットリストの秀逸さが際立ちます。

それにしたところで、ご本人曰く、某曲連続は「なんで私このセットリストにしちゃったんだろう」ってぼやいていましたが(M5とM6)

M3『ラマンチャの男』の前のMCで面白かったのが、『「世界は私の名を知ることになる」って歌詞が大好き』ってところ。らしすぎる(笑)。

この日のアンコールでは、10月に『新妻聖子コンサートツアー2016』が七大都市(大阪、福岡、東京、仙台、札幌、金沢、名古屋)で開催されることが発表され、会場中が大拍手。
その熱さの中ではアンコールが1曲で終わるはずもなく、Wアンコールとなったのでした。

それにしても。

この状態になるって想像した人って、
本人を含めて、いたのかなと。
急激な環境の変化に、
それでも聖子さんの歌は悪い方には変わらなくて。

今までの聖子さんの歌って、いい意味でも悪い意味でも「1人で歌っている」という側面が大きかったように思うんです。その分、自ら突っ走るエネルギー感に魅力があるというか。

でもこの日聞いていて思ったのですが、疾走感は変わらなくても、何だか「客席を信じてくれている」ように感じたんですね。この日のMCでも、今までのファンへ「これまで辛抱強く付いてきてくれた皆様」という表現をされていたのですが、それをこの日は歌を通じて感じられたのがとても印象的でした。


「叶えたい夢は、
 叶わないとどこかで思っていた自分がいた。
 でも、叶えたい夢は口に出さなきゃ叶わないと感じた。
 だから、夢を言葉にした今からが新しいスタート」

そう言葉にした聖子さんは、今までと違った力強さを持っていて。
それを客席から見守ることができる幸せに、暖かいものを感じたこの日の追加公演。
とても感慨深いものを感じました。

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『RiRiKA SOLO LIVE 2016』

2016.3.20(Sun.) 19:30~21:40
渋谷Jz Brat(Sound Of Tokyo)

2日連続のマチソワダブルヘッダー。
この日は『ジキル&ハイド』東京楽を見届け、満ち足りた気持ちのままに渋谷へ。

なんの勘違いか、ライブハウスのあるセルリアンタワーがマークシティの中にあると勘違いして、意外に時間が無くなってあわあわしました(笑)。ふと気づけば模試受けに隣のビル(TACのビル)に来ていましたそういえば。

去年冬のお茶会には参加していますが、RiRiKAさんのソロライブは初めて。
「申し込み順に席は指定させていただいております」の言葉を甘く見ていたら…

最前ど真ん前、RiRiKAさんから1m以内(爆)。

そういえば確かに申し込み開始後すぐ店に申し込んでいました。
ここまで近いとセットリストをメモるのにもテクが要ります(爆)。

そんな苦心の末に出来上がった(笑)セットリストから。

○セットリスト
[本編]
1.あなた/小坂明子
2.ラストダンスは私に/越路吹雪
3.Home/ファントム
  (with月央和沙さん)
4.Me And My Girl/Me And My Girl
  (with月央和沙さん)
5.命をあげよう/ミス・サイゴン
6.For Good/Wicked<英語詞>
  (withダンドイ舞莉花さん)
7.Defying Gravity/Wicked
8.My Dearest/original
9.綴る/ファンタスマゴリック
10.果てなく続くストーリー
  (翠千賀さんソロ)
11.星に願いを
  (with翠千賀さん)
12.聖母たちのララバイ/岩崎宏美
13.つばさ/本田美奈子.

[Encore]
14.366日/HY
15.あの素晴らしい愛をもう一度
  (withゲスト全員)

MCでRiRiKAさんご本人が仰っていましたが、「カラオケバトルで初めて知った」人が多いと想定しての、「RiRiKAさんがどういう人か知ってもらう」方針での、”曲とともに今までを振り返る”という構成。

とはいえ、「とってもお喋り」ということは完全に脳裏に焼き付いたのではないかと(笑)。
当初は90分の予定が、昼は110分、夜に至っては130分に延びました(爆)。
それでも後半はピアノの村井一帆さんから巻きが入るぐらいだったんですけどね。

それにしても今までいろんな方のライブのMCを聞いてきましたが、オフィシャルなライブでここまで文面に残せないMCする人いませんって(笑)。
FC限定の集いならぐいぐい来る方もいらっしゃいます(具体的には割愛します)が、それを自覚してか「言わなくていいこと言っちゃうのよ」とは本人談(笑)。バックのバンドさんが笑い崩れることが何回あったことか(笑)。

ミーマイのサリーを「いつもはもっとかわいい娘がやってます」とか(^^)

個人的には、とにかく目の前1m以内にRiRiKAさんがいらっしゃるわけで、そこで「これでもかってぐらいぐいぐいプッシュする曲」な「Defying Gravity」が来た日には、いやはや失神しないのが不思議です(私が)。

RiRiKAさんのソロは個人的にカラオケバトルで好きだった曲がほぼ入り(「つばさ」「あなた」「366日」は3強)、まさか聞けると思ってなかったDG(Wicked)にキムに、いやもぉありがとうございますといった感じだったわけですが。

今回のゲスト4人のうち、ファンタスマゴリックでペアを組むまりゑちゃんだけは舞台稽古のために夜は出演なしでしたが、それ以外のお3方は夜もご登場。

宝塚元男役の月央さんはRiRiKAさんライブのゲストの常連さんで、RiRiKAさん(89期)の1期上(88期)。蘭とむさんと同時退団の方なんですね。今は宝塚での振付助手もされているとのこと。男役の雰囲気を濃く残した方で、RiRiKAさんと並ぶと、確かにRiRiKAさんは娘役なんだなぁと納得します。
今回のライブハウスはどうしても舞台の広さが限定されてしまうので、ガンガンに踊るところも拝見してみたかったです。ミーマイも見られて満足。

ダンドイちゃんは『若草物語』でも『アイ・ハヴ・ア・ドリーム』でも共演していますが、それ以前の話として事務所が同じなんですよね(東宝芸能)。デュエットの「For Good」は英語詞で歌われましたが、ダンドイ『先生』に厳しく採点されてのお披露目だったそうです。ちなみにRiRiKAさんいわく「舞莉花が私の左(上手側)じゃないと歌えない」と言ってましたが、それはきっと緑の人(エルファバ)がRiRiKAさん、白の人(グリンダ)がダンドイちゃんってだけの話ですよね。
この曲は仲良しの人が歌うと、聞いてる方も萌えますねー。

翠千賀さんはRiRiKAさん曰くの「カラオケバトル部門」でのご出演。
いつの間にか「カラオケバトル3姉妹」というネーミングになりましたが、戦友ならではの波長の合い方もあるようで、「課題曲2曲を一人カラオケ2時間でひたすら歌う」→「点がどんどん出なくなる」ということに「そうそう!!」と力強くユニゾンしてたのがなるほどでした。

同番組では翠さんが言いたい放題キャラで、みんなに怖がられた結果「オペラ魔女」という別称が付いたわけですが、ことこの日のライブにかけては言いたい放題に関してはRiRiKAさんもまったく負けてない(笑)。
翠さんが「もっとぶっちゃければいいじゃない」と言ってRiRiKAさんが「立場もあるんで大人しくしてます」って答えていたのがとっても印象深かったです(笑)。

RiRiKAさんとにかく歌いまくり・喋りまくり、客席笑いまくり・拍手しまくりの130分。
一欠けらの間延びも感じさせない、素敵なライブでした。
演奏も音楽監督の村井一帆さんはじめとっても素敵な演奏でした。

何の歯止めもなくMCやったら、間違いなく3時間越えしそうなライブでしたが(笑)、大満足のライブでした。
また是非拝見したいです。

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須藤香菜ライブ『はるがきた』

2016.3.19(Sat.) 14:00~15:40
二子玉川KIWA

須藤香菜さん(すどかなさん)ソロライブは初めて。
(汐留BLUE MOODでの『TALK&LIVE』は拝見していますが)

ここのところ公私ともに多忙な日々で、見に行けるか分からなかったのですが、何とか時間が取れての参加です。
この日午前中は、新宿バルト9で行われた映画「プリキュアオールスターズ」の舞台挨拶(新妻聖子さん登壇)を見てからの移動だったのですが、時間配分を間違った上、渋谷から二子玉川は意外に遠かったため、開場直前の到着となりました。

セットリストから参ります。

[1st]
1.春よ、こい/松任谷由実
2.なごり雪/イルカ
3.魔法使いと私/Wicked
4.案山子/さだまさし
5.春の唱歌メドレー
 5-1.花
 5-2.荒城の月
 5-3.早春賦
 5-4.朧月夜
6.生きている/ひめゆり
7.小鳥のうた/ひめゆり

[2nd]
8.The girl in 14G/クリスティン・チェノウエス
9.音のない庭/original
10.幸せもの/original
11.アニソンメドレー
 11-1.タッチ/タッチ
 11-2.ロマンティックあげるよ/ドラゴンボール
 11-3.ゆずれない願い/魔法騎士レイアース
 11-4.ムーンライト伝説/美少女戦士セーラームーン
 11-5.空へ…/ロミオの青い空
 11-6.残酷な天使のテーゼ/新世紀エヴァアンゲリオン
 11-7.はなまるぴっぴはよいこだけ/おそ松さん
 11-8.僕らの島/南国少年パプワくん
12.The Life I never Led/Sister Act
13.さくら/森山直太朗

[encore]
14.GOLD/GOLD~カミーユとロダン~

メドレーをそれぞれ1曲と数えると24曲あって、その中で知らないのが片手で足りる(M9、M11-5、M11-7、M11-8)という、選曲的にとってもホーム(笑)なライブ。

M14「the girls~」は笹本玲奈さん15周年ライブ「magnifique」でも聞いていますし、その流れで今年の濱田めぐみさんのコンサートでも歌われていましたね(どちらも構成が菅野こうめいさん)。

興味深かったのは、小澤さん曰く「この曲ってミュージカルのオーディションで使う応募者が多い」らしいです。コミカルな面、歌い上げの面、色々なところを見せられるお得な曲だから、だそうです。なるほど。

すどかなさんセレクトのアニソンメドレー、「全部知ってる人は1~2人でしょう」というすどかなさん振りで挙手してもらったらなんと1人もいなかったという…。
なので8曲中5曲まで知ってた(ほぼリアルタイム(ぼそっ))私は多い方に入るのかなと。

この日の演奏は小澤時史さん。TipTapでおなじみで、なぜか私は今年お会いするのは3回目という(笑)。
すどかなさんがMCはほんわか&マイぺ―スなのに対して、小澤さんはマシンガントーク(激辛風味)なので、その落差が面白いです。

しまいには、2部でつけまつげが取れかけたすどかなさん。ご自身で「つけまつげ交換タイム」を宣言され、「つけまつげの歌」を小澤さんにリクエストし、そして氏はそれを即興で作ってしまうという驚愕のひとときも。

すどかなさんはどの曲もきっちりと歌い上げられるのは流石の一言ですが、何より驚いたのはエンディングの「GOLD」。実はソロライブの時のエンディングはいつもこの曲だそうなのですが、この曲、日本版キャストは新妻聖子さんただ1人ですが、曲の難易度からしてそうそう人前で披露できない曲だと思うんですね。
以前クリエコンで彩乃かなみさんが1日だけ歌われた記憶がありますが、この曲に立ち向かう勇気というだけで凄いですし、しっかり聞かせる、すどかなさんも流石です。

この曲を歌うには歌い終えられるかという面も含めて、「覚悟」が要るような気がするんです。
惹きつけられるメッセージにしっかり向き合う「覚悟」なしではこの曲は歌えないのではと思うと、聞けることに何か崇高なものを感じる曲です。
本役の新妻さんが歌われるときは、「覚悟」に加えて「使命」やカミーユの「人生」が取り巻く感じですね。

春をテーマにしたライブと言いつつ、ご本人も仰られていましたが第2部は趣味に走り(笑)。

でも、ソロライブと言えば休憩なしの通しでやるのが常道なのに、休憩を挟んでの2部制。
1部の盛り上がりを削りかねない危険な賭けに思いましたが、いい意味で違うライブが作られていて、2部制がいい方に左右したライブだったかと思います。音楽的に小澤さんがきちんと締められていたということもあるのでしょうね。

KIWAは人気があるライブハウスだそうで、この日空いていたのもたまたま(この日だけが空いていた)だそうで。季節をテーマにしたライブ、また見てみたいです。
「ふゆがきた」ならM1は「冬が始まるよ」でしょうか(笑)。

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『オリーブ~心には花を、頭にはスクラップブックを~』(2)

2016.3.11(Fri.) 19:00~20:40
シアター1010ミニシアター

今週日曜日のキンポウゲ組の初日を拝見し、どうしてももう一度見ておきたくて、急きょ決めた北千住行。
本当は上の階も気になるのですが、今回は日程の調整がどうしてもつかずに断念。

処理の確認が延びて職場を出るのが遅れ、開場には間に合いませんでしたが、運よく舞台正面に空き席を見つけ、前回と違ったポジションで見ることができ幸運でした。

そこかしこに緊張が見られた初日に比べれば、この日はカンパニーみんなが自身のポジションを生き切っている感じで、過剰も過小も感じられない絶妙な出来。1人欠けてもこうはならない、誰もがお互いを信じあっているからこそ見える作品世界の温かさ。

ネタバレを含みますので、これからご覧になる方はご注意くださいませ。





よろしいですか?

この作品の物語のメインテーマが何かと考えるに、

「他の人が不幸になることを願っても、
 自分は幸せにはなれない」

という点かなと。

主人公のレオは酔った勢いで隣の家の犬小屋を壊す。でも、本人にとって壊したかったのは犬小屋じゃない(ことは本人が明言しています)。

レオにとっての「隣の家の犬小屋」は、「幸せの象徴」なんですよね。「自分だけが不幸」だと思うレオにとって、「幸せの象徴」は癇癪の対象であり、忌み嫌う対象でしかない。

レオにとって両親は”他人”ではなくても”自分以外”のカテゴリになる。
自分にしか興味がないレオにとって、両親に対しても他人行儀。
ギターを買ってもらい、今の自分に強い影響を与えている父親に対してさえ、父親の付き合う相手には興味がない。父親が出ていくことには興味はない。庇護されたいであろう母親に対しても、心を開いている感じはない。

ただし、「父親が『自分を』捨てた」ことにはショックを受けているし、「母親が『自分を』相手にしない」ことにもショックは受けている。あくまで『自分』だけが興味対象なわけで。

「自分が不幸だから、他人も不幸になれ」

そう思うレオは、それゆえに、それですっきりすることはない。
自分で自分の幸せの道を閉ざしているレオは、自分だけではそれに気づくことはできない。
その小さな価値観の中では。

この作品を2回見て興味深かったのは、レオがオリーブに「自分のちっぽけな価値観で他人を判断するな」と叱責された場面。
レオは確かに自分にしか興味がないし、「この老婦人の人生がどれほどのものか」と見下した点はあったと思われるが故に、オリーブがそう叱責したことには納得するものはあります。

オリーブにとってレオは”何もわかっていない「若造」”以外の何物でもないでしょうし、当たり前といいつつ、オリーブはレオを見下していたと。

が、オリーブも実は忘れようにも忘れられない、本当は戻ってきてほしい「娘」という存在がいた。
でも今の自分はその「娘」に戻ってきてと言えない。「自分」を一度は捨てた人だから。

オリーブはレオを見下していた。「自分」にしか興味がない、と。
でもそのオリーブも「自分」という制約が自身の行動を制約していて

オリーブの価値観の中では、娘に戻ってきてもらう術はないはずだった。
でも、見下していたレオがその殻を打ち破った。

オリーブはあっけにとられ、自分も「ちっぽけな価値観」にこだわっていたことを知る。
自分の幸せを遠ざけていたのは、「自分」にこだわり、「自分以外」を遠ざけていたからなんだと。

オリーブとレオは「自分が上位に立つ」ことにこだわっていたという点で、似た者同士だったのかなと。
2人がそれぞれその拘りを捨てたときに、小さな価値観のコップは広がって、幸せの種は大きくなったのかなと思えました。

この日見ていて面白かったのは、2組のカップルの関係。
ラスト近く、レオの両親を挟んで、母親側の隣にシーリア、父親側の隣にデュークが並んで。
並びで言うと、下手側からシーリア、レオ母、レオ父、デュークの順です。

その並びを見てふと思ったんですが、
レオの両親が「現実」なのだとしたら、
シーリアとデュークは「理想」だったんじゃないかなと。

シーリアの前向きさとエネルギー、そして包容力はレオが母親に求めたものそのものに思えたし、デュークのどこか軽いけれども、それでも決めるところは決める様はレオが父親に求めたものそのものに思えたし。

両親が元鞘に戻った後の関係性が、シーリアとデュークの関係にすごく雰囲気が似て思えました。

オリーブの頭の中にあるスクラップブック。
それは、どこにあるのか記憶がなくなってしまうだけ。
そんな台詞がレオによって語られますが、ふと思ったのは、パソコンのゴミ箱みたいだなって。
あれ、ゴミ箱に入れても、ファイルの実態とインデックスを断ち切って移動させただけなんですよね。
実質的に「ここにある」という情報を外しただけ。

忘れようにも忘れられない、と同じく、
記録したから忘れられる、ともとれる。

「娘」を忘れたくなかったから必死で忘れないようにしていたオリーブが、娘の存在が分かり、娘がついていてくれるとわかったら「娘」のことを忘れた。

じゃぁ、忘れたからそれが大事じゃなかったかというと、そうではないのだろうと。

物理的に忘れても、精神的には忘れていない。
それが「絆」なんじゃないかと。

3月11日だからかもしれませんが、そう思えてなりませんでした。

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『オリーブ~心には花を、頭にはスクラップブックを~』(1)

2016.3.6(Sun.) 13:00~14:20
シアター1010ミニシアター 上手側角

陽なたpresentsは『ちっぽけなタイヨウ』以来、シアター1010ミニシアターは『マザーテレサ・愛のうた(コンサートバージョン)』以来、それぞれ2度目。

舞台を前にコの字型に組まれた2列の客席。整理番号順での入場で、正面は埋まっていたので、お勧めに従い上手側角に。とても見やすくて感謝。

今回は2組制で、この日はキンポウゲ組の初日。
もう1つのカルミア組との言葉の意味は本編で語られますので、ここでは省略しますがなるほどなぁと。

キンポウゲ組で主人公の大学生・レオを演じるのは染谷洸太さん。去年の観劇で最多作品数だった男性俳優さんですが、今年は初めて(『Marry Me A Little』では唯一拝見できなかった組み合わせ)。いつもは「いい人」役が多いので、前半はとても新鮮でした。

というのも、レオはホントにしょうもない若者で(爆)。
むしゃくしゃして、酔って隣の家の犬小屋を壊して、そのお詫びということで社会貢献活動に取り組む「羽目に」なるという。

「自分は悪くない」という気持ちに満ちているから、すべてを「自分のちっぽけな物差し」でしか図れない。「要領よく無難に生きよう」という思いが、どれだけ「自分以外と向き合っていないか、自分以外を相手にしていないか」に気づいていない。

「オリーブ」とは社会貢献活動で出向いた、「話し相手を求めている」老婦人。

オリーブとの距離の取り方が分からないレオはとにかくひたすら逃げようとする。
でもレオ本人は逃げている自覚がない。逃げているうちは何も前に進まない…ことを見せてくれます。

オリーブ役の高谷あゆみさん、偏屈そうな感じを上手く見せていて、しかも見せ場ではさすがの存在感と歌唱、そして主人公との対峙、さすがベテランの迫力でした。

主人公の恋人(未満)、アルミ役は水野貴以さん。煮え切らないレオを蹴り上げているところが相性ぴったりすぎ(笑)。ちょこまか動く感じが役どころにとても合っています。
レオが「自分だけが不幸だと思っている」かの態度なのに対して、最後まで自分の苦しみを吐露しないところが強いなぁ。レオとアルミは「子は親を選べない」という点で境遇を共有しているんですよね。

『BEFORE AFTER』の楽日と通し稽古が被って、何と本人不在で通し稽古をやったことがあったという、田宮華苗さんが演じたのがホーリー役。一番意外な役どころがこの方だったかも。たみーだからそんな小さい役だとは思ってなかったとはいえ、予想以上のキーパーソン。
ラスト近くで染谷さんと田宮さんが一緒に歌うパートもあり、『BEFORE AFTER』初演・再演のベンとエイミーだ、と観れなかったことをちょっと補完してみたり(染谷さんは綿引さんと、田宮さんは寺元さんと観ています)。

賑やかし担当、シーリア役・青山郁代さん。オリーブ家で催されるライブのパフォーマンスゲストの1人ですが、赤いドレスがとても似合っていて、とにかく踊り歌いまくる。郁代さんの良さはとにかく弾けているときに一番出るので、ぴったりすぎです。ご本人の念願の役だったとのことですが、「この役を演じられる喜び」が全身から漲っていて。全部の作品・役でそれが許容されるわけじゃないとしても、この作品・この役にはぴったりなポジションでした。相手役・ディークの篠田裕介さんとのバランスも良かったです。

ひときわ気になったのが、レオの母役を演じた鎌田亜由美さん。去年11月に綿引さんが主演した『悟らずの空2015』でアンサンブルとして出演されており、とても目を惹く存在だったので覚えていました。
今回は夫とうまくいかず再婚しようとしている、でも未来を見いだせないでいる母親の焦りを実にリアルに表現されていて良かったです。ちなみに鎌田さん、長年、新妻さんが所属されていたオーチャードの所属です。

ホームレス役の小西のりゆきさん。主演の染谷さんの師匠でもありますが、今作もレオの本質をすべて見通している感じが流石です。この方には嘘は付けない、って感じ。

陽なたの演出をされている丹宗さんと気心知れた仲間たち、という感じでの作品作りが、作品世界に自然に一体感を醸し出していて。そこにすっと入り込む桑原まこさんの、繊細で温かな音楽がとても素敵です。

主人公のレオは自分の境遇に嘆いて、他人の幸せを羨んでばかりいて、周囲にいるたくさんの、自分への愛情を自分から遠ざけていて。

でも自分が自分から変わらなきゃと気付けたことで、自分がどれだけ周囲に恵まれていたかを知っていく過程がとても自然で。

みんなが笑顔で終われた本編にとてもほっこりしたのでした。

本編終了後、染谷座長からご挨拶。

「本編で自分は『バカナス』って言われているんですが、花言葉は『嘘』と『真実』。それがなんだか芝居みたいだなって。芝居は『嘘』をつくことだけど、この距離感で『嘘(の気持ち)』では伝わらない。『真実』を伝えたい、伝えられるように頑張りたい

といった言葉があって、この物語のセンターに立てる理由を実感しました。

公演は2組制、カルミア組とキンポウゲ組。12日(土)まで、シアター1010ミニシアターにて。

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『ジキル&ハイド』(5)

2016.3.5(Sat.) 17:30~20:25
東京国際フォーラムホールC 3階10列センターブロック

2012年から4年ぶりの再演。
前回の日生劇場が改装工事中のため、会場は東京国際フォーラムホールCに変更しての、この日が初日。

メインキャストの石丸幹二さん(ジキル&ハイド)、濱田めぐみさん(ルーシー)、笹本玲奈さん(エマ)は変更なく、他はかなりの変更が入っています。

新キャストで印象的なのはジキルの友人、アターソン役の石川禅さん。前回の吉野圭吾さんの時はエマとの距離の近さが印象的でしたが、今回はジキルとの距離の近さが印象的。

エマのパパ、カル―卿はパパの達人こと今井清隆さん。どこででも誰とでもパパになれる今井さんですが、玲奈ちゃんエマとの距離感が抜群です。娘のことを心配でならなくて、ちょっぴり娘にうざがられるあたりの距離感が絶品(笑)。

メインの3人は、4年間でずいぶんの変化があり、一番大きいのは石丸さんの大ブレークですよね。

それに加え、石丸さんは悪役を演じることの違和感がなくなったようで、今回一番凄いのがハイドのくだりのマジ怖さ。
前回の石丸さんは恐る恐るハイドを演じていた面があったように思えて、「悪にためらいがある」ような気がしました。
それに比べると、今回は4年間の特にあの役を境にしての役柄の広がりが、「1人2役」のジキルとハイドに上手く反映されているように思えました。

濱田さんは不思議なぐらいにルーシーが幼くなっていました。
大人っぽくジキルに接することをこだわらなくなったかのような懐き具合。とにかくジキルにハートマークで可愛すぎます。
ルーシーは甘える相手がいなかったのかなと。よくライブで聞く「あんなひとが」の歌詞の説得力というか、シーンでの噛み合い方がさすがでした。

玲奈ちゃんは元々受ける芝居なタイプの役者さんなので、石丸さんと濱田さんの変化を受けてどうなったかと言えば、しっかり度5割増し(笑)。
ある意味、「自分の思いのまま動く」ことでは二重人格でも何でもないジキルとハイドの石丸さんを受け、そして対面はしないものの石丸さんを挟んで舞台上を共有するめぐさんがより幼くなった結果…
「(エマが)しっかりしなくちゃ」という色合いがとても濃くなったと感じます。

前回公演で玲奈ファン中心に超微妙な反応だった(今回のフライヤーでも登場している)ヘアスタイルが自然になり、開場直前にゲネプロ後の囲み取材画像が出たので、安心して見られて良かったです。

アンサンブルさんで目立つのは、2幕最初の新聞売り(「事件、事件」)が麻田キョウヤさんだったり、娼婦の館の客引きが折井理子ちゃんだったり、町中で妙に目立つのが七瀬りりこちゃんだったり。
エマに嫌われることに関しては折り紙付きなストライドの畠中洋さんも健在です。

とにかく歌うまさんがプリンシパル・アンサンブル通してたくさん(というか歌微妙さんが左向いても右向いても後ろ見ても前見てもいない)ということもあり、歌を通した場面の満足度は抜群です。

ただ、国際フォーラムホールCは台詞が通りにくいのか、歌では伝わるところも台詞では伝わらないことも多くて。石丸さん、めぐさんは通るんですけど、玲奈ちゃん、台詞になるとちょっと弱い感。

ストーリー的には4年ぶりに見て、あぁこうだったなぁと感じるところ多数。

ハイドが暴走して手をかけるのは、ジキルの邪魔になる人ばかり。
実験が加速すれば、ハイドの暴走をジキルは止められなくなる。

評議会の人たちに手をかけるのは、ジキルの私怨の具現化であるわけですね。
或る意味、「良い人」を演じているジキルの本当の願いを忖度してのハイドの行動とも言えて。

そう考えると不思議なのは、ハイドからのルーシーとエマへの関係。

ハイドからルーシーは常に「暴力での支配」であり、拡大解釈すればジキルの欲望の具現化。
ハイドからエマへは、ラストシーンでこそあぁいうことになるけれども、それまでは不思議なぐらいエマへの攻撃はなくて。

「なぜエマへの攻撃はないのだろう」と思った時に思い浮かぶのが、玲奈さん自身も大事なポイントと仰っている「分かっているわ」という言葉。

その言葉は、ジキルだけでなくハイドにも伝わっていたんじゃないかって。ジキルの焦りが産み出したハイドという怪物。自分が父に対してできることのないことに焦り、結果を出せないことに焦っている彼に対する、無条件の信任。それを裏切ることは、ハイドですらできなかったのかなと。

ハイドがエマを攻撃しなかったのは、ハイドにとってもエマは特別な存在だったんじゃないかって。
それを分かっていたのはアターソンで、だからこそハイドがエマに手をかけたときに、

「それは許せない、許されない」

と行動に出たんじゃないかと。

友人であり弁護士であったアターソンが、ジキルとハイドの実態に気づいていないわけがない。
それでも、友人であるがゆえに「やりたいようにやらせるしかない」と思っていただろうに、それでも最後にあぁなったのはなぜか。

アターソンがエマにとって、何らの気持ちがなかったわけではないとも思いますが、「ハイドを止めるべき一線」が「エマに手を出すこと」だったのではと思えました。

それを思わせるぐらい、エマは本当に女神さまのようでした。
全てを分かって、睥睨するかのような役は前回の『スクルージ』のイザベラ役もそうでしたが、ドレス映えや威厳も含めて、中々代わりのいない存在感でした。

カーテンコールでは演出家の山田和也さん、作曲家のフランク・ワイルドホーンさんがご登壇。

ワイルドホーン氏のご挨拶では「こんなに素晴らしいキャスト、演出家、オーケストラに演じてもらえて、こんなハッピーな作曲家はいません」といったことを仰られていたのが素敵でした。

カテコは予定より回数が多かったようで、最後の回で、それまでは上手側に捌けていた玲奈ちゃんが、なぜか現れずカンパニー一同「?」となっていたら、なぜか下手側から飛んできた(笑)のが、相変わらずの「カテコで何か起こさずにはいられない」属性の玲奈ちゃんであったのでした(爆)。

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