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2015年12月

2015年もお別れ。

年末大晦日恒例の、一年間振り返り企画です。
最終的なカウントは1月1日に更新します。
※出演者はフルネームの場合は原則として敬称略です。

●アクセス回数統計
  2015年(平成27年) 93,427回(累計900,040)※PC+携帯
  2014年(平成26年) 149,636回(累計806,613) 〃
  2013年(平成25年) 171,881回(累計656,977) 〃
  2012年(平成24年) 97,881回(累計485,096) 〃
  2011年(平成23年) 71,845回(累計387,215) 〃
  2010年(平成22年) 115,763回(累計315,370) 〃
  2009年(平成21年) 39,312回(累計199,607) 〃
  2008年(平成20年) 40,276回(累計160,295) 〃
  2007年(平成19年) 21,640回 ※PCのみ
  2006年(平成18年) 30,996回  〃
  2005年(平成17年) 66,481回  〃

 更新回数が減ったこともあってか、アクセス回数は3年前の水準に。
 今年は11年目。累計で90万アクセスまであと一歩です。

●日別アクセス数上位
(日付の後は更新日直近の記事)
  1位  874回/7月20日(月) 『ひめゆり』(2)
  2位  775回/2月22日(日) 
          『friend of Disney Concert』
     『クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ』(1)
  3位  731回/3月19日(木) 
  4位  643回/5月6日(水)  
    『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2015』
  5位  590回/9月25日(金) 『レ・ミゼラブル』(20)
  6位  583回/5月4日(月)  
  7位  572回/6月1日(月) 
    『大和田美帆トークがほとんどのトーク&ライブ』
  8位  549回/5月5日(火)  『レ・ミゼラブル』(18)
  9位  530回/4月5日(日)  
  10位  514回/12月20日(日) 『BEFORE AFTER』(3)

  去年までは1日4桁越えということもありましたが、今年は4桁越えの日はなし。
  少し落ち着いた感じでしょうか。

●キーワード検索/人物編
 ※10回以上の検索があったものの合計
  1位 新妻聖子  272回(前年3位/351回)
  2位 井上芳雄  188回(前年2位/367回)
  3位 綿引さやか 146回(前年9位/81回)
  4位 知念里奈  110回(前年4位/238回)
  5位 若井久美子  94回(前年10位/72回)
  6位 高橋由美子  90回(前年10位外)
  7位 笹本玲奈   85回(前年1位/637回)
  8位 新妻由佳子  75回(前年10位外)
  9位 海宝直人   64回(前年10位外)
  10位 石川さゆり  61回(前年10位外)

 前年に引き続き、計測方法が変わっているのか、絶対値は全体的に減少傾向にあります。
 上位では綿引さん(びびちゃん)のほぼ倍増が目を惹きます。
 去年10位外だった由美子さんも10位内に復活です。

●ページビューランキング(2015年up記事)
  1位 『レ・ミゼラブル』(17)  984回
  2位 『クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ』(1)
                    936回
  3位 『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2015』
                    764回
  4位 『Yoshio Inoue sings Disney』 725回
  5位 『クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ』(2)
                    655回

ちなみに今回興味深かったのが、twitterからの流入ランキング。
  1位 『UTA・IMA・SHOW Ⅲ』    251回
  2位 『時をかける少女』      159回
  3位 『昆夏美ファーストライブ』 109回
  4位 『トークがほとんどの大和田美帆ライブ』
                   107回
  5位 『Little Women~若草物語~』 60回

 特に2位と5位が特徴的ですが、主催さんがリツイートすることが多い場合、twitterからの流入が多くなります。それも実は作品によりけりで、twitter上の感想は大量にリツイートするのに、なぜかblogはリツイートしないことが多い某すくるじさんとか、不思議なことも起きますが。

●ページビューランキング(2014年以前upの記事)
  1位 『相棒』3rd Series最終回 1,469回(2005年3月)
  2位 『新妻聖子 Musical Party』1,086回(2014年10月)
  3位 『レ・ミゼラブル』(13) 981回(2013年7月)
  4位 『岩谷時子メモリアルコンサート』
                 775回(2014年10月)
  5位 『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2014』
                   718回(2014年5月)

 今でも圧倒的に見られているページが『相棒』3rdシリーズの最終回「異形の寺」。ジェンダーフリーをテーマに、高橋由美子さんが2役をやった話で、最近複数回再放送されていることもあるのでしょう。当時はなぜだか不評が多かったこの回。最終回ということで期待が大きかったのかもしれませんが。最近再評価されつつあるようで嬉しい限りです。

 聖子さんは最近のブレークが影響しているのだと思います(4位も5位も実は聖子さん絡み)。今ミュージカルコンサートをやったら、更に大きな会場で開けるでしょうね。

●キーワード検索/作品編
 1位 ダブリンの鐘つきカビ人間    102回
 2位 レ・ミゼラブル          89回
 3位 容疑者Xの献身          77回(*)
 4位 サンセット大通り         40回
 5位 bitter days sweet nights      35回(*)
 6位 ひめゆり             30回
 7位 あの日、星は重かった       24回(*)
 8位 マザーテレサ           23回
 9位 ミス・サイゴン          21回(*)
10位 マンザナ、わが町         18回

番外 岩谷時子メモリアルコンサート    170回
    クリエミュージカルコレクションⅡ   99回
    ミュージカルミーツシンフォニー2015  94回
    uta・ima・show            92回

 (*)印は前年以前の上演作品です。
 今年は全般的に作品名での検索は低調だった感じがあります。
 演劇的にいわゆるメインルートな作品を自分が見ていないせいもあるかと。

●観劇回数で見た2015年
 舞台(イベントを含む)は、
   73作品108回(去年91作品143回)。
 うち舞台作品に限定すると、
   37作品68回(去年46作品85回)。

●キャスト別よく見ました順(女性編)
 1位 綿引さやか  23回(去年4回)
 2位 笹本玲奈   14回(去年24回)
 3位 岡村さやか  13回(去年8回)
 4位 新妻聖子   10回(去年16回)
 5位 大塚千弘    6回(去年19回)
 5位 清水彩花    6回(去年なし)
 5位 平川めぐみ   6回(去年4回)

 年の途中にはあまり振り返ることがないのですが、1年間振り返ると、「あぁやっぱり多かったんだなぁ」ということを再認識。
 今年は綿引さん(びびちゃん)が圧倒的。月2ペースで、去年の玲奈ちゃんがこのペースでした。ちょうどびびちゃんと玲奈ちゃんが去年と今年で入れ替わっています。

 月1ペースが玲奈ちゃんと岡村さん(さらださん)と聖子さん。一気に減ったのはちーちゃん。今年は舞台が少なかった(1作のみ)ですからね。

●2015年私的ランキング

 <作品部門>
  1位「BEFORE AFTER」*ミュージカル座
   (8月・スターパインズカフェ/吉祥寺、
    12月・d-倉庫/日暮里)

   今年の大きな出来事はこの作品との出会いでした。
   キャスト毎に違った空気が醸し出されながらも、
   作品の軸は変わらない。
   上質な音楽と上質な物語に身体を預け、静かな感動
   と感涙に浸る時間。
   来年2月の再演が決まっていますが、色々なペアで
   上演され続けてほしい願いを込めて1位に。

   2位「マンザナ、わが町」
   (10月・紀伊國屋ホール)

   演劇の力をまざまざと感じたこの作品を2位に。
   20年以上ぶりの再演が、今まさに脂の乗り切った
   5人の女優で上演され作品と演者がお互い高め合う
   エネルギーのうねりを感じられたことが幸福でした。
   一つ一つの言葉、一つ一つの歌、一人一人の
   登場人物の存在感が素敵でした。

   3位「君よ生きて」
   (~8月・県民共済みらいホール/神奈川 ほか)

   念願かなって見られた、日本人の良心を感じるこの
   作品を3位に。
   先日NHK-BSプレミアムで短縮版が放送されましたが、
   伝えたいものがまっすぐ突き抜けてくることには
   変わりはなくて。
   2位の作品もそうでしたが、日本人の強さ・
   しなやかさを感じさせる素敵な作品でした。

   4位「Play A Life」*TipTap
   (12月・JOY JOY STATION/桜台)

   TipTapさん「Life」シリーズ3部作最終章を4位に。
   同シリーズ前作「second of life」の流れをくむ、
   過去とどう向き合って未来をどう作っていくかを
   考えさせてくれた作品。登場人物の少なさが
   物語を濃厚に見せ、物語と音楽のシンクロが
   とても心地よかったです。

   5位「LITTLE WOMEN~若草物語」*SCORE
   (9月・d-倉庫/日暮里)

   姉妹のバランスが絶妙に良かったこの作品を5位に。
   母親と姉妹、女性メインで動く物語での女性の強さ・
   しなやかさが印象的。
   劇中劇のキャラクターにも笑わされました。

   6位「TRAILS」
   (1月・シアターグリーン BIG TREE THEATER/池袋)

   作品の舞台のアパラチアン・トレイルが舞台上に
   現れたかのような壮大感。
   突き抜けるすがすがしさが気持ち良かったです。
   スケール感がちょうどこの劇場にあっていて好感。
   池袋グリーンフェスタ2015「BIG TREE THEATER賞」
   受賞作品。

   7位「BIRDMAN~空の果てにあるもの・ライト兄弟~」
   *OneOnOne
   (12月・シアターグリーン BIG TREE THEATER/池袋)

   物語のエネルギッシュさ、メッセージのうねりに
   圧倒される作品を7位に。
   6位と同劇場での上演です。ライト兄弟とオズの
   魔法使いという、直接は関連性のない2つを
   リンクさせ、「過去から未来へ向かう原動力」を
   感じさせた作品。
   いつでも大事なのは前向きに向かおうとする気持ち
   なんだろうな、と感じさせた作品。

   8位「ダブリンの鐘つきカビ人間」
   (10月~・PARCO劇場/渋谷 ほか)

   タイトルから結末が予想できなかった
   この作品を8位に。
   ガマザリ(ガマ王子とザリガニ人間)と同作家
   さんということで、シニカルな面も感じつつ、
   リアルがファンタジーなのか、ファンタジーがリアル
   なのか、見ていてとても不思議な作品でした。
   「本当の優しさ」を感じさせてくれる作品でした。

   9位「左手を探して」*OneOnOne
   (4月・ギャラリールデコ/渋谷)

   OneOnOne再始動作品を9位に。
   ギャラリー上演を生かした距離感の近さが印象的。
   自信を手放す方が楽だと思っていた主人公の気持ち
   が変わっていく
   ストーリーがとてもリアルでした。

  10位「悟らずの空2015」*ジャングルベルシアター
   (11月・シアターグリーン BIG TREE THEATER/池袋)

   10位中3作品が入った池袋BIG TREE THEATER。
   この劇場で拝見した3作品が全部10位内に。
   小劇場ではここと日暮里d-倉庫が両翼かなと。
   劇団創立20周年記念作品。"主役"の三蔵法師を軸に、
   でも登場人物皆が"主役"と感じさせる素敵な空間。
   それぞれの登場人物がベストを尽くす様は、
   劇団ならではの空気感かと。

 <女性キャラクター部門>
  1位 リリアン竹内/笹本玲奈さん『マンザナ、わが町』
   
   前向きな明るさ、その裏に隠れた努力と悩み。
   そのコントラストが印象的だったキャラクターを
   1位に。
   久しぶりに玲奈ちゃんにぴったり合った役が見られて
   至福でした。

   2位 エイミー/綿引さやかさん『BEFORE AFTER』

   今年出会ったBAでは4人のエイミーと出会って
   いますが、その中でもしなやかさが光った
   びびちゃんエイミーを2位に。
   堅物さこそ薄かったものの、ベンとの距離感の
   確かさ、エイミーとしての優しさが素敵でした。
   緊張がほぐれた後の油断ならないコメディセンスは
   流石です。

   3位 教育実習生/平川めぐみさん『Play A Life』

   役者が役を選ぶのではなく、役が役者を選ぶんだ、
   ということをまざまざと感じたこの役を3位に。
   物語の軸を占めるこの役を伸び盛りのめぐみさん
   が演じたことで、作品の安定感も増していました。

   4位 唄1/岡村さやかさん『ウレシパモシリ』

   ふんわりイメージが先行する彼女にあって、激しさ
   を纏った女性初の唄1を4位に。優しいからこそ
   大事な人を傷つけられることへの激しい怒りが
   伝わる役でした。
   その後の「ひめゆり」「BIRDMAN」への役作りにも
   いい意味で変化を感じた、ターニングポイントの
   役だったように思います。

   5位 フィリス
    /河野由佳さん『アイ・ハブ・ア・ドリーム』

   彼女の存在感の透明さがベストマッチしていた役
   を5位に。
   主人公との距離感がとても心地よかったです。

   6位 マリア
    /平田愛咲さん『サウンド・オブ・ミュージック』

   東宝ミュージカルから劇団四季へ、華麗に転身した
   彼女の役から、拝見できたこの役を6位に。
   舞台上でヒロインとして駆け回る彼女は光って
   いました。

   7位 メグ/RiRiKAさん『LITTLE WOMEN~若草物語~』

   絶妙な姉妹バランスの中でも、長女役のこの役を
   7位に。
   母の代わりに姉妹をまとめるしっかり者、でも相手を
   きちんと見つけているちゃっかりさも、
   その茶目っ気も絶妙でした。

   8位 妻/池谷祐子さん『Play A Life』

   夫を柔らかな視線で見つめるその優しさが印象的
   だった役を8位に。
   重すぎることなく強すぎることなく、追い詰めすぎる
   ことなく存在したそのポジションがとても
   素敵でした。

   9位 三蔵法師/綿引さやかさん『悟らずの空2015』

   苦しみながら迷いながら、それでも道を見つける様
   が彼女自身とシンクロしているように思えた役を
   9位に。
   周囲を見つめることで迷い道から抜け出せた、
   悟りに逃げることなくありのままを見つめた、
   その希望の風景が印象に残りました。

  10位 ドロシー/岡村さやかさん
   『BIRDMAN~空の果てにあるもの・ライト兄弟~』

   ツンデレ(デレ風味薄め)ながらも言葉の端々に
   「本当の優しさ」を感じさせる役を10位に。
   超アイドル風のフリフリドレスも
   インパクト大でした。


 <楽曲部門>
   1位 BIRDMAN~空の近くにあるもの~
    『BIRDMAN~空の果てにあるもの・ライト兄弟~』

   2位 Play A Life『Play A Life』

   3位 As Long As You're There『BEFORE AFTER』

   4位 God Bress America『マンザナ、わが町』

   5位 Hymn to the Walking『TRAILS』

 楽曲部門は10曲まで挙げられなくて今回は5曲止まり。
 印象に残っている曲であっても曲名を覚えていなかったりで、映像化されていないとなかなか挙げにくい面があります。(言い訳ですが。)


 <男性キャラクター部門>
  1位 火焔大王/町田誠也さん『悟らずの空2015』

   2位 マイク/tekkanさん『TRAILS』

   3位 ベン/染谷洸太さん『BEFORE AFTER』

   4位 オーヴィル・ライト
      /鯨井康介さん
   『BIRDMAN~空の果てにあるもの・ライト兄弟~』

   5位 石工/染谷洸太さん『WORKING』

 男性部門はほぼ迷わずに決まりました。
 どの役も存在の確かさと、「この人でしか出せない空気感」を感じさせます。


 <ライブ・コンサート部門>
   1位 Stuart Matthew Price『Who I Am』

   2位 「森ノ音、風ノ声」/綿引さやかさん

   3位 新妻聖子コンサート2015~Musical & more…~

   4位 TALK & LIVE Dreamin'
  (小西ひろゆきさん・染谷洸太さん・綿引さやかさん)

   5位 新宿映画天国/ファンタスマゴリック

 今回新設してみた部門。印象に残ったライブ・コンサート5傑。
 コンセプトがはっきりしているものほど印象に残りやすいですね。


 <ライブ・コンサート楽曲部門>

   1位 A New World/A Song For A New World
    小西のりゆきさん・染谷洸太さん・綿引さやかさん
       (TALK & LIVE Dreamin')

   2位 連れてきて/ジキル&ハイド
 大塚千弘さん(クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ)

   3位 I Got Rhythm/Crazy For You
      笹本玲奈さん(UTA・IMA・SHOWⅢ)

   4位 A New Life/ジキル&ハイド
      綿引さやかさん(森ノ音、風ノ声)

   5位 女神よ今夜は淑女でいて/ガイズ&ドールズ
      笹本玲奈さん(UTA・IMA・SHOWⅢ)

   6位 私が踊る時/エリザベート
  岡村さやかさん・池谷祐子さん(さらだやん5まいめ)

   7位 ワンス・アポン・ア・タイム
      /東京ディズニーランド(R)
      綿引さやかさん(Friends of Disney Concert
          ~歌がみんなをひとつにする~)

   8位 Whole New World/アラジン
      井上芳雄さん・坂本真綾さん
      (Yoshio Inoue sings Disney)

   9位 それ以上の.../ルドルフ・ザ・ラストキス
   杉山有大さん・綿引さやかさん(Love For Nepal)

  10位 Love Never Dies/ラブ・ネバー・ダイ
      和音美桜さん(UTA・IMA・SHOWⅢ)

 本人の持ち歌以外という括りで新部門です。
 こちらは随分と豊作で、10曲に絞るのに苦心しました。

 意外性がぴったりはまった2位・4位や、
 キャラクターにぴったりな3位・7位や、
 デュエット・トリオの相性の良さを感じた1位・8位など、バラエティに富む選択になりましたが、
 ライブ・コンサートの多さもあって、この部門については
 倍挙げても不思議はない気がします。

 2015年、芝居もライブもコンサートも、たくさんの楽しい時を過ごさせていただきました。
 平日の夜、タイムリミットと闘いながら駆けつけた時間も、土日にゆったりと過ごした時間も、どれもが思い出の1ページです。

 劇場でお会いするみなさま、いつもありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 そしてBlogをご覧いただいている皆さまにも感謝を。ここのところ更新ペースが落ちている自覚はあるのですが、「継続は力なり」ということで、自分なりのペースで続けられればと思っております。よろしければまたご覧くださいませ。

 2015年、一年間本当にお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
 来年も心豊かな時が過ごせますよう願っています。

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『UTA・IMA・SHOW Ⅲ』

2015.12.20(Sun.) 17:30~19:55
 3階1列10番台(下手側)
2015.12.23(Wed.) 13:00~15:25
 1階F列1桁番台(下手側)

青山・草月ホール

1年2ヶ月ぶりの通称「うたいま」、終わってしまいました。

まずはセットリストから。(長いです)

[Act1-1 宝塚・土組公演/オリジナル作品]
1.オープニング「ザ・ロケッツ」/ すみれの花咲く頃(全員)
2.ごらんなさい ごらんなさい
 /ベルサイユのばら(アンサンブル)
3.青きドナウの岸辺/ベルサイユのばら(和音)
4.バスティーユ/ベルサイユのばら(原田)
5.うたかたの恋/うたかたの恋(岡・和音)
6.私とあなたは裏表/風と共に去りぬ(林・光枝)
7.君はマグノリアの花の如く/風と共に去りぬ(笹本)
8.セ・マニフィーク/セ・マニフィーク(高谷)

[Act1-2 宝塚・土組公演/海外ミュージカル作品]
9.Oh What A Beautiful Morni'n/オクラホマ!(原田)
10.June Is Bustin'Out All Over/回転木馬(和音)
11.So In Love/キス・ミー・ケイト(光枝)
12.Good Morning/雨に歌えば(高谷)
13.At The Grand Hotel/グランドホテル(林)
14.Luck Be A Lady/ガイズ&ドールズ(笹本)
15.The Lambeth Walk/ミー&マイ・ガール
 (原田・和音・光枝・笹本ほか、岡さん除く全員)
16.私だけに/エリザベート(岡)
17.キッチュ/エリザベート(全員)

[Act2-1 ディズニーワールド]
18.Circle Of Life/ライオン・キング(高谷・岡)
19.Reflection/ムーラン(笹本)
20.Chim Chim Cheree/メリー・ポピンズ(林)
21.Colors Of The Wind/ポカホンタス(和音)
22.Hooked On Disney Song(全員)
 22-1.Mickey Mouse Club March(可知)
 22-2.Bibbidi Bobbidi Boo(笹本)
 22-3.Heigh-Ho(和音)
 22-4.Supercalifragilisticexpialidocious(林)
 22-5.Zip-A-Dee-Doo-Dah(岡)
 22-6.Under The Sea(光枝)
 22-7.Who's Afraid Of The Big Bad Wolf(高谷)
 22-8.Be Our Guest(原田)
23.Go The Distance/ヘラクレス(原田)
24.Friend Like Me/アラジン(光枝)
25.When You Wish Upon A Star/ピノキオ(岡)
26.Baroque Hoedown~It's A Small World(全員)
27.Sophisticated Disney(演奏=柏木・江尻)
 27-1.Someday My Prince Will Come
 27-2.Part Of Your World
 27-3.Once Upon A Dream
 27-4.Mickey Mouse Club March

[Act-2-2 ミュージカル]
28.Cabaret/キャバレー(高谷)
29.The Impossible Dream/ラマンチャの男(光枝)
30.I Got Rhythm/クレイジー・フォア・ユー(笹本)
31.Love Changing Everything
 /アスペクス・オブ・ラブ(原田)
32.Love Never Dies/ラブ・ネバー・ダイ(和音)
33.As If We Never Said Good Bye/サンセット大通り(岡)
34.One Day More/レ・ミゼラブル(全員)

[Encore]
35.The Party's Over(全員)

…ライブのレポは今までかなりやってますが、セットリストは今回が最長じゃないでしょうか。
35曲といいつつ、メドレーで繋がっているのもあるので、実は45曲。
( )内はメインで歌われた方です。

2部構成がさらにそれぞれ2部に分かれた実質4部構成。
前半は去年の虹組公演に引き続き、今年は土組公演です。

前回と同様だったのは、好評だった原田優一氏の渾身のオスカルと、林氏・光枝氏の白黒ペア、「私とあなたは裏表」。それ以外はすべてが新たな曲です。

今回の大きな変化は新加入の高谷さんの存在と、玲奈ちゃん初の男役。M7ではレット・バトラー役。
元宝塚娘役のお母さまからダメ出しが出たそうで、ご本人不本意だったそうですが(笑)、2回目に拝見したときはずいぶん男役らしく進化していました。目に光を入れるのがポイントなんだとか。目がキラキラして綺麗に見えるのだそうです。

M14はスカイ・マスターソン役。2010年シアタークリエ・中日劇場公演では相手役のサラ・ブラウン役をやっていますが、サラとスカイを両方やるとは。この2役、特に3階から見たときに思ったのですが、ミュージカル女優で背が高い方な玲奈ちゃんをもってしても、男役で見るとやっぱりちょっとタッパが足りないのですね。以前ご本人も「男役には背が足りない」と仰っていたことがありますが、実際に拝見すると納得するものがありました。

今回、玲奈ちゃんが念願の男役になったことで、娘役ポジションはほぼ和音さんが担当。ゴージャスなドレスに負けない流石の存在感で、正直羨ましかった面もあります。でも同時に2つ望むのは無理ですからね。でもそれなら玲奈ちゃん男役と和音さん娘役でのデュエットとか、男役として踊りまくる玲奈ちゃんとか見たかったです。

M15のランベスウォーク@ミーマイ。ビルは原田氏ですが、ポジション的にはサリーは和音さんながら、一部パートのサリーの歌唱は玲奈ちゃんがやってみたり。でも玲奈ちゃんのポジションは光枝さんと腕組んでるからマリア侯爵夫人(光枝さんジョン)なわけですからね。でも楽しいからいいです(爆)。

M16は岡さんシシィ。前回は「それは私の曲よっ」と和音さんの怒りに触れ(爆)、和音さんが歌ったこの曲。1年越しで岡さんが担当。史上最長身シシィでした(爆)。「2M超え」と玲奈ちゃんがツイート&インスタUpしていて噴きました。ポイントが的確過ぎる(笑)。

Act2でいいなぁと思ったのが原田氏のヘラクレス(Go The Distance)。そして無茶苦茶チャーミングな玲奈ちゃんが見られるM30のCFY(クレイジー・フォア・ユー)。
こういうポジティブ・ザ・ミュージカル、玲奈ちゃんはぴったりなのにそろそろ卒業な年代に来ちゃってますからね。3人のセンターでパワフルキュートにはじける玲奈ちゃんが見られて実は一番好きなパートでした。

当カンパニーのレミ率の高さから当然のように導き出された結論の、本編最後のレミ「One Day More」。
本役担当はマリウス(原田さん)、ジャベール(岡さん)、エポニーヌ(玲奈ちゃん)、マダムテナルディエ(高谷さん)の4人。バルジャンは林さん、コゼットは和音さん、アンジョルラスは佐々木崇さんが担当。伝わってくる熱量がさすがでした。

MCパートはほとんどなく、曲でつなぐ約2時間半。
とはいえ、一カ所だけ長大なMCタイムがありました。
全員が一堂に会して、岡さんがいきなり今日のお題を即興で出すという通称「無茶ぶりトーク」。

そこで案の定やらかすのは玲奈ちゃん(笑)

(23日”マチネ”の話)
玲奈ちゃん「こんばんわ、笹本玲奈です」
岡さん「今マチネだよ」
玲奈ちゃん「ああっ、『こんにちは』でした(笑)」
岡さん「で、(今日のお題の)『来年の抱負』は?」
玲奈ちゃん「ツッコむから忘れちゃったじゃないですか(笑)」
岡さん「いやいや」
玲奈ちゃん「髪を綺麗に延ばしたい。『綺麗なお姉さんはいかがですか』を見習って」
岡さん「なんですかそれは」
玲奈ちゃん「『髪から始める自分磨き』が抱負です」
岡さん「へぇ」

ちなみに21日ソワレも面白かったです(お題:最近感じた幸せ)
玲奈ちゃん「最近ホットカーペット買ったんです」
岡さん「じゃぁ焼き肉パーティーしよう」
玲奈ちゃん「イヤです(断言)。匂いつくじゃないですか。しゃぶしゃぶが限度です」

そういえば21日ソワレの光枝さんも凄かったです。
光枝さん「今回の公演の最初の方で出てくる『肉色のタイツ』が」
全員「(爆笑)」
岡さん「『肌色のタイツ』でしたね」

気のおけないメンバーが繰り広げるショー。また「4度目」がありますように。¥

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『Before After』(3)

2015.12.19(Sat.) 13:00~14:45 田村&清水ペア
2015.12.19(Sat.) 18:00~19:45 染谷&綿引ペア

日暮里d-倉庫

マチネ:B列2桁番台(上手側)
ソワレ:G列2桁番台(上手側)

2015年のBA観劇、終わってしまいました。

日暮里に2日間、3ペア合計4回の観劇。一番気になっていた染谷&綿引ペアの初日と楽を見て、かつ3チーム全部見るという結果にできて、満足感に満たされております。

この日のマチネはベンが田村良太さん、エイミーが清水彩花さん。彩花さんはこの作品のオリジナルキャストで今回再登板。そしてこの2人のペアと言えば、レミのマリコゼペアです。

経験者の彩花さんがお姉さん的にリードするかと思ったのですが、彩花さんが上手いこと抑え気味にしていたので、ベンとのバランスがとても良かったです。そして全編に亘ってとても丁寧に感情表現をされるエイミー。どんなシーンでも崩れない感じです。

昨日「鳩時計」と書いた、エイミーがベンを追い詰めるシーンの百面相&動きがとっても遊びが豊富で、今回の3ペアで一番面白かったです。父親からの束縛に関しては彼女が一番リアリティを感じたかも。役として束縛慣れしているからかもしれませんが(今回の3人のエイミーの中では唯一のコゼット経験者)。

ソワレはベンが染谷洸太さん、エイミーが綿引さやかさん。昨日が初日でこの日が楽日。
今回2回しか出演がないのは、21日(月)にびびちゃんが福岡でコンサートをやるからと思われますが、20日(日)に全員出演のBAアフターライブが行われるので、それならもう1回あっても良かったような(苦笑)。

今回の3ペアの中で一番ベンとエイミーの実年齢が接近している(染谷さんが9ヶ月年上。学年は1つ上)なこともあって、ペアとしての距離感の近さはさすが。お互いの長所も短所も感覚で分かっているようなところがこの役に合っていたかと。

染谷さんはベンの経験豊富(3演目)で、役として謀るところも自由自在ですが、やんちゃで遊び心溢れる感じは彼自身と被るところもあるのだろうなと。稽古最後でいきなり三輪車に乗って遊びだして、キョウヤさんとスチュアート氏を呆然とさせたエピソードに笑いました。

びびちゃんは相手を思うばかりに本心を閉じ込めてしまうところとか、言うべき時に言えずに後悔するところとか、そしてそれを相手に頼れないところとか、ちょっとずつびびちゃんご本人と被るところがありそうな印象。その分、「BEFORE」部分の堅物な感じは少し薄かったかも。ベンに振り回されると同じぐらい最初からベンを振り回していた感じが(笑)。父親からの束縛感も弱く感じたので、ご自身のパーソナリティと違う部分をどう見せていくかが、これから必要とされるのかもしれません。

2人のペアは初日に拝見したときは、客席からの笑いに助けられてはいたものの、「生みの苦しみ」をそこかしこに感じさせてはいたのですが、この日はベンとエイミーという役そのものにどっぷり漬かった「育ちの歓び」を感じさせて。
たった1回通せただけでこれだけ変わるのかと、そう驚かされる素晴らしさでした。

レストランの出会いで泣きまくってるびびちゃんエイミーが鼻水すすりまくって役名が聞き取れなくて「エイビー?」って聞き返している染谷ベンがさすがです(笑)。
家探しを告白したときのベンの「テンション上げて行こうよ」からのエイミー「とっとと連れてかなきゃぶっ殺す」の流れが最高でした。(ここが初日の緊張解放ポイントでした)

なうちぇんじネタもしっかりありました。ベンが「あんなこととかこんなこととか」って後ろに手を組んでエイミーの出方を待つ。縛れってことですね(笑)

2人の相性の良さは「なうちぇんじ」で実証済みでしたけど今回も絶品。

染谷さん、綿引さんの2人は「お互いに依存せずに、お互いを頼りにする」感じが絶妙なんです。
お互いに寄りかからないのに、お互いに支え合う感じがします。

そういえば、仲直りに○○しよ、って言われた後のエイミーの反応は今回はみなさん
 「時々本気で殺したくなるわ」

でしたが、これは岡村さんちのさやかさんの
 「いっぺん死ね」
に軍配を上げます(笑)

この作品は過去と現在を行った来たりの物語展開で、「AFTER」と「BEFORE」がほぼ交互にやってきます。
とにかく行き来が激しいので、登場している方、特にエイミーは上下に激しく感情移動するので、精神が健康でないとできない役だなと、見ていて実感します。

ベンは結構早い時期に過去に区切りをつけるタイプなんですよね。
孤児だった時期が長かったので、両親からの愛情が自分にないことも、もう気にしていない。
それに比べてエイミーの方は逆に過去の区切りをきちんとつけられていない。
ベンに言ってしまったこと、してしまったことを今でも引きずっている。

「やり直すチャンス」を求めているのはエイミーの方で、ベンはその実、「やり直す必要がある」という認識すらない。だからこそ、ベンの言葉一つ一つがエイミーを傷つけるのに、それでもエイミーはどれだけ打たれても立ち上がる、本当に強い女性。自分が犯した罪ゆえに、自分がベンの言葉で傷つくことは当然という思い。

「BEFORE」のとき、
ベンは諦めることに慣れてしまっていて。
エイミーは父親から束縛されることに慣れてしまっていた。

でも、エイミーはベンと出会って変わることができた。

だから「AFTER」のとき、
エイミーはベンに前を向いて歩けるようになってほしかった。
その時に、隣にいて一緒に歩くのは、できれば自分であってほしい。

のだろうなと。

この作品のエイミーが素敵なのは、「戻ってきてくれて当然」という思いを一欠けらも感じさせないことなんですよね。今まで4人のエイミー(岡村さやかさん、小此木まりさん、綿引さやかさん、清水彩花さん)を拝見しましたが、その点だけは絶対的に共通していました。

最後までベンが戻ってきてくれるかどうかわからない。
それは身体としてという意味以上に、「心」がエイミーのもとに戻ってきてくれるかわからないという意味で。

でもエイミーは心からベンに詫び、心からベンを待った。
だからこそ、ベンは自分が失いかけた「心」を、エイミーと一緒なら取り戻せる、いや、エイミーと一緒に取り戻したい、と思って帰ってきたんじゃないかなって。

互いに悩み、互いに傷ついた末に、自分が絶対的に正しいわけじゃない、と心から感じられたからこそ歩み寄れた2人。
どのキャストで見ても例外なく爽快感で終わる作品。
キャストが変わっても、BAのコアはいつでも変わらず続いていくことを願っています。

ふと、「BA」が「Before After」でもあり、「Ben & Ami」であることに気づき、なんだか静かな感動を覚えずにいられませんでした。

今期は明日20日まで、日暮里d-倉庫にて。

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『Before After』(2)

2015.12.18(Fri.) 13:00~14:45 麻田・小此木ペア
2015.12.18(Fri.) 19:30~21:00 染谷・綿引ペア

日暮里d-倉庫
マチネ:D列1桁番台(下手側)
ソワレ:A列1桁番台(下手側)

今年8月の内藤大希さん&岡村さやかさんペアで見て大好きになった作品。
待望の再演、2日間で3ペアを見ることにして、この日は平日にも関わらず昼夜で日暮里へ。

「キャストが変われば別物になる」という言葉は複数キャストの作品では常に言われることですが、この作品の場合はペアの片方だけが変わっただけで別物になるらしく。染谷さんは今回3回目の登場ですが、前回までは相手役は田宮華苗さんでした(田宮さんは来年2月の再演で寺元健一郎さんとペアになります)。

自由奔放な男性・ベンと、厳格な父親のいる家庭に育ち、お堅い面が強い女性・エイミーとの2人ミュージカル。

前回の会場は吉祥寺・スターパインズカフェでしたが、d-倉庫に変わったことで劇場サイズが縦横ともに倍以上。空間が広がってとても見やすく、途中のエイミーがベンを追い詰める(爆)シーンは、エイミーが鳩時計みたいに(をい)からベンを見下ろす形になっていて、エイミーがベンを手の内に入れているのがとってもわかりやすくなっております(笑)。

内容的に少しネタバレがありますのでご注意くださいませ。




マチネは麻田キョウヤさんのベン&小此木まりちゃんのエイミーのペア。キョウヤさんは遊び心まで計算したかのような、さすがの縦横無尽。まりちゃんはとっても「女の子」で新鮮。既に6月にこの作品で共演済みなので、距離感が絶品です。サイズ観のバランスというのか、キョウヤさんが抱きしめると、腕の中にすっぽり収まってかつ余りが出る(爆)のが印象的です。そういえばあまり父親の庇護から離れたがっている感じはしなかったかも。そんなに今に不自由していないように思えて。今まで見た中では一番父親から離れたがっているように見えたのは岡村さやかさんのエイミーかな。

ソワレは染谷洸太さんのベン&綿引さやかさんのエイミーのペア。BA百戦錬磨の染谷ベンを見ていると、直前にキョウヤさんのベンを見ているだけに、その自由きままさがよくわかります。演出的にもそれなりに自由は利かせているんですね。動きがだいぶ違いました。キョウヤさんも相当な動き方だと思ったけどその上を行ってましたから。

びびちゃんは正直最初は緊張を隠せずにいましたが、染谷さんが部屋を探してきた時にいたずらっぽく仕掛けたところにびびちゃんが乗っかって一気に緊張がほどけていて、染谷さんさすが。FBの染谷さん&びびちゃんのインタビュー記事で染谷さんで言っていた言葉が印象的だったのが、「田宮(華苗)さんと綿引(さやか)さんのコメディセンスは違う」という言葉。

ふと思ったのが、田宮さんは先攻型なんですね。沈黙に我慢できないタイプというか(笑)。だから染谷さん的には「待ち」になるんだと思うんですが、びびちゃんの場合は後攻型。飛んできたボールを打ち返さずにはいられないタイプというか(笑)。そうなると、染谷さん的には「仕掛け」が必要。そこを意識してかわからないのですが、染谷さんがベンとして違和感がないようにここで仕掛けたことで、びびちゃんも自然にツッコミができて「BEFORE」のエイミーになれた感じがします。

それにしてもエイミーがモデルになっている時に「ほら、白目になってる!」と声をかけた染谷さんは天才というほかない(笑)、そして当然ビビッドに反応するびびちゃん。

この作品、「BEFORE」と「AFTER」を行ったり来たり。2人の仲に起こった出来事の「BEFORE」(前付き合っていた時の話)と「AFTER」(再び出会った今の話)を描いているのですが、この物語のエンディングって、「『今までのBEFOREと今までのAFTER』が『BEFORE』になって、これから歩みだす未来が『AFTER』になる」ってことなんだなと。それに気づいたときになるほどなと。

もう一つ、実は初見の時に勘違いしていたことが1つ。
「BEFORE」でエイミーがベンを罵倒して、ベンが「もういい」とエイミーへの説得を容易くあきらめるシーン。なぜベンの心が折れたのか、初見の時には「エイミーがベンのプライドを傷つけたから」だと思っていたんです。あの罵倒は初見の時自分も凄いショックで(私も男性なので)、そのショックに引きずられていたのですが、3回見て改めて冷静になってみると、ベンの心を折ったのは「プライド」じゃなくて、「夕陽」を”逃げ”と断じられたことだったんですね。

孤児として育ち、親からの愛情も忘れ、自分自身の世界に閉じこもるしかないベンにとって、自分が見つけた宝物の景色。エイミーが自分にとって大事に思う人だからこそ、その大切な場所に連れてきた。
なのに、そのエイミーは「夕陽」さえも自分の「逃げ」だと断じている。ただ一人自分が気持ちを共にできると思っていた人からの言葉だったからこそ、ベンは自暴自棄になったのかなと、自分なりに合点がいきました。

ラスト、ベンに別れを告げられて丘にたたずむエイミー。今日見ていて、びびちゃんのエイミーは「ベンが自分のところに戻ってきてくれる」ことを信じている思い、を一番強く感じました。根拠もあるわけでも、自惚れだからでもなく、ただベンを信じる想い。初見で岡村さやかさんで見たときは「自分の罪の深さから、自分のもとにベンが帰ってこないのも当たり前」に思えていたので、そこの印象が違ったのがこの日一番印象的でした。

マチネはアフターライブ付き。
池袋でのOneOnOne『BIRDMAN』が昼なしのこの日、同作から歴代エイミーの田宮華苗さん、岡村さやかさんが駆けつけての小此木まりさんとの3人エイミーでのセッションあり。
また同じく同作から歴代ベンの内藤大希さん、この日のベン・麻田キョウヤさんに演出の中本さんでの6人セッションあり(『As Long As You're There』)。
作詞作曲のスチュアート氏のクリスマスソング(『This Christmas』)ありと、盛りだくさんな内容で良かったです。

中本さんが仰っていて面白かったのが、スチュアート氏は本当に数小節新しいメロディーラインが浮かんできてこっちはびくびく(笑)。実際に『As Long As You're There』もこの日のライブバージョンで、朝から「メロディー変えたいんだけどいい?」とゲスト各位に通達(笑)。
しまいにはこの日、マチソワ間でメロディーラインが浮かんでピアノの久田菜美さんを呼び、ソワレでは某曲のインスト部分が長くなっていたようです(笑)。

そんな、変化に富んだBA。明日も日暮里でマチソワです。今度はどんな風景が見られるか楽しみです。夜は初の上手側。

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『BIRDMAN~空の果てにあるもの~ライト兄弟』

2015.12.17(Thu.) 19:00~21:20
池袋・シアターグリーン BIG TREE THEATER

OneOnOneコードシリーズ最終章「BIRDMAN~空の果てにあるもの~ライト兄弟」初日です。
この日の昼公演で開幕、この回が2公演目。後からアフターライブも発表されお得な回になりました。

「ライト兄弟」と「オズの魔法使い」をリンクさせたオリジナルストーリー。

人類初の有人飛行を成功させたライト兄弟を突き動かしたものは何か、
そして成功させた後にあったものは何か。
ライト兄弟の間にある微妙な立場の違いを解き明かそうとするかのように、時計を遡り、過去に飛ぶライト兄弟。
そのライト兄弟が飛ばされた先がオズの国。

オズの国ではドロシーはじめ3人の仲間(カカシ、ブリキ、ライオン)がおり、その隊列に加わるかライト兄弟が逡巡する間、キレキャラ(笑)のドロシーからは矢のような催促。
このドロシー役が岡村さやかさんですが、もう衣装がむちゃくちゃ可愛い。なのに、さやかさんのいつものキャラと似ても似つかない(爆)なキレキャラ
魔法使いに会いに行く隊列に加わるか、煮え切らないライト兄弟(兄)に対して怒涛のような言葉責め。付き人に対して矢のように突き出される毒舌の数々がとても新鮮です。
まさか馬乗りになるとか想像したことないですし、ライオンの尻尾引っ張る大人げなさはなおさら想像がしたことがない(笑)

ドロシー様一行の珍道中を見ていると、同じ劇場でたった1ヶ月前に見ていた三蔵法師一行(『悟らずの空』)を思い出します。こちらのリーダーは絶対権力ですけれども。

絶対的にツンなのですが、一箇所だけツンデレになったのがツボでした。そのときのお相手は、『BEFORE AFTER』のベンだった内藤大希さん(この作品ではライト兄弟の弟)。さやかさんのエイミーが一瞬蘇って嬉しかったり(笑)

今回、そんな岡村さやかさん以外にも、皆さんいつもと違うイメージの役柄を担当されていて。いつもはコメディエンヌの要素が強い田宮華苗さんのオズの国での白い魔女(某作品ではグリンダと称される)のドレス姿が素敵で印象的。

特にその2人の役回りを見ていて感じたのですが、主宰の浅井さやかさんが「この役者さんは本当はこういう要素を表に出したいけど抑えているんじゃないか」という面を役にしているんじゃないかな、とふと思いました。勝手な想像なのですが、水面下にたゆたう深層心理の中の願望みたいな(笑)。

おっとり型の岡村さやかさんを毒舌アクティブに動かすことで「発する欲望」を見せたり、コメディラインのたみーにドレスを着ていただくことでお上品なお嬢様の姿を鮮明に浮かび上がらせたり。

今回の物語は2つの物語からのオリジナルストーリーでしたが、共通して流れるものは「本当の願い」じゃないかなと思うんです(そういえば私がOneOnOneを最初に見たのは、休止前の最後の公演『しあわせの詩』でした。この作品もテーマは「本当の願い」でした)。

ライト兄弟が目指した「空」。
ではそれは「本当の願い」だったかというのが、この作品では弟と兄との間それぞれから語られていて。
当然、弟と兄だから「本当の願い」は違う。むしろ弟と兄だからこそ、「本当の願い」は違う。近すぎるからこそ
分かり合いにくい。

兄と弟が迷い込んだオズの国で、ドロシー一行と語り合うことで、違った世界だからこそそれが浮かび上がってくる。
オズの世界でも同じく。ひょんなことから同じ場所を目指している一行で、元が別人だから言いたいことを言い合えても、本当のことを言い合える関係でもない。表面的な関係。

でもライト兄弟が入り込んでくることで、妙にまとまってしまっていた彼ら(力関係の序列を含めて)の関係は、よりお互いを再認識する方向に向かい始める。

パワフルなのに実は一歩踏み出せていなかったドロシーも、そこで先に進めなかった自分に何が足りなかったのか知ったり。
弟への嫉妬にかられ続けた兄が、すべての始まりを思い出して腑に落ちたり。

物事を進めるのに必要なのは知識や知恵かもしれないけれども、物事を始めるのに必要なのは純粋な気持ちなのかなって。
そして知識や知恵で行き詰まったときに、再び歩き出すのに必要なものも、これまた純粋な気持ちなのかと。
兄と弟、同じじゃないのはもちろんだけれども、2人で組み合わさって1つの物事を実現する。なんだか凹凸で1つになるような感じなのかも。

思いだけじゃ始まらないけど、思いがなくても始まらない。
野心があるだけじゃどうにもならないけど、野心がないのもありえない。
利得に駆られるだけじゃ意味がないけど、利得を度外視するのもありえない。

大人とは、いかにして切り捨てるかという仕事、という見方って、この作品を見ると信憑性を帯びてくる。
夢と現実と本音と建前。それらのバランスをどうとるかが、大人に求められる責任なのかもしれません。

1度だけでは物語の全部を見られた自信はまったくないけれども、良質の音楽に身をゆだね、「大人」の立ち位置について感じさせてくれる素敵な作品です。
23日まで、池袋/シアターグリーン BIG TREE THEATERにて。

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『Who I Am』

2015.12.16(Wed.) 19:30~22:00
目黒Blues Allay Japan

翌日17日に開幕する『Before After』の事実上の前夜祭。
同作の作曲家、スチュアート・マシュー・プライス氏のライブ。
開催が発表された時はちょっと気になった程度でしたが、その後、BA12月キャスト全員がゲスト出演ということが発表され、まんまと予定に追加しました(笑)。

セットリストから参ります。

○Act1
1.Till I Hear You Sing/Love Never Dies
2.All I Ask of You/オペラ座の怪人
  with 清水彩花(クリスティーヌ)
3.As If We Never Said Goodbye/サンセット大通り
4.Bring Him Home/レ・ミゼラブル
5.Last Night of the World/ミス・サイゴン
  with 綿引さやか(キム)
6.Bui Doi/ミス・サイゴン
  with 麻田キョウヤ、田村良太、染谷洸太
7.Old Red Hills of Home/Parade
8.All Things In Time
9.Being Alive/Company(ソンドハイム)
10.I See the Light/塔の上のラプンツェル
  with 小此木まり(ラプンツェル)
11.There's Always Tomorrow/ピーターパン

○Act2
(1-5「Before After」)
1.Coming Back
  染谷洸太(ベン)/清水彩花(エイミー)
2.Up Here
3.This Time
  清水彩花・小此木まり・綿引さやか(エイミー)
4.As Long As You're There
  麻田キョウヤ(ベン)/小此木まり(エイミー)
  綿引さやか(エイミー)/田村良太(ベン)
5.Before After

(6- Original/CD収録)
6.Autumn Days
7.If This Were a Movie
8.This Christmas

○Encore
1.Load To Heaven

 スチュアート・マシュー・プライス氏、歌声をお聞きするのは初めてでしたが、とにかく聞きやすく身体にまっすぐ進んでくる声。真っすぐと言っても突き刺さる感じではなくて、なぜだかそのまま身体を委ねたくなるような、とっても聞きやすい声。それでいてパワフル、かつ聞き手をわくわくさせます。

 氏が作曲されたBAの曲の心地よさは8月公演で体験済みですが、Act1のミュージカル曲さえ、氏にかかるとどれも聞きやすく、どれも心地よく響きます。しょっぱなのM1の選曲の時点で無茶苦茶ではありますけど(爆)、他人の曲であっても自分が作った曲のように心地よく響かせられるのは凄いなと。

 Act1ではデュエット曲が3曲。まりちゃんのラプンツェルは予想通り。まりちゃんのことを「My Disney Princess」と呼ばれておりました。ちなみにスチュアート氏、土曜日にようやく休みが取れるのでディズニーシーに行けるのを楽しみにしているそうです(笑)。この曲は1番がまりちゃんの日本語だったのでスチュアート氏曰く「半分も意味が分からないんですけどね(爆)」

 清水彩花ちゃんはオペラ座のクリスティーヌ。さすがコゼット経験者、高音を響かせておられました。

 それにつけてもまさかのびっくりが、スチュアート氏クリス、びびちゃんキムの「世界が終わる夜のように」。夢に見なかったわけじゃない組み合わせですが、まさか実現するとは思わず…サプライズのクリスマスプレゼント過ぎます(笑)。喜びを満面に浮かべたびびちゃんの笑顔で歌われるキムは、あり得ないほどの飛翔感を持ってきてくれました。私得すぎる。

 Act2前半はBA曲を本来の組み合わせとかなり変えて見せてくれました。ちなみに明日に開幕を控えるキャストに、何と別バージョンのメロディーラインを覚えてもらったとか、スチュアート氏、鬼ですな(笑)。

 本来はエイミーのソロの曲に、エイミーが3人入った(スチュアート氏曰く「1人に選べなかった」)M3は個性が三者三様。上手側からびびちゃん、まりちゃん、彩花ちゃんと並んで。なぜか緊張が見えるまりちゃん、ニュートラルな彩花ちゃん、テンション高めで笑顔なびびちゃん。衣装の色合いもそれぞれで、びびちゃん白、まりちゃん黒、彩花ちゃんオレンジでした。

Act2-M4は、本来のデュエット曲をベン・エイミーの2ペアでの展開。まりちゃんは普通でしたがびびちゃんは両端のベン(キョウヤさん&田村くん)を代わる代わる見て「ベンが二人いる!どうしたらいいのっ?」みたいに混乱モードしてて面白かったです(笑)。

開幕を翌日に控え、本来ならキャストが緊張の極致にあるタイミングに、全員がゲスト出演するという今回のライブ。でもそこで歌われたスチュアート氏の歌は確かにBAそのものならびにBAのコアを写し取った歌声で、そのまっすぐな歌声は、BA本番に臨まんとするキャストにとっても、前向きにさせる、背中を押す歌声だったんじゃないかと思えて。

最初に「BA前夜祭」と書きましたが、BAカンパニーが、舞台上だけでなく客席も含めて一つになれた素敵なライブでした。この勢いがBA本編の勢いに繋がりますように。

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『Play a Life』(1)

2015.12.13(Sun.) 16:00~17:20(白猫)
2015.12.13(Sun.) 19:30~20:50(黒猫)
桜台・JOY JOY STATION

白猫:最後列センター
黒猫:最前列ほぼセンター

TipTap「Life」3部作の最終章、ダブルキャストの2チームを続けて観劇してきました。
キャスト的に気になる方が黒猫に固まっていたので、そちらをmy楽に組むようにしました。
とにかく今年12月は鬼のように公演があるので、他の公演とのバランスとスケジュール調整で、この日程にするまでが大変でした。

登場人物は3人。30過ぎにして学校の非常勤講師の男性、そして妻。非常勤講師が指導教師になる教育実習生の女性。演奏は普段は小澤バンドを従えますが、今回はグランドピアノ1台のみ。作曲も担当する小澤時史さんがお1人で務めます。

明日が千穐楽ですので、内容的なネタバレを以下に含みますので、ご納得の上でお進みください。




よろしいですね?

作品の空気感としては「Life」3部作のうち、前作の『Second Of Life』に近い気がします。
”過去の存在によって前に進めなくなっている男性”という位置づけが似ていて。

今回の主人公の男性の妻は、かつては小学校の教師。『今を生きる』という映画が共に好きだったことでひょんなことから出会い、付き合い、結婚した2人。
帰宅し、起床し、あたかも”すれ違いな夫婦”を思わせるように、作品前半は進んでいきます。

ここ、白猫チームと黒猫チームでずいぶん印象が違ったのですが、白猫チームだと、本当に冷戦夫婦に見えるんですが、黒猫チームだとそう見えない。というか奥さんの存在感が非常に薄く感じます。

今回の奥さん役は白猫チームは木村花代さん、黒猫チームは池谷祐子さん。
この2人の印象を言葉にすると、花代さんは存在が有機質で声が無機質、池谷さんは存在が無機質で声が有機質に思えました。

花代さんは声が固い面があるので、夫である男性に対して、責めている感を感じざるを得ないのですが、池谷さんは存在感を意図的にか自然にか、かなり消していて、声が柔らかく、夫である男性に対して癒しているように聞こえる。

男性からの個人的な感覚ではあるのですが、白猫は夫(丹宗さん)のキャラクターも攻撃的な面もあって、とても「尖った」印象を受けました。それに対して黒猫は夫(小林さん)のキャラクターが受けな要素が強かったこともあって「纏まった」印象を受けました。

この作品では夫と妻の間を、実は共通の知り合いであったことが分かった教育実習生の女性(彼女の小学校時代の恩師が、指導教師の奥様です)が埋めるのですが、白猫は上と下からギザギザが迫ってきたところの隙間を彼女が埋める感じで、黒猫は上と下から平行に迫って閉まりきらなかった壁を彼女が埋める感じがしました。(←図で書けばわかりやすいのにw)

白猫の方が2人を隙間を埋めるのは大変そうで、白猫の教育実習生である田中里佳さんは大変”奮闘”しておられました。それに比べると、黒猫の平川めぐみさんの方が自然に2人の溝を埋めていたかと。
というのも、黒猫の池谷祐子さんと平川めぐみさんの声質が、「姉妹ですか」って言うぐらいに凄いシンクロをしていて、二重奏のシーンは鳥肌。ラストに向かう物語の流れが自然だったのは、声質のシンクロによる「自分のハートを共有する後輩」へのリアリティがあったからじゃないかと思います。

池谷さんが平川さんを見つめる「あなたにしか頼れない」表情は見ていて本当に泣きそうになって。
黒猫の小林さんに対する池谷さんは、「どうにかして存在を消そうとしている」ように見えて、それに応えての平川めぐみさんの想いの強さは本当に凄かったです。教育実習生の女性は自分の人生を変えた恩師の恩に報いようと必死で、その言葉に先生の心が動かされたことで、夫は妻から解き放たれることができたと。
それは妻の力だけではできなかったし、自身が先生であった時に伝えたメッセージが学生に心に響いたからこそであったと。

つまり、それが妻にとっての「生きた意味」。そして自分の存在が鎖となっていた夫へは新たな「生きる意味」につながり、教育実習生の女性にとっての「生きていく意味」に繋がっていくわけで。その流れを自然と感じることができた点では黒猫の方が分かりやすかったように思います。

今回のキャストで一番期待していた平川めぐみさんが期待以上。ここ1年で2作の主演(『あいのおはなし』のアイ役、『ウレシパモシリ』の聖役)をされたこともあったのでしょうが、フレッシュさはそのままに、居住まいが堂に入ってきて、芝居もますます深くなっていました。彼女の芝居の何が素敵って、とにかく「混ぜ物のないまっすぐさ」「定規を使わないのにまっすぐ感情が伸びる」感じ。想いを伝えるシーンでは涙を湛えていたのも印象的でした。

最前列なので、1幕しょっぱなの最初の授業の洗礼は私めが受けましたが(笑)、笑わせから泣かせまでどれでもござれの巧みさがとても良かったです。

もっと驚いたのは池谷祐子さん。レミやサイゴンではもちろん拝見していますし、「さらだやん」で岡村さやかさんのボケとツッコミを巧みにかわし、もしくは直撃され(笑)という光景は馴染みがあるものの、女優さんとしての存在としてそこまではっきり意識したことがなかったのですが…
居住まいの確かさに加えてその包容力の温かさに癒されました。

個人的には、昨日見た『エピメテウスの子ら』とのシンクロも感じたり。

”生きる意味”や”前向きな気持ち”の大切さ。
過去に縛られるより、未来に向かう気持ちの方が、過去を大事にできる。
過去は忘れるものじゃなくて、自分の中に溶かすもの。

今を生きている人には、今までを生きてきた人の想いをつなぐ責任があって。
ただそれを「重さ」としてではなく、「自然なこと」として捉えていければ、きっと明るい未来を導き出せていけるのかもしれない、そう思えました。

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『エピメテウスの子ら』

2015.12.12(Sat.) 16:00~17:20
新宿眼科画廊

翠座(あきらざ)第5回公演。
劇場の場所がすぐ思いつかなかったんですが、スペースゼロと同じビルなんですね。新宿三丁目駅からが近いとありましたが、同駅の大江戸線最北端出口(E1出口)からが5分なので、実際のところは一つ北の東新宿駅の方が感覚的には近かったです。

女性3人+1人のお芝居。
深夜の冬の公園で会う3人。製薬会社社員・ホームレス・キャバクラ嬢。

今年10月に見た「Working」も新宿に合う物語だなぁと思ったけど、この作品もどこか新宿中央公園を思わせるストーリー設定で、見終わったら「あぁ、新宿だ」と何だか腑に落ちたりして。

今回公演はダブルキャストで、この回はピュラチーム。ホームレスの大木チナツ役を椛島歩さんが演じられていました。

女性が3人寄ればかしましい、との言を待たず、更にお酒まで入っているものですから賑やかしいことこの上ない。で酒が入るから本音の山。

作品のネタバレ入りますので、よろしくお願いします




どういう方向に物語が進んでいくのかなーと思っていたところに提示された「エピメテウスとは何か」という話。ギリシャ神話で「事が起こってから後悔する者」のことで、兄がプロメテウス。こちらは「先見の名を持つ者」の意味だそうです。

この話を聞いたときに、ようやく自分の中でこの作品の軸が理解できた気がして。

「プロメテウス」は某新聞の連載で「プロメテウスの罠」というものがあって、言葉だけは記憶に残っていました。
震災後に始まったシリーズで、要は「先見の明を持っているという過信が持つ油断」について記載している連載なんです。

今回の作品では「事が起こってから後悔している」3人がどう進むかをテーマにしていて、それは「先見の明を持つ」プロメテウスにはなれない、コンプレックスも見えて。
でも不思議なことに「プロメテウスにならなきゃ」と思っているわけでもないんですよね。そもそもそんな才能はないんだから、起きた上で次を探すしかないよと。

劇中で語られる「方程式」はとても興味深かったです。

幸せの気持ちは、「(前向きな気持ち÷後ろ向きな気持ち)」の関数だと。
舞台に出ている皆さまって本当にこの関数が1を超えている人ばかりで、私が芝居を見る理由の大きな一つでもあるんですが、普段生活しているだけではなかなかこの数値って1を超えないんですよね。でも実際のところこれを1以上にするのは自分自身の人生への向かい合い方以外にないということを、芝居というのは見せてくれるんじゃないかと思わせられます。

椛島さんが演じられていた大木チナツは結構毒舌キャラで、ぼそっと呟くのですがそれがいちいち怖いほど当たってる。不思議なのは「住所不定職あり」という、役柄上の不思議さですが(笑)、「人が増えた分、1人1人が軽くなっている」というのは一番印象的。それは自分たちが社会の中で、本当にちっぽけなパーツになっていることへの嘆きでもあるんでしょうけれども。

自分が自分として存在していたいけれども、社会の中では本当に小さなパーツでしかない。そのジレンマの中でも、自分が自分として幸せに生きようとする気持ち無しでは、結局一歩も進めはしない。

「全部燃やしたいと思っても燃やせないものもある」…燃やしちゃいけないものもあるし、燃やさなきゃいけないものもあるし、燃やすべきものもある。

不自由を嘆くより、今、自分の自由をどれだけ広げられることに目を開くと、また違った道が見えるかも。
12月にとっても合った、ほっこりした芝居でした。

「自分の存在がちっぽけで」と悩む若い人たちへのエールという意味で、芝居の可能性って、「悩む若い人たちを照らす」ものかもしれない、とすっかり若い人じゃなくなった(爆)自分は思ったのでした。

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綿引さやかコンサート『森ノ音、風の声』

2015.12.10(Thu.) 19:10~20:55
銀座・ヤマハホール A列1桁番台(センターブロック)

東京でこの日、福岡で12月21日に行われるホールコンサート、この日が初日です。
綿引さんのソロのホールコンサートは初と思うのですが、思ったよりも「ソロコンサート」という趣は感じさせず、タイトルにもある「コンセプト」に沿って展開される「コンセプチュアル・コンサート」といった感じ。

後でびびちゃんが言及されていましたが、この日の本はTOKYO FMで去年からパーソナリティを務めている「吾輩は犬である」(マル役)の放送作家・北阪さん。

”森の中に迷い込んだ少年が出口を探そうとする物語”

その人物設定、「少年」というのがマル(こちらも雄犬)とシンクロするところもあって、びびちゃんが朗読するにはぴったり。

コンサートは朗読部分と歌の部分と演奏の部分に分かれていて、その3つの世界を行ったり来たりするような構成。
MCで触れられていましたが、「演奏楽器ごとに国が違っている」という言葉を思わせるかのように、曲やパート毎に印象がくるくる変わり、「音楽の玉手箱」のような趣。

びびちゃんの歌も勿論素敵ですが、演奏家の皆さまの演奏もとても素敵。とりわけヴァイオリンの芹田碧さんは圧巻でした。「高嶋ちさ子と12人のヴァイオリニスト」のメンバーのお1人だったのですね。

プレイヤーの皆さんのキャラもなかなか立っていて、吹き出したのはメンバーに1人1人喋ってもらうパートで、ベースの須長さんが、なんと楽器のピンマイクに身体を近づけて話し出す(笑)。

ベースですから、当然屈むことになるのですが、しまいにはベースを持ち上げながらピンマイクに身体を近づけて話すようになり、その面白さに客席とびびちゃんが笑いの渦(爆)。
その面白さが伝染して、(管楽器グループ)みんなやりだすのが面白すぎました。

さて、セットリストです。

終演後に掲示していただけるのはとってもありがたいです。終演後の満足度が1段上がります。
やっぱり何を演奏されたか反芻したいものですからね。

福岡公演がありますので、ネタバレ改行入ります。
休憩なしで90分の予定でしたが、開演が10分ずれて、終演が25分ずれていましたので、実質105分(1時間45分)ということになります。






では、よろしいですね?



○セットリスト
1.無伴奏チェロ組曲第1番よりプレリュード
/J.S バッハ
2.Defying Gravity/ウィキッド
3.I Got Rhythm/crazy for you
4.Once Upon A Time/東京ディズニーランド
5.Part of your world/リトル・マーメイド
6.All That Jazz/CHICAGO
7.なごり雪/イルカ
8.エリーゼのために
9.情熱の花/ピーナッツ
10.チャールダーシュ/モンティ
11.Don't rain on my parade/ファニー・ガール
12.Spain/Chick Cinema
13.『四季』より冬 第1楽章・第2楽章/ヴィヴァルディ
14.ニューシネマパラダイス(メドレー)
15.シェルブールの雨傘(inst)
  ~オン・マイ・オウン/レ・ミゼラブル
16.Isn't she lovely

Encore
17.Christmas Medley
17-1.Joy to the world
17-2.Last Christmas
17-3.All I Want For Christmas Is You
18.A New Life/ジキル&ハイド

…それにしても前半、あまりにあちら方面の曲ばかり続くのに、どれもぴったりくる不思議。

M4はディズニーコン以来の登場ですがこの日はショートバージョン。
あの日の全編版、すごく良かったですから今度は全編で聞きたいですね。

意外に嵌っていたのがM6。びびちゃんのいい意味での破天荒さが出ているというか、可愛カッコいいみたいな感じがぴったり。

※M7で歌詞ミスと仰ってましたが、合ってたような(「ふざけすぎた季節の中で」です)

歌われた曲の中ではM18が出色。この曲のパワフルさをびびちゃんがここまで出せるとは、新鮮な発見でした。一つ一つの歌詞がちゃんと重さを持って出てきていて、ルーシーという柄ではないはずなのに、自分から発せられる”渇望”のパワーをこの歌に思いとして乗せていたところが素敵でした。

びびちゃんの歌い手としての強みということでいえば、「思いの強さを歌に自然に乗せる」ということなんじゃないかと思うんです。それでいて歌を支配するような感じでは全くなくて、歌というじゅうたんにふわっと乗る感じ。

それはこの日のテーマである「森ノ音、風ノ声」ともリンクするように思うのですが、「森ノ音」という、今回のコンサートで言う「各楽器のそれぞれ作り出す音」にたたずみ、ことさらに抗うことをしない。それぞれの世界を尊重し、それぞれの世界にいられることに感謝して、その中で自分はまっすぐと自分のすべきことをするだけ、という様はとても心地よくて。

「森の音楽」といえば「ヒーリング」を想像しますが、森林浴ならぬ音楽浴をしたような気持ちになれました。

この日のカーテンコールは、びびちゃんから「また次の機会がありますように、福岡にもたくさんの人がもっと来てくれますように、宣伝してほしいので写真OK」という発表があり、その瞬間、客席の温度が上がったかも(笑)

とっても素敵な大人のコンサート。今度は冬だけじゃなくほかの季節のバージョンでも見てみたいです。

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