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『くるくると死と嫉妬』(1)

2014.11.16(Sun.) ~16:55
某稽古場

12月3日~11日まで、東池袋・あうるすぽっとで上演される劇団秦組Vol.6『くるくると死と嫉妬』、稽古場公開に当選し、行って参りました。

通常は1パート3時間ですが、この日は『スリル・ミー』マチネ観劇からなので、少し遅れて入らせていただきました。

稽古場見学といえば今年6月の『カルメン』で体験させていただきましたが、その時は「稽古場見学」を前提に20名ほど、稽古進行もその日の特別バージョン(大人数の曲を2曲)という形でしたが、今回の秦組さんの場合は稽古をありのまま見せていただけるということで、見学席を設けていただいただけでの見学です。

キャストが全員揃っていたかは分かりませんでしたが、結構人数的には多い方だったように思います(2~3人確実に欠けていましたが)

印象に残ったエピソードを。

●稽古場と本番セットの違い
作・演出の秦さんが指示を出しながらキャストの皆さんがtry&errorを繰り返すというのが基本線ですが、隣の演出助手さんからの指摘で興味深いことが。
「このシーンのそこは、(劇場)セットでは上がつかえてしまうので、その場所だと厳しいです」という指摘が入り、ちょっと立ち位置を移動させることに。

稽古場というのは普通、劇場と同じサイズではないわけで、で、劇場に入っての場当たりは時間との勝負になるのは想像がつくわけで、なるほどこの時点で劇場でのセットを想定した稽古をしておかないと後で困るんだなというのが、「百聞は一見にしかず」Part1でした。

そういえば本番想定といえば、キャストの皆さんはほぼ室内靴を履いている。
土足厳禁のスタジオですが、靴を履いていないとダンスとか感じが違う。これも当然の話ですね。

●止める、進める
いわゆる「ダメ出し」という瞬間を拝見することが出来たわけですが、思ったより早く止めるんですね。そりゃ、演出家さんによるでしょうから、最後までやった上で止めるタイプの方とそうでない方と、また通し稽古か組み立て稽古かで違うんでしょうけど、現段階の秦さんの場合は早めに止めて軌道修正が基本らしいです。

とあるシーンが役者さんと演出家さんがどうも上手く噛み合わなかったのですが、演出家さんが意図を伝えて役者さんが納得したら、その先は早い早い。すぐ通しに切り替わって進むこと進むこと。

後のシーンをやってから前のシーンをやって、という場面に遭遇したのですが、それがきちんとつながった瞬間は見ていて気持ちよかったです。なるほどお互い納得して進むことが近道なんだなと。上手く回らないときはなぜそうなのか(そうしたいのか)を演出家さんがちゃんと伝えているのもなるほどなと。

「なんとなく良くなった」だけではいざという時、崩れてしまうんだなと。
これは「ものづくり」には共通する要素なんでしょうね。

他の難航したシーンでは、役者さんのプランもしっくりこず、演出家さんも答えを出せていないシーンがあって、演出家さん、それを見ている別の役者さんに意見を求めたんですね。それによって閉塞していたそのシーンに客観的な第三者の視線が入って、風穴が開いたような感じがあって印象的でした。

演出家さんって万能な方々という意識が自分の中にはあったのですが、それでもシーンによっては迷う部分も当然あるんだなということは感じましたし、そこで別の目が入ることでお互いが作品を作るという意識も高まるのだろうなと。

●休憩の過ごし方
時間内に2回ほど休憩が入りましたが、思い思いの過ごし方を皆さんされる中、直前までの稽古でしっくりこなかったのを自主練される方もちらほら。
印象的だったのは(青山)郁代ちゃんの過ごし方。さっきまで立っていた場所にやってきて台詞を繰り返していました。確かにポジショニングで身体に入れる方って他にも聞いたことがあります。休憩が終わった後の動きが格段に良くなっててびっくり。丸尾(丸一郎)さんもあちらこちらに話しかけに行って演技プラン相談しているようでした。

・・・

役どころや物語の進行についてもいくつか示唆するような内容もありましたが、これは初日までネタバレだと思うのでここでは触れません。
動きも多く、また「死」というテーマを扱った作品だけに、心揺する作品になることは間違いなさそう。
作品のパーツが少しずつ形になっていくことを見られたことはとても勉強になりましたし、できあがりを拝見するのが楽しみです。

郁代ちゃん、そういう役柄かぁ、楽しみ楽しみ。
丸尾さんも『リンダリンダ』ぶりです。何をかましてくれるのか(笑)楽しみです。

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