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『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(3)

2014.7.13(Sun.) 13:00~16:20
シアタークリエ 2列目10番台(センターブロック)

前回、最後列で見ておいてこの日は2列目。

前回は音響の話をとっても執拗に書きましたが(苦笑)、2列目で聞いたら、全く持ってしっくりきていた(笑)。
音の調整をかなり前方でやったってことみたいですね。

この公演唯一の前方席ということもあり、個人的には見分けが付かなかったアンサンブルさんもかなり視認。
平田愛咲ちゃんはいっとう小さいから後ろからでも分かるけれど、見た目が似てるいいめぐさん(飯野めぐみさん)と天野朋子さんは前方でようやく判明。

歌の上では愛咲ちゃんといいめぐさんがリードボーカル的なポジション(実際にもボーカルリーダーはいいめぐさん)ですが、他のアンサンブルさんもそれぞれ担当パートがあってお得感あり(終演後の全員挨拶でいいめぐさんも触れられていました。)。

この日は東京楽とあって、前楽以上にみなさんやりたい放題すぎ(笑)

いつもやりたい放題のひのさんは、恐ろしいほど笑いを持っていっていましたが、舞台上でじたばた暴れている様を、今井さん演じるハンラティが、机で肘付いて落ち着くのを待ってるのも笑えました(^^)。

総合病院で夜勤担当の医師の時に血を見て、客席に向かって○○○するフランク。
今日は何と客席から紙袋が差し出されて大笑い。どうみても差し入れっぽい袋でしたが(^^)。

松岡さん、上手いこと1席に偏らずにシーン毎に場所を変えてますよね。さすが。場所的には1列目センターブロックの上手側(舞台向かって右側)の数席が対象になっています。

自宅にフランクを呼んでのホームパーティー、机の上にあるオードブルのターキーを持ち上げてるあたり、さすがは聖子さんなブレンダ(^^)。

この日、ブレンダの両親に認めてもらったシーンで、フランクがブレンダをくるくる回すシーンはいつもより多く、ほぼ3回転回ってました。そりゃもう軽々と(^^)

それにしても、この日の聖子ブレンダの「Fly,Fly Away」は本当に凄かったです。
多分、今までの聖子さんならこの曲を前にして、歌い上げの誘惑に抗うことはできなかったと思います。
が、この日の聖子ブレンダは明らかに違っていて、まさに役としての叫びそのものでした。

優しさだけしか見えずに育ってきた若い頃。
自らの過ちから、今まで見えていなかった両親の冷たい部分に触れて。
自分に自信が持てなくなって、人生に醒めていた自分。
そんな自分の本当の姿を見つけてくれた彼。
名前がある人たちはみんな横暴で、
名前がない彼の方がずっと純粋。
だから自分にとって本当に必要な彼を、守りたい。
大切な人を守れる強さを持ちたい。
あなたは逃げて。

・・・という思いが、歌詞の一つ一つから伝わってきて。

思えば、聖子さんを初めて見たのは2003年7月6日の『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役。
”歌が上手い人だな”という第一印象はあったものの、それ以上の感想を持つことはなくて。

その後、「ミス・サイゴン」のキム役、「マリー・アントワネット」のマルグリット役を見て、魂と歌が結びついたときの爆発力に魅せられたからこそ、今となっては全作品見るようになったのだと思う。

このブレンダという役は、役柄的には間違いなくWキャストのもうお一方、菊地美香ちゃんの個性がど真ん中で、聖子さんの持ちキャラとしては明確に違うのですが、それでもWキャストに意味があったと思えたのは、前日に美香ちゃんのブレンダを見ていたから。

ナースのところとかホームパーティーのシーンは想像通りの美香ちゃんでしたが、正直このソロを美香ちゃんがここまで歌えているとは思っていなくて。あぁこれは聖子さんがいてこその美香ブレンダなんだろうなと。美香ちゃんはああ見えて負けず嫌いなところがある女性だし、目の前にはっきりとした道が見えたときに、怯むよりは向かっていく人だし。

逆に、美香ブレンダの存在感のピュアさは聖子ブレンダにも伝染していて、初日とかに比べれば、はるかにブレンダぽかった。
表情に美香ちゃんとの似た雰囲気を感じるようになったのは初日にはなかった現象だし(ほおづえついているいたずらっぽい表情とか美香ちゃんそっくり)、聖子さんが演じるときにありがちな刺々しさがすっかり薄れていた感じも良かったです。どこかで見た表情かと思ったら、『シルバースプーンに映る月』の美珠希役がこんな感じでしたね。

・・・

松岡さん演じるフランクとのデュエット、「Seven Wonders」の時の雰囲気が凄く好きで。
「私は世界を知らないちっぽけな存在」と思い込んでいるブレンダに、「世界なんて大したことない。君の魅力の前では世界の有名なものなんてこの程度なんだよ」とフランクのユーモアで語りかける歌。フランクがブレンダのことを本当に大切にしているんだなぁということを感じるこの曲が大好きで。

この日松岡さんは随分と色んなところで仕掛けていたけど、この曲だけは何もしていなかったのが嬉しかったな。聖子さんいわく、この曲でネタをぶちこもうと思ったらしいのですが(後述)、いやぁこの曲で仕掛けるのは相当難しいですわ。1幕の間(出ていませんが)そんなことを考えても、このシーンではストーリーに没入していた感じの、この日のブレンダでした。

・・・

この日の東京楽カーテンコールは、なんと「アンサンブル含む全員ご挨拶」。
前日東京楽を迎えた菊地美香ちゃんを聖子さんが呼び込んでの全員集合。Wブレンダが揃うと、インパクト大です。
ちなみに、捌けていくときにふと見たら、身長同じぐらいと思っていた美香ちゃんと聖子さんでは、やっぱり聖子さんがちょいと大きかった(^^)

こういう場合、普通は舞台端から行きますが、何と座長に近い側からということで、一番手は今井さん。

松岡さん「今井さん、どうぞ」
今井さん「おれ?」
聖子さん「順番、紙に書いてあったじゃないですか(笑)」
今井さん「そうなの?俺見てないかも(あわあわ)」
松岡さん「今井さんは凄いんですよ。あのダンスシーンって実は元々今井さんは踊る予定じゃなかったんですが、ご自身が立候補されて『踊ります』って」
今井さん「(テレながら)東京公演で4kg痩せました(拍手)。リバウンドしないように頑張ります。その話したらはるパパが『「ドンブレダイエット本」出せばいいじゃん』って」(この曲が『Don't Break the rules』なので略して「ドンブレ」)
はるパパ「言ったね」
今井さん「そうしたら戸井ちゃんが『丼ダイエット本』出せば?って言い出して(笑)。丼ダイエットって何だよと(爆笑)」

松岡さん「それでは聖子さん、どうぞ」
聖子さん「どうでしたか」
松岡さん「いや、それを俺に聞かれても」
聖子さん「そうそう、松岡さん、
  芝居中いろいろぶっこむの止めてくださいよ!(笑)」
松岡さん「ブロードウェイミュージカルだから本当は変えちゃいけないんですよ。というかぶっこんでないですよ」
聖子さん「えぇーーーーー?(笑)
     仕返ししようと思って『Seven Wonders』で
     『清水寺』とかぶっこもうと思ったんですが(爆笑)」
松岡さん「『飛び込む勇気♪』
   ↑速効返してて聖子さんはじめ一同びっくり

聖子さん「じゃぁ大阪は『通天閣』で」
松岡さん「『日立の持ち物♪』
   ↑速効返してて聖子さんはじめ一同びっくりリプライズ

聖子さん「じゃぁ名古屋大阪では任せました(と、隣の美香ちゃんの肩を叩く)」
美香ちゃん「了解です(笑)」

・・・松岡さんの頭の回転に脱帽です。聖子さんの頭の回転にまさかこれだけの瞬発力でついていかれるとは、流石です。
さて名古屋大阪どうなるか(笑)

松岡さん「それでは彩吹さん」
彩吹さん「今回お話をいただいた時に、松岡さんのお母さんの役
     ・・・え・・・って止まりまして(笑)」
松岡さん「ですよね。私より年下・・・、いやいや女性の年齢の話は」
彩吹さん「○歳年下なんですよ」(←思いっきりバラしていたw)
    「いい母親とは到底言えなかったと思いますけど、この役で生きられて幸せでした」

松岡さん「それでは戸井さん」
戸井さん「元々は私は彼女(ブレンダを指して)の父親役だったので、今井さんのできることが自分はできることはないだろうと思っていて、今までで一番稽古に入るのが不安でした。でも松岡くんが僕を父親として接してくれてとても嬉しかったです」

松岡さん「それでは治田さん」
治田さん「この作品ではカーテンコールで一言挨拶を持ち回りでしているんですが、私の時に『四カ国語挨拶』をやって・・・好評だったんですが(笑)、facebookで『私は見ていない』というクレーム(笑)がありましたので、今日またやりたいと思います(拍手)」
菊地さん「クレーム言ったの私です(笑)」
(聖子ブレンダの回だったらしい)

はるパパの四カ国語は英語、フランス語、スペイン語、韓国語ですかね?凄かったです。
(ちなみにはるパパはフランス語学科卒だそうです。)

アンサンブルさんもみなさん一言挨拶されていましたが、代表してお2方。
まずはダンスキャプテン/ボーカルキャプテンの飯野めぐみさん。

飯野さん「この作品はアンサンブルみんなにそれぞれ台詞も歌もあり、こういうミュージカルでそういうことって珍しいんです。とても良い経験をさせていただき感謝しています。」

アンサンブルのトリを務めるのは下手端、平田愛咲さん。

平田さん「3役(CA、野球選手、看護婦)でフランクに迫ったのですが90回振られました(笑)(30回公演×3回)。名古屋大阪では振り向かせたいです(笑)」

締めは座長の松岡さんから。
「名古屋・大阪と『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』をしっかりやっていきたいですし、ぜひまた東京にこの作品で戻ってきたい。皆さまのお力であちら方面の会社(クリエ客席から見ると上手側。東宝株式会社本社です)にお声を届けてください(笑)。ありがとうございました」

で幕。

前日は重く感じた物語進行も、千秋楽ということで良い具合に緩んで、ちょうど良い具合になっていました。
音響のストレスもなく、この形でこの作品との出会いに一区切り付けられたのは嬉しかったです。
劇場的には大阪・シアタードラマシティ、名古屋・愛知県芸術劇場のサイズの方が良い気がします。

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