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『カルメン』(1)

2014.5.15(The.) 13:00~14:00
TOKYO FMホール

天王洲銀河劇場6月公演、「カルメン」製作発表に行ってきました。
今年度に入って溜めまくった振替の消化1日目はこの日に。

通常、製作発表ともなればオーディエンスは「購入者の中から抽選で」となりますが、今回は某所(ばればれですがw)購入分は無抽選での当選。

平日の昼間に行われるこの手のイベントは、事前に休みを取って行くことになるので、行けるかどうか分からないで休むと、外れたとき予定がなくなって凹むので(笑)、ありがたい限りです。

会場は主催のTOKYO FMさんの本社併設ホール。意外なことに、ホリプロさんの単独主催ではないのですね。そういえば、LNDも主催はTBSが入っていましたので、ホリプロさんの最近の傾向(戦略)でもあるのでしょうね。

司会はTOKYO FMの古賀涼子アナウンサー。澱みなく隙なく、なのに上手いこと笑いを誘って盛り上げる進行がとてもお上手です。今まで色々な製作発表を見ていますが、充実度が間違いなくトップクラス。個人的には3強に入るぐらい素晴らしいです。

歌唱披露で6曲、その後演出家・キャストご挨拶、司会からの質問、そして取材陣からの質問ということで合わせて55分。

合間には作曲のフランク・ワイルドホーン氏のビデオレター、主催のホリプロさんの堀社長からのご挨拶もあり、良い意味で「カルメン」の今の全てを出し切った感じのとても良い製作発表でした。

最初にセットリストを告知していただけるのもとてもありがたく、司会さんというかスタッフさんがとても分かってらっしゃる方なんだろうなと印象良化。

動画は既にyoutubeに上がっていますので、それをリピートしつつ。

1.運命の風/jKim(預言者役) →動画
幕開きに歌われる、ソウルフルかつパワフルなナンバーです。jKimさんの歌声はドラロマFINAL以来ですが、まさに魂の歌声ですよね。
預言者役という役どころも、どこかミステリアスなjKimさんの印象にぴったりです。事実上のストーリーテラーだそうですが、本人曰く「『○○○○』(←作品名)以上に出番が少ないです」という、ドラロマでおなじみの放送禁止状態が(大笑)

2.ただ一人の人/清水良太郎(ホセ役)・大塚千弘(カタリナ役) →動画
婚約者カップルお2人の甘々デュエット。見つめ合う目配せが、ちーちゃんにしてはぎこちない(爆)のは役作りの故なのか(苦笑)。カタリナは別所さん演じる市長の娘なので、いわゆる箱入り的な要素もあるようで(ちなみに別所さん曰く「娘への溺愛振りはちょっと異常な面も」とのこと)。この作品でのカルメンとホセが「運命的な出会い」と称されるだけに、カタリナはどちらかというとおとなしめポジションなんでしょうね。
あ、でもご当人先日、シンスト(シンデレラストーリー)を思い出す、おっしゃっていたのはこの曲を聞いてとっても分かりましたが。

清水さん、事前イベントでの動画を拝見していて歌える感じなのは分かってはいて、実際に拝見しても結構良い感じですが、役としてはもう一化けして欲しい感じ。市長の娘との縁談があるぐらいですから、若手有望な警官なんでしょうし、スタイル+αがあればいいなと。

曲披露に入る前に司会さんから作品の説明があって「カルメンとホセの運命はいかに」と煽られてましたが、あれ、カタリナはどこへ(笑)

3.恐れるがいい/米倉利紀(ガルシア役) →動画
米倉さんいわく「横暴な役(爆)」ということで、短いながらも迫力が印象的なこの曲。

カルメンを暴力でねじふせようと、ホセを罠に嵌めてまで迫るジプシーの長(おさ)。

確かに横暴な役が垣間見えるこの曲ですが、後のトークコーナーでの米倉さんを拝見していると、とっても真摯でシャイな感じの方なのでギャップが興味深いです。米倉さんはクリエの「A Song For New World」、新国立劇場「ブロードウェイミュージカルコンサート」(なぜかエンディングへの不在が謎でしたが)以来、3度目。

4.決して振り向くな/濱田めぐみさん(カルメン役)、清水良太郎さん(ホセ役)、別所哲也さん(市長役)、jKimさん(預言者役)、大塚千弘さん(カタリナ役)、香寿たつきさん(イネス役) →動画
1幕ラスト、迫力の6重奏。それぞれの役の立場から発せされるエネルギーが今時点でも相当凄いです。

その中でも、濱田さん→千弘さん→香寿さんと続く3人のパートが、いずれも役者歌のテクニックの3連発で流石すぎます。何というか、「迷っている」役に対する「迷い」がない3人なんですよね。

ただ、この中で比べちゃうと、まだ千弘さんは前の役をちょっと引きずっているというか、掴みきっていない感じはします。濱田さんと香寿さんはある意味前作と同系統の役というせいもあるのでしょうけれど。特に香寿さんの「カタリナを見守る(叔母の)イネス」というポジションは「メグを見守る(母の)マダム」と瓜二つというか、血が繋がっていないだけの違いというか。血が繋がらなくなったのに、利用しなくなって、反面、愛情を注いでいるというのが不思議ですが・・・(爆)。

別所さんもお上手な方ですが、魂を持って行かれるようになるまではもう少しかかる感じ。清水さんはご本人もおっしゃっていましたが「役として歌うのはいつも歌っているのと全然違う」というのを、さすがに実感します。米倉さんもそんなところは感じるので、やはり役の位置づけから掘り下げる舞台系の方と、歌うことから始まる方との違いなのかなと、思わされます。
それを別の世界として違いをそのままにするのか、それとも前者に後者がひきずられるようにするのかが興味深いです。

5.もしも叶うなら/濱田めぐみ(カルメン役) →動画
濱田さんのソロ。ワイルドホーン氏が「日本でカルメンをやるなら濱田さんしかいない」と断言するだけはある歌いっぷり。
濱田さんは四季時代は拝見してなくて(Wicked見たかった・・・)、ジキハイ、LNDと来て今回。そのパワーの凄さには圧倒されます。

この曲を歌いこなす以上に、この曲に役として色を付けられることが凄いんですよね。

はまめぐさんのイメージは自分も「赤」なので、もっともっと情熱的な姿を見てみたいです。

●というわけでトーク&質疑応答

いくつかのコーナーに分かれていましたが、キャスト毎に様子を。

なお、司会が最下手で立って、他の皆さまは着席。下手側から順に、小林香さん(演出)、jKimさん(預言者役)、米倉利紀さん(ガルシア役)、清水良太郎さん(ホセ役)、濱田めぐみさん(カルメン役)、別所哲也さん(市長役)、香寿たつきさん(イネス役)、大塚千弘さん(カタリナ役)です。

◇小林香さん(演出)
原作に沿った演出を考えています。世界初演のチェコ版、去年幕が開いた韓国版とも違うものがお見せできれば。日本版で初めて披露する新曲もあります。

この作品の舞台の時代は男性上位で、男性が女性を支配していた時代。そこでカルメンが女性としてどう生きていくかを、どう見せるかをメインに置いていきたい。その時代においても愛するも愛さないも自由、ということを表現したい・・・とのこと。

◇jKimさん(預言者役)
濱田さんとは17年来の付き合い(で仲良し)。
一緒の楽屋だったことが多かったので、今回久しぶりに共演できて嬉しい。
出番が某作品並みに少ないのですが(笑)、その少ない出番の中で存在感を出したい。

◇米倉利紀さん(ガルシア役)
ミュージカルに出るようになって5年、今回は乱暴な役どころ。作品の中でどのように生きていくか、今時点でさほど稽古がついてなくて(これからあまり稽古に出られないのが不安だけれど)頑張りたい。

◇清水良太郎さん(ホセ役)
いままで自分が歌ってきたのとミュージカルの歌は全く違う。いままでは自分が歌いたいように歌ってきたけど、ミュージカルは役や作品が先にありきなので、大変です。
作品の上では男性上位だけど、女性が強い現場なので(笑)、皆さんに助けていただいて頑張りたいです。

・・・ちなみに「濱田さん、大塚さんに『清水君こっちこっち!』って言われるそうです(爆)←明日「何で言うのよ-」って婚約者さんに突っ込まれてると見たw

◇濱田めぐみさん(カルメン役)
役作りに本を読んだり映像を見たりで彼女の役を深めている段階です。今回は歌だけではなくフラメンコのシーンもあるのですが、フラメンコは他のダンスと全く違った要素があるので、稽古終了後に自主練で稽古場に居残っていたりする。他のキャストもそうだと思うけれども今が一番きつい時期だと思いますが、頑張って私たちなりのカルメンの世界をお届けしたいです。

◇別所哲也さん(市長役)
悪い市長の役で、その悪さをどう出せるか。自分はいい人なので(笑)。それにしても清水君が若くて羨ましい。20年若ければホセに私をと、堀社長(最前列の堀社長に向かって)にオーディションを受けさせてくださいとお願いしたのですが(笑)。

舞台に立っていると、役としても作品としても「運命」を感じることがある。今回のキャスト、作品も稽古が始まってその瞬間があると確信している。その「運命」の瞬間を感じて、舞台上でカルメンの世界をしっかりと生きたい。時にキラキラと、時にギラギラとするこの作品で、私はギラギラ担当ですが(笑)。

◇香寿たつきさん(イネス役)
この作品の中では唯一の明るい役と申しますか、コメディ的な要素もあって・・・実はコメディって苦手で、何度も来ていただくお客さまは(2度目以降は)笑いどころが分かってしまって、失笑が起きてしまうかもしれませんが、それにめげず(笑)コメディ担当を務めたいです。

フラメンコも踊ると言う話で、周囲のダンサーはみんな若くて眩しくて、私は踊るのも久しぶりなのでダンサーならぬガンサー(顔さー)の心意気で頑張りたいです(笑)

◇大塚千弘さん(カタリナ役)
キラキラ担当の大塚です(会場内笑)。

ミュージカルに出ている身としてはワイルドホーン氏の音楽が歌えるのが嬉しいです。
この舞台上以上に楽しい現場で稽古に行くのが楽しいです。

・・・そう言えば演出の小林さんの印象を聞かれて「以前一度ご一緒させていただいたことがありますが(クリエ「TATTOO 14」、作品をどう着地させるかのイメージが明確で、どんなことを聞いても答えてくれる、広辞苑のような方です。それでいてキャストからの気持ちも吸い上げていただいてとてもやりやすいです」と答えていました。

・・・黒のドレスが映えて綺麗でした。
この日の女性キャストは濱田さんが黒系とはいえ、赤の方が鮮明でしたし、香寿さんは明るい系(白とオレンジ)で被らず素敵でした。

・・・ずいぶん抜けている気もしますが、それでもこの量・・・

最初にも書きましたが、この日は進行の方がとても巧みでスムーズ。その上、キャストへの質問も、どのキャストにも内容が被らず、かつキャストが一番答えやすいと思われる内容がきっちり組み立てられていて、キャストもとても答えやすそうでした。

進行の上手さがスタッフの優秀さを感じさせる、とても充実したイベントに拍手。拝見できる日が楽しみです。

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