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『イン・ザ・ハイツ』

2014.4.5(Sat.) 13:00~15:20
Bunkamuraシアターコクーン XC列10番台後半(上手側)

昨日4月4日に初日を迎えた公演、この日が2日目です。
公演ではXA列が最前列でXCまで、その後にA列が続きますのでA列は4列目になります。

シアターコクーンに来るのは15年ぶりですが(前回は由美子さんの企画物コンサートでした)、席番が見にくいのがちょっと辛かったです。劇場のソフト的には落ち着いた、いい劇場ですね。

ラップ物のミュージカルという触れ込みでしたし、訳詞がKREVAさんということですので、1月にクリエで見た『最高はひとつじゃない』に似たイメージを感じるかというのが先入観でした。

自分の印象としてはその先入観通りで、あの時の増田さんと今回の梅田さんは印象が被ったし、あの時の綿引さんと今回の千弘ちゃんは(実は役柄は全然違いますが)印象が被るものがありました。

前者のお2人は若さを身に纏ったきらきら感が正統派ヒロインという感じ。
それに対して、後者のお2人はラップに身を寄せつつも、すっくとまっすぐ立ち、歌うさまがそっくり。
千弘ちゃんのミュージカル風な歌声が、ラップの中で異質に聞こえつつも、すごく頼りになる歌声。
ミュージカル畑ではマルシアさん、じゅりぴょんさん(樹里咲穂さん)もいらっしゃいますが、2人はいつもの歌唱よりかなりラップ寄りな感じ。

この物語は移民が集まるニューヨークの街角に集まっている人々たちの葛藤を描いていて、パンフレットにも書かれていましたが「RENT」との類似点を作品に濃く感じたりします。

「In The Hights」という「ハイツ」という空間の中にいて、異質なのが2人のヒロインであるニーナ(梅田さん)とヴァネッサ(千弘ちゃん)。

ニーナは学業優秀な才媛で、スタンフォード大学に入学。いちはやく「ハイツ」を抜け出した女性。
それに対してヴァネッサはこの街角の美容室で働いているけれど、一刻も早く「ハイツ」を抜け出したい女性。

みんなこの「ハイツ」を抜け出したがっていない、それはある意味、みんなにあたたかい空間だから。
でもこの2人は違う。

ただ、実はこの2人も更に違って、抜け出したくて抜け出した訳じゃないのがニーナで、抜け出したいのがヴァネッサですから、本当のことを言うとヴァネッサ以外みんな居続けたいわけなんですけど。

意味深なのはこの作品タイトルの「ハイツ」に付けられた修飾語「The」。

作品を観ていると、最初はみんなが集う「ハイツ」そのものだと思っていたものが、実はそれぞれの人にとっての「それぞれの」”ハイツ”なのかなって。

”それぞれの人にとっての「居心地のいい場所」”に居続けることは、本当は良くないことなのかもしれないと。

ヴァネッサはこの場が好きだからこそ、この場に居続けることはいけないことで、この場まで嫌いになってしまうかもしれない・・・と思っているからこその思いなのかなと思ってみたり。

演じる千弘ちゃん、自分に惚れているウスナビに対してまったく意識していないという、絵に描いたようなツンデレさんが抜群に嵌っております(笑)。周囲の皆さんに冷やかされて、ようやくウスナビから自分への気持ちに気づいてどうしていいものかわからなくなっている様がとってもチャーミングで、まぁこれでもかって言うぐらいにツンデレ女王様(爆)。

赤のドレスでがんがんに踊るさまが、そりゃウスナビじゃなくても惚れるわってぐらいに魅力的。
長身で押し出しもあるから、予想以上に映えて存在感がさすがの一言。

今回のバックで踊っているハイツのメンバーには元ジジの菅谷さんもいらっしゃいますし、元エポの平田さんもいらっしゃいますが、千弘ちゃんと縦に並ぶと色んなことを考えてしまいます(苦笑)。平田さんはグリーンのドレスで目立ってました。

20代後半でこういうポジションができるのって玲奈ちゃんと千弘ちゃんしか思いつかないんですよね。
お互いいいポジションで仕事できている気がするけど、どうしても大作に縛られちゃう玲奈ちゃんに比べると、千弘ちゃんはオールマイティに幅広く役をやれているのがいいなって。
ご本人は謙遜して不器用だとおっしゃいますが、どうしてどうして、ここまでいつもいいものを見せてもらえると、いい成長の仕方しているなぁと。

エンディングへの流れがちょっと突拍子もない感じがあったけど(前半がゆっくりな割には後半が唐突)、みんながいい意味で前を向けたのはとても良かったな。
意地も、ツンデレも、片思いも、子供への愛情も、親への感謝も、そして一緒に過ごせるみんなへの感謝、そしてこの場への感謝が溢れる素敵なエンディングが良かったです。

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