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『大和田美帆 10th Anniversary Live』

2013.12.6(Fri.) 20:00~22:50
 目黒ブルースアレイ

デビュー10周年の「初ライブ」に行って参りました。

セットリストはご本人のblog(こちら)に載っておりましたのでそちらをご参照で。

メルマガ読者さんを舞台側に配席・・・とご本人が語られていたので、どんな感じかと思って会場入りしてみると、なんとほとんど舞台かぶりつきの、実質2列目(舞台に一番近いテーブルで、その2番目の席)。舞台張り付きテーブルは、男性率が非常に高かったです。恐らくは、美帆さんを以前から応援されている方が多くて、ちょっとどころか、かなり恐縮。

同じテーブルにミュージカルでよくお会いするお知り合いがいたのでそれをきっかけに他の方とも話したのですが、整理番号と席の配置はどうも関連性がなかったようで、美帆ちゃんセレクトの席割り振りは、最後まで謎なままでした。

思い返せば、10年前のデビューから名前は知っていても、舞台で拝見するのは「ウーマン・イン・ホワイト」の2代目ローラ役としてだけ。・・・と思っていたら、トークコーナー司会の河原雅彦さん(松本以来2日振りにお会いするという、何という短インターバル。)と美帆ちゃんが話していて、「EVIL DEAD~死霊のはらわた」が初見だったことを思い出す、しょうもない自分。

そんなこともあって、こんな時に美帆ちゃんからの視線が来ているかのような良席で見ることに多少なりとも気が引ける部分があったのですが、始まっちゃうとすっかり美帆ちゃんワールドに浸っておりました。

とにかく抜群に面白いんです、MCが。
ピアノの佐山さん(実質的な進行役)が巻きを入れるぐらいに、1幕はMCで伸びる伸びる。
で、MCがどことなく(良い意味で)病んでるのが面白い。

河原さん「(いただいた質問の中から)今日死んじゃったら何が後悔ですか」
美帆ちゃん「私のことを付け狙っているスナイパーがいるかもしれないですね」
河原さん「(苦笑)どんなですか、あなた」
美帆ちゃん「だって知らないまま連れてこられちゃった人とかいるかもしれないし」
河原さん「で質問の答えは」
美帆ちゃん「あぁ、今日最後まで歌いたかったなと」
河原さん「今日ピンポイントかよ(笑)」

・・・あははは。

美帆ちゃん「ここにいるみんなを持って帰りたい!」
河原さん「(呆れて)きっとうっとおしいよ(笑)」

・・・(笑)

美帆ちゃんのMCを聞いてて面白いのは、「本人至って大まじめなのに、世間の感覚とほんのちょびっとずれてて、普通にしているだけで面白い」ところなんですよね。

「おしとやかにしようとしても、『ま、あたしじゃ無理ですよね。あはは』」って言い放つ感じとかもそうなんですが、確かにこの方を前にすればそりゃみんな笑顔になるよね、ということを実感しました。

子供の頃は鍵っ子で、いつも「自分で自分が楽しまないといけなかった」娘さんが、どうやったらこんなpureに、どうやったらこんな愛されキャラになるのか、さっぱり想像がつきません。

今年、良い夫婦の日(11月22日)で「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた、大和田獏さんと岡江久美子さん。
たしか岡江さんが語られていた『娘がいい子に育ってくれて嬉しい』と言う言葉は、決して誇張ではなかったのだなと。

興味深かったのは「いい子に育ってくれて」が、「両親が家にいなくてもいい子に育ってくれて」というニュアンスだったことで、その辺は娘さんの認識とも合っているようですが、それでも娘さんが、両親が普段一緒にいなかったことを責めることもなく。

このブルースアレイ、出演者の希望でその日限定のカクテルが作れるのですが、この日のカクテルの名前は

『セブンライト』

和訳するとどういうことになるか・・・。

最初ご本人からこのカクテルの名前について客席に振られたとき、何人か理由に気づいていましたが、美帆ちゃんいわく「ここ笑うところですよ」と。

客席から見るとそこ笑って良いのか正直困っちゃうところなわけで。

でも美帆ちゃんは言うわけですよ。

「ずっと言われ続けてきたし、気にならないわけがないですけど、でもそのことは変えられないし。それに、両親がこの仕事をしていたからこそ自分もやりたいと思ったし、良かったと思っています」と言っていて。

10年間、それこそ言われ続けてきたことがどういうことなのだろうというのも、何となく想像が付くのに、それでもこう言い切れる美帆ちゃんが本当に格好いいなと。

「いつか笑って話せる時が来る」って言葉は、未来に向かって言うと無責任で、ある意味冷酷だけど、過去に向かって言うと勲章だなって。

そんな絡みで話に出ていたデビューのきっかけのエピソードが大変興味深く。

日芸に通っていた美帆ちゃん、デビュー作「PURE LOVE」のヒロイン役が決まらないという話を人づてに聞いて、なんやかんやの経緯で小池先生にまで話が通って、小池先生から深夜に電話がかかってきたのだそうです。

で、声を褒められ、「電話口で歌って」と言われ(笑)

「深夜で両親も寝てるのでどうしようかと思ったけど、もう歌うしかないと思って、『エ○ザベート』の大ナンバーを

・・・ここで私含め、複数の爆笑が(笑)

「『私○けに』という大ナンバーなんですけど、
『いやよ~』(←音程正確)って歌い出して」

・・・そんなきっかけですか。

そういえば、ミュージカル好きで有名な美帆ちゃん。
選曲にも自分の作品以外のミュージカル曲も登場。

「Part of your world」(リトルマーメイド)は当然の如く英語ですが、思ったよりずっとはまってて、英語も予想以上に滑らかでびっくり。

続いての「あごで受け止めて」(ミー&マイガール)は東宝版では「スマイル!スマイル!」ですが、やっぱり「あご」って露骨すぎて毎回噴き出しちゃうんだよなぁ。でも明るさ持ち味の美帆ちゃん、この2曲ともにベストマッチング。タップできたらサリーいいんじゃないの?ぐらいに良かったです。

出演されていた「My One And Only」は未見でしたが、非持ち歌(本来は坂本氏の歌)・持ち歌両方ともgood。無邪気にはしゃぎながらも、どことなく影があるような感じの役が合いそうな印象。

2部の衣装が黒のドレスで素敵でしたが、河原さんいわく「1幕のあの衣装だけだったらどんな子供かと」(笑)という突っ込みも上手く作用しつつ、いやなんだか立ち振る舞い見ていると某「MOZART!」の某悪妻役とか似合いそう。

どの曲も良かったのですが(選曲がご自身だったせいか、美帆ちゃんの個性に合わない曲が皆無だったのが印象的。)、一番印象強かったのは2部後半に歌われた「道標(みちしるべ)」という曲。
いい歌詞だし、いい曲だし、誰のカバーだろうと思っていたら、まさかのオリジナル曲というのにびっくり。

「皆さんの大切な人を思い浮かべて聞いてください」と仰っていた美帆ちゃん。両親への感謝、相手への感謝が溢れた曲は、まさに美帆ちゃんの人となりそのもの。そんな感謝の気持ちが伝わったからこその、客席からの暖かい拍手。

なんだかファミリーのような、「多少やらかしても見守ってるよ-」って感じの(笑)、でも突き放しているわけじゃない、という、大人同士の信頼関係が美帆ちゃんとバンドの皆さんの間、そして客席とも確かに存在していた、とっても心地好い空間でした。

10年に1回なんて言わず、定期的にやって欲しいなと思える、とても素敵なライブでした。
バンドの皆さんの音の深さにも感動でした。

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