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『ジャンヌ』(2)

2013.8.17(Sat.) 12:30~13:40
世田谷文化生活情報センター ワークショップルームB

定員50人限定の、「ジャンヌ」東京公演チケット購入者対象抽選のプレトークイベント。
札幌も豊橋も100人なのに、一番対象者が多い東京が50人。メイン出演者3人が唯一集まる機会ということで、激戦だったようです。

クリエで使わなかった運が残っていたみたいで無事当選。
そして会場前で知り合いとお会いする。最近はいつもの出来事(笑)。

カメラも入っていたので、レポートは上がるとは思います。。

というわけでネタバレ回避の方は回れ右でお願いします・・・・




壇上には5つの椅子。下手側から、司会進行役・今回の「ジャンヌ」のプロデューサー(女性)、演出の鵜山仁さん、ジャンヌ役の笹本玲奈さん、イギリスの貴族・ウォリック役の今井朋彦さん、フランス軍の戦闘指揮官・デュノア役の伊礼彼方さん。
客席は男性:女性は1:4ぐらいでしょうか。

まずは物語の解説から、ということで司会のP氏が振って鵜山さんの独壇場に。

鵜山さん「オルレアンとニューオーリンズはどちらも(敵に)包囲された街で共通しているんですが。そして自分はどっちにも行ったことがあるんですが」
伊礼さん「自慢ですか(客席笑)」
鵜山さん「右から左に川が流れていて(客席笑、舞台上みんな笑)・・・東から西に川が流れていて←訂正w)

という空気でスタートするという。

伊礼さんが後で言ってましたが「こう見えてしゃべりは得意じゃないんです。チャチャ入れるのが得意なんですよ(笑)」だそうで、この日も伊礼氏の突っ込みでずいぶん和やかになっていました。

笹本さん「今井さんと話していたんですけど、稽古場では色んな鵜山さんが見られる。
『鵜山さん』と『ひとしくん』と『スーパーひとしくん』と(客席笑)。今日は『スーパーひとしくん』だね、とか今日は『ブラック鵜山さん』だね、とか(笑)」

・・・玲奈ちゃん飛ばしまくってます。

そんな笹本さんを鵜山さんはどう見ているかから話は広がり。

鵜山さん「とにかくびっくりするぐらい突撃型で驚いた。前へ前へ出てくるので自分初めみんなが引っ張られる。そして色んな声が出せるのがいい」
伊礼さん「彼女(笹本さん)がジャンヌになった理由はよく分かりますね」
笹本さん「自分以外が全部自分を取り囲んでいるとかすごい重くて。特に最後の方になると仲間だったデュノアまで自分を取り囲む方に回るんですよ。『伊礼くん、友達だったじゃん』って(笑)」
伊礼さん「いやだからデュノアだって(笑)」

笹本さん「鵜山さんの話されている言葉はとっても素敵で、お風呂入っているときも寝る直前も鵜山さんの言葉が耳の側で囁くんですよ。(取り囲まれるシーンは)追い詰められますけど、心地好い疲れですね(笑)」

そのシーンの言葉のやりとりとか呼吸が見ていただきたいポイントだとか。

そういえばここの話だったかと思いますが、稽古場でも紅一点な笹本さん。
彼女の動きでみんなが変わるという話に引きずられて。

鵜山さん「ね、親父殺しでしょ(笑)」
伊礼さん「何嬉しそうに言ってるんですか。照れ隠しですかそれ(笑)」

というのが絶妙すぎて笑いました。

そして鵜山さんの伊礼さん評。

鵜山さん「彼は色々な事をはっきりさせようとしますね。分からないことをはっきり分からないと聞くのが印象的」

伊礼さん「だって聞かなきゃ分からないじゃないですか。笹本さんに『色んな声出して』って鵜山さんが頼めば、彼女は忖度して色んな声出すかもしれないですけど、僕は『どういう声が欲しいんですか』って聞いちゃいます。だってわからないまま演じるのは客席にも失礼だし、役者として分かった上で演じないのはもったいないと思うし」

・・・ここは伊礼さんらしいコメントだなぁと思いましたね。

それへの鵜山さんのコメントが「言葉に出来ないものを作っているんだから(説明できなくても)しょうがない」でしたけど(笑)

ちなみに伊礼さんのご自身の役への印象ですが、「役としてずいぶんくせ者だなぁと。役への入り込みで言えばまだよちよち歩きを始めたばかり、あと2週間で何とか仕上げたい」と話されていました。

今井さんは文学座研究生時代からの鵜山さんとの関係性ということでかえって何を言えばいいのか困っている様が面白かったです。
ジャンヌはフランス側の女性なので実質ほとんど絡まないということもあるのでしょうね。小難しい肩書きが自分にはよくつく、とおっしゃっていて、「今回もそういう役ではありますけど、台詞をどう自分の身体から自然に出せるようにできるかが課題かと思っています」とおっしゃっていました。

70分のトークの30分近くは鵜山さんのトークのはずですが、印象的な言葉をいくつか。

「人は死んで初めて人の役に立つ」

「愛は自分のためのものか、相手のためのものかを最近よく考える」

「死ぬと分かっているのになぜ生きるのか」

といった珠玉の言葉がぽんぽん出てくるから耳が離せないんですよね。

それについては、こんな話も。

伊礼さん「稽古の時間中、午後1時から9時までずっと話しているんですよ、鵜山さん(笑)、いつ食事しているんですか」
笹本さん「え、知らないの? いつも12時30分頃に下で買ってきたお寿司とかお弁当食べてますよ」
伊礼さん「いや僕なんかは途中途中(※どうも明確に休憩が入らないらしい←先週の新宿談)目を盗んで食べてます(笑)」

・・・

最後20分は質疑応答。

1問目は自分が質問させていただきました。

「バーナード・ショーは『ジャンヌの行動は計算されてた』と書いてますが、演じるお3方、ジャンヌの笹本さんは『計算を感じて演じていますか』、取り巻くお2人、今井さん、伊礼さんは『計算を感じますか』、そして演出の鵜山さんは『計算を意識して演出されていますか』」

笹本さん「それは私が計算しているかってことですか?(笑)」
伊礼さん「いや『ジャンヌが』計算しているかってことです」

・・・予想通りの展開ですそれ(爆)

この質問について笹本さんからは過分なお褒めをいただいたのですが、「そこまで考えて演じてない、もっと考えて演じなきゃ」とおっしゃっていました。
「計算はしている『自覚』は少なくともない」という感覚、それこそがジャンヌな気がしたのでそういうご返事がいただけて自分は満足です。

今井さん「受け取る側の立場の違いもあって、片面から見れば『ジャンヌは計算してる』という感想になるし、もう一面では『ジャンヌは純粋だ』になるしという点はあるでしょうね」

伊礼さん「バーナード・ショーの立ち位置も関係しているかもしれませんね。それからするとキリスト教に直結する心情というものが自分には身に染み付いているわけではないので、そこの役作りは今の課題でもありますね」

鵜山さんにもお答えいただきましたが、そのお答えを聞いて思ったのは『計算しなかったのが計算』だったのかなと思えたりしました。

3つ目の質問で「たった2年間で亡くなったジャンヌのことをどう思うか」がありまして、笹本さんは「まだ死んでいないので分からないのですが」といいつつ、鵜山さんが引き継いで「ジャンヌが死んでまわりがどう思ったのかが一つのポイント」ともおっしゃっていました。

そういえばこの3つめの質問をされる瞬間、伊礼さんが2つ目の質問を引きずってしまった瞬間があったのですが、その時と、退場される時にいずれともにその方にお詫びをされていてとても好印象でした。

この日も14時から稽古ということで、一言ずつ話して(鵜山さんは一言ではありませんでしたがw)ご退出されました。
プロデューサーさんいわく「エンタテイメント性もある舞台作品となっていますのでぜひおいでください」との言葉があり、公演が楽しみです。・・・えーと、読み直そう原作。

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