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『ずっと二人で歩いてきた』

2013.8.17(Sat.) 19:00~20:45
サンシャイン劇場 2階4列10番台(下手側)

「雨と夢のあとに」姉妹作。2階のいつもは通路なところまでびっしりパイプ椅子が置かれるという、キャラメルボックスのサンシャイン劇場公演では自分は見かけたことがない光景。前説で坂口さんが語って初めて知ったのですが、この日が東京千秋楽だったのですね。

この作品は1ヶ月ほど前に大阪公演も発表されましたが、それまではこの日が大楽だったわけで、満員御礼もむべなるかなと。
ちなみに大阪公演が行われるのは森ノ宮ピロティホール。後説で多田さんが語っていわく「ホール名は可愛いんですけど、客席数が暴力的」だそうです(笑)。興味がある方はぜひ。

「雨と夢のあとに」は明日が東京千秋楽の作品感想→こちらで、ヒロインの雨の5年後を描いたのが今回の新作「ずっと二人で歩いてきた」。

雨は大学入学(ちなみに早稲田なのは成井さんの趣味か)と同時に上京し一人暮らしを始める。演じるはこの作品初めてキャラメルボックスの団員が雨を務めることになった原田樹里ちゃん。そして、そこにいるのは5年前と似ても似つかない(笑)ほっくん、演じるのは筒井俊作さん。もはや別人(爆)。

そして隣の部屋にいる男性・雅俊は多田直人さんが演じます。大学院1年生の23歳、つまり雨より5つ年上。

最初は正直、雨夢の続編である必要性を感じなかったこの作品。でも雅俊には兄・優作がいて、雨には見えない、雅俊にしか見えない・・・というあたりから、雨夢とリンクし始めます。

えーとここからねたばれという領域に入りますので、回避の方は回れ右してくださいませ




多田さん演じる弟(雅俊)は、亡くなった兄(優作)を頼りにしていて、むしろ年齢いくつですかというぐらいに兄離れ出来ていない。
同じアパートで貧血を起こしていた雅俊を見て、雨は雨だからこそその不自然さに気づくんですね。

「雨と夢のあとに」の設定にあった「亡くなった人がいつまでも生きている人の横にいると、生きる力を吸い取ってしまう」という設定。もしかすると・・・ということから雨は雅俊に過剰なまでにアプローチを試みます。

雨ちゃんのキャラがものすごく突進系ですが、これ、初演の福田麻由子ちゃんがそのまま年齢重ねると、そうなりそうな感じがとてもします(笑)。あのキャンキャンした感じが。もっと言っちゃうと、母親のマリア演じるももこさん(岡田さつきさん)のキャラともかぶる(笑)。そういう意味で、「これはありかも」と思いはしました。

ほっくんがどっかんどっかんネタを放り込んでいくんで、客席は笑いの渦なんですが、自分は正直その辺には少し乗れなくて居住まいが微妙だったのですが(あ、でも雨のクロスチョップは良かったw)、「雨がどうして一人暮らしを始めたか」の核心に入ったあたりから俄然興味深く。

「世界一幸せになれとパパは私に言ったけど、幸せは自分でつかみ取るものだと思う。でもそれをどうすればいいかわからないから、一人で歩いてみたい」と言う雨。

「一人で歩き出したい」と思っていた分だけ、雨は雅俊よりも一歩だけ先を歩いていて。

「ずっと二人で歩いてきた」ってタイトルが色んな形に見えてきて。

一番のメインは雨と朝晴。朝晴はいないけど、雨の心の中にはいつも朝晴がいて、「ずっと二人で歩いてきた」からこそ、「このままじゃいけない」と思ったんですよね、雨は。

もう一つが雅俊と優作。優作が5年前に亡くなってから、「ずっと二人で歩いてきた」。雅俊にはずっと優作がいて、優作を見て歩んできた。

5年間、朝晴がいなくなって平気じゃないのに、それでもみんなに見守られて歩いてきた雨。
5年間、優作がいなくなってもずっと優作に見守られてきて、それでいいと思い込んでいた雅俊。

雨という女の子は強がって周囲を心配させまいとしながら、実は弱い存在・・・というのは確かに今回も受け継がれていて、たとえば(渡邊)安理ちゃんが雨をやったらこういう印象にならないだろうなというか、(原田)樹里ちゃんだから良かったなと。なんかカラッとしてる印象が。

それにしても最後のオチが面白すぎて笑ってしまった。
あの仁王立ち、雨ちゃん、それはキャラが壊れすぎてる(笑)



この日は東京千秋楽ということで役者一言挨拶。

筒井さん「皆さんのおっしゃりたいことは充分分かってます。言わないで下さい!。『何で自分がこの役を?』と一番思っているのはこの僕です!(客席内爆笑)」

樹里ちゃん「『ずっと二人で歩いてきた』の次は、「雨が今度こそちゃんと付き合えるかどうか」の話か「ほっくんの5年間に何があったのか」のどっちかだと思います(客席内爆笑)。その時はまた雨をやりたいです」

の2人が出色。

最後は本当に久しぶりに拝見する締め職人筒井氏のご発声。
「2013サマーツアープレミアム、ウルトラマンフェスティバル・・・(←客席内爆笑)」

(※注:サンシャイン劇場の向かいでは「ウルトラマンフェスティバル」をやっています。ちなみに坂口さんは前日、ウルトラマンに握手して貰って、いたく感激し、しかもその姿勢の良さに感動していた←前説)

もとい、
「2013サマーツアープレミアム、『ずっと二人で歩いてきた』東京千秋楽を祝しまして3本締めで参りたいと思います」との音頭取りで無事幕・・・のはずが、筒井氏がウルトラマンのお面をかぶって光線を発射しようとした決めのシーンでまさかの多田さんと衝突・・・・(笑)

客演の兄役、加治さんから「あんなに練習してたのに」とバラされて満場の笑いを取っていました(笑)

「ずっと二人で~」はもう1回見たかったな・・・。

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