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『レ・ミゼラブル』(13)

2013.7.8(Mon.) 18:15~21:25
帝国劇場2階J列50番台(上手側)

2013年前半帝国劇場公演、マイ楽を迎えました。

東京後半だけのエポニーヌ、綿引さやかさんをどうしても見ておきたくて、禁断の平日ソワレ。
案の定そういう日に限って、仕事でミスして15分の遅刻。
いちおうエポニーヌ目的だったので良かったのですが周囲の皆さま申し訳ありません・・・。

今期のレミ観劇はこの日で9回目(プレビュー含む。自主休演の1回は除く)
見たキャスト回数別だとこんな感じ。

○バルジャン
 ・・・吉原バル5回、キムバル4回、福井バル0回

○ジャベール
 ・・・川口ジャベ7回、鎌田ジャベ1回、福井ジャベ1回

○エポニーヌ
 ・・・笹本エポ4回、昆エポ3回、綾エポ1回、綿引エポ1回

○ファンテーヌ
 ・・・和音ファンテ4回、里ファンテ3回、知念ファンテ2回

○コゼット
 ・・・郁代コゼ4回、若井コゼ3回、レイナコゼ2回

○マリウス
 ・・・優一マリウス5回、田村マリウス3回、育三郎マリウス1回

○テナルディエ
 ・・・KENTAROテナ4回、駒田テナ3回、萬谷テナ1回

○マダムテナルディエ
 ・・・浦嶋妻5回、ゆうな妻3回、もりくみ妻1回

○アンジョルラス
 ・・・上原アンジョ5回、野島アンジョ4回、杉山アンジョ0回

プリンシパル9役延べ28人のうち、見られなかったのはバルジャン役としての福井さんと、アンジョルラス役としての杉山さん。どちらも日程的にいかんともし難く、また全キャスト制覇が目的でもなかったので、結果として見る機会がありませんでした。個人的には女性プリンシパル全制覇を久しぶりに達成して満足です。最初はその気がなかったのに熱にうなされたのかと(苦笑)。2011年の時にはエポニーヌでさえ見ないキャストがあったもんなぁ・・・。

こうやって並べてみると、ご贔屓さんな玲奈エポと郁代コゼが4回ずつなのに、それより多い5回見てるキャストが4人、川口ジャベールに至っては7回も見ています(笑)。そりゃ、あれだけの連投でしたから当たり前でしたけど。

というわけでマイ楽記念、各キャストの感想をつれづれなるままに。

○バルジャン
公演初期に諸々落ち着かなかった時期、吉原さんの孤軍奮闘振りをハラハラしながら拝見しつつ、公演後半になるとキム氏のバルジャンの方がしっくり来ていた自分。女性(特にエポニーヌ)へのダンディな立ち振る舞いが、どことなく別所バルを思い出しました。エポニーヌが「自分は(こんな素敵な男性に育てられたコゼットに)敵うはずがない」と悟るストーリーに、キム氏のバルジャンは上手くはまっていた気がしました。福井さんバルジャン、評判良かったのでぜひ見てみたかったです。

○ジャベール
回数を見たからというだけではなく、川口ジャベールが一番しっくり。特にマイ楽の自殺は本当に凄かった。直前でリヤカーに乗せられるガブローシュを見て、ジャベールは一歩も二歩も後ずさるのですね。法と正義が絶対なジャベールにとって、「子供を救えなかった法と正義に何の意味があるのか」と衝撃を受けたように見えて、マリウスを必死に救おうとするバルジャンの道をふさぐわけにもいかず、それでいて自分の優位性を全て失って自殺した・・・ような流れがくっきり見えて印象的でした。個人的にはかまちゃん(鎌田さん)ジャベールを応援したいです(そういえばマイ楽で初めてかまちゃんクールフェラックをちゃんと認識できました)・・・とある理由により。

○エポニーヌ
ベテラン1名、新人3名の今回作品唯一のクインテッドキャスト。4者4様で楽しませていただきました。
4人のキャラクターの違いは、マイ楽で綿引エポニーヌを見てはっきり理解できた気がします。端的に言えばコゼットとの関わり方の違い。

玲奈エポニーヌ:勝負するつもりさえない
綾 エポニーヌ:負けたくない
昆 エポニーヌ:勝てると思っていない
綿引エポニーヌ:一瞬勝てると思った後、負けを思い知らされる

まさに4者4様。

玲奈エポニーヌは2003年以来拝見してご本人も今回帝劇終了時で203回という、2003年キャストの記録を更新し続けていて、今回も新演出版のエッセンスを上手く取り入れられていましたが、自然とオーラが強すぎるというか、「バリケードにエポニーヌ君臨」みたいになっているのも・・・(苦笑)。新演出版では綾エポがオーソドックスでしたか。昆エポはどちらかというと旧演出版寄りな演技な気がしました。

マイ楽での綿引エポニーヌは歌も上手いし(「オン・マイ・オウン」を酔わないで歌うだけで好印象)芝居勘もとても良くて、2003年キャストの真綾エポを思い出したかな。彼女も当時からバランス良かったから。
綿引エポはバルジャンと対したときに手紙をぎゅっと握りしめて、意を決したようにさっと出していて。キムバルもエポから手紙を出されるのをじっと待っているのがとっても良かった。

で、「一瞬勝てると思った後」というのは、プリュメ街の直前、「マリウスの気持ちの中に自分が入り込めたかな」と思ったエポニーヌの前に厳然と見せられる、「マリウスとコゼットの空気感」。もう、この日の田村マリウス&若井コゼットと来たら、もうありえないぐらいに鉄壁な空気で(もともと田村マリウスは熱しやすい型だし)、あれを見せられちゃ、エポニーヌは諦めるしかなくて。あれほどあからさまに「私はコゼットに負けたんだ」ということをはっきり見せたエポニーヌは初めて見た気がする。
「みじめな私」という言葉がこれほどまでにはっきり伝わったエポニーヌもなかなかないと思う。

上にも書きましたが、玲奈エポニーヌにとってはコゼットとマリウスを奪い合うような気はさらさら感じられないし、「みじめな私」という殻に閉じこもるのが自分にとって一番幸せ、というような「通じない気持ちに酔う」みたいなところがあるからなのかも。

○ファンテーヌ
この役は今期はたっちん(和音さん)一択でした。歌も演技も好きな空気感でバランスがとても良い。本来の彼女はもっと勝ち気なのかもしれないけれど、少なくとも役の上では強すぎないファンテーヌだったかなと。里さんは最後まで演技がしっくり来なかったし、知念ちゃんは6/15は良かったけど、その次見たら何か気持ちが伝わってこなくて、心ここにあらずみたいなものが表に表れやすいような気がしたのが残念。

○コゼット
回数的にはバランス良く3人で分かれましたが、こちらも3人3者3様。バルジャン寄りの郁代コゼ、マリウス寄りのレイナコゼ、その中間のバランス型が若井コゼという感じ。それぞれ郁代コゼは育三郎マリウス、レイナコゼは優一マリウス、若井コゼは田村マリウスとの相性が良かった印象(といっても全パターン見ていませんが)。エポニーヌとの関係では、若井コゼとだと玲奈エポニーヌでさえ「敵わない」感の空気になるのが印象的。これは身長の要素が大きいかと。玲奈ちゃんは長身なので、身長が同じ若井さんだと、ドレスということもあってコゼットが自然に優位に立つ部分があるのかなと思います。

○マリウス
後半に育三郎マリウスが見られなかったのがちょっと後悔ですが、3人ともちゃんと見られて。
田村マリウスの良い意味での”若さ”と、2人(優一マリウス・育三郎マリウス)の落ち着いた感じのコントラストが対照的。

田村マリウスはエポニーヌのことをはっきり対象外に見ているけど、先輩マリウスの2人の場合は、エポニーヌが視界に入っているように見えたりします。玲奈エポニーヌだと特に。なんか、マリウスの中に「エポニーヌがいなくなった」ことに対する”心にぽっかり空いた穴が”あるように見えるんですよね。田村マリウスはそれがほとんど感じられなくて。新演出版ではそちらがオーソドックスなのだとは思います。

○テナルディエ
はじめさん(駒田さん)一択の時期がずいぶん続いた感のあるこの役ですが、今回はバラエティーに富んで愉しめました。KENTAROさん、萬谷さんいずれもちょっと「走ってる」気がしはしましたが、底知れない悪意というか、役柄的な小物感がどなたからも感じられて良かったです。旧演出版と比べて、より「エポニーヌの父親」感が増した気がします。故にエポニーヌも「この父親から生まれたんだから、ろくな人生は選べない」と沈んでいる感じがより強くなった感じ。

○テナルディエ妻
こちらもモリクミさんの指定席が長く続いた印象でしたが、今回のりんこさん、ゆうなさんともにそれぞれ独自のポジションを築かれていて、いずれも旦那さんを尻に敷き方が堂に入っていて(笑)、途中からテナ氏の台詞取っちゃうの定番になってましたね(「砦が落ちたあの晩だよ」)。

○アンジョルラス
理生アンジョルラスの存在感に圧倒されっぱなしの今期。砦で「市民は来ない、僕らは見捨てられたのだ」を言うのがアンジョルラス自身というのが、ちょっとした驚きでした。猪突猛進なリーダーという感じからちょっと印象が変わって、操縦不能な船に翻弄されたかのような存在感が意外でした。マイ楽でグランテールがアンジョルラスに「ほら、やっぱりこうなるだろ」って感じ(言葉には出していないけれども)で接していたのが印象的。ただグランテールとアンジョルラスとの関係はキャストごとでずいぶん毎回違う印象があって、場合によっては決裂してるような時もあったりして、日々印象が変わるのも楽しみでした。

・・・

そんなこんなでこの日は、帝劇楽を迎える6人のキャストからご挨拶。

司会はジャベール役の川口さん。「トリコロール新聞」で川柳をやっておりまして・・・ということで川柳で当該キャストを紹介していたのですが、しまいには「川柳は失敗だったかと思います」本人が白旗(笑)

ご挨拶は若井コゼット→田村マリウス→萬谷テナルディエ→浦嶋テナルディエ妻→里ファンテ→キムバルジャンの順でした。

川口さん「プリンセス、そんな言葉がよく似合う
コゼット役、若井久美子」

若井さん「プリンセス『担当』の若井久美子です(会場内大笑)
・・・すいません、ちゃんとやります(笑)」

・・・これで会場の空気が一気に和んだ(笑)。
コゼット役として舞台に立てたことへの感謝の気持ちを言葉にされていました。

みなさん、基本的にキャスト一同・スタッフ一同・そしてお客さまへの感謝の気持ちを述べられているのですが、面白かったのは萬谷さん。

萬谷さん「私もこの舞台にずっと立ちたくて。マリウス、アンジョルラス・・・と願い続けて、今回テナルディエ役になりました(笑)。この役ももちろんとても素敵な役で、この役で舞台に立てたことがとても嬉しいです。明日も(クラクス役で)立っています」・・・というのが面白かったです。楽の挨拶をした翌日にその舞台に立つって珍しい(笑)

りんこさんも面白かったけど、うん、あの面白さは動画じゃないと伝わりそうにない・・・

りんこさん「あんたが自殺した理由がわかったわ」

・・・あ、川柳で自爆ですか(爆)

最後はキムさんがご挨拶されて、川口ジャベとひっしと抱き合い。
その後のカーテンコールでは川口ジャベがキムバルを持ち上げていて噴きました(笑)

川口さん、川柳はともかく(爆)、司会はとっても滑らかで良かったです。ぜひ地方でも。

マイ楽無事終了し、あとは帝劇凱旋公演のキャスト・スケジュール待ち。それによって中日レミゼをどうするか決めたいし。
コゼット3人娘(別名キャンディーズ)は凱旋出演が決まったし、あとはエポニーヌ次第・・・!
玲奈エポ、綿引エポはお願いしたいなぁ。

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