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2013年7月

『ひめゆり』(1)

2013.7.27(Sat.) 18:30~21:10
シアター1010 2階D列10番台(下手側)

ミュージカル座の中でも1、2を争う有名な作品ですが、実は初見。
ずっと気になっていたのですが、キャストを見る度に毎回迷っていて。
話を聞く限り、女学生のキミと、上原婦長のキャストがどうなのか、毎回見ては見送っていました。
たぶんとても好きな空気感の作品だから、初見は満足いくキャストで見たくて。

今年も最後まで迷っていて、決め手になったのはキミ役の彩乃かなみさん。

実はこの方は舞台で見たことがなくて、芳雄氏と新納さんと組んだ初回の「Triangle」の時に由美子さんに似てる、って感想を聞いて以来気になってはいて。でも同系の方だと多分気に入ってしまうだろう(笑)と避けていたんです。

先日のクリコンでも「GOLD」を歌う勇気が凄いなぁと聞いてみたかったんですが、叶わず。
その夜見たNIHK(新納さんがホストな動画番組)で、かなみんを拝見。

新納さんとの掛け合いがとっても自然で(共演済みだから当たり前ですけど)一緒に出ていた一路さんとの接し方も、とってもいい空気感で、それでさらに「ひめゆり」についてキミ役について話されていた真摯な様がとても印象に残って。
この方がキミなら、きっと自分が”大好きな「ひめゆり」”を見せてもらえるかな、と思ったのが最後の一歩を踏み出すきっかけになりました。

彩乃さん演じる女学生のキミは、学徒動員の女学生の中でもひときわ光る存在で、皆が頼りにする存在。それがとてもピュアに表現されていて。

かなみさんのストレートにクリアな歌声もとても良い。戦場の中で綺麗事を言っているかもしれないけれど、希望を失いかける皆に、だからこそとってもまっすぐ伝わってきて。傷ついた兵士は肉体だけじゃなくて精神まで傷ついていて、学徒動員の女学生は看護の専門の勉強もしていないわけだろうから「役に立たないな」ぐらいに思ってる。
でもキミは兵士から「学生さんありがとう」と言ってもらえる、それに相応しい献身をしていて。キミの存在が、同じ女学生にとってもどれだけの勇気を与えていたかがとってもクリアに伝わる。

戦場の中に身を置いても、それでもどこか牧歌的だった女学生たちが現実を認識したのは、「私たちは死なない」と信じていた時に、1人欠けたとき。そこからは坂を転げ落ちるように絶望に落ちていって。”針の一穴”というけれど、もう一点、精神的な支柱だったキミが檜山一等兵と一緒にいたことで、はぐれて、”皆の中からキミが消えてしまった”こともきつかっただろうな。

そんな中で凛としていた上原婦長、その役を演じた木村花代さんが本当に素晴らしかったです。「ミス・サイゴン」のエレン役で拝見したときは、新演出版の演出の所為もあって、実はあまり好きにはなれなくて。
でも今回、花代さんの婦長はとっても良かった。この役って、ハートがあってこそだと思うんです。
現実を冷静に分かっていて、でも夢も持っている存在。今回、キミと婦長がシンクロする瞬間が何度もあって、明らかに2人の間には通じ合ったものがあったことが、演出以上のものとして伝わってきたことが感動でした。

あの婦長さんなら、キミが憧れたことも分かるし、あのキミなら、婦長さんが自分の身を賭してまで未来を託したことも分かるし。婦長さんにとって、最後の瞬間をキミに託せたのは何より救いだっただろうな・・・。

婦長と女学生のシーンも、そこにいる”先生”2人が生徒を戦いに巻き込んだことを後悔し絶望する中で、ただ一人の”希望”として婦長が女学生に語りかける強さに感動・・・しながら、皆が立ち直ったことで張りつめたものが切れたように涙する婦長が、胸に迫って。”ひときわ強い”婦長というイメージであっても、しっかとしたハートを持った人だからこそ、重圧に押しつぶされそうになる辛さは人一倍なんだろうなと、そんな気持ちが伝わってきました。薬が足りず人を救えず、悔しい思いでただ立ちすくむシーンも辛さが伝わってきたな。

戦場という場所を離れた一般論として、割り切った方が楽に生きられるということは何事においてもあるのでしょうが、きっとそこには感動もエネルギーも生まれ得なくて。楽じゃない道を生きようとするからこそ、人は人を動かしうるのかと思えて。

・・・

この作品では”生きる”ことを成した3つの形があって。

1つはキミで「皆の思いで『生きてこそ』の気持ちを最後まで持ち続ける」。レミのカフェソングに通じる部分はあったかな。
もう1つは姉妹で「絶望しそうな妹を励まして、姉妹で家にたどり着く。妹は「置いていって」と言うけれど、姉にとっては妹を置いていったら自分も生きていられないという想いはあっただろうなと。2人で帰らないと意味がないという点ももちろんあったろうけど。
そしてもう1つが3人組。息苦しい2幕の中でこのコミカルが気持ちを和らげてくれます。諦めかけたキミ、諦めなかった姉、そして生には執着していてもどことなく生き残るために精神を使い切っていなかった3人組。

3者3様で、「最後は生きることを諦めなかった」からこそ生き残ったことは共通していて。ただ、生きることを諦めなかったからといって必ずしも生き残れたわけではないけれども、ただ「生きてこそ」の想いを”持たずして”生き残ることはできない、ということを感じ取れたのはとても良かった。

”今回がラスト”といわれている浦壁多恵さんの「小鳥の歌」も感動。それこそ”生きることを諦めなかったからといって必ずしも生き残れたわけではないけれど”の一面ではあるわけで、「ただ自由に生きたい」と思う願いすら叶えられないからこその”悲劇”なんだなと。

・・・

1回見たことで分かることがそうそうないのは分かった上で、”初演から20年間上演されている”作品のメッセージを肌で感じられたことは貴重な体験で、それを今年見られた幸運に感謝。

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青山郁代live『Tiffiny』

2013.7.27(Sat.) 12:30~15:00
「Tiffiny~紅茶と歌のカクテル~」

神楽坂GLEE

●Act1
1.I Can't Be Bothered Now/CRAZY FOR YOU
2.自由への扉/塔の上のラプンツェル(映画)
3.小鳥達/スウィーニー・トッド
4.日本唱歌メドレー(日本の四季)
 故郷・春の小川・朧月夜・鯉のぼり・茶摘み
 夏は来ぬ・われは海の子・村祭り・紅葉・雪
5.海辺で/スウィーニー・トッド
6.パパみたいに/エリザベート
7.私だけに/エリザベート

●Act2
1.プリュメ街/レ・ミゼラブル(青山)
2.オン・マイ・オウン/レ・ミゼラブル(綿引)
3.夢やぶれて/レ・ミゼラブル(青山)
4.Take Me Or Leave Me/RENT(青山・綿引)
5.今も信じてる/ミス・サイゴン(青山キム・綿引エレン)
6.二人の世界/夢から醒めた夢(青山・綿引)
7.愛をありがとう/夢から醒めた夢(青山・綿引)

●Encore
1.デスペラード

青山郁代さんライブ、今回が3回目ですが、自分は2回目の二子玉川(KIWA)以来2回目。
入場時、入口横で映し出されていた映像が未見の1回目の映像で得した気分。なんか仁王立ちでびっくりしました(笑)。

この日のライブハウスは75人収容でほぼぎっしり。
1列目には「レ・ミゼラブル」のガブローシュ役、つっくんが着席。
案の定郁代さんが見つけて「見つけたよ-」っていたずらっぽくいじってて流石(笑)。

前回のライブで郁代さんのMCの洗礼(笑)は受けていましたが、MCでしゃべる量が半端じゃない(笑)。
1幕は曲数絞り目なのに、時間は実は押すという不思議な事態。

そういや2幕で時間を気にした綿引さんがPAブースに聞こうとしたら「ダメ聞いちゃ!巻いてって言われるに決まってるんだから!長い方がみんないいでしょ」という客席のハート鷲掴みなトークが流石すぎです。こういうトーク属性の方、うちのご贔屓さんにもう1人いる気がする・・・(笑)

もとい。

ACT1で好きだったのは#6の「パパみたいに」。

何しろ、個人的見解として『「パパ」を言わせたら日本一の女優』だと思っている郁代さんなので(笑)、キャラもぴったり。

今回、MC中にペットボトルを持ち込むのを止めたのだそうで、本人いわく「飲んでる量が分かるのでなんかイヤ(笑)」ということで、「zorro the musical」のコースターで水分補給。「なんでMCで喉からからになっているんだろう」とおっしゃっていましたが、世の中には「1つの台詞もないのに地方公演の屋台で夜な夜な叫び、喉が嗄れた」俳優さんもいらっしゃるようですので(兄さんのことですw)上には上がいるものです(それを「上」と評すべきかは疑問が残るところですがw)

ACT1後半で次回出演作の発表がありましたが、うん、それはぴったりすぎる役回り。

「その役に私がふさわしいと思った方・・・私のコゼットを見てそう思って・・・え、どこを見て思ったの?

と不思議がる郁代ちゃんの言い方と表情が、なかなか私のツボ中央を直撃しました(笑)

演目・内容はご本人がblog掲載をしばらく時間を置くとおっしゃっていたので、そちらの公表待ちということで。

・・・

Act2はゲストの綿引さやかさんを迎えてのライブ&トークなのですが、今回Act1がどちらかというとまったりモードだったのに比べると、Act2のスピード感の凄さときたら!曲もトークも凄いスピード。

郁代ちゃんの(自称)”原田優一師匠直伝の”MCのスピードにあっけにとられる綿引さん(ビビちゃん)

初っぱなから

郁代ちゃん「”ビビちゃん”のあだなの由来って?」
綿引さん 「”わたびき”の”び”から・・・」
郁代ちゃん「え、海外で外国の方から”ビビ”って言われたんじゃないの?家族にもそう言っちゃったよ」(会場爆笑)

ですから(笑)

レミ共演者として「ここでしかできないレミ話」も炸裂しまくるのですが、これでもかってぐらいここだけの話いっぱい(笑)
コゼットとエポニーヌが実はほとんど会わない・・・って話が言われてみるとそうですよね、って話。

綿引さんのエポニーヌといえば、帝劇で5回のみ。自分も何とか1回見られましたが、郁代ちゃんからの「綿引さんのエポニーヌ見られた方」での挙手の多さに2人とも驚いておられました。見たところ2割以上はいた感じ。日曜マチネが1回だけ、平日ソワレが1回だけ(自分はこの回で見ました)、残り3回は平日マチネですからね、みなさんさすが。

2幕の曲はどれも精鋭揃い。

#1は持ち歌ということもあるけれど、素晴らしいコゼット。
続く#2の綿引さんのエポも迫力がハンパない。帝劇で観たときも良かったけど、また進化された感じ。
その綿引さんのナンバーの完成度に火が付いたのか、#3の郁代ファンテが凄く良かった。
自分や自分の周囲がみなさん絶賛というのも納得な出来。

ここ、MCで話されていた話で印象的だったこととも絡むのですが、郁代ちゃんは「芝居から入って後から歌を始めた」、綿引さんは「歌から入って後から芝居を始めた」、要約するとこんな答えだったのですが(ちなみに郁代ちゃんは歌うにしろ芝居がかって歌うのが癖になってしまうそうな)。

ファンテーヌって、今のご時世、レミゼでは最も有名な女性キャストになりつつありますが、某歌手さんの影響もあって、「歌手の役」と思われかねないところもあって。
個人的には、2003年以降のファンテをずっと見てきて、少なくとも自分の好きなファンテはみんな”芝居心のある人”というのが共通していて。マイオリジナルファンテ(高橋由美子さん)からしてそうなのですから、今となっても当たり前の話ですが、心の動きを芝居で表現できる人が歌ってこそ、ファンテーヌの歌は素敵に聞こえるのかな、と郁代ちゃんのファンテーヌを聞いて思って。いつかファンテーヌでも見られたらいいな。

#5のサイゴンデュエットも聞けて良かったな。レミの役の持ち味からすると逆になるはずの組合せを、お2人も話されていましたが「あえて逆にした」からこそとっても新鮮。
郁代さんが良い意味で鋭くて、綿引さんが良い意味で包容力あって。凄く好きな、良い空気でした。

・・・

アンコールの「デスペラード」はバラード部分の訳詞を郁代さん自身がされていたせいもあって、歌詞一つ一つが胸に迫ってきて感動。迷ったり悩んだり苦しんだりすることもあるけれど、自分らしく前を向いて無理せず歩いて行けたら・・・という気持ちが伝わってきて、とってもじんわり。

「正しいことは時に残酷」

という言葉は、とっても深い言葉だと思う次第。

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『二都物語』(1)

2013.7.21(Sun.) 12:30~15:35
帝国劇場2階K列20番台(センターブロック)

小劇場から大劇場まで、いくつもの劇場で舞台を見てきていて、小劇場の演出の難しさも感じつつも、「帝劇でミュージカルを作る」ということがどれだけ難しいかということは、肌で感じていて。何となくですが、劇場が倍広くなるたびに難しさが2の2乗、4倍になるような印象があります。

ということを前提にして今回の「二都物語」を見ると、帝劇でここまでのミュージカルを見ることができるとはと、感動することしきりです。

シーンごとに見てみると、「牢獄で17年」と言われると、それを言っているルーシーパパが今井清隆さんなこともあって、「レ・ミゼラブル」バルジャン役とのシンクロを感じることになるし、同じく懐から時計をかすめ取ってる役柄(福井貴一さん)を見ているとテナルディエみたいにも見えるし、娘を嫁に出す相手との会話は何だかバルジャンとマリウスみたいだし。

で、ラストのカートンとお針子さんのシーンはどことなく「ルドルフ・ザ・ラストキス」のラストシーンを思わせるし、濱田めぐみさんが民衆を煽る辺りはMAのマルグリットそっくりだし、正直言ってデジャブ感満載。

なのに、満足感はそれのトータルを合わせた足し算。それが何より嬉しかったりします。帝劇のサイズに負けてない、むしろ帝劇のサイズに合わせた作品作り。そこまで目立ったソングチューンがあるわけでもなく、でもトータルで「良かった」と思える作品。

帝劇で今まで見た作品の中では大好きだった「ルドルフ・ザ・ラストキス」初演(宮本亜門さん)がそれをやろうとして途中でエネルギー切れした印象がありました。

・・・

作品の好きなところはいくつもあれど、一番好きなのはラストシーン。
ほとんどの演出家さんはあのシーンの後にエピローグ的なものを入れたがると思うんです。
それでないと、カートンが本当に報われたのか分からないと。でも何となく見ている時に予感めいたものはあって、あ、鵜山さんはここで終えるだろうな、それならいいな、と思っていたんです。それが叶ったときのカタルシスが何より良かったです。

つまるところカートンは自分の決断に対して、他人からの評価なり感謝を過剰に必要としていないのではないかと。愛する相手に、愛する相手にしか分からない形でメッセージを伝えることが、”生きることに自堕落だった自分に、光を与えてくれた相手”に対する、最大限の感謝なのだと。

正直、カートンとルーシーの気持ちの通じ合いが、芝居として深め切れて伝わりきったかどうかは、ちょっと弱いところがあって、ルーシーがあの方だったらよかったのに、あの方だったらよかったのに・・・と思うのですが(個人名はいずれも自粛)、でもあのすらりとした長身ドレス姿の佇まいは、台詞遣い(海外帰りということもありイントネーションがちょっと違和感)と歌(でも製作発表ほどひどくない)を横に置くなら、あれもありでありかなと。

というか、ヒロインであるルーシーの存在感を無理に強めていないから、その割り切りがとてもありがたい。
見たいときは見て、そうじゃないときは視界から外していられるという便利感。
変な言い方ですが、この作品はヒロインを無理に必要としていないんですね。むしろ必要感として存在するヒロインといえば濱田めぐみさんが演じるマダム・ド・ファルジュの方がずっと必要。

この人の執念は本当に凄かった。家族を根絶やしにされ、貴族を怨み続ける。その怨念の強さは背筋が寒くなるほど。役柄としてはMAのマルグリット役に非常に近くて、先頭に立って民衆を煽るけれども、一つでも妥協すると、そこから一気に崩れ落ちておきそうな脆さも合わせ持っていて。いつもはもっと前に前にいくタイプな、夫役の橋本さとしさんが止める立場にいるのが新鮮。カートンにとってのルーシーへの愛が「無償の愛」であるように、この夫婦の夫から妻への愛も、これまた「無償の愛」であるように思えて。

その意味で、「無償の愛」が”時代に翻弄された不幸の鎖”を切り離した一つの救いだったのかな、と思えて。

この作品を観ていて、チャールズとルーシーで”お似合い”だなと思ったのは、実体とのあまりの乖離。
パンフレットにもいみじくも触れられているのですが、チャールズは貴族にあって自分の財産なり立場を全て投げ捨てイギリスに渡りながら、”貴族の中で育ったという現実認識の薄さ”ゆえに、マグマのように貴族への不満が鬱屈するフランスへ戻るという選択をし、危機に陥る。そこには”浮世離れ”を感じるのですが、ルーシーにも同じくの”浮世離れ”を感じて。

いわゆる「本当のお嬢様」であるがゆえに、自分が、そして自分の愛する人たちが、憎まれることがあることを露ほども思っていないからこそ、憎まれたときに”なぜ憎まれるのかが分からない”。悪意を向けられたことがない人が悪意に気づいた時に、どうしていいかわからない感情。そこがなぜ彼女に上手くはまったかは・・・まぁみなまで言わないことにします(苦笑)。

興味深かったのは、チャールズとルーシーという”浮世離れ”カップルから、どうしてあぁいう娘が生まれたのか。
カートンにあそこまでなつくのは印象的。子供がなつくことでカートンの人となりを表現している気がして。
子供って本質的に信頼できる人を選びますからね。カートンは”自分には何のとりえもない”と思っていながら、でも実は本気になるものを見つけられていなかった人というだけで。「弁護士」というからには「誰かを助けたい」と思ってその仕事を選んだのでしょうし。

カートンに関してみれば、救う「相手」が見えなかったことが、酒に溺れるきっかけだったのかなと。ルーシーと出会い、チャールズを知り、そして最後にはもう一人の”同志”を救えたこと。

自分が救う”相手”が「確かなリアル」だったのだと思えたことが、カートンにとって何より自分にとっての「救い」だったんだろうなと思えて、とても救われた気持ちになりました。

・・・

カーテンコール、全員登場の2回のあとは、主人公カップル(爆)な井上カートンと浦井チャールズが登場。

浦井氏(次男)が足を高く上げてくるっと一回り。会場内から大拍手をもらって、井上氏(長男)に促すと、なぜかただお礼をして終えて皆をすかしておきながら、実は下手に捌けていくときにちゃんとやる長男が流石。

もう1回出てきたら、次男が両手を頭の上で合わせて座り込んでいく(一部に「にょろにょろシーン」という呼び名があるらしい)。律儀にそれに付き合う長男がこれまた律儀。

メイン2人の持ち味がちょっとずつ違って、カートンにはチャールズが必要で、チャールズにもカートンが必要だったという流れがとても心地好かったです。

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『ONE HEART MUSICAL FESTIVAL 2013夏』(2)

2013.7.17(Wed.) 18:30~21:45
シアタークリエ 14列10番台(センターブロック)

クリエ夏フェス、2回目にしてマイ楽。実は月曜日のマチネも当日券整理券を取りに行ったのですが、先日の「TATTOO 14」千秋楽同様に整理券番号1番違いで落選。運が別の方に行っているかなと思って、有楽町の大黒天でチケット代分のサマージャンボと2000万サマーを買って帰りました(爆)。
この日は当日券戦争も落ち着いて、当選番号12番までの掲示で11人まで当選でした。

なお、★は持ち役です(漏れていたり誤りがあったら、お知らせ下さい)

(一幕)
1.Willkommen(キャバレー)新納
2.Luck Be a Lady(GUY'S AND DOLL'S)樹里
3.Too Darm Hot(キス・ミー・ケイト)伊礼
4.Cell Block Tango(シカゴ)香寿/一路/樹里/保坂/大塚(MC)
5.Footloose(フットルース)伊礼
6.胸が痛むよ(ALL SHOOK UP)岡田★
7.サタデーナイト・イン・ザ・シティ(ウェディングシンガー)樹里★
8.One Song Glory(RENT)藤岡★
9.いつだってその年頃には(サ・ビ・タ)佐々木★/平田
10.兄の姿(サ・ビ・タ)佐々木★・平田
11.ちょっぴりオツムに、ちょっぴりハートに(モーツァルト!)吉野★
12.星から降る金(モーツァルト!)香寿★
13.女って(パイレート・クイーン)保坂★
14.君と腕を(ラ・カージュ・オ・フォール)Wフランツ(石川/岡田)
15.マスカラ(ラ・カージュ・オ・フォール)新納★
16.キャバレー(キャバレー)一路
17.生き延びたけりゃ(ミス・サイゴン)藤岡
18.アメリカン・ドリーム(ミス・サイゴン)坂元

(二幕)
1.Hot Stuff(ペリシラ)伊礼/新納/坂元/佐々木/吉野
2.They're Playing Our Song(デュエット)藤岡/保坂★
3.When you're in my arm(デュエット)藤岡/保坂★
4.ミー&マイガール(ミー&マイガール)佐々木/平田
5.スマイル!スマイル!(ミー&マイガール)平田
6.Tom, Dick or Harry(キス・ミー・ケイト)保坂/坂元/岡田/新納
7.愛のデュエット(ダンス・オブ・ヴァンパイア)吉野/大塚★
8.何者にも負けない(レベッカ)石川
9.キッチュ(エリザベート)樹里
10.二人を信じて(ルドルフ・ザ・ラストキス(再演))大塚
11.明日への道(ルドルフ・ザ・ラストキス(再演))坂元
12.心の声(マリー・アントワネット)平田
13.すべてはあなたに(マリー・アントワネット)伊礼/香寿
14.あんなひとが(ジキル&ハイド)岡田
15.夢とうつつのはざまに(エリザベート)一路★
16.恋をしているのなら(ダンス・オブ・ヴァンパイア)佐々木/吉野★
17.バンボレオ(zorro the musical)大塚★
18.新しい生活(ジキル&ハイド)香寿★
19.時が来た(ジキル&ハイド)石川
20.見果てぬ夢(ラマンチャの男)一路
21.フィナーレ(ダンス・オブ・ヴァンパイア)石川★/大塚★/吉野★/平田/with ALL CAST)

今回の2回観劇では、2回とも見る人が男性7人、女性4人。

プリンシパルキャストが23人(男性12人、女性11人)で見られたのは男性10人(見られなかったのが中川晃教さんと大澄賢也さん)、女性8人(見られなかったのが彩乃かなみさん、真琴つばささん、菊地美香さん)。女性陣3人を全部カバーできるのが15日(月・祝)だったのですが、なかなか上手くいかないもんです。

あっきーの「風のツバサ@SHIROH」、かなみんの「GOLD」、美香ちゃんの「スマイル!スマイル!@ミーマイ」見たかったんだけどなー。

と、見てない回の話をしてもしょうがないので本編に戻ります。

曲が被っているのでこの日のMYメインは夏フェス初めて拝見する香寿さん。星金の深い慈愛に癒され、父親のパートでは声色を変えてまで表現される絶品の星金。M!で2曲続けるにあたりの導入部が吉野さんから台詞で香寿さんに渡されたのが印象的。

本役では見る機会がなかった「新しい生活@ジキハイ」もとても素敵。濱田さん版より、なんだかとっても上品に思えて、役としては濱田さんの方が当たっているのかなとも思うけど、新しい生活を夢見る少女のような表情がとても素敵でした。

2回目となった樹里さんのスカイもとってもいい。○えるスカイっていいねぇ(←演出上の都合により一部伏せ字でお送りしています)

樹里さんはネタだらけ(本人談「だじゃれ」)の「キッチュ」が大笑い。このルキーニの曲、前回は伊礼氏で聞いてて普通に正統派だったのに、樹里さんは見かけは正統派の流れを組みつつも、「ティッシュ」だの「キャッツ」だのかました揚げ句、最後の決め台詞が「ゲッツ!」という(笑)どこの歌会なのやら。

WS「サタデーナイト・イン・ザ・シティ」が思った以上に前に(しかも1幕に)来てびっくり。
ジュリアは若手枠ということで、前回(14日マチネ)はみつきちゃんでしたが、今回は愛咲ちゃん。

この日の注目といえばその平田愛咲ちゃん。確かクリエミュージカルコンサート以来だと思う。思ったよりも役に合ってて、特に「スマイル!スマイル!」がとても良かった。良い意味で下町的な感じがぴったり。前曲のタップはダンサーさんにお願いしているにしても結構ダンスは決まっているし。

残念だったのは「心の声」。彼女にしてはハイペースで飛ばしているなと思ったら、最後のパートで息切れ。音落としたばかりか、最後に手を上げて決めるポーズ(姫のセリーヌ様の曲の決めポーズそのものです)が決まらなくて残念。「サビタ」の歌い出しも危なかったし、どうも安定感に欠ける感じ。乗っちゃうと結構良い空気を作れる(芝居勘はある感じ)なのにね。
本番で緊張して実力が出し切れないタイプじゃないかなと思う。それから考えるとS&Rは本番強いねぇ・・・

昆ちゃんがR嬢に、愛咲ちゃんがS嬢に似ているというのはよく言われる話ですが、この日の愛咲ちゃんを見ていて、ミーマイはいつも似ていると言われるS嬢の役じゃなくてR嬢の役だったから新鮮だったのかなとふと思う。
昆ちゃんがミーマイやっても(冬のクリエライブ)やっぱり想像内に収まるというか。

だから逆に言うとS嬢持ち歌の「心の声」はある意味、力みすぎたんじゃないかなと思う。このお2方、あまり先輩の歌い方なりを意識しない方が良いと思うんだけどな・・・。

前日までシルビアさんがやってた「フィナーレ」のマグダパートは愛咲ちゃんが担当。結構ヘルベルトとお似合いで妬けてしまう(爆)。なんかサラ@ちーちゃんとアルフ@ひでくんが霞んじゃうんだもん・・・

このライブで本番に強いといえば大塚千弘ちゃんこと、ちーちゃん(←逆です)

「chicago」の”ミュージカル界の重鎮を従えてのMC”ですが、この日は

『みんな大好き、大塚千弘です!』(※)

とミサイルをかまして会場から大拍手をもらっていて感慨無量。

『ありがとうございます!』『平日なのに私たちのショーが見たいと!?』(拍手)

『ありがとう! 諸先輩の前で勇気ふりしぼってMCした甲斐があったわ!(笑)』

と言いたい放題(笑)

そういえば「ダンス・オブ・ヴァンパイア」のサラの衣装の露出が凄いことになっていたのは前楽仕様なのですか(爆)

ちなみに(※)の元ネタは新納氏の『みんな大好き、新納慎也です!』でございます(約15分前の出来事)。

いつも定番のクリエ一番乗りネタ(こけら落とし公演の初日の楽屋入り1番手は新納氏であった)をかまし、

「シアタークリエは私の劇場と言っても過言ではない!」

「それが証拠に、2階上手側バルコニー2つ分はいつも空いている、ぴんすぽカモーン!(笑)」

歌え私のために、『The Phantom Of The(以下略)』」

という、いつも以上の暴走特急ぶり(笑)

曲目で他に印象的だったのはAct1-M8、伝説の藤岡ロジャー。ご本人も「役者人生で一番のピンチという状態でしたが何とか乗り切れ、それもあって思い入れが強いです」と話されていました。

ちなみに、Act2-M2は、プリシラの女装大暴走大会の後ろでクールダウンのテクニックを試されるのですが、ここで吉野さんいわく「そこにいるのはRENTを5日間で間に合わせたあの有名な藤岡何とかじゃない?」といういじりに大拍手。吉野さんさすがだわ。

プリシラ後のMCではいつもと違ってしきり役のシンディー氏がいないのでまとまらないまとまらない。

「この中で一番カワイイのはワタシよ、ササキヒデコです」に「何ですって?」とイレコカナコが突っ込むのは定番ですが。

自己紹介で「羞恥心捨吉」と名乗っていたサカケン氏が流石すぎる(笑)

ちなみに、このレイザーラモン風は本人的に大ダメージだったらしく、この日楽だったサカケン氏のご挨拶では、

「羞恥心捨吉(すてきち)の後に『明日への道』を歌ってメチャクチャきつかったです(笑)」と。

「このコンサートで(役者として)一歩進んで三歩ぐらい後退したような気がしますが(笑)」という挨拶も面白かったです。

話が戻りますが、

サカケン氏「そういえばムチ振り回してるけど、私昔はちょっと向こうで旗振り回してたのよね」

よしの氏「私だってそうよ!」

・・・そりゃそうだ(笑)
※2人とも2003年「レ・ミゼラブル」アンジョルラス役。

・・・

それにしても、「デュエット」も結構いい曲だったんですね-。日本版オリジナルキャストだった日曜日の石井・保坂ペアに比べれば、そりゃ藤岡氏は分が悪いけど、保坂ソニアが「この曲、私が作曲・・・じゃないや作詞したんですよ」って捌けようしたら「噛んでるし。」(笑)と突っ込んでいる藤岡氏にわろた。

戻ってAct1-M17の「生き延びたけりゃ」のキャラのフィット振りがとてもgood。藤岡氏のmy役者イメージが「何がなんでも食らいつく」myイメージなせいか、食らい付き方がなんかとっても腑に落ちた。いわゆる橋本さとし系と申しますか(どうにかしてでもアメリカに渡りそう)。クリエのマイク性能の限界に挑戦したために、客席で耳を押さえる人を複数発見(爆)。

・・・

さて2回参戦で終了した夏フェスの全体的な感想を。

皆さん言ってますがとにかく長い!まずこれに尽きます。
長々とMC続けるのも善し悪しだけど、日替わりMCの面白みがほとんどなくて、出演者からある程度曲目が想像付くのはちょっとマイナスかなと。

たった1週間なのにキャストが多すぎ、その上、似たようなクラスの役者さんが同一日出演になっていたりして、棲み分けがはっきりしてなくて。
普通、曲目が決まっていて、日別にキャストが異なるというのが、この手のコンサートの標準的な姿かと思うのですが、「この2人まさかの共演!」というプレミア感が薄れていて、「それぞれソロで別々に歌うんですよね」というのがあらかじめ見えてしまうのはちょっと気にかかるところ。

今回は完全に完売公演でしたが、ここまで集めなくてもクリエの箱はそれほど大きくないので、次開催されるのなら少し出演者は絞った方がいいように思います。

この手のコンサートにご贔屓さんの中で唯一出るちーちゃんですが、安定の中堅と言われるのも、そこはちょっと忸怩たるものもあって。もーちょっと新しい曲も欲しかったな-。

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『ONE HEART MUSICAL FESTIVAL 2013夏』(1)

2013.7.14(Sat.) 12:30~15:50
シアタークリエ 16列10番台(センターブロック)

当初、上演時間が3時間と発表された同舞台ですが、初日・2日目と30分延が続いた結果、この日から公式の上演時間も「3時間20分(1幕1時間30分、休憩20分、2幕1時間30分)」に変更です。

キャストが日替わり・回替わりのため、セットリストも毎回異なるのですが、前後の関係性が相当飛んでいます。
曲目順については誤りが分かりましたら修正します。曲も抜けているかも・・・

セットリストがネタバレですので観劇前の方は回れ右です!






なお、★は持ち役です(漏れていたり誤りがあったら、お知らせ下さい)

(一幕)
1.Willkommen(キャバレー)新納
2.All That Jazz(シカゴ)シルビア
3.Too Darm Hot(キス・ミー・ケイト)伊礼
4.Luck Be a Lady(GUY'S AND DOLL'S)樹里
5.If I were A Bell(GUY'S AND DOLL'S)高畑
6.Cell Block Tango(シカゴ)シルビア/一路/樹里/保坂/大塚(MC)
7.胸が痛むよ(ALL SHOOK UP)岡田★
8.あなたさえいれば(Song for a New World)石川/シルビア
9.いつだってその頃には(サ・ビ・タ)佐々木★/高畑
10.兄の姿(サ・ビ・タ)佐々木★・高畑
11.ちょっぴりオツムに、ちょっぴりハートに(モーツァルト!)吉野★
12.キッチュ(エリザベート)伊礼
13.最後のダンス(エリザベート)武田★
14.私が踊る時(エリザベート)一路★/武田★
15.二人を信じて(ルドルフ・ザ・ラストキス(再演))大塚
16.明日への道(ルドルフ・ザ・ラストキス(再演))坂元
17.So in Love(キス・ミー・ケイト)坂元・伊礼
18.マスカラ(ラ・カージュ・オ・フォール)新納★
19.キャバレー(一路)
20.アメリカン・ドリーム(ミス・サイゴン)石井

(二幕)
1.Hot Stuff(ペリシラ)伊礼・新納・武田・佐々木
2.They're Playing Our Song(デュエット)石井★/保坂★
3.サタデーナイト・イン・ザ・シティ(ウェディングシンガー)樹里★
4.I'm Changing(ドリームガールズ)シルビア
5.ミー&マイガール(ミー&マイガール)佐々木/高畑
6.Tom, Dick or Harry(キス・ミー・ケイト)保坂/坂元/岡田/新納
7.WITH YOU ON MY ARM(ラ・カージュ・オ・フォール)石川/伊礼
8.闇が広がる(エリザベート)武田★/伊礼★
9.夢とうつつのはざまに(エリザベート)一路★
10.愛のデュエット(ダンス・オブ・ヴァンパイア)吉野/大塚★
11.何者にも負けない(レベッカ)石川
12.100万のキャンドル(マリー・アントワネット)高畑
13.すべてはあなたに(マリー・アントワネット)伊礼/樹里
14.あの夏はどこに(三銃士)石井★/大塚
15.恋をしているのなら(ダンス・オブ・ヴァンパイア)佐々木/吉野★
16.バンボレオ(zorro the musical)大塚★
17.あんなひとが(ジキル&ハイド)岡田
18.Woman to Woman(パイレート・クイーン)保坂★
19.Maria(ウェストサイドストーリー)石井
20.時が来た(ジキル&ハイド)石川
21.見果てぬ夢(ラマンチャの男)一路
22.フィナーレ(ダンス・オブ・ヴァンパイア)石川★/大塚★/吉野★/with ALL CAST)

・・・

ざっと思い出して書き出して1幕20曲、2幕22曲。約40曲というのは定型フォーマットのようですが、MCがほとんどなく、実質的にほとんど歌が流れっぱなしです。

曲の中で印象的だったのをつらつらと。

1幕ではまさかの「ガイズ&ドールズ」から2曲。パンフレット(1,000円)にはセットリストが載っていないのですが、実は巻末の「SPECIAL THANKS」を見るとどの辺りの作品が出てくるかわかります。こうめいさんの名前が載っている以上、氏のクリエ唯一の作品であるガイズが出てくるのは必然になります(ガイズからは、アデレイドガールズの香月彩里さん、首藤萌美さん、深野琴美さん(深野さんは中日劇場公演のみ)が出演されています)

サラ役は高畑充希ちゃん。この日のお目当ての1人です(この日が千秋楽)。
あぁそっか、ピーターパン枠ね(笑)と妙に納得してしまったわけですが、実は充希ちゃん、この日歌った3曲全部の前任者が玲奈先輩(笑)。

実のところこの日の若手枠は彼女が一手に引き受けており、ガイズのサラ、ミーマイのサリー、MAのマルグリットと全部彼女が担当。そっか、ちーちゃんは若手枠じゃないんだということに実は衝撃を受けました(爆)。
充希ちゃんはまだ22歳、ちーちゃんは27歳なわけですから、言われればその通りなんですけど。

ミーマイは前回も若手枠で、ビルは前回小野田くんで、今回が佐々木くん。サリーは前回が昆ちゃんで、今回が充希ちゃん。なんだかミーマイのサリーはクリエコンが公開オーディションみたいになっていますが、そうなんですか(笑)

そういえば、1幕でのクリエ作品は実はガイズだけ。

舞台エリザ未見なのに実は好きな「私が踊る時」を一路さんで聞けて嬉しかったし、1幕のmyサプライズは再演ルドルフですね。ちーちゃんがマリーパートを歌っているのを聞きながら、ここのニュアンスは初演(玲奈ちゃん)、ここのニュアンスは再演(和音さん)だなぁとか感じながら聞いてたら、頭がこんがらがってショートしました(笑)。全般的には、再演の”革命一緒に起こそうよ”型ですね。この後、再演でターフェを演じていたサカケン氏がルドルフの「明日への道」をシャウトしていたのですが、このマリーとルドルフだと、自国で革命しそうなばかりか、仮に自国でダメでも、隣の国に亡命してすら革命しそうな気がする(笑)。

1幕ラストのアメドリ、石井さんはなんかちょっと感動ですよね。石井さんデビューから見ているファンの方とかはまさにこの場が「アメリカンドリーム」ですもんね(石井さんはサイゴンアンサンブルの出身)。アメドリといえば本編はオチが存在しますが、オチなしで1幕が終わってとってもハッピーでした。

2幕は水浴びの曲(だからそういう曲名じゃないw)、樹里さん久しぶりに水浴びだーと思ったら、さすがに次以降の曲への影響を考えて、最後はなんか七夕の吹き流しみたいなものを上でひらひらさせてました(多分そういうことやるのは新納さんしかいないと思うけどw)
ここ、ジュリア役はみつきちゃんだったわけですが超チャーミングでしたっ。

そして本当に久しぶりの「V」のちひろサラ復活ですよー。本当、懐かしいはずなのに、でもピュアさは欠片も変わっていないもんなぁ。前回の冬のパーシーもピュア感満載だったけど、真紅のドレスを華麗に着こなし、そしてお相手は伯爵の息子役だった吉野さん。ある意味、もう一つの正しい『ダンス・オブ・ヴァンパイア』と化していて至福でした。

zorroも久しぶりだったけど、ダンスに超余裕感が漂っているのは、直前まで「TATTOO14」での千本ノック受けていたからだろうな-。あの時のダンスに比べれば今回の夏フェスのちーちゃんのダンスは朝飯前な感じでしょうし。zorro当時は「踊りに自信ない」って言ってて、いっぱいいっぱいだった気がするけど、余裕を漂わせたルイサが見られたのもとっても良かった。

ラストのサラも本役当時と違っての黒の大人っぽいドレスで、こちらもとても素敵でした。

あとは何とびっくり、みつきちゃんのマルグリット。持ち味が似てる・・・といっても、やっぱり本役の印象が深く深くこびりついている役だから、本役の2人以外で聞くと、この役だけはどうしても浅く感じてしまいます(役に決まって稽古すればそりゃ似てくるんだろうけど)。ちゃんと歌えているんだけど、なんか執念というか泥臭さが、どうしても淡泊な気がするんですよね。愛咲ちゃんだと良い意味でぴったりな気がする。

「マリーアントワネットから何曲か」って話がされていたから、ちーちゃんで「心の声」聞きたかったんだけどな。玲奈ちゃんなら『100万のキャンドル』、聖子さんなら『心の声』という感覚からすると。

「すべてはあなたに」の伊礼フェルゼン、とっても素敵だったなぁ。フェルゼンは初演の井上君以来見ていないんですが、伊礼氏の芝居がどんどん大きくなっている今の状態でこの曲を聴けてとても満足。

みつきちゃんとちーちゃんの絡みがなくて残念(それこそガイズのあのデュエットとかやって欲しかった)と思っていたらラストのフィナーレでちーちゃんがみつきちゃんに近づいていって・・・何かと思えば、ルミカライトを受け取っていました。単に「演出上の都合」ですか(苦笑)。

MCといえば、1幕のCHICAGOでTATTOOばりの格好良いダンスを見せるんですが、ここの客席いじりがちーちゃん担当。
この日は、「日曜日なのに反応小さいわね。ミュージカル界の重鎮が後ろにいてMCやる私の身にもなりなさいよ」とかましていて大笑いでした。

今回の企画で「女性が男性の歌を、男性が女性の歌を」というのがあったのですが、禅さんいわく「本役のシルビアがいるのに『何者にも負けない』歌ってって言われて『じぇじぇじぇじぇ』って言っちゃいました(笑)。あ、これわかりますかね。分からない人はN○Kの朝ドラ見て下さい」には笑いました。・・・いや、結構みんな知ってますそれ。

・・・

舞台のご挨拶司会は一路さんが担当することになっているようで、この日もカーテンコールでご挨拶。

一路さん「毎日毎日入れ替わり立ち替わりで大変ですが、今日初日を迎えられるキャストがおります」

・・・と紹介しようとしたら実は一路さん、対象者を把握しておられずにプチ混乱(笑)

この日初日だったのは、岡田氏、坂元氏、保坂さんのお3方でした。

で「楽日を迎えるキャストからご挨拶」ということで、石井さんと高畑さん。

石井さん「ちょっと前までクリエで和物(「天翔ける風に」)に出ていて、日本男児の気分が染み付いていたのですが、今日ニイロシンコさん(女装)やイレイカナコさん(女装)という【地球外生物】を目にして、色々吹っ飛びました(笑)」

高畑さん「シアタークリエは初めて立たせていただきました。今回、『100万のキャンドル』という暗い歌(会場内笑)を歌わせていただいたのですが、その前の曲紹介で禅さんからとてもいいことを言っていただいた(※)ので・・・とても出にくかったです>(会場内&舞台上大爆笑、禅さん大コケw)」

(※)「年末は私の娘をやってくれました。
とってもかわいい子が歌います」と禅さん紹介。

武田くん「いやぁ、伏兵がいましたね。こんな爆弾があるとは(笑)。立つ鳥跡を濁すタイプですね(会場内笑)」

高畑さん「跡を濁してしまいましたが、次は(舞台)作品で立ちたいと思います。ありがとうございました」

・・・という流れが絶妙すぎて笑いました。

そういえば、ちーちゃんがとても良いドレス着せて貰っているのに、なんだか某し○むらで買ったかのような原色系(上は黄色、下は赤)な半ば私服みたいな服を着てたみつきちゃんはちょっと気の毒な感じがしたなぁ。いや、ジュリアのままだから、そりゃそうなんだけど・・・

そして。その後、キャストみんなが横に並ぶように、中央の一路さんが「ハイみんな並んで並んで~」と言ったところにかぶせて、禅さんが「なんか幼稚園の先生みたいな人がいるよ」とかまして会場内から大きな笑いが。うん、禅さん、正しいですそれ(爆)

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『レ・ミゼラブル』(13)

2013.7.8(Mon.) 18:15~21:25
帝国劇場2階J列50番台(上手側)

2013年前半帝国劇場公演、マイ楽を迎えました。

東京後半だけのエポニーヌ、綿引さやかさんをどうしても見ておきたくて、禁断の平日ソワレ。
案の定そういう日に限って、仕事でミスして15分の遅刻。
いちおうエポニーヌ目的だったので良かったのですが周囲の皆さま申し訳ありません・・・。

今期のレミ観劇はこの日で9回目(プレビュー含む。自主休演の1回は除く)
見たキャスト回数別だとこんな感じ。

○バルジャン
 ・・・吉原バル5回、キムバル4回、福井バル0回

○ジャベール
 ・・・川口ジャベ7回、鎌田ジャベ1回、福井ジャベ1回

○エポニーヌ
 ・・・笹本エポ4回、昆エポ3回、綾エポ1回、綿引エポ1回

○ファンテーヌ
 ・・・和音ファンテ4回、里ファンテ3回、知念ファンテ2回

○コゼット
 ・・・郁代コゼ4回、若井コゼ3回、レイナコゼ2回

○マリウス
 ・・・優一マリウス5回、田村マリウス3回、育三郎マリウス1回

○テナルディエ
 ・・・KENTAROテナ4回、駒田テナ3回、萬谷テナ1回

○マダムテナルディエ
 ・・・浦嶋妻5回、ゆうな妻3回、もりくみ妻1回

○アンジョルラス
 ・・・上原アンジョ5回、野島アンジョ4回、杉山アンジョ0回

プリンシパル9役延べ28人のうち、見られなかったのはバルジャン役としての福井さんと、アンジョルラス役としての杉山さん。どちらも日程的にいかんともし難く、また全キャスト制覇が目的でもなかったので、結果として見る機会がありませんでした。個人的には女性プリンシパル全制覇を久しぶりに達成して満足です。最初はその気がなかったのに熱にうなされたのかと(苦笑)。2011年の時にはエポニーヌでさえ見ないキャストがあったもんなぁ・・・。

こうやって並べてみると、ご贔屓さんな玲奈エポと郁代コゼが4回ずつなのに、それより多い5回見てるキャストが4人、川口ジャベールに至っては7回も見ています(笑)。そりゃ、あれだけの連投でしたから当たり前でしたけど。

というわけでマイ楽記念、各キャストの感想をつれづれなるままに。

○バルジャン
公演初期に諸々落ち着かなかった時期、吉原さんの孤軍奮闘振りをハラハラしながら拝見しつつ、公演後半になるとキム氏のバルジャンの方がしっくり来ていた自分。女性(特にエポニーヌ)へのダンディな立ち振る舞いが、どことなく別所バルを思い出しました。エポニーヌが「自分は(こんな素敵な男性に育てられたコゼットに)敵うはずがない」と悟るストーリーに、キム氏のバルジャンは上手くはまっていた気がしました。福井さんバルジャン、評判良かったのでぜひ見てみたかったです。

○ジャベール
回数を見たからというだけではなく、川口ジャベールが一番しっくり。特にマイ楽の自殺は本当に凄かった。直前でリヤカーに乗せられるガブローシュを見て、ジャベールは一歩も二歩も後ずさるのですね。法と正義が絶対なジャベールにとって、「子供を救えなかった法と正義に何の意味があるのか」と衝撃を受けたように見えて、マリウスを必死に救おうとするバルジャンの道をふさぐわけにもいかず、それでいて自分の優位性を全て失って自殺した・・・ような流れがくっきり見えて印象的でした。個人的にはかまちゃん(鎌田さん)ジャベールを応援したいです(そういえばマイ楽で初めてかまちゃんクールフェラックをちゃんと認識できました)・・・とある理由により。

○エポニーヌ
ベテラン1名、新人3名の今回作品唯一のクインテッドキャスト。4者4様で楽しませていただきました。
4人のキャラクターの違いは、マイ楽で綿引エポニーヌを見てはっきり理解できた気がします。端的に言えばコゼットとの関わり方の違い。

玲奈エポニーヌ:勝負するつもりさえない
綾 エポニーヌ:負けたくない
昆 エポニーヌ:勝てると思っていない
綿引エポニーヌ:一瞬勝てると思った後、負けを思い知らされる

まさに4者4様。

玲奈エポニーヌは2003年以来拝見してご本人も今回帝劇終了時で203回という、2003年キャストの記録を更新し続けていて、今回も新演出版のエッセンスを上手く取り入れられていましたが、自然とオーラが強すぎるというか、「バリケードにエポニーヌ君臨」みたいになっているのも・・・(苦笑)。新演出版では綾エポがオーソドックスでしたか。昆エポはどちらかというと旧演出版寄りな演技な気がしました。

マイ楽での綿引エポニーヌは歌も上手いし(「オン・マイ・オウン」を酔わないで歌うだけで好印象)芝居勘もとても良くて、2003年キャストの真綾エポを思い出したかな。彼女も当時からバランス良かったから。
綿引エポはバルジャンと対したときに手紙をぎゅっと握りしめて、意を決したようにさっと出していて。キムバルもエポから手紙を出されるのをじっと待っているのがとっても良かった。

で、「一瞬勝てると思った後」というのは、プリュメ街の直前、「マリウスの気持ちの中に自分が入り込めたかな」と思ったエポニーヌの前に厳然と見せられる、「マリウスとコゼットの空気感」。もう、この日の田村マリウス&若井コゼットと来たら、もうありえないぐらいに鉄壁な空気で(もともと田村マリウスは熱しやすい型だし)、あれを見せられちゃ、エポニーヌは諦めるしかなくて。あれほどあからさまに「私はコゼットに負けたんだ」ということをはっきり見せたエポニーヌは初めて見た気がする。
「みじめな私」という言葉がこれほどまでにはっきり伝わったエポニーヌもなかなかないと思う。

上にも書きましたが、玲奈エポニーヌにとってはコゼットとマリウスを奪い合うような気はさらさら感じられないし、「みじめな私」という殻に閉じこもるのが自分にとって一番幸せ、というような「通じない気持ちに酔う」みたいなところがあるからなのかも。

○ファンテーヌ
この役は今期はたっちん(和音さん)一択でした。歌も演技も好きな空気感でバランスがとても良い。本来の彼女はもっと勝ち気なのかもしれないけれど、少なくとも役の上では強すぎないファンテーヌだったかなと。里さんは最後まで演技がしっくり来なかったし、知念ちゃんは6/15は良かったけど、その次見たら何か気持ちが伝わってこなくて、心ここにあらずみたいなものが表に表れやすいような気がしたのが残念。

○コゼット
回数的にはバランス良く3人で分かれましたが、こちらも3人3者3様。バルジャン寄りの郁代コゼ、マリウス寄りのレイナコゼ、その中間のバランス型が若井コゼという感じ。それぞれ郁代コゼは育三郎マリウス、レイナコゼは優一マリウス、若井コゼは田村マリウスとの相性が良かった印象(といっても全パターン見ていませんが)。エポニーヌとの関係では、若井コゼとだと玲奈エポニーヌでさえ「敵わない」感の空気になるのが印象的。これは身長の要素が大きいかと。玲奈ちゃんは長身なので、身長が同じ若井さんだと、ドレスということもあってコゼットが自然に優位に立つ部分があるのかなと思います。

○マリウス
後半に育三郎マリウスが見られなかったのがちょっと後悔ですが、3人ともちゃんと見られて。
田村マリウスの良い意味での”若さ”と、2人(優一マリウス・育三郎マリウス)の落ち着いた感じのコントラストが対照的。

田村マリウスはエポニーヌのことをはっきり対象外に見ているけど、先輩マリウスの2人の場合は、エポニーヌが視界に入っているように見えたりします。玲奈エポニーヌだと特に。なんか、マリウスの中に「エポニーヌがいなくなった」ことに対する”心にぽっかり空いた穴が”あるように見えるんですよね。田村マリウスはそれがほとんど感じられなくて。新演出版ではそちらがオーソドックスなのだとは思います。

○テナルディエ
はじめさん(駒田さん)一択の時期がずいぶん続いた感のあるこの役ですが、今回はバラエティーに富んで愉しめました。KENTAROさん、萬谷さんいずれもちょっと「走ってる」気がしはしましたが、底知れない悪意というか、役柄的な小物感がどなたからも感じられて良かったです。旧演出版と比べて、より「エポニーヌの父親」感が増した気がします。故にエポニーヌも「この父親から生まれたんだから、ろくな人生は選べない」と沈んでいる感じがより強くなった感じ。

○テナルディエ妻
こちらもモリクミさんの指定席が長く続いた印象でしたが、今回のりんこさん、ゆうなさんともにそれぞれ独自のポジションを築かれていて、いずれも旦那さんを尻に敷き方が堂に入っていて(笑)、途中からテナ氏の台詞取っちゃうの定番になってましたね(「砦が落ちたあの晩だよ」)。

○アンジョルラス
理生アンジョルラスの存在感に圧倒されっぱなしの今期。砦で「市民は来ない、僕らは見捨てられたのだ」を言うのがアンジョルラス自身というのが、ちょっとした驚きでした。猪突猛進なリーダーという感じからちょっと印象が変わって、操縦不能な船に翻弄されたかのような存在感が意外でした。マイ楽でグランテールがアンジョルラスに「ほら、やっぱりこうなるだろ」って感じ(言葉には出していないけれども)で接していたのが印象的。ただグランテールとアンジョルラスとの関係はキャストごとでずいぶん毎回違う印象があって、場合によっては決裂してるような時もあったりして、日々印象が変わるのも楽しみでした。

・・・

そんなこんなでこの日は、帝劇楽を迎える6人のキャストからご挨拶。

司会はジャベール役の川口さん。「トリコロール新聞」で川柳をやっておりまして・・・ということで川柳で当該キャストを紹介していたのですが、しまいには「川柳は失敗だったかと思います」本人が白旗(笑)

ご挨拶は若井コゼット→田村マリウス→萬谷テナルディエ→浦嶋テナルディエ妻→里ファンテ→キムバルジャンの順でした。

川口さん「プリンセス、そんな言葉がよく似合う
コゼット役、若井久美子」

若井さん「プリンセス『担当』の若井久美子です(会場内大笑)
・・・すいません、ちゃんとやります(笑)」

・・・これで会場の空気が一気に和んだ(笑)。
コゼット役として舞台に立てたことへの感謝の気持ちを言葉にされていました。

みなさん、基本的にキャスト一同・スタッフ一同・そしてお客さまへの感謝の気持ちを述べられているのですが、面白かったのは萬谷さん。

萬谷さん「私もこの舞台にずっと立ちたくて。マリウス、アンジョルラス・・・と願い続けて、今回テナルディエ役になりました(笑)。この役ももちろんとても素敵な役で、この役で舞台に立てたことがとても嬉しいです。明日も(クラクス役で)立っています」・・・というのが面白かったです。楽の挨拶をした翌日にその舞台に立つって珍しい(笑)

りんこさんも面白かったけど、うん、あの面白さは動画じゃないと伝わりそうにない・・・

りんこさん「あんたが自殺した理由がわかったわ」

・・・あ、川柳で自爆ですか(爆)

最後はキムさんがご挨拶されて、川口ジャベとひっしと抱き合い。
その後のカーテンコールでは川口ジャベがキムバルを持ち上げていて噴きました(笑)

川口さん、川柳はともかく(爆)、司会はとっても滑らかで良かったです。ぜひ地方でも。

マイ楽無事終了し、あとは帝劇凱旋公演のキャスト・スケジュール待ち。それによって中日レミゼをどうするか決めたいし。
コゼット3人娘(別名キャンディーズ)は凱旋出演が決まったし、あとはエポニーヌ次第・・・!
玲奈エポ、綿引エポはお願いしたいなぁ。

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『レ・ミゼラブル』(12)

2013.7.3(Wed.) 13:00~16:15
帝国劇場 1階D列47番(上手端)

2013年前半帝国劇場公演、笹本玲奈エポの楽です。

今月10日のマチネ、帝劇楽を前に1人繰り上がり楽で、カーテンコールではご挨拶もありましたが、恐らくは次回作「ジャンヌ」の稽古開始に伴う前倒し楽。
エポは平野さんが6月9日で既に楽を迎えており、キャストスケジュールが出た時に「7月4日~10日は”キャスト調整中”」で、結果、綿引エポニーヌが誕生したことを思い出します。

玲奈エポは名古屋・中日劇場公演で復帰することが決まっていたので、当初はこの回は取っていなかったのですが、公演開始直後の4月下旬にナビザを見ていたら、ちょっとびっくりなこの席が残っていたので急遽ゲット。
新演出版をご覧になった方はご存知かと思いますが、「コゼット・・・思い出す」のエポニーヌがいる、あの呟きシーンがほぼ目の前で見られる”エポかぶりつき席”(厳密には1列前の「お一人様席」である1階C列46番が一番の特等席ですが)。

そのシーンは正に満喫しました。ちなみに座っていた後、一気に駆け出しますが、スカートを引っ掛ける危なげさは全くなくてさすがはベテランエポニーヌ。が、このシーン以外は実は思ったよりステージに近くない席なので、オペラグラスを持ってこなかったのを後悔したりしました。見切れも多いですし。

・・・

この日胸に引っ掛かったシーンをいくつか。

「邪魔するつもりか、余計なこと言うなよ」

テナルディエがエポニーヌに言うシーンの言葉ですが、これ、父娘の会話なんですよね。

テナルディエ一味がコゼットのいるバルジャンの家を急襲、そこに居合わせたのは、マリウスに頼まれてコゼットの居場所を突き止めてマリウスを連れてきたエポニーヌ、なわけですが、このシーン、それこそ何十回と見ていながら、その言葉の意味を考えたことが少なくて。

テナルディエは仲間に「二束三文でコゼットを売ったが高値で片を付ける」と言って皆をけしかけているのですが、エポニーヌは当然、「二束三文でなくコゼットを売った」ことを知っているのですね。
同じ宿屋でコゼットがいなくなった後に、両親・テナルディエ&妻の羽振りが一時的に良くなったことは当然知っているはずですから。
「あの娘は誰」に「金持ちの小娘」と吐き捨てるように言うエポニーヌの言葉の意味もそれとリンクしていて、「同じ立場だったコゼットとエポニーヌ」だけれど、「コゼットはお金持ちに貰われていった」から「両親の羽振りも一時的に良くなった」・・・からこそのみじめさでもあったのかなと。

コゼットは貰われてくれるお金持ちがいた、それでいて自分の好きなマリウスの気持ちさえも奪っていって、色んな意味で「自分から全てを奪っていった少女」であるわけですね。だから(マリウスに)愛されることはできないけど、でも一緒にいたい・・・この日、とあるシーンで玲奈エポニーヌが田村マリウスの右腕をぽんと叩いたシーンがあって、なんか「友達でいいから」って気持ちが伝わってきそうな空気が伝わってきたりして。

以前も書いたのですが田村マリウスの場合はコゼットにのぼせ上がる速度が速いので、玲奈エポニーヌでさえ「置いて行かれ感」があるので新鮮(玲奈エポニーヌが他のマリウスと組むと、マリウスから気持ちが伝わっていることを感じることが多いんですよね)。

若井コゼットは着こなすのが難しい今回のコゼット衣装を綺麗に着こなし、玲奈エポニーヌと同じ身長であることを活かしてか、エポニーヌより上から存在できているバランスが良い感じ。衣装の関係か、同じ身長だとエポニーヌよりコゼットの方が大きく見えるんですよ。若干、玲奈エポが調整(小さく見せる)している感じはありますけれど。

・・・

「おおコゼット、神は許したもうたのか」

バルジャンの召され際、コゼットとマリウスが自分を見つけてくれたときのキムバル。

マリウスが「パパは聖者だ」と言ったときに、バルジャンは自分の身体をすっと後ろに引いたんですね。今までこのシーンでそれを感じたことがなかったのですが、ちょっと思ったこと。

バルジャンにとって「マリウスを救ったから私はコゼットに愛されることに」なったというのは悲しいから、すっと身を引いたのかなって。

その意味ではマリウスはバルジャンに対してとんでもなく不義理なことを言っているわけですが(苦笑)、バルジャンが本当の意味でほっとしたのは「マリウスを救ったからコゼットは自分を愛してくれた」だけではなく、「ずっと昔から真実を告げないで自分を守ってくれていたバルジャンのことを、コゼットは本当の父親として愛している」ことなのだろうなと思えて。
この日の若井コゼットからは「パパへの気持ち」がシンプルに伝わってきてとても良かった。

・・・

この日は新演出版100回到達との発表が司会・駒田一さん(テナルディエ役)からあり、この日帝劇楽だった笹本玲奈さんからご挨拶。

なんだかとっちらかっちゃって準備していない感満載で、そもそもがタイトル「レ・ミゼラブル」を噛んじゃって「あ、噛んじゃった(笑)」で不覚にも笑いを取っちゃっているあたり、エポニーヌ役203回のキャリアでしょうか(爆)。

東宝公式に何と全文、1フレーズの欠けもなく動画がupされているのですが、びっくりしたのは「新演出版はガチのオーデで受かるかどうかもわからないので、プライドもかなぐり捨てて」というくだりが動画でも残っていたこと。

新演出版はプロダクションも一新されていて、前演出版の色に染まっている方はそれだけで敬遠されていたような話は聞きますが、それをここまでダイレクトに表現された方は今までいなかったように思うので。とはいえ「自分にとって大事な作品だからこそ、新演出版にトライしてやってきた」という気持ちが素直に伝わるご挨拶だったのは、とても良かったなって。

帝劇凱旋公演(今年11月)が発表されながら、登板されるかどうかがはっきりしていないところをどう気持ちの折り合いをつけるかはわからないながらの観劇ではあったのですが、気持ちに一区切りつけて、またの登場をお待ちしています、といった気持ちの整理ができた、いい公演でした。

レミゼ帝劇(2013年前半)マイ前楽、無事終了です。

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