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『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~』(3)

2012.12.29(Sat.) 18:00~21:50 15列10番台(下手側)
2012.12.30(Sun.) 14:00~17:55 24列30番台(センターブロック)
東急シアターオーブ1階席

連日のオーブ詣でです。

29日は仕事納めで、今年は土曜日ということもあり職制以上ぐらいしか出ていない割に、それでもそれなりに宴で酔っぱらう。焼酎飲んでからオーブで4時間近い芝居見るというのは、好きとはいえ出来れば勘弁してほしかった(苦笑)。
けっこう回ってはいたもののお酒の匂いぷんぷん・・・ではなかった(はず)なので大目に見てもらうとして・・・。

自分は観劇の時はあまり席番を見ないで劇場に行くタイプ(取ったときは一旦見るけどすぐ忘れてしまう)なのですが、29日は行ってびっくり。下手側の通路際じゃないですか。このお芝居、ご覧になった方は分かると思うのですが、下手側通路際って良席なんですよ。
その理由は後で書くとして・・・

というわけでネタバレ命の五右衛門ロック3、NGな方は回れ右でお願いします-。





下手側通路際が良席な理由は、客席降りがここに集中しているんですね。

1幕最初の捕り物はここをシアターオーブのご案内係(自称)がうろつきますし、三浦春馬氏演じる明智心九郎が歌って歩いてくる2幕ラスト前のシーンもこの通路(しかも真ん中あたりで立ち止まるおまけ付き)。古田新太さん演じる石川五右衛門もここ走ってきますしね。・・・でもそれより何よりご贔屓さんが客席降りするシーンなんてめったにないですからね(多分今年夏の「リンダリンダ」以来2度目だと思う)。

2幕後半、石川五右衛門、カブキモノ(橋本じゅんさん)、シャルル、春来尼(由美子さん)が客席を突っ走るシーン、由美子さんは通路内側を走っていったのでちょっと遠かったけど至近距離1m以内状態。

なんか毎日アドリブで言うこと変えてるらしい。29日は「おにぎり要ります?」とか客席に言ってたけど「欲しい!」って言ったらもらえるのかな(笑)。

手持ちチケット見たら東京あと4回のうち2回までもが下手通路際(しかもセンターブロック側)でした。わーい。

もとい。この作品、とにかく楽しんだもん勝ちなので盛り上がり勝負ですが、30日マチネは実は年内最後の公演ということで、新感線常連のお客さん勢揃いだったようで、盛り上がりはこちらが圧勝。拍手の入り方がもう全然違いますからね。

日替わりネタが意外に皆さん出ない中、一人気を吐くマローネ役の高田聖子さん。
2幕の明智心九郎いじりが日増しにエスカレートしていて笑える。最初は「返事もしないのよ頭きちゃう」ぐらいだったのに。

日替わりと言えば2幕の立ち回りで五右衛門の剣がいきなり吹っ飛ばされて上手の客席近くまで飛んでいってびっくりした。運悪く味方がそのあたりにいなくて結局古田さんがスタスタと取りに行く羽目に。新感線でそういう決まらないシーンは珍しいなぁと。今回、春馬君メインで回してるけど、古田さんやっぱり通しでやるの大変なのかな。そんなわけないはずと思いたいけど。

浦井健治氏、「うそだよあほ」の時のアホ顔(狙ってやってるけどw)が最強に面白い(笑)

三浦春馬氏は本当崩れない。息も上がらない。若いっていいなぁ(←おやじ属性)。客席通路をゆっくりと歩いていく格好良さは男でも惚れ惚れします。

蒼井優ちゃんは段々見慣れてきたけどやっぱりお歌が・・・。というかこのオーブ、ソプラノ系が全然響かない印象。浦井君といい由美子さんといい、アルト系は恐ろしいほど歌声が伸びまくるのに。

心九郎とのデュエット(2幕の「世界は回る」)はいい感じで好きなんですが(心九郎が歌が上手いから引っ張ってもらってる)兄妹デュエット(1幕の「運は自分の手で掴め!」)は正直厳しすぎる。サンボさんは元々歌の人じゃないからそういう出番じゃなくてもいいんじゃないかなぁ。

ちなみにお銀の一番好きなシーンは2幕でアビラ(右近さん)から狼煙を奪ったところの決めポーズだったりします。
小さいけどポーズが決まるのは良いよね。

心九郎の心情の変化をお銀が見逃さずに責めるところはきっといいシーンなんだと思うんだけど、なんかちょっと奥行き不足というか、もっといいシーンにできると思うのにもったいない。
多分、優ちゃんがいっぱいいっぱいだからという理由なんだろうけど、心九郎の心をもっとえぐれる芝居にできると思うんだけどな。

「昔のあなたなら不可能を不可能と決めつけずに、可能にする『何か』があるはず」と思ったはず、とお銀は言って心九郎の変化をある意味責め立てるわけですが、ま、それは「自分が(無意識のうちに)惚れた心九郎がいなくなった」からゆえの言葉なんでしょうけれども、何というのかお銀も若いというのか、同世代過ぎるカップル予備軍というか。

以前「SHIROH」と似ていますよねこの作品、と書いたのですが、あの作品のカップル予備軍は四郎と寿庵だったわけで、あの重量感(「さんじゅあんの館」)を思い出すとやっぱりお銀(優ちゃん)もうちょっと頑張って、と上から目線(爆)で思ってしまうのです。

「SHIROH」がらみで言ってしまうと、”四郎が力を使えなくなった”シチュエーションと、”心九郎が推理を封印した”シチュエーションは被るものがあって。
この両者の違いって、無意識と意識的の差でしかないのかなと。心九郎は「推理をすれば見えるのは破滅だけ」だから推理を封印した、と言うわけですが、四郎は未来を見たくないから無意識が自分の力を止めたように見えて。

五右衛門シリーズを見ていないのでどうしても「SHIROH」のアンサー作品という側面で見てしまうのですが、それというのも由美子さんが今回”全てを見通す”役で出ているところが大きいのだろうなと。
ただの天然さんに見せかけて、今回の尼さんはありえない程のフィクサー様ですが(何しろあの太閤秀吉様をひれ伏せさせる恐らく日本唯一の人であるわけで)、五右衛門はこの尼さんの底知れなさを分かっている感じなんですよね。実は五右衛門と春来尼のやりとりがこの作品上一番腹黒い(笑)って思って見ると、このポジショニング、なかなか興味深いものがあります。

「真実を見抜いた方は久しぶりです」(尼)→「あんたの久しぶりは100年か200年か」(五)→「女性に年齢を聞くのは野暮ですわ」(尼)

みたいなやりとりが恐ろしく自然で恐ろしく深い。

考えると新感線客演で女性一番手になったのって今回が初めてなんですよね。「野獣郎見参」は由美子さんが今回の優ちゃんポジションで、前田美波里さんがいらしたし、「花の紅天狗」も同様で、木野花さんがいらしたし、「SHIROH」だって一番手は実質上は秋山菜津子さんだったし。

今回一番感慨深いのはやっぱりそこかな。古田さんの相手役をできることになるとは思っていなかったし(多分本人が一番思っていなかったと思われる)、映像で天海祐希さんが出てきているとはいえ棲み分けははっきりしているし。

それにしたところで30日の年内最終公演は古田さん挨拶の後、ダブルアンコールということで「五右衛門ロック」初演の歌で大盛り上がりだったわけですが、由美子さんが恐ろしいほどに踊りまくっていてエネルギー余ってるんじゃないかとさえ思った(大笑)。

次は年明け3日目、1月4日マチネですが、仕事次第だったりします。

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