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2012年12月

2012年もお別れ。

年末大晦日恒例の、一年間振り返り企画です。
最終的なカウントは1月1日に更新します。
※出演者はフルネームの場合は原則として敬称略です。

●アクセス回数統計
  2012年(平成24年) 72,460回(累計369,547)
  2011年(平成23年) 49,433回(累計297,087)
  2010年(平成22年) 65,508回(累計247,654)
  2009年(平成21年) 30,085回(累計182,146)
  2008年(平成20年) 32,944回
  2007年(平成19年) 21,640回
  2006年(平成18年) 30,996回
  2005年(平成17年) 66,481回

 1月に累計30万アクセスを突破し、8年目にして初年(平成17年)の年間最多アクセス数を更新しました。
 無理と思っていた7万アクセス/年の壁を突破できましたのもひとえに皆さまのおかげです。
 いつもご覧いただき厚く御礼申し上げます。

●日別アクセス数上位
 588回 10/23『DRAMATICA/ROMANTICA Ⅴ』(2)
 565回  3/12『ウィーンミュージカルコンサート
       ~2nd Season~』(2)&『LOVE LETTERS』(2)
 479回  3/22『ジキル&ハイド』(2) 翌々日
 468回  3/26『ジキル&ハイド』(3) 翌々日
 463回 12/30『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~(3)』
 461回  9/10『ミス・サイゴン』(13) 翌日
 460回  5/14『ブロードウェイミュージカルライブ2012』(2)
 455回  9/ 9『ミス・サイゴン』(13)
 452回  8/14『Bitter days , sweet nights』(3) 翌々日
 450回 12/27『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~』(2) 翌々日

 TOPのドラロマは東京楽の後、ウィーンコンは大阪楽の後ということで両者想像通りのラインナップ。

●キーワード検索/人物編
 1位 新妻聖子  1,411回(前年2位/1,059回)
 2位 笹本玲奈 579回(前年1位/1,070回)
 3位 井上芳雄   531回(前年3位/439回)
 4位 高橋由美子  158回(前年5位/266回)
 5位 辛島美登里  110回(前年5位外)

 観劇回数の多さもあって、1位は初めての新妻聖子さん。
 今まで上位はほとんど横並びだったのですが、3倍近く違うのは驚き。

●キーワード検索/作品編
 1位 ミス・サイゴン            1,125回(舞台1位)
 2位 DRAMATICA/ROMANTICA   1,004回
 3位 GOLD~カミーユとロダン~     781回(舞台2位)
 4位 こどもの一生              334回(舞台3位)
 5位 ダディ・ロング・レッグス       287回(舞台4位)
 6位 ジキル&ハイド            252回(舞台5位)

●観劇回数で見た2012年
 舞台(イベントを含む)は、38作品94回(去年27作品58回)。
 うち舞台作品に限定すると、26作品70回(去年17作品48回)
 どっちにしても史上最多を更新しているのですが(笑)

 10回 ミス・サイゴン(青山5回、厚木2回、浜松2回、めぐろ1回)
  9回 リンダリンダ(紀伊國屋サザンシアター7回、森ノ宮2回)
  6回 ジキル&ハイド(日生6回)
  5回 ワンダーガーデン(座・高円寺5回)
  4回 五右衛門ロックⅢ(シアターオーブ4回)

●キャスト別よく見ました順
 1位 新妻聖子   29回 9作品(去年22回)観劇率45%
 2位 高橋由美子  18回 3作品(去年22回)観劇率29%
 2位 笹本玲奈    18回 6作品(去年10回)観劇率13%

 ちなみにそれぞれのステージ数は、(イベントなども含む)
  新妻聖子   64回 9作品(うち舞台作品3作品)
  (骨歌、Bitter days, Sweet nights、ミス・サイゴン)

  高橋由美子 62回 3作品(うち舞台作品3作品)
  (ワンダーガーデン、リンダリンダ、五右衛門ロックⅢ)

  笹本玲奈   135回11作品(うち舞台作品4作品)
  (ロッキーホラーショー、ジキル&ハイド、ミス・サイゴン、
   こどもの一生)

 観劇回数と出演回数の比率で言うと、新妻さんがほぼ2回に1回(笑)、由美子さんが3回に1回、玲奈ちゃんが8回に1回、とだいたい自分の認識と一致します。

●2012年私的ランキング
 <作品部門>
  1位 無伴奏ソナタ(5月/東京グローブ座)
     上映期間が短くて一度しか見られなかったのが悔やまれる
     名作。
     ただただ苦しくて、ただただ涙して、ただただ感動した作品。
     派手な演出も、派手な宣伝も、派手なキャストもなかった
     けれど、それでも何もかもが素敵な作品。
     早くDVDにならないかな。

  2位 ダディ・ロング・レングス(9月/シアタークリエ)
     ミュージカルの新作で当たりが少なかった感じのある今年、
     新たな名コンビが誕生。受け演技のジャーヴィス、奔放演技
     のジルーシャ、2人芝居と思えない密度の濃さに酔いしれ
     ました。
     この二人が同学年だったなんて(笑)

  3位 ワンダーガーデン(3月~4月
      /座・高円寺、新神戸オリエンタル劇場)
     ふわっとした空気が流れる、優しさあふれるお芝居。
     四姉妹の個性の違いが印象的。女役と男役の切り替えも
     新鮮。
     ご贔屓さんの男役がありえない程似合っていたのが
     印象的(笑)

  4位 ジキルとハイド(3月~4月/日生劇場他)
     エマとルーシーのバランス、エマとアターソンのバランス、
     そして無論ジキルと周囲のバランス、どれもがとても引き
     締まっていた感じ。鹿賀さん版を見ていないので新版を
     受け入れやすかったのかもしれません。

  5位 地球の王様
     (11月~12月/紀伊國屋サザンシアター他)
     芝居なのに堅苦しい感じが少なくて、笑いとちょっぴりの
     皮肉が混ざる心地好い作品。twitter作品公式がとても
     感じが良かったのが印象的。回替わりのつながりカード、
     リピーター向けの上手い企画でした(笑)

 <女性キャラクター部門>
  1位 ジルーシャ(ダディ・ロング・レッグス)
    /演:坂本真綾さん
     1位は真綾さんの魅力全開のこの役に。
     奔放にして聡明、大胆にして繊細、女性にして大胆。
     女性としての魅力すべてを持った彼女の演技に拍手です。

  2位 蜘蛛女(世界は僕のCUBEで造られる)
    /演:佃井皆美さん
     「リンダリンダ」で出会った彼女のアクションですが、
     その次々作の初悪女役。
     存在感、アクション、声全てに痺れました。

  3位 春来尼(五右衛門ロックⅢ)/演:高橋由美子さん
     ただもんじゃないキャラやらせたら絶対に外さない
     安心のブランド。歌、佇まい、コメディ全てにおいて
     安定した実はボスキャラ。彼女は核に据えてこそ。

  4位 ジャンヌ・ダルク(朗読劇・レチタカルダ)
     /演:新妻聖子さん
     彼女にはやはり戦う役が似合う。ただ真っ直ぐに前を
     見据える凛々しさ。迷いながらも進もうとする役柄が
     彼女自身とだぶって見えました。

  5位 エマ(ジキル&ハイド)/演:笹本玲奈さん
     凛々しさと切なさと力強さと。
     その全てを兼ね備えた、淑女中の淑女を選びました。
     優しさに偏らず、厳しさに偏らず、すっくと立ち続ける姿が
     輝いていました。

 <楽曲部門>
  1位 卒業式(ダディ・ロング・レッグス)/坂本真綾さん
     振り返ると今年の作品で印象的な曲は少なく、ほぼ唯一
     と言って良い新曲がこれ。クリエに響く澄み渡る歌声。
     ポップな曲調の中に、どこか寂しげな心情を入れ込む
     あたりがとっても上手い。

  2位 42nd Street(ブロードウェイミュージカルライブ2012)
     /笹本玲奈さん
     舞台ではありませんが、その余りの格好良さに脱帽の
     1曲。
     曲というか生で見たあのダンスのイキイキとした様に
     感動。
     彼女をもっと明るい舞台でも見たいと思う。

  3位 ラブレター(リンダリンダ)/高橋由美子さん
     暗い空間に染み渡る感情溢れる歌は、持ち歌と見紛う
     ほど。
     無償の愛情が深く深く伝わってくる素敵な歌でした。

  4位 すべてはあなたに<英語版>
     (クンツェ&リーヴァイの世界)
     /新妻聖子さん&パトリック・シュタンケ
     「マリー・アントワネット」海外版から。眼福、耳福、
     そして心服。
     実はマルグリットじゃなくてマリー属性なのではと思う
     聖子さん。

  5位 tomorrow(アニー)/松田亜美ちゃん
     まっすぐな歌声は心を豊かにしてくれました。
     邪心を欠片も感じさせない、良い意味での子供らしさは
     見ていてとても心地好かったです。

 <男性キャラクター部門>
  1位 ジャーヴィス(ダディ・ロング・レッグス)/井上芳雄さん
     初めて見たかのような井上君の受け芝居。無理に抗う
     ことなくそこに存在する様が素敵。ジルーシャに翻弄
     されながらも、軸足を外さない演技が素敵でした。

  2位 石巻竜司(ワンダーガーデン)/高橋由美子さん
     男性よりも男性らしい演技だったのでこちらに(笑)
     四華版(女性4人)、四獣版(男性4人)全部ひっくるめて
     一番男らしかったとはこれ如何に。
     立ち姿の綺麗さが印象的でした。

  3位 シャルル・ド・ボスコーニュ(五右衛門ロックⅢ)
     /浦井健治さん
     そのありえない存在感に一票(笑)
     噂以上の凄い奴でした(爆)
     出落ち、歌、立ち回り、全てに置いて最強キャラで
     脱帽です。

  4位 アターソン氏(ジキル&ハイド)/吉野圭吾さん
     男性版・一癖も二癖もある役を得意とする吉野氏、エマとの
     疑似カップル(表面的に友人関係)としてのバランスが
     良かった。
     本当の意味でジキルの友人だった氏の存在の格好良さに
     一票。

  5位 山田のおじさん(子どもの一生)/山内圭哉さん
     印象度№1な怪演役者といえばこれしかありません。
     「よろしいですかぁ」が一部で局地的に流行語になったの
     には笑いました。

・・

一昨年、一時的に減った観劇回数も今年は3桁に乗るほどに。
観劇ペースを落とさないと大変と、自戒を込めて毎年この文を書いている気がします(苦笑)。
来年はもうちょっとほどほどに楽しむようにします(爆)。

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『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~』(3)

2012.12.29(Sat.) 18:00~21:50 15列10番台(下手側)
2012.12.30(Sun.) 14:00~17:55 24列30番台(センターブロック)
東急シアターオーブ1階席

連日のオーブ詣でです。

29日は仕事納めで、今年は土曜日ということもあり職制以上ぐらいしか出ていない割に、それでもそれなりに宴で酔っぱらう。焼酎飲んでからオーブで4時間近い芝居見るというのは、好きとはいえ出来れば勘弁してほしかった(苦笑)。
けっこう回ってはいたもののお酒の匂いぷんぷん・・・ではなかった(はず)なので大目に見てもらうとして・・・。

自分は観劇の時はあまり席番を見ないで劇場に行くタイプ(取ったときは一旦見るけどすぐ忘れてしまう)なのですが、29日は行ってびっくり。下手側の通路際じゃないですか。このお芝居、ご覧になった方は分かると思うのですが、下手側通路際って良席なんですよ。
その理由は後で書くとして・・・

というわけでネタバレ命の五右衛門ロック3、NGな方は回れ右でお願いします-。





下手側通路際が良席な理由は、客席降りがここに集中しているんですね。

1幕最初の捕り物はここをシアターオーブのご案内係(自称)がうろつきますし、三浦春馬氏演じる明智心九郎が歌って歩いてくる2幕ラスト前のシーンもこの通路(しかも真ん中あたりで立ち止まるおまけ付き)。古田新太さん演じる石川五右衛門もここ走ってきますしね。・・・でもそれより何よりご贔屓さんが客席降りするシーンなんてめったにないですからね(多分今年夏の「リンダリンダ」以来2度目だと思う)。

2幕後半、石川五右衛門、カブキモノ(橋本じゅんさん)、シャルル、春来尼(由美子さん)が客席を突っ走るシーン、由美子さんは通路内側を走っていったのでちょっと遠かったけど至近距離1m以内状態。

なんか毎日アドリブで言うこと変えてるらしい。29日は「おにぎり要ります?」とか客席に言ってたけど「欲しい!」って言ったらもらえるのかな(笑)。

手持ちチケット見たら東京あと4回のうち2回までもが下手通路際(しかもセンターブロック側)でした。わーい。

もとい。この作品、とにかく楽しんだもん勝ちなので盛り上がり勝負ですが、30日マチネは実は年内最後の公演ということで、新感線常連のお客さん勢揃いだったようで、盛り上がりはこちらが圧勝。拍手の入り方がもう全然違いますからね。

日替わりネタが意外に皆さん出ない中、一人気を吐くマローネ役の高田聖子さん。
2幕の明智心九郎いじりが日増しにエスカレートしていて笑える。最初は「返事もしないのよ頭きちゃう」ぐらいだったのに。

日替わりと言えば2幕の立ち回りで五右衛門の剣がいきなり吹っ飛ばされて上手の客席近くまで飛んでいってびっくりした。運悪く味方がそのあたりにいなくて結局古田さんがスタスタと取りに行く羽目に。新感線でそういう決まらないシーンは珍しいなぁと。今回、春馬君メインで回してるけど、古田さんやっぱり通しでやるの大変なのかな。そんなわけないはずと思いたいけど。

浦井健治氏、「うそだよあほ」の時のアホ顔(狙ってやってるけどw)が最強に面白い(笑)

三浦春馬氏は本当崩れない。息も上がらない。若いっていいなぁ(←おやじ属性)。客席通路をゆっくりと歩いていく格好良さは男でも惚れ惚れします。

蒼井優ちゃんは段々見慣れてきたけどやっぱりお歌が・・・。というかこのオーブ、ソプラノ系が全然響かない印象。浦井君といい由美子さんといい、アルト系は恐ろしいほど歌声が伸びまくるのに。

心九郎とのデュエット(2幕の「世界は回る」)はいい感じで好きなんですが(心九郎が歌が上手いから引っ張ってもらってる)兄妹デュエット(1幕の「運は自分の手で掴め!」)は正直厳しすぎる。サンボさんは元々歌の人じゃないからそういう出番じゃなくてもいいんじゃないかなぁ。

ちなみにお銀の一番好きなシーンは2幕でアビラ(右近さん)から狼煙を奪ったところの決めポーズだったりします。
小さいけどポーズが決まるのは良いよね。

心九郎の心情の変化をお銀が見逃さずに責めるところはきっといいシーンなんだと思うんだけど、なんかちょっと奥行き不足というか、もっといいシーンにできると思うのにもったいない。
多分、優ちゃんがいっぱいいっぱいだからという理由なんだろうけど、心九郎の心をもっとえぐれる芝居にできると思うんだけどな。

「昔のあなたなら不可能を不可能と決めつけずに、可能にする『何か』があるはず」と思ったはず、とお銀は言って心九郎の変化をある意味責め立てるわけですが、ま、それは「自分が(無意識のうちに)惚れた心九郎がいなくなった」からゆえの言葉なんでしょうけれども、何というのかお銀も若いというのか、同世代過ぎるカップル予備軍というか。

以前「SHIROH」と似ていますよねこの作品、と書いたのですが、あの作品のカップル予備軍は四郎と寿庵だったわけで、あの重量感(「さんじゅあんの館」)を思い出すとやっぱりお銀(優ちゃん)もうちょっと頑張って、と上から目線(爆)で思ってしまうのです。

「SHIROH」がらみで言ってしまうと、”四郎が力を使えなくなった”シチュエーションと、”心九郎が推理を封印した”シチュエーションは被るものがあって。
この両者の違いって、無意識と意識的の差でしかないのかなと。心九郎は「推理をすれば見えるのは破滅だけ」だから推理を封印した、と言うわけですが、四郎は未来を見たくないから無意識が自分の力を止めたように見えて。

五右衛門シリーズを見ていないのでどうしても「SHIROH」のアンサー作品という側面で見てしまうのですが、それというのも由美子さんが今回”全てを見通す”役で出ているところが大きいのだろうなと。
ただの天然さんに見せかけて、今回の尼さんはありえない程のフィクサー様ですが(何しろあの太閤秀吉様をひれ伏せさせる恐らく日本唯一の人であるわけで)、五右衛門はこの尼さんの底知れなさを分かっている感じなんですよね。実は五右衛門と春来尼のやりとりがこの作品上一番腹黒い(笑)って思って見ると、このポジショニング、なかなか興味深いものがあります。

「真実を見抜いた方は久しぶりです」(尼)→「あんたの久しぶりは100年か200年か」(五)→「女性に年齢を聞くのは野暮ですわ」(尼)

みたいなやりとりが恐ろしく自然で恐ろしく深い。

考えると新感線客演で女性一番手になったのって今回が初めてなんですよね。「野獣郎見参」は由美子さんが今回の優ちゃんポジションで、前田美波里さんがいらしたし、「花の紅天狗」も同様で、木野花さんがいらしたし、「SHIROH」だって一番手は実質上は秋山菜津子さんだったし。

今回一番感慨深いのはやっぱりそこかな。古田さんの相手役をできることになるとは思っていなかったし(多分本人が一番思っていなかったと思われる)、映像で天海祐希さんが出てきているとはいえ棲み分けははっきりしているし。

それにしたところで30日の年内最終公演は古田さん挨拶の後、ダブルアンコールということで「五右衛門ロック」初演の歌で大盛り上がりだったわけですが、由美子さんが恐ろしいほどに踊りまくっていてエネルギー余ってるんじゃないかとさえ思った(大笑)。

次は年明け3日目、1月4日マチネですが、仕事次第だったりします。

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『ONE-HEART MUSICAL FESTIVAL』(1)

2012.12.27(Thu.) 18:30~21:00
シアタークリエ 15列1桁番台(センターブロック)

シアタークリエ開場5周年記念ミュージカルコンサート。
開場は5年前、2007年11月なので正に滑り込み年末年始企画です。

先行、一般発売でことごとく外したこの作品でしたが、幸運にも実家で生協扱いのチケットが申し込めて、何とか2回分を確保。何しろこの日の当日券、整理番号11人分出して1枚しかなかったそうです。

1部はシアタークリエの過去の公演からのsong show。おおむね持ち歌優先で懐かしのあれやこれや。
2部はシアタークリエ以外の公演からのsong show。こちらの方が圧倒的に血肉躍る感じでしたね。

というわけでセットリストですが、当然ネタバレなので、お知りになりたくない方は回れ右で。
ちなみに毎日キャストが入れ替わるので、セットリストは9パターン(つまり毎回違う)です。





これは12月27日ソワレバージョン。
若手が小野田君しかいないので、小野田君大活躍の回です。

※敬称略です。間違いがあればご指摘ください。
 何箇所か前後不覚なところがあります。

<1部>

1.レベッカ「夢に見るマンダレイ」(アンサンブル)
2.レベッカ「レベッカ」(涼風)
3.レベッカ「永遠の瞬間」(大塚)
4.レベッカ「持ちつ持たれつ」(マテ&大塚)
5.レベッカ「何者にも負けない」(シルビア)
6.GOLD~カミーユとロダン~「震える男」(石丸)
7.スーザンを探して「Dreaming」(真琴)
8.スーザンを探して「call me」(真琴)
9.グレイ・ガーデンズ(小野田&彩乃)
10.この森で天使はバスを降りた「shine」(大塚)
11.ハムレット「妹」(小野田&昆)
12.ハムレット「不実」(涼風)
13.ハムレット「この世界を越えて」(チョン・ドンソク&昆)
14.ブラッド・ブラザーズ「あいつに」(武田&岡田)
15.ブラッド・ブラザーズ「言わない気持ち」(武田&岡田)
16.ニュー・ブレイン「春の歌」(石丸)
17.アイ・ガッド・マーマン「I Got Rhythm」(シルビア&全員)

<2部>

1.We Will Rock You「We Will Rock You」(真琴&岡田)
2.プリシラ「Go West」(石丸&小野田&武田)
3.Wiz「Ease On Down The Road」(大塚&小野田)
4.TATOO14「Steppin’Out With My Baby」(シルビア)
5.ミー&マイ・ガール「ランベス・ウォーク」(小野田&昆)
6.ミー&マイ・ガール「もしもハートをとられたら」(彩乃)
7.ミー&マイ・ガール「ヘアフォード家の歌」(涼風&小野田)
8.MOZART!「僕こそミュージック」(チョン・ドンソク=韓国語)
9.ダンス・オブ・ヴァンパイア「サラへ」(岡田)
10.ダンス・オブ・ヴァンパイア「恋をしているのなら」(岡田&マテ)
11.ルドルフ・ザ・ラストキス「私という人間」(チョン・ドンソク=韓国語)
12.ルドルフ・ザ・ラストキス「愚かな英雄」(彩乃)
13.ZORRO THE MUSICAL「ジョビジョバ」(シルビア&大塚)
14.スウィート・チャリティ「今の私を見せたいわ」(昆)
15.42nd Street「42nd Street」(涼風)
16.エリザベート「闇が広がる」(チョン・ドンソク&マテ)
  =ハンガリー語&ドイツ語&韓国語&日本語)
17.ジキル&ハイド「時が来た」(石丸)
18.ラ・カージュ・オ・フォール「ありのままの私」(真琴)
19.MITSUKO「愛は国境を越えて」(マテ&全員)

カーテンコール(司会:岡田)



ちーちゃん&なっちゃん目当ての自分的には、嬉しくないわけがないこの公演。
レベッカ本役満載だし、パーシー何年ぶりだっけ、だし。
「この森~」は「一番近いパラダイス」も聞きたかったなぁ。この回だとデュエット相手がいないけどシルビアさんならありだと思うなぁ。
何気にマテのプッシュを完全無視!する「持ちつ持たれつ」のちーちゃん「わたし」が超ツボです。
ちーちゃんの難攻不落っぷりをあぁまではっきり見せてもらえると心地好い(大笑)。

なっちゃんはやっぱりクリエサイズだとちょうど良いというか、一番しっくりきますね。

半分が初めて聞く曲だからというのも1幕にどっぷり漬かれなかった理由かとは思うのですが、それにしてもそれを差し引いて本音を言ってしまえば、1幕はちょっとエンジンがかからなくて困った感じ。
この回だからそうなのかもしれないのですが、先頭切って突っ走るキャストがいないんですね。

あえて言っちゃうとシルビアさんの盛り上げ方の巧みさがさすがでしたが、シルビアさんは帰国子女ですが空気を読める人なので(←この表現に別に他意はありませんw)客席通路に降りてきての奮闘でした。

そして石丸さんの巧みなMCに安心する(苦笑)ぐらいなので、いかにこういうショーで軸があるかどうかが大事かというのがよく分かります。黒一点の方の偉大さを痛感。

1幕はラストでようやく客席が暖まるぐらいで、もうちょっと構成に工夫できたのでは?という感じ。

・・・に比べると2幕の怒濤の連発振りに一気にテンションアップしちゃいました(笑)。

Wizは先日やってたアレね。あぁいう可愛い系はちーちゃん得意技だけど、サリーも見たかったな。

サリーの自分的な背丈の基準が玲奈ちゃん(東宝版)だったり彩乃さん(宝塚版)だったりするもんで、背丈からすると、ちーちゃんの方がしっくり来るんですよね。なっちゃんのミニマムサリーも可愛かったですけど。というのも、たまたま通路際だったので、なっちゃんがすぐそこにいてはしゃいでた姿に堕ちかけたという(爆)。

それにつけても2幕のハイライト(爆)はM10でしょう。
本番は吉野圭吾氏の独壇場だったあのシーンが、まさか違った意味でミサイル級の破壊力を持つとは(笑)。
会場内各所からわき起こる笑いのさざなみが面白くてしょうがない(笑)
で、うろたえるのがそういうのやらせると本役以上に上手い岡田こーき氏と来ているからなおさら噴き出す。

42nd~は直近が玲奈ちゃん@BWMLだからそっちのイメージが強いけど、元は涼風さんの十八番なんですよね。というかむしろ玲奈ちゃんが涼風さんの影響を受けているという方が当たっているんでしょう。ちょっと落ち着いた感じでした。

カテコは毎日当番があるらしく、この日は岡田さん。本日の初日の皆さんにコメントを求めるも、この日が最終回(楽)な石丸さんに振るのを忘れ、緞帳が下りてから裏で指摘されたようで・・・(笑)、もう一回開いたら石丸さんにコメントを求めていました。
「あとは皆さんにバトンをお渡ししてお任せします!」と語っておられました。

今回のイベント、グッズで販売しているルミカライト(ピンク色、300円)は2幕M18「愛は国境を越えて」で、マフラータオル(1500円)は2幕M5「ランベス・ウォーク」で使用するグッズです。ご参考までに。
ただタオル・・・あれ、普通ぶつかりませんか隣の人に(苦笑)。

次は楽日・1月3日のマチネになります。ほとんど同じような座席位置だから、タオル残ってたら振ってみたいなぁ。もうほとんど在庫なさそうだったけど。

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『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~』(2)

2012.12.24(Mon.) 18:00~21:50
東急シアターオーブ 1階9列30番台後半(上手側)

クリスマスイブはおひとりさまで池袋でレミゼ映画を見て涙した(コゼット役のアマンダちゃん可愛いぃぃ←をい)後、東京メトロ副都心線で渋谷へ。
5日ぶりのオーブですが、何というか男1人で一番来ちゃ行けない日にオーブに来ているという(苦笑)。

ライブCDの発売が決まっていて、会場で予約を受け付けていますが、会場内予約だと発送は東京千秋楽(1月27日)以降発送、劇場発売は1月18日なので、この近辺に来場される方は会場購入の方が早く入手出来ます。発送は送料もかかるし、ひとまず見送り。

前回は全体の印象をさらさらと書きましたので、今回はキャスト編。
若干のネタバレを含みますので、いつも通り、まっさらな観劇をご希望の方は回れ右でお願いします。



●石川五右衛門役/古田新太さん
 とにかく卑怯です(←褒め言葉)。
 面倒なこと全部春馬君に任せて美味しいところは持っていきます(笑)。もともとそういうラフなところが古田さんの魅力ですけどね。”天下の大泥棒”なのに、全然悪人に思えない。シャルル曰く「人の心の分かる人」。まぁ、五右衛門に言わせりゃ「人の気持ちが分からないで泥棒なんてできるかよ」ってところなんでしょうけど(爆)。
 ちょっとお人好しなところ、隙があるところが魅力なんでしょうな。そう思わせて裏をかくのが古田さんの役らしいところなんでしょうが。

●明智心九郎役/三浦春馬さん
 今回大活躍で実質メインな春馬さん。22歳って若いですよね。ほとんど出ずっぱりを突っ走れるそのパワーに拍手。今回の作品、堺の反乱のシーンとか「SHIROH」にそっくりの曲やシーンが多々ありますが、心九郎が自分の立場に悩んで歌うあたりとか、上川さんが演じた四郎にそっくりです。「自分が頭が良いと思っている奴ほど、それに飲まれやすい」と言われていた心九郎。しっかりしているけれども、それでもやっぱり若いんだなということを見せていた役柄。立ち姿も立ち回りも綺麗、歌も決まっているし色々なところで呼ばれるだけのことはありますね。

●猫の目お銀役/蒼井優さん
 この作品のヒロイン役ですが、ちょこまか動き回るしちっちゃいなぁ、と思って調べてびっくり。160cmあるじゃないですか。だって春来尼役の高橋由美子さんが公称156cmで、それより明らかに小さく見えるって・・・。敏捷に動き回る様は魅力的ですが、やっぱり全体的にちょっと軽い印象が。相手役の春馬さんが大きいというか、身長相応の存在感を見せているのに比べると、ちょっと萎縮して縮こまっちゃっている感じ。
 ご本人も歌が苦手と言ってるし、荷が重い部分はあるのかも。
 ミュージカル「アニー」出身とはいえ、アニー役ではないですしね(孤児院の仲間・ポリー役でした)。
 動きが敏捷で何とか成り立っていますが、公演後半でそのキレが続けられるかどうか、ちょっと心配です。

●シャルル・ド・ボスコーニュ役/浦井健治さん
 えと、私の中の辞書の「浦井健治さん」にはこういう役は存在しないんですが(大笑)・・・というぐらいに今までの印象とかけ離れた役。噂では聞いていましたが、ありえないほどに出落ち(笑)、ありえないほどに愛されキャラ(笑)、そしてありえないほどに浮世離れ(笑)・・・「ひさしサバ」とかありえない(笑)

 1シーンをシャルル色に染めるあの空気は一度味わうと癖になりますね。それでいてそんな浮世離れしたキャラとさえ不自然なく絡んでしまう由美子さんが凄すぎる。
ルドルフ役者さんとの相性の良さはダテじゃないですね(井上芳雄氏→伊礼彼方氏→浦井健治氏と、今回で3人目)。
 お歌はさすがのミュージカル役者さま本領発揮です。シアターオーブは伸びる声の役者さんに有利な音響な気がします。

●春来尼役/高橋由美子さん
 新感線出演7年ぶりのブランクを全然感じさせない、ただのホームグラウンド状態。
 天然キャラに真実隠し、五右衛門さえも手玉に取り、太閤秀吉さえひれ伏せる、実は最強キャラだったりする尼さん。こういうただもんじゃないキャラを天然でやらせるとホント合いますわ。あのシャルルに1曲かからず合わせたり、そういやじゅんさん演じる前田氏からも流し目送られてましたな。

 古田さんから「勘がいいからやりやすい」という言葉を贈られていますが、自分の知る限り古田さんが相手役を評するときの言葉の中ではかなり上の方の言葉じゃないかなとちょっと嬉しかったりしました。
 ミュージカルコーナーはいつぞやの紅天狗シーンみたいなオマージュもあって、特に2幕の浦井氏との歌い上げ「さらば五右衛門」は最強でした。

●前田慶次郎役/橋本じゅんさん
 豊臣秀吉家臣の一、前田慶次郎役。もう一人が石田三成ということもあってか、この作品の中では非好戦的な立場になっていて、じゅんさんの動き的にはちょっと物足りない感じ。じゅんさんはイケイケドンドンなブルドーザーみたいな方が面白いと思うのですが、戦いを諫めたりどこかじゅんさんらしくなくて意外な印象。

●石田三成役/粟根まことさん
 良い意味でこれほどまでに登場人物と役者の印象が被る人もいないと言うぐらいのぴったりな配役。理屈先行の印象がある粟根さんの"印象"を上手いこと活かしている感じで、じゅんさんとのバランスがしっくり来ます。前田氏よりも少し秀吉に近い位置にいますが、それでいて実は秀吉に面背服従みたいなところも「らしい」感じがします。

●マローネ役/高田聖子さん
 前作の薔薇サムを見ていなかったのでこのインパクトは予想していなかった・・。実はシャルルは人づてに聞いていたので心の準備があったのですが、聖子さんが爆発したらこうなる感そのままのマローネ、さすがです。2幕の主人公カップル(予定者)2人のムードをぶちこわす感じとか、客席の空気読みまくり(笑)。

 ちなみにこれも古田さん曰く、由美子さんは「上品な高田聖子さん」なのだそうで。
逆に由美子さんは「どんな役をやっても下品にならない」と言われる人で、確かに娼婦やってもどことなく上品感が残る不思議な役者さんではありました。

 聖子さんに関しては言えば、下品が笑いにできる稀有な才能をお持ちで。
 なかなかできないことかと。

●蜂ケ屋善兵衛役/村井國夫さん
 新感線作品必須の、ベテラン役者さんの悪人枠。今回は村井さんがご登場です。某劇場の通路で毒舌ぶちかましてた印象が残っているのですが(爆)、今作品では堺の豪商役。それこそ「SHIROH」の江守御大を彷彿とさせる歌がいくつもあります。
 極限まで悪者に特化するその感じ、痺れますねぇ。

●豊富秀吉役/麿赤兒さん
 舞台では初見ですが、この方も役と役者さんの雰囲気がとてもしっくり。この方の「遊び」って言葉を平然と言っているところ、意味しているところを考えると背筋が寒くなるぐらいに怖くなったりします。それでいて飄々。そんなじゃないとこのポジションにいられないのでしょうけれども。

・・・・・

メインのキャストだけつらつら書いただけでこの時間。
見逃してるところ沢山ありそうですが、どっちにしろ何度も拝見するのでゆっくり掘り下げます。

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『ミス・サイゴン』(14)

2012.12.22(Sat.) 12:00~14:55
2012.12.22(Sat.) 17:00~20:55

アクトシティ浜松大ホール1階7列20番台(センターブロック)

●始まる前のお楽しみ
この日は浜松マチソワ日帰りということで、往復ぷらっとこだまを利用。
浜松と言えば鰻、ということで色々調べたのですが、基本的に本場の鰻は注文受けてから捌き出すので時間がかかる。
それでもってマチソワ間、ソワレ後は予定があるのでマチネ前しかないのですが、開演は12時。

結局、11時開店で「出てくるのも早い」という話だった駅前の八百徳さんへ。当初は本店(北口)を予定していたのですが、駅南店が新幹線口から2分なのでこちらを最終的に選択。10時30分に到着のフォロワーさんと合流して店に一番で入り、11時5分には鰻が出てきて、20分に食べ終わり、アクトシティに着いたらなんと開場(11時30分)前という効率の良さ。

近年の不漁で値は少々張りますが、ひとまず浜松に来た理由の1つはクリアです。

●到着
アクトシティ浜松大ホールは収容人数2336人ですが、4階席(265席)は入れておらず1~3階席のみで運用していたので、2000人強。客席はかなりいい入りでした。
ただこのホール、地下1階からホールに入るまでの入口が1箇所しかなく、とにかく延々入場列が途切れません。入る時はまだしもこれ、何か起こったら出るとき大変だなぁ。

●席の不思議
この日、マチネは新妻キム、ソワレは笹本キムのマチソワ。
それぞれ新妻FC、笹本FC、で別々に取ったにも関わらず、マチソワで1番違いなことにびっくり。
7列とありますが、5列目までオケピで潰しているので、実質2列目です。
1列目は関係者席だったようで、マチネはセンターブロックを中心に10席空き、ソワレは下手側中心に10席が空きという大変残念な事態になっていました。

その上、更に残念なことに、前方列はフラット(平坦)な割に千鳥配置になっておらず、完全に前の方の頭に遮られて見られないシーンがいくつも。

何しろマチネに至っては新妻キムの絶命シーンが声しか聞こえないんですから、ホールとして致命的に何かが間違っている感が。
この日は何とか音響調整がされていましたが、前日ソワレ(サイゴン冬の陣初日)をご覧になったフォロワーさんからは、「プレビュー感満載。音響調整が全然ダメで、1幕はクリス(原田君)のマイクまで入ってなかった」という話でしたので、それに比べるとこの日はマチネ・ソワレともそれなりの出来ということだったようです。

●見つけたっ
ドリームランドは最近、キムだけじゃなくてミミも探すので眼が忙しないです(笑)。ここはオレンジのパンツルックですからすぐ分かりますね。
青山郁代嬢の登場シーンで回収してなかったナイトメアのシーンも、アメリカンドリームのシーンも無事発見。つかどっちもど真ん中じゃないですか。これを分からなかった今までの自分っていったい(爆)。

●両極キム
3ヶ月振りとなる「ミス・サイゴン」。この日2回を見て新演出盤の観劇が2桁(10回)に乗ったのですが、久しぶりということもあって何もかもが新鮮。
一番印象的だったのは、マチソワで変わるキャストの中でもやっぱりキムのお2人。

マチネの新妻キムはとにかく重いキム。自分自身を抉っているかのようにキムを掘り下げる様は、青山劇場公演までと比べても更に自傷的な印象。
ドリームランドに連れてこられたときには何が起きたのか自覚していない感じで、どこか上の空のようなところを感じます。
翻ってソワレの笹本キムはスピード感のあるキム。とにかく感情の赴くままに突っ走る。
ドリームランドに来た時点で一旗揚げようとしているような印象。

今までの印象だと、どちらかと言えば笹本キムの立ち位置が新妻キムの方向性で、新妻キムの立ち位置が笹本キムの方向性だった印象があるので、この日感じた印象は意外でもありました。

2回を見てキムの立ち位置としての違いを感じたのはもう一点あって。

新妻キムの場合、「エンジニアへの敵意」を感じたんですね。1幕でエンジニアを頼るシーンがありますが(「命をあげよう」の直前)、このシーンでこの日の新妻キムはエンジニアを睨んだんです。新演出版でのある意味新たな特徴とも言える「キムからエンジニアへの敵意」がこれほどまでに早く現れたことは自分の記憶する限りなくて、せめて「最後の仕事を」の時に初めて分かるぐらいだったかと思うんですが。”「女を売る」人間”に頼らないと生きていけない自分への不甲斐なさを、エンジニアへの敵意としてでしか解消できなかったのではと思わされて。自分のちっぽけさを自分自身が責めているような、そんな印象を強く感じました。

笹本キムの場合、「クリスへの怨念」を感じて。2幕、クリスとエレンが自分たちの世界へ行っちゃっているとき(爆)のキムの表情が完全に怨嗟と化していまして、”「クリスの悪夢」にキムが怨念として登場する”んじゃないかと思うぐらい(爆)の逆怨みっぷり。よりクリスを愛していたからこそ、自分の思いに応えてくれなかったことへの憤りが、怨念となっているかのように思えて。その意味でキムとして幼いという点はあるかもしれません。
そういえば2幕のムーランルージュでダンスをしているときにあまりのやる気のなさ(という役作り)に苦笑い。そのおざなりな感じの役づくりが、どこか「割り切った」水商売との付き合い方に見えて、その辺はずいぶん現代的なのかなと。

●キムとエレン
キムの役作りとの関係で影響が出ているように感じたのはキムとエレンの関係性。

新妻キムと花代エレンだと、冷静な大人の対決になる感じで、理性と理性のぶつかり合いみたいなところがあって、ある意味法廷みたいな空気を感じる(苦笑)。キムがぶつけてくる感情自体も冷静だから、受けるエレンも冷静になれる。
キムにとってもエレンへの「子供を引き取って」という事柄はある意味”申し入れ”(という儀式)に過ぎないような感じ。
エレンが本気でタムを引き取れるとは思っていない、と最初から落としどころを冷静に見ているような感じ。

それに反して、笹本キムと花代エレンだと、笹本キムが精神的に子供のキムなので、感情と理性のぶつかり合いになって、エレンへのダメージ度が半端なくて。キムの感情を直接食らってHP0みたいな状態で立ちすくむものだから、ついクリスをなじる言葉も強くなって。更に受けるのがあの激しい優ちゃんクリスだから、もうスパイラルにこじれて。

それを思ったのは、ラストシーンでエレンがタムを引き取るときに、ソワレのエレンが今までにないほど自分からタムを迎えに行ったように思えたから。今までのどんなエレンよりも、そして花代エレンの今期いつの回にもまして。

今まで感じたことのない感情だったのですが、「エレンがなぜそこまで自分の子でもないタムを”自分から”迎えに行くか」というのは、エレンの自己防衛本能かなと思えて。

キムとクリスの間の激しい愛情を目の当たりにして、クリスがキムを喪った今、「エレンは、タムを引き取ることでしか自分のことをクリスに認めさせられない」という立場に陥ったように見えて。

今回の新曲「Maybe」でエレンがいみじくも語っている「クリスにとっては(過去のトラウマをひきずることになる)キムよりは私が支える方が良いはず」というメッセージを、結果としてキムは逆手に取ったような感じさえします。

●カーテンコール
両極の2キムの様はカーテンコールにも現れていて、完全にキムから抜け出せずに放心状態のまま出てきた新妻キム。いままで何十回も見ているけど、ここまでの憔悴した新妻キムは初めて。それに反して笹本キムはお辞儀して、すかさず笑顔が出るという何とも好対照。思った通りに出来た会心の笑顔といった感じ。

その意味で2人とも方向性は違うとはいえご自身のキムを突き抜けきった感じが眩しくて素敵でした。
新妻キムを「自傷的」と書いたのは、カーテンコールでの憔悴しきった様から感じたことでもあるんですけどね。
キムの苦しさに、寄り添いすぎたからこその憔悴なのかもと思う。

浜松公演では初めての試みで、地元キャストのご挨拶があって、ジジ役の池谷祐子さん(静岡県磐田市出身)、アンサンブルの可知寛子さん(静岡県浜松市浜北区出身)のお2方からご挨拶。マチネでは池谷さんの両親、ソワレでは可知さんのお母上がいらしていたそうで、「久しぶりにご覧になる娘がこんな露出度の高い衣装でねぇ」と突っ込んだ市村さんのことを、新妻さんが手で突っ込んでて笑いました(マチネ)。

ご挨拶では池谷さんがソワレでおっしゃっていた「学生時代に通っていたこの劇場で演じられる喜び、そしてこの劇場に実家から通える喜び」って言って会場の笑いを誘っていました。
地元ネタ的には「うなぎもいいですけどレストランさわやかの『げんこつハンバーグ』もお勧めです」って言って会場内から拍手されてました(笑)。

・・・・

冬の陣、浜松の後大阪、熊本、長野と回るわけですが、私的にはラスト盛岡のみ観劇となります。まぁまだ休暇申請してないことに気づいたわけですが(爆)

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『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ~』(1)

2012.12.19(Wed.) 18:00~21:55
東急シアターオーブ 1階13列1桁番台下手側

劇団☆新感線越冬興行の初日。

平日18時開演はさすがに会社帰りでは無理なので、午後半休を申請してサンシャイン劇場「キャロリング」2回目を観劇後、渋谷入り。

この劇場、とにかく劇場の造りに評判がよろしくないので、かなりびくびくして行ったのですが、副都心線からのアクセスは異常なほどにスムーズだったし、夜景は綺麗だし、座席もそこまで前の人は気にならないし、あえて言えば終演後すぐ飛び出したい時にはかなり時間食うのはネックですね。

ただ、一幕は音響のバランスが凄く悪く、音楽が大きすぎて(新感線公演ではいつものことですが)台詞・歌声が潰れること多し。二幕はきっちり調整されてとても聞きやすくなっていました。さすがは精鋭揃い、オーブを早くも攻略されたようで。

「五右衛門ロック」シリーズも今回が3回目とのことですが、実は初見。多分珍しいと思いますが。
由美子さんが新感線に戻ってこられるまで、生の新感線に個人的に禁足令を出していたので、実に7年ぶりの生・新感線。

最近の作品であるゴエロクは当然見ておらず。ゲキ×シネも先月から始まっていましたが、複数回上映があり一番調整しやすかった品川プリンスシネマで見逃し、木場も時間が合わず、大泉も無理、そいでもって望みをつないでいた新宿バルト9がまさかの24時上演で諦め。

そんなこんなで予備情報が少ない中での参戦でしたが、「楽しんだもん勝ち」というのは分かってはいたので理屈抜きで楽しんで参りました。

いやぁ、シャルルすげぇ(笑)。
自称「歌える皇太子」でしたか、なんつーか完全に別次元で生きていますね。
登場人物内で、という意味でも、浦井健治氏と、という意味でも(爆)。

・・・と思っていたのですが、そのシャルルとデュエットして噛み合う
高橋由美子姫はそれはそれで相当なもんだ(笑)。

空海の秘宝を預かる寺の尼さん、「春来尼」(しゅんらいに)という役ですが、コメディエンヌ全開で、そっか、よく考えると新感線でこっち方面の方向性って初なんですね。時たますっとぼけた役をやることはありましたけど、全編ほぼ天然というのは新鮮。そういうキャラが合うことは分かっていましたし想像も付いてましたが完全にマスコットキャラ(笑)、なのに実は結構食えないやり手さんだったりするのがイメージにぴったり。一番暗躍しやすそうな役ですもんね。あえて言うと「花の紅天狗」のコメディパートがちょっと似てるかな。

ある意味、マレーネ(高田聖子さん)みたいに表だって突っ切るキャラの対極というか。

由美子さんは浦井君と相性良かったですが、石川五右衛門役の古田新太氏とも相性しっくり。そりゃ10年来(2001年「野獣郎見参」以来)のお付き合いですしね。古田さんも由美子さんのことを「今回の作品のマドンナ」と呼んでくれていますが、よく考えると蒼井優ちゃんは「ヒロイン」なんですね。ビバ使い分け(笑)。

某シーンで三浦春馬氏と蒼井優ちゃんがやりとりしてる間に、古田氏と由美子さんが後方で座って何やら素に戻って笑ってるのが笑えました。五右衛門は天下の大泥棒なわけですけど、なぜか尼さんには心許してる感じなんですよね。なんだか良いバランスでした。

そしてヒロインの蒼井優ちゃん。もう正に10年前の由美子さんのポジション以外の何物でもありません。そう、「野獣郎見参」の美泥役のはねっかえりぶりがイメージ重なります。が、実は美泥は元は高田聖子さんの役(初演時)。そして由美子さん自身も「今までは(高田)聖子さんのやった役を充てられることが多かった」とおっしゃっているのですが、そんなキャラがかぶるはずの3人の女性が見事なまでにキャラが被らない不思議。

突き抜けたマレーネ(高田聖子さん)、天然ぽわぽわ春来尼(高橋由美子さん)、跳ねっ返りなドジっ子怪盗お銀(蒼井優ちゃん)とキャラの棲み分けが素敵でした。

男性陣もキャラが被らないのが今回の特徴で、三浦春馬氏と浦井健治氏は役者さん的にタイプが似ている印象があるのですが、何しろシャルルは別次元なので問題がなく(笑)、主演はやっぱり石川五右衛門だし。おじさま陣の村井國夫氏も麿氏もさすがの押し出し。じゅんさんがいつもよりおとなしめなのが意外でした。

1幕は劇団員さん総出演で、皆さまに見せ場を、ということでちょっと長い印象がありましたが2幕はかなりスムーズ。
話のイメージ的に時代背景も考えると「SHIROH」と凄く似た印象を感じた。展開とか曲調とかずいぶん似通っていた気がする。

ともあれ来年2月の大阪公演まで楽しみ続けることになるゴエロク。初日だけあって堅さも見えたので、日々はじけていきますように。

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『キャロリング』

2012.12.9(Sun.) 14:00~16:00
サンシャイン劇場 1階22列1桁番台(下手側)

キャラメルボックスクリスマスツアー2012、東京公演は先週から始まっており、通常は後半に観劇を入れる自分ですが、今回は好みの作品になる予感がして前半に初見をセット。

むちゃくちゃ良かったです。

キャラメルボックスの核弾頭もとい特攻隊長な前田綾ちゃん久しぶりのヒロイン。

というかキャラメルボックス見だして実は綾ちゃんがヒロインするのを見るの、初めてなんです。

ももこさん(岡田さつきさん)はベテランの域に達していますが「ミス・ダンディライオン」「水平線の歩き方」と2大作品を抱え、みっこさん(大森美紀子さん)も「広くて素敵な宇宙じゃないか」のメインキャスト、とキャラメルボックスの女優陣は代わる代わるヒロイン格・メイン格を務めるのを見てきました。そのお2人も今回はサブに回り、温井摩耶さんと岡内美紀子さんまでもがサブに回る贅沢な公演。

トーク&フォトブックで綾ちゃん自身が言っていますが、この舞台の主演のあべじょー(阿部丈二さん)と綾ちゃんは貴重なコメディー要員なので、どちらかは必ず賑やかしに回っているわけで、その2人が普通のラブストーリーで絡むとどうなるか、興味津々でしたが、もーもーもーもー、

綾ちゃんが「女の子」で可愛い!

新鮮以外の何者でもなくてって言って怒られたくはないのですが(爆)、おしとやかな北田武子って想像しても想像できなかったからなぁ・・・(笑)

綾ちゃんがヒロイン格として難しいのはやっぱりタッパなんですよね。すんごく背が高い。
自分なんか見下ろされる自信満々です(笑)が、あべじょーも高いからとってもバランスが良い。
2人が惹かれ合う様子も、普段の綾ちゃんのキャラを忘れさせてくれるほどに普通にカップルの雰囲気を醸し出してて。

・・・・えーと、ネタバレ一部ありますからご注意ください-。


この舞台、登場人物の全員といっていいほどに共通点があって、それが「不器用」。

とにかく不器用な人たちオンパレードです。

主役カップルの2人からしてそもそも不器用。
特にあべじょー演じた男性は過去の不幸を十字架に生きていて、その思いを継いだ子どもなんて嫌だ、と思っているのに、表面的なことしか伝えないから、心惹かれ合った相手(前田綾ちゃん演じる女性)にも思いのいくばくかしか伝わらない。
綾ちゃん演じる柊子はそれでもずっと待とうとするんだけど、また傷つけられるのが怖くて自分からは一歩を踏み出せない。

それでいてこの作品、そして2人の関係を進めた最後の一押しは綾ちゃん演じる柊子が、レイ(原田樹里ちゃん)に言った一言だったのが、なんだかとっても救いで。

2人の職場の社長(大森美紀子さん)も夫の残してくれた会社を必死に守ってはきたけれど、結局は会社を清算することになる。「思い」はすんごくあるんだけど、きっと上手く立ち回るのは無理だったんだろうなと思える人のいい社長さん。だからこそのあの温かい職場なんでしょうけれど。

この会社の業務の一つに保育があって、そこにやってきた少年と、その少年の母親(温井摩耶さん)。父親(大内厚雄さん)は妻の支えになりきる重圧に耐えかねて家を出て別の職場で働いている。少年は2人が仲直りして欲しいと思っているけれど、その気持ちは母親にも伝わらないし、父親には伝える手段もなかなかない。

誰もが伝えたい気持ちを持っているけれども、みんなが伝えようとする”機会”をただ待ち続けている空間。

きっとそれって別に特殊なことじゃなくて、間違いなく普通に世の中にいっぱいある光景。

少年の素直な気持ちは胸を打つけれど、この作品の肝はその少年の言葉がえぐり出す、特に主人公の過去の棘なのですね。
自分の棘は誇るようなものと思っていないから自分から言い出すことはないけれども、少年のエゴを止めるには、自分の過去を明らかにすることでしかできなかったと。

「不幸自慢をしてどうするんだ」

これはこの作品の一つの肝だと思うのですが、多分どんな人にも”不幸”と”幸せ”は同居しているのだと思うのですね。
もう一面としては”不運”と”幸運”も同居しているのだと。

”不幸”という殻に閉じこもれば、その場はしのげるのかもしれない。
でも、”幸せ”を見つけようとする努力なしでは、人生は過ごしてはいけない。
ちょっとしたささいなことでも”幸せ”と思えることが、人生を豊かにするのだろうなと、そう思わされるお芝居でした。

今回は原作が有川浩さんということでいつものキャラメルボックスと少し違って、エンディングがちょっと違うのが印象的でした。成井さんにしても真柴さんにしても、お2人の作風の違いはあれ「ハッピーエンド」の型が決まっている感じがあったので、今回の少し外した変化球がとても新鮮でした。

今回、綾ちゃんも良かったけど岡内さんのすっ飛びキャラも最高でした。
ももこさんの坂本冬美役(名前ネタが笑った)と温井さんというある意味両極の”自立した女性”も素敵だったし、みっこさんはハートウォーミング全開だし、皆さますんごく素敵でした。女性陣、林たかちゃん含めてみんなキャラ立ちしてたなー。きりりんも凄かった。あんなクールビューティーが合うとは思ってなかった。綾ちゃんが弱々しくへたり込んでいるときのきりりんのあの表情と、それでいて綾ちゃんがきりりんに放つあの一言に痺れましたね。女性は強いですね。

反面、男性陣はちょっと押された感じだったかな。あべじょーが孤軍奮闘してた感じですが、大内さんのヘタレキャラもある意味貴重。ちなみにああいう整体師さんはよくいます(笑)。

まぁ、基本クリスマスツアーはいつにもまして女性重視になってますけどね。

今度はぜひ綾ちゃんの朗読回に行きたいな-。お誕生回は平日マチネだし、12月はこれでもかと観劇入れてるから余裕ないんだよなー。

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『新妻聖子ライブ2012』(4)

2012.12.8(Sat.) 17:00~19:30
取手市民会館 3列20番台後半(上手側)

貸切公演含め8回の新妻聖子ライブ2012も、この日がツアーファイナル。

開場前に取手市民会館の横の利根川河川敷を歩いたのですが、強風吹きすさぶ中、風邪が悪化しそうになっただけでした(苦笑)。
バンマスの五十嵐さんがほぼ同場所で撮った写真をツイートされてましたが、夕焼けが強烈でした。

結局参戦は初日の関内を皮切りに祝日のティアラこうとう、土曜の中野ZERO、そしてこの日の取手と4回とちょうど半分。
ご本人的には今週の小平が絶好調だったようで、最後まで行くのを迷ったのを後悔しきり。

この日の最後はスタンディングで聖子さんも最後には涙声でお礼をされていて、舞台はともかくライブでそのパターンは実に貴重な体験でした。

とはいえ、この日の最初はなぜか口が回らず(by本人談)、しまいには「今日私千秋楽だからテンション変でしょ」ってバイオリン&コーラスの水谷美月嬢に問いかけて頷かれる始末(笑)。現実にちょっと変なテンションでしたがそれが面白い(爆)。

○しがみつく花
新妻聖子ライブの名物となった花すっとびはこの日も発動。実は「ラマンチャの男」で吹っ飛ばしたんですが、それを本人気づかずに次の曲紹介用にレミゼ話をしてひとしきり客席を感動させておいて・・・

「それではお聞きください、『レ・ミゼラブル』より『オン・マイ・オウン』です」
  ▽
え、なんでここに花が落ちてるのーーーーーー!(頭に手をやって花が存在しないことに気づく・・・会場笑)
  ▽
「本当によく花を吹っ飛ばすんですよ。先日も『私だけに』歌ってて吹っ飛んで客席の方(が笑いこらえるの)が大変だったようなんで付けません(笑)」
  ▽
「今のことは全て忘れてお聞きください」

・・・自由だーーーーー!(←作品違い)

ちなみにお知り合いの方いわく、前日の千葉はピアスが飛んだそうです。
どうやって飛ぶんですか(笑)。Hマネが呼ばれて拾ってたそうですが。

○新しい単位
2幕最初の「愛を止めないで~Always Lov'ing You」。
歌い終わった後「自分の歌い手としての裾野を広げてくれた曲」といった話をされた後、「この曲を聞いたことがある方でも私が歌っているのをご存じない方もいらっしゃって。よく『あぁ』って言われるんですよ。はい私が歌っておりました。」

「ただいま客席から『1あぁ』いただきましたーーーー!」(笑)

どんな単位だ(笑)

○絆
「姉妹は1日4回電話する」って話をされてましたが、実は「文明の利器」の「LINE」も駆使してるそうで年がら年中やりとりしてて「恋人かっ!」と(笑)

「「何食べた?」って聞かれてもどうもこうもないんですけどね」とばっさりやるあたりは妹の特権。

この日の曲紹介は「姉が妹の私をどれだけ好きかを4分30秒に亘って切々と綴った曲を私が歌います」(笑)という。

そういえば「sisters」でコーラスを水谷美月さんが付けていますが、上手側から聖子さんと美月さんが向かい合って「ララ~」とハモるシーンがあるのですが、聞く度に聖子さんがお姉さんで美月さんが妹さんに思えてきます。

○掴みが絶妙
そういえば改めて聖子さんのMCを聞いていて思うことですが、お客さんがちょうど不思議に思うところで種明かしをするんです。

1幕からなまら発音がいい英語の歌をいっぱい聞いて客席が不思議に思っているところに「タイのバンコクに住んでいたことがありまして」と明かして『1あぁ』。

「新妻」という苗字が珍しいと思っているところにウェディングソング話を『セリーヌ様のエディオンと似たような感じですけどね』って笑いを取った後にこの日は千社札ネタプラス、懐かしのこのネタ。

「私生まれて初めてのアルバイトが結婚式場の配膳係だったんですよ(この時点で既に会場内笑)

『最近の花嫁さんは変わった衣装着るねぇ』って言われたり、みんなからさんざんネタにされましたね(笑)。新婦さん『新妻』とか名札付けませんから(笑)」

幕間に歩いている方の会話聞いていると「どっちが本業なの?」って会話が聞こえてきて、歌手とMCの2択かなと思うぐらいに(爆)。

○小咄コーナー
「さくら」で原曲の編曲者であられる中村タイチさん(ギター)に振るという日替わりコーナー。

タイチさん「聖子さんで桜をテーマにした曲作りたいですね」
聖子さん「『新妻聖子ライブ20ほにゃらら』で披露しますか」
タイチさん「どんなのいいですか」
聖子さん「『チェリーブロッサム~』みたいな感じですかね(会場内局地的に笑い)」

聖子さん「一部笑い起きましたねー。すいませんねアイドルおたくなんで(笑)」

・・・相変わらず正常運転です(笑)。

MCでほんわかさせて歌でがつんと全力疾走。そのインパクトはやっぱり大きいようで、後方席とか幕間に聞いていると嬉しい会話がいっぱい聞こえてくるのもこのライブの愉しみ。

そんな中、聖子さんがほとんど最後のシーンで語った言葉。
「歌える場があることの喜び、自分が歌わせていただける全ての皆さまへの感謝、その気持ちが原動力。支えてくださる全ての皆さまに感謝」と話されていたことに感動。

そういうお人柄もあってか、この日千秋楽でバンドメンバー(ちなみにギターの中村タイチさん命名で「新妻組」ってことになってました(笑))の皆さまからの言葉では、皆さん声を揃えて聖子さん、そして歌の素晴らしさを絶賛。「聖子さんが歌っているときに演奏していて泣いた」というお方もいらして。

印象的なやりとりはバイオリン&コーラスの水谷美月さん。

聖子さん「それでは麗しの美月ちゃん-!」

美月さん「(新妻さんのライブは)2度目なんですけど、前回よりまた更にパワーアップされていて元気をもらいました」※ちなみに調べたら、1度目は草月ホール(2007年)でした。

聖子さん「パワーアップと言えば、そういえば私筋トレとか全然やらないんですけど、上腕二等筋が凄いんですよ。やっていいのかな・・・(バンドメンバー&客席からやんやの拍手)」

「うわーーーー」って声が上がるぐらいだったんですが、本人いわく「『ラマンチャの男』とかで「ぐっ」とかやるじゃないですか(身振り付き)、あれで鍛えられるらしくて(笑)」

「使う機会ないんですけどね。・・・・あ!今月からの『ミス・サイゴン』ツアーでタムを抱っこします(笑)」

というオチまで高度でした。

今回のライブ2012、結局4箇所見ることができましたが、歌の力業だけで持っていくのとは違う、横綱相撲的なものを感じました。確かに歌は凄いし、MCも練られていて満足度が高いのですが、それだけでなくて良い意味で聞く側にそっと品物として出している感じが今回はとても心地好くて。

「自分のベストをお見せしますが、どう持って帰っていただくかは皆さま次第、でもできることなら幸せになって帰ってほしい」ということが押しつけでなく感じられたから、今回のライブはとても心地好いんだと思う。

聖子さんを中心にスタッフが、バンドが固まって、それをお客さまが入ることで完成した今年のライブ。
スケジュールの都合とはいえ来年にライブが見られないのはとても残念ですが、この心地よさがまた次の機会に続けばいいなと思う次第なのでした。

あ、願わくばセットリストの配布だけはお願いします・・・。

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『新妻聖子ライブ2012』(3)

2012.12.1(Sat.) 17:00~19:20
中野ZERO大ホール 4列目10番台後半

新妻聖子ライブ2012も、この日が5日目(うち1回は貸切公演)。
そのうち3回目の観劇です。

※セットリストは『新妻聖子ライブ2012』(1)をご参照下さい。



この日は最初MCがなんだか妙ちきりんになってまして聖子さんから出た一言。

「ダメだ、今日は自分の発言に自信が持てない」(会場内笑)

・・・という自由すぎるMCから始まりましたこの日の公演。

M2「アンダンテ」の後に曲の説明とともに始まるMCですが、聖子さんいわくご自身の人生は「アッチェレ」なのだそう。
会場内で「???」が渦巻く中、バンマスの五十嵐さんがフォロー。「どんどん早くなっていく」なのだそうです(笑)。

「じっとしているとどんどん『アッチェレ』になっちゃうから、『アンダンテ』を聞きながら”自分の人生ももっとゆっくりゆっくり”って自分の戒めにもしているんです(笑)」という・・・

M3~M5のアメリカンポップスメドレーに至っては「どれも『I Love you!』みたいな曲です」って言ってすぐご本人、「いや、でも『ダイヤモンド(は永遠に)』はもっとひねくれてるな」って突っ込む始末(笑)

これ、「NHKの番組でアメリカンポップスをテーマの番組をやってまして、『昔取った杵柄』みたいな話です」って言ったはいいのですが、「いくつも杵柄あるんですよ。食べ歩きとか(笑)」ってのが究極(爆)。

そんないつにもまして自由奔放、食欲旺盛、絶唱歌手(←新妻さん名物四文字熟語)な新妻さん。
今日の席はFC席だったのですが、横が通路で視界が開けておりたびたび聖子さんと視線が合う(と勘違いできる)体験をしました。はい、至福です。

M6「さくら」はひさしぶりにバンドメンバーであり原曲のオリジナル編曲者であらせられる中村タイチさんへ新妻さんがインタビュー。「なんか面白い話ないですか」って・・・そのざっくりぶりはブランチ仕込みですか(笑)。

タイチさん「準備したときは振られないのに準備してないときには振りますね」
聖子さん「そうなんです。初日何の打合せもなくて振ったんですよ(笑)」
タイチさん「長くなっても良いですか」
聖子さん「どのぐらいですか」
タイチさん「3分ぐらいかな」
聖子さん「それはちょっと長いですね、1分30分ぐらいで」(←どんなTV番組ディレクターだ(笑))
タイチさん「そもそもこの曲ってカラオケで歌うの大変なんですよ。女性でこの曲歌った人って自分の知る限り聖子さんで2人目なんです」
聖子さん「そうなんですか」
タイチさん「そのお1人というのが矢野顕子さんなんですけど、直太朗君と一緒にライブ行ったんですよ。そうしたら矢野さんが『桜舞い散る丘の・・・』の次に『下で』って歌いまして(笑)」(正しくは「上で」)
聖子さん「え、すごい」
タイチさん「そうしたら隣に座っていた直太朗君がぼそっと、『桜の丘の下は水道管だよ』(会場内爆笑)」
聖子さん「タイチさんすごいネタ持っているじゃないですかーーー!(笑)」

・・・という即席漫才完成。すげぇ。

M9の前のMC。

聖子さん「一幕最後の2曲はミュージカル曲をお送りします。中野ブロードウェイもありますし」(会場内笑)

聖子さん「(中野ブロードウェイは)ミュージカルはやってませんけど、中野ネタとして仕込んできましたよ~」(会場内拍手)

という地元ネタが炸裂していました(笑)。

そういえばどの曲の後だったか忘れましたが、あいかわらず聖子さんの頭上の花が暴れ回り、完全にずれた次第。

聖子さん「あれ、これ花落ちてきているね」
聖子さん「これ大丈夫かな。やっぱりダメだよね」
と、壇上の水谷美月嬢に助けを求めるのですが、この日は美月さんでさえどうしようもないぐらいにずり落ちていて。
何をしたかと申しますと・・・

聖子さん「渡辺さん(ヘアメイクさん)来てもらって良いですか」

・・・って上演中にヘアメイクを呼び出す歌い手さん初めて見ましたよ(笑)

あ、「River Deep~」の後でした。そりゃあれだけ動けばね(笑)

聖子さん「ゆっくりやっていただいていいですよ。話して場をつなぎますから」って言っている聖子さんが面白すぎる。
現に1分ぐらいで何とかなりましたが聖子さんいわく

「とにかく動くじゃないですか。ヘアメイク泣かせなんですよ」

この曲「River Deep Mountain High」ということでセリーヌ・ディオン様の話になるのですが「仁王立ちで歌うのはセリーヌ様の影響なんですよ。でもセリーヌ様は歌う時に首から上を動かさないんです。でも私はぶんぶん動き回るので・・・見習いたいです」というのも面白すぎる。(ちなみにラスベガスのショーの動画を見ると確かにセリーヌ様は首動かしてない)

そういえばいつものごとくセリーヌ様大好きっ子聖子さんが語る話、この日はバンコク時代の話。
「『タイタニック』の主題歌、『My Heart Will Go On』を聞いてこんな風に歌いたいって思ったんです。そんな人は30億人はいると思うんですけど(会場内笑)」・・・「え、おかしいですか。世界で30億人、日本で1億人ですよね」・・・何の話ですか(笑)

話は戻って
M13「ひとり」の弾き語りの話。
この日は前の曲、M12「sisters」との合わせ技でお姉さんの話。

聖子さん「妹って姉のやったことをやりたいと思うもんじゃないですか。姉が先にピアノを始めたんですがご多分に漏れず私も始めたんですよ。3歳ぐらいだったんですけど、4歳の頃にはもう飽きてまして。」
「母が車で送り迎えしてくれるんですが、母が横見てるときに車の時計を30分進めて、『お母さん、もうピアノのレッスンの時間終わってるよ』とか芝居してました(笑)」

・・・で実は後から判明するのですが、この日客席にお母さまがいらした(笑)
そこでそれが言えるのは・・・さすが聖子さん。

お母さまの絡みではM16のところで
聖子さん「今日は母が来ておりまして客席のどこかで号泣していると思います。嫁に行かない涙かもしれませんが」という最近定番となったネタも今日も発動。
わざわざ「苗字が変わる予定はないんです」と断言しつつ、スターバックス店員さん弄りネタはこの日も健在でした。

「満面の笑みで”ご結婚おめでとうございます”」と笑顔で言われると、ミヤモトカメラの店長代理さんの顔が脳内に浮かぶのはなぜだろう(をい)。

「珍しい名字のおかげですぐ覚えてもらえるし感謝しています」と本人談。

それにしても聖子さんのMCを聞いているとなんでこういう言葉が出てくるんだろうと思う言葉がいくつも出ますが、この日の一つは「コンセンサス」。
「2003年デビューの自分にとって10周年はいつなんだろうと議論して、今年周辺2~3年を10周年にしようという事務所的なコンセンサスが取れまして」って言ってたんですが、この年代で「コンセンサス」って言葉が出てくる女性って、普通に永田町か霞が関にしかいなさそうな気がする。さすが法学部。

ちなみにもう一つ、「ありがとう」のMCで「父母への感謝の気持ちを『述べる』」って言ってて、これも完全に法律用語で永田町か霞が関か・・・(以下略)。

この日観劇されていたそうな小林香さんのblogでも触れられている
「鳴かぬなら 自分が鳴こう ホトトギス」
が大笑いでした。

ちなみに
「『鳴かぬなら 食べてしまおう ホトトギス』じゃないですよ、ホトトギスは食べません」って自分で言ってましたが、それは普通誰も思いません(笑)。


感動系のMCでは「GOLD」の時の「自分の人生にYESと言ってあげよう、自分の人生にYESと言って人生を終えたい」って言葉はやっぱりいいよなと思う。

そんな諸々MCの嵐の中にありながらもちろん歌は絶好調。
この日凄かったのはアンコールの「命をあげよう」。

歌い終わって放心状態の聖子さんは、もうお辞儀をすることしかできない状態で、1度目のお辞儀では前方席だったためか瞼からはらりと落ちた涙が見えて感動・・・。
2度、3度お辞儀してもキムが全く身体から抜けきらず・・・聖子キムの「命をあげよう」は50回以上は見ているけれどもあそこまで放心したのは初めてじゃないかってぐらい、完全に抜け殻そのものでした。なんかもう凄いもの見た感・・・

ご本人も「どうしよう戻って来れない・・・キムが自分に残ってる・・・どうしよう気持ち悪い子ですいません」ってすっかり取り乱していましたが、いやはや「憑依」ってこれだなぁってぐらい凄かったです。

「『ミス・サイゴン』ぜひ見ていただきたいです。関東は終わってしまいましたのでご足労いただくことになりますが」(なぜか会場から笑い)

「浜松はうなぎパイがありますし、熊本も馬刺しがありますし、大阪はそりゃいっぱいあります」
…キムで魂持って行かれたのにグルメレポーターぶりは健在(笑)

・・・

「全てを出し切った」後がエネルギー系じゃない「私の星」で本当に良かった。逆に言うと精神力全部使い切ったからこそ、ただ心をそこにそっと寄り添える、そんな曲になった感のあるこの日の「私の星」。

この日ならではのエピソードを組み入れつつも、初めてのお客さんも飲み込む新妻さんのライブ。ご本人曰く来年はないそうなのですがそれがとても残念に思える、そんな公演なのでした。

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