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『こどもの一生』(2)

2012.11.25(Sun.) 16:00~18:00
PARCO劇場 3列目10番台(センターブロック)

初日、トークショー日に続けての3回目、この回が東京楽です。
2週間振りに拝見するこの舞台、ありえないほど出演者が自由になっていました。
どれぐらい自由かと申しますと

社長「柿沼、お前昨日餃子食ったろ」
柿沼「いえ、食べておりません」
社長「いや、食ったろ」
柿沼「はい、食べました」
社長「王将か」
柿沼「いえ、大阪王将です」
社長「うるせえよ(とはたく)」

ってぐらい(笑)

座長谷原さんからしてこれですから、皆さまの暴走振りはそれに輪を掛けて凄くなってます。

ネタバレいっぱいですのでご注意下さいーーーーーーー!
地方公演はまだまだこれからですーーーーーーーー!

・・・・・

この日の第一ポイントは子ども返りした後のシーン、
吉田鋼太郎さん演じるところのいわゆるガキ大将・みっちゃん(光岡社長)にユミ(中越典子さん/青森わくわく温泉アドベンチャーインストラクター)が言った一言。

「ひげしいたけ」

会場内大激笑。舞台上も笑いが止まらず、先生役の戸次重幸さんももはや台詞が分からなくなり、鋼太郎さんに「意味わかんないよ!」って突っ込まれる始末(笑)。

それぐらいで済むかと思えば我らが笹本玲奈さま(安部淳子役/ミヤモトカメラ某店店長代理)も凄い物を叩き込んできました。

谷原さん演じるかっちゃんの決めぜりふ「スマイル忘れんなよ、ニカッ」なのですが、谷原さんがノリノリで片足を机に乗っけて「スマイル忘れんなよ、ニカッ」ってやるのですが、それがまぁ決まってる決まってる。

で、玉置玲央くん演じる藤堂君が真似るんですが

淳子(玲奈ちゃん)「ちょっと違う」

藤堂「もう一回お願い」・・・でやったら藤堂君、自分の眼鏡吹っ飛ばした(笑)

淳子「もういいじゃん」

藤堂「お願い。もう一回」

淳子「(しぶしぶ)わかった」

藤堂「『スマイル忘れんなよ、にかっ』」

淳子「キャリアだな」(会場内大激笑)

・・・さすがのキャリアです笹本玲奈さま(笑)。

・・・

そういやこの前の食事シーンで、みっちゃんは自分の皿食べ終わったかと思えば藤堂君の眼鏡を舞台前方に吹っ飛ばし、上手側の淳子(玲奈ちゃん)が拾いに行っていたのですが・・・その後もう一回みっちゃんが藤堂君の眼鏡を客席に吹っ飛ばしました(笑)。

最前列センターの女性の方が拾って、淳子(玲奈ちゃん)に投げたのを見事にキャッチ。さすがのキャリアです笹本玲奈さま(笑)。”あの”山内圭哉さんに「誰よりもしっかりしている」と言われるだけのことはあります。

・・・

で、この「スマイル忘れんなよ、ニカッ」なんですが、山田のおじさんが実は2回目やるときに盛大に机に足をぶつけて30秒以上フリーズ。上手側で玲奈ちゃんがすっかり素で笑いそうになってて中越さんに「つんっ」(←こらっ、の意)で突っ込まれてたのに笑いました。

この作品の肝である「MMM療法」、子ども返りさせて大人時代のストレスを取り去る治療ですが、そのメインにあるのは薬と、もう一つ「キノコ」。この作品の最後で看護婦・井手役(鈴木砂羽さん)が火を付けていたのは治療所かとてっきり思っていたのですが、洞窟の中のキノコの群生だったのですね。「元株はあるし」って言ってて気づきました。

かっちゃんのストレス解消法である「夜1時間の壁頭突き」。ラストシーンでこのことに触れたかっちゃんが「痛い」ということを言っているのですが、これって「大人が大人として生きるのは”そこに『いたい』”と思うことが重要」ってことと掛けているように思えて。

現実から逃げても何も始まらない、現実はバラ色でも理想通りでもないけど、それでも立ち向かわないと何も始まらない、そういうメッセージがある気がして。

の反面、この舞台の最後で表面化する、”山田のおじさんの怖さ”って実は本当の怖さではないように思うんですよ。

これ、1回目でもちょっと書いたのですが、確かに山内圭哉さん演じる”山田のおじさん”は怖いです。普通に。
それに藤堂君はじめみんなが作り上げた”データ”が”実体化”する怖さは、よく分かります。

でも実のところ「子ども返り」は薬や催眠術、キノコといった諸々の要素によって作り出された”幻影”。みっちゃんは”山田のおじさん”が殺したってことになってるけど実際にはそうじゃない。

実はみんな-かっちゃん、ユミ、淳子、藤堂(かっちゃん以外は誰が関与したか不明)-がみっちゃんを浴槽に沈め、かっちゃんは先生にこう言っているわけです。「一緒にやろうよ、楽しいよ」と。

この作品の中で「大人」とは「社会的存在」として定義されており、先生曰く「だからこそ人を殴ろうとしてもその感情のまま殴るわけではない」(実際には殴ってますけどw)と。そんな「感情のバリヤー」を最も意識して現世を生きていたはずのかっちゃんが、率先してみっちゃんを浴槽に沈めている。それは無意識の中に存在する反感が現れたものと見ることができる気がして。

”山田のおじさん”を隠れ蓑にして、かつ自分が「子ども」であることで、そこには「責任」というものが欠落する。
そうなると人はどこまでも残虐になれる。それが怖いなと。

それでいてこのぐらいの事件(件数で見て)しか起こっていない世の中って、それぞれの人はどれだけのものを「理性」という壁の中に押し込めて生きているんだろう、特に日本では。そう思えたりします。

・・・

この日は千秋楽ということで、進行は山内さんでスタート。

山内さん「本日は『子どもの一生』千秋楽にお越しいただきありがとうございます。本日を無事迎えられましたのも、ひとえに我々の鍛錬の賜物かと思います(笑)」

という山内さんらしい振りでスタート。
そして座長谷原さんに話を振ります。

谷原さん「思い出深いこの劇場で座長という大役を仰せつかり、感謝しております」
山内さん「声甘いねー」(笑)
谷原さん「えぇ、甘く喋っております」

というやりとりが妙におかしい。
ひとしきり谷原さんが感謝の辞に触れて、地方公演の意気込みを語った後・・・

谷原さん「では締めは戸次さんに」
戸次さん「えぇぇぇぇぇー!」
山内さん「壮絶に台詞おかしくなってたやないか」
戸次さん「『ひげしいたけ』で一瞬全て吹っ飛んじゃいまして」(笑)
山内さん「お前罰ゲームな」(笑)
戸次さん「負け戦だ」(笑)

・・・という。
gdgdなような、らしいような、そんなエンディングでした(どんなだ)。

カーテンコール、玲央君と戸次さんが抱き合い、玲奈ちゃんと中越さんがハイタッチ。
仲のいいカンパニーで何よりでした。

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コメント

福岡終わったのでおじゃましまーす。

福岡ソワレの小ネタ。
・「王将か」「いいえ、テムジンです」(トークショー曰く、ホテルのすぐそばにある餃子屋だとか)

・「ひげしいたけ」
こちらでは中越さんのセリフになってて。
しかも方言が入って「ひげどんこ!」って叫んでました。
カテコで中越さんのご挨拶の時にこの話を懺悔されてて。客席納得。
舞台上は「どんこってしいたけのことだったんか!」と爆笑。

・家電量販店ごっこの最中、中越さんが「死なない薬」を「死なない鎖」と行ってしまい
みっちゃん一瞬芝居が止まったそうです。
が、すかさず「いま鎖っていったな?」と突っ込み返してました。
で、カテコで中越さんに「鎖だったら最初から死ぬよな。飲んだらな」とさらに突っ込むというw

玲奈ちゃんはソワレは1回、「こども」って言おうとして噛んだくらいで、特別なことはなかったんじゃないかと。
ちなみに昼の部はコンタクトが途中で壊れて目が痛くて大変だったのだそうで…
トークショーで山内さんから「こんなにボロボロの笹本玲奈は初めて見た」と言われてたらしいです(又聞きですが)。
どっかんどっかん笑い取ってたし、大人の時も子供帰りしてからも可愛かった!
けど、無邪気なこどもっぽさが後半になればなるほど怖かったです。

投稿: judy | 2012/12/02 23:16

judyさん>
いらっしゃいませ。レポありがとうございます。

「ひげしいたけ」実は私が聞いた時も中越さんのアドリブだった記憶があるのですが、
玲央君だった!って断言してた人がいて自分の耳に自信がなくてそう書いてました。
安心して直せます(笑)

博多昼の部を見に行った方が「玲奈ちゃんの眼大丈夫かな」って言ってたので何が起こったのか心配していました。それは痛そうですね・・・
全員トークショー目当てに博多に行かなかったのは果たして良かったのか良くなかったのか・・・(爆)

子どもの無邪気に本来罪はないですけど、「人は無意識で繋がっている」ことと考え合わせると「元々大人だった意識とつながっている子ども」の無邪気って、暴走車そのものですよね。

「大人を知ってる子ども」だからこその怖さがあったような気がします。

投稿: ひろき | 2012/12/02 23:45

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