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『ダディ・ロング・レッグス』(1)

2012.9.4(Tue.) 19:00~21:45
シアタークリエ 16列1桁番台(下手側)

この作品、実は見るまでが凄く大変でした。
チケット発券ができたのが当日の午前7時30分。完全な綱渡りでした。

この回、ロー●ンチケットで取ったのですが、ここ、発券時に決済したクレジットカードが必要なんです。
普通、ぴあだろうがイープラスだろうが、払い込み票か番号があれば発券できますよね。
で、実は決済したクレジットカードを紛失してしまって発券できなくなってしまったんですね。

メールで問い合わせても電話で対応すると言われ、電話は何度かけても繋がらず(ナビダイヤルで毎回料金を取られるのが苦笑)、しまいにどうしたかというと・・・

紛失したクレジットカードの前の有効期限のカードをスキャンして発券に漕ぎ着けました(爆)
決済もしないのに与信なんてやらないと思ってた読みが当たって良かったのですが、しばらくローソ●チケットは利用中止だな・・・。


「満員御礼」の看板がかかる公演3日目のシアタークリエ。
8月公演から姿を消してしまったクリエちゃんは今月も復活ならず、一人寂しく引退なのかな・・・

邦訳「あしながおじさん」な作品の2人芝居での舞台化。

井上芳雄さんと坂本真綾さんって配役を聞いた時に、「やられた」と思いましたね。どんな鉱脈いままで残してたのかと。しかも(イメージなかったのですが)同級生(昭和54年度生まれ)なのだそうで、ちょっとびっくり。
期待どおりのナイスな掛け合いが見られます。

真綾さん演じる孤児のジルーシャが、芳雄君演じるお金持ちのジャーヴィスから援助を受けて、高等教育(大学進学)をさせてもらえることになって、その条件が「1ヶ月に1回、ジルーシャがジャーヴィスに手紙を書くこと」。

その手紙に書かれる内容が、ジルーシャの成長にしたがって、どんどん奔放になっていって、ジャーヴィスが焦りまくっていく様が面白くてしょうがない(笑)。

ジルーシャも最初は猫かぶってたよね?的なことを思うぐらい、特に2幕あたりからはコントロール不能な学生生活満喫状態。夏休みに遊びに行く先に同年代の男性がいて・・・みたいなことも、ジャーヴィス(手紙上では「ダディ」)には気にせず書くもんだから、ジャーヴィスが焦る焦る。ここ、男性から見ると凄く興味深かったです。

ジルーシャは男性には自分の本心は隠してるつもりで、でもジャーヴィスに対しては、年がいってる人と勝手に勘違いして安心して何でも言ってて、でも実は・・・ってひっくり返され方が微笑ましかったです。

ジルーシャは小悪魔属性があって女性視点からの勝ち誇りがあったりしますが、ラストシーンの反論がジルーシャらしくてとっても可愛い(←結局それか)。アニメとかによくある「顔を真っ赤にして必死に抗弁する」ってキャラが真綾嬢にぴったり(笑)。

この作品を見て思うのは、ジルーシャとジャーヴィスは実は似たもの同士なんだということなんですね。お金を持っていない少女、お金を持っている青年、という違いはあるのだとしても、結局、属するコミュニティにおいて「孤児」というところが同じなんですね(パンフレットの曲タイトルを見るとあぁなるほど、と納得できます)。

ジルーシャの台詞そこここに現れる強気さは何となく真綾嬢の地なんじゃないかと思えたりして、客席のクスクス笑いに乗っかるとなんだか楽しくなります。なんか分からないんですがこの作品、空気が「春」なんですよね。いわゆる「うっきうっきみゅーじかる」と申しますか。

奔放な女性に振り回される芳雄氏、というのは芳雄氏見逃し作品3作な自分にとって、記憶を遡っても由美子さんとやった「バタフライはフリー」まで記憶にないぐらい久しぶり。

一つ間違えばただ奔放なだけになってしまいかねないジルーシャを真綾嬢が本当に魅力的に演じていて、女性としての強みを最大限活かした、女性ならではの振る舞いとか、ぎりぎりに嫌味にならない場所で止めていて、なんだか許せてしまうところが凄い。

最初は自分に自信がなかったジルーシャが、学年を重ねる度に自分に自信がいっぱいになってあたかも「大丈夫よ♪心配しないでっ(←作品違い)」みたいになっていくのを、ジャーヴィスがどう見ているのかと、観客としてどう見えるかはちょっとずれるかもしれません。

でも自信をつけていった彼女が、ある意味初心を忘れているかに見えた彼女が、ラストシーン近くで、素直な感情を「初心そのもの」で言ってたのは感動したなぁ。ジルーシャも、「存分に勉学に励める環境」と「遊び回れる環境」を得ながらも、”満たされた人”ならではの”心の空白”を抱えちゃったのかなと思うと、なんだかちょっと腑に落ちるところがあって。

「得られたもの」そして「失ったもの」。
「失ったもの」を探していた2人、ジャーヴィスとジルーシャが、出会うべきして出会った物語なのかなと、そう思えて。

まぁそれにしてもこの2人芝居、男にしてみりゃジャーヴィスが羨ましいという話ですが(爆)、男性というのは不器用な生き物だよなとつくづく思って、芳雄氏の芝居を男だてらに好きだったりするのは、演出含め、「かっこ悪いところも含めてかっこいい」ところなんですよね。

この作品、基本が女性視点の物語なわけで、男性観点から見ると好みが分かれるところなのかもしれませんが、自分は結構好き。真綾嬢のライトファンなところを差し引いても、心にぽっかり穴が空いたような生活を日々している自分のような人には(爆)とっても心地好い物語でした。

問題は特に1幕、あまりに心地好すぎてすーっと吸い込まれていきそうだったところですが(苦笑)、次回は1幕もベストコンディションで見たいです。


そういえばカーテンコール。

下手側真綾さん、上手側芳雄くんで出てきて、芳雄くんが真綾さんを紹介、真綾さんがさらに下手側を紹介したら誰もいなくて真綾さん赤面・・・

実は奥で演奏してたバンドさんを紹介するのを「2回目のカーテンコール」でやる予定だったそうで・・・

「ジルーシャが段取り間違いまして」とは芳雄くん談。
真綾嬢が手で顔を覆って本気で恥ずかしそうにして顔を上げられなかったのがとってもキュートでした。

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