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『アニー』(1)

2012.5.3(Thu.) 11:30~14:20
青山劇場2階立ち見席下手側

作品初見。

作品の存在は当然前から知っていて、いつかは見たいと思い続けていた作品。
笹本玲奈嬢をミュージカルの世界へ引きずり込んだ作品という認識ですが自分的には(私の認識はたまにおかしい理由付けで出来上がっている(笑))。

2010年の「モーツァルト!」であの井上ヴォルフガングとがっぷり四つの存在感のアマデ役を演じた、松田亜美ちゃんが、今回の「アニー」のタイトルロールの1人(スマイル組)。

仕事が忙しくて日程が決められなくてチケットを取っていなかったのですが、フォロワーさんに教えていただいたアニーの特番(NTV「スッキリ」)でその完成度に驚き、「行きたい」という気持ちが日に日に溢れる頃には、特番の効果もあって軒並み売り切れ・・・

前日の行状がたたって、青山劇場に到着できたのは当日券発売開始10分前(発売開始は開演1時間前)。「若干数」と言われる座り席は確保できず、立ち見席になりましたが、日程的にはこの日ぐらいしか無理だったので、見られることに何より安堵。

その分、サイゴンイベント含めて4時間立ちづめが確定でしたが・・・よく耐えられたもんだ、自分の身体。

・・・・・

作品のエネルギーに押しつぶされることなくアニーとしてしゃんと立っている亜美ちゃんがさすがの安定感。
期待どおりで嬉しくなります。

いい大人になってからこういう少女の純粋さに触れると、ウォーバックス氏ではないですが心が満たされますね(爆)。
普段いかに心に良くない生き方してるかってことですね(苦笑)。

体面やら立場やら気にする大人を、アニーがその純粋さでいい方向に導いていくさまは、アニー初め子供達が純粋でなくては成り立たないわけで、作品を見たときの感想が、「ピーターパン」と似ているなぁという感想。

アニーは孤児院のボス的存在ですが、反発する子もいても、アニーは自分の考えを無理して押しつけるようなことはしない。母親代わりのような存在(特にモリーにとって)。だからこそ、「親を探したい」というアニーの願いを、みんなが後押ししてくれる。
むしろヒーローみたいな存在と言い換えた方がいいのかも。

「子供の気持ちを持って、子供の気持ちがわかる、大人に染まっていない、でも大人な少女」

という存在感がすごく心地よくて。

その”アニー”という存在から全くぶれていない亜美ちゃんは、やっぱりさすがだと思います。

空気感という感じでは亜美ちゃんは玲奈ちゃんにかなり似た印象を持ちます。
(ヴォルフガングとアマデの時の空気感-どことなく「言葉がなくても通じ合う」-みたいな感じが私的には似てて)

その表現は個人的には最上級の賛辞に近いのですが、アマデ当時から「芝居の人」と言われていて、今回の演出家さんにも「演技の溜めが上手い」と特番で触れられていたところと印象がかぶって。

「ただ立っていても、ただ立っているわけではない」、というのか、「シーンごとに求められるポジションニングをいつも取っている」というのは私の好きな女優さんの必須条件なので、亜美ちゃんの立ち位置はどストライクそのものでした。

その割には1幕ラストはちょっと駆け足だったのが意外。
本来の亜美ちゃんならあそこはもう少し長い方が感動できそうなんだけどな・・・。

アニーを取り巻くメンバーも鉄壁ですが、何と言ってもウォーバックス役の目黒さん。もう7年目だそうですが、「満たされ切れない大人」が変わっていく様をとても魅力的に見せてくれて、男性客としては感情移入するというか普通に羨ましい(笑)。

アニーに受け入れてもらうのにもじもじしている様は、いい年をしてると普通にその気持ちがわかる(大笑)。

アニーがいたずらっぽくキューピッド役を買って出る秘書のグレース役、彩輝さんもとても魅力的。秘書さんというポジションによくある、「立場をかさにきて」みたいな感じがなくて。
ボスって人たちは自分の人柄と合う人を秘書にしたがるとは良く聞かれる話ですが、ウォーバックス氏の人となりの柔らかさが、秘書も柔らかな感じを求めたのでしょうね。

亜美ちゃんに玲奈ちゃんの空気を感じたと同様、彩輝さんには涼風さんの空気を感じたので、自分的には亜美ちゃんにはサリー、彩輝さんにマリア公爵夫人をやって欲しいんですが(@ミーマイ)、前者はなんか自覚的な男勝りなところ、後者はコメディエンヌ的なところが妙にかぶるもんで・・・

見終わって素敵な気持ちになれる作品にまた出会えて、乾いていた気持ちが湿らせてもらった感じで、行って良かったなーと思います。東京はもう1週間半しかないから厳しいけど、また見たいなぁ。

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