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『GOLD~カミーユとロダン~』(2)

2011.12.17(Sat.)13:00~16:00
シアタークリエ 1階11列1桁番台 センターブロック下手側

初日以来2回目の観劇。

見ている間はさほど感じなかったのですが、終わった後に実家に戻る際のバスで、ありえないほどの爆睡。
とにかく重く重くのしかかっていたことを実感しました。
見る側でさえこれだけ重いのですから、演じている方はいかばかりかとも思います。

カミーユ・クローデル役の新妻さんの出演時間が長い(本編160分のうち、多分100分以上は出ていると思います)ので、私のような新妻さん推しの方や初見の人向きといいますか、新妻さんが苦手な人はきついでしょうね・・・。

この日、2回目の観劇ということでようやく念願のリピーター特典を入手。
1階受付(チケット販売窓口ではなく、ドアを入ったところ)での引渡しで、幕間と終演後の交換。
係員の方は、日付・座席番号をメモされていました。
(実際には重複チェックは裏面にゴム印を押して確認しています)

4枚1組で、新妻さん・石丸さん・伊礼さんのソロが各1枚と、新妻さん&石丸さんペア1枚。
・・・うーん、新妻さんの赤ドレス系欲しかったな・・・

初日は気づかなかったのですが、クリエ扉には「Merry Christmas ~ GOLD」のゴールド地ペインティングが貼られていて綺麗でした。



この回、一番印象的だったのは2幕最後の「GOLD」。

カミーユがロダンへの嫉妬に狂い、ロダンありでは生きてはいけないと、必死に逃げ惑い、狂うカミーユ、そのカミーユの魂の浄化のシーン。

このラストシーンが初回では感動だったわけですが、2回目も感動的ではありながら、ここのシーンは前からの繋がりがあったことに気づいて。

カミーユの才能を応援する父親(西岡徳馬さん)が天に召され、カミーユが狂いながらも父と対話するシーン。父・クローデル氏が投げかける、「私はお前に間違った夢を渡してしまったんだろうか」といった言葉にカミーユが答えたときの安らいだ顔が一番良かったな。

カミーユの「GOLD」が何だったかというのはこの舞台のテーマの大きな位置を占めるでしょうが、結局行き着くところは「カミーユ自身の価値観」なのかなと。

他人の物差しで測れない、その時代にはあまりにも似つかわしくない「女性として、彫刻家としての自らのアイデンティティ」。だけど、そもそも「幸福」だって「成功」だって他人の価値観でしかなくて。

狂ったように見えるカミーユも、実はカミーユの中では一貫していたように思えて。
カミーユがカミーユとして、女性として、彫刻家として貫き通したものの太さに比べると、ロダンの男としてのどうしようもなさに苦笑。

カミーユは不器用だった不幸な女なのかもしれないけど、
ロダンは優柔不断なずるい男でしかないですからね。
男の嫌らしいところが詰まりまくっていると言った知人がおりましたが、さもありなんです。
その割に、ずるさに徹しきれないようなところも見えて、それが石丸さんの役作りなのか演出家さんからの話なのかがちょっと分かりませんでしたが。

初日前会見の話を見たら、「男はダメだなって話です」って西岡さんと伊礼さんが口を揃えて言ってて、新妻さんが素でひっくり返ってるのを見てもっと苦笑。こちら

ロダンとカミーユの違いで興味深かったのは、
ロダンは求めるだけで良かったけれども、カミーユは求めるだけでは良くなかったこと。

ロダンは名声高い彫刻家であり男性であり、求めさえすれば何でも手に入れることができた。
カミーユはロダンの弟子として初めて認められる存在であり女性であり、彫刻家としての名声を求めても、時代がそれを許すことはなかったし、愛する相手・ロダンの一番になることを望んでも、自らが一番になることはできなかった。

もう一面で見れば、求めさえすれば何でも手に入れることができたロダンにとって、
求めても手に入れられない唯一の存在がカミーユだったんじゃないかと思うのです。
死に際の言葉は、カミーユに対しての贖罪よりむしろ、ロダンにとっての心残りのように思えました。

カミーユから見れば、求めても何も得られないけれども、求めずにはいられない生き様との狹間で、どうして良いか分からなくなっていったんだろうと思うのです。

この作品でカミーユは人の話をことごとく聞かないわけですが(母の発言が最初から無視、弟の発言は結果的に無視)、そのカミーユが人の話を聞いたことが2つ。

父からの「お前はお前の作品を作らなければならない」と、
ロダンからの「芸術家は子供を持ってはならない」

ここで浮かび上がるカミーユの「価値観」が、「自らが芸術家であるために、子供との結び付きを自ら断ち、そして自分を惑わすロダンを遠ざけた」のかと思うと、なんだかちょっとカミーユの「GOLD」に触れたような気がします。

カミーユが2幕後半で狂っていく姿は、まさに日々狂気の度を増しているのですが、今回見てふと思ったこと。
カミーユご乱心は、「ロダンに対する被害妄想」もありはするのでしょうが、「狂ったところを見せて周囲の人を遠ざけようとしている」ようにも少しだけ見えました。
そんなことをする必要がないポール相手に、受け取ったお金で「大理石が買える・・・」と呻いている様は、正気には見えないのも確かではありますが。

初日からの変化としては、カミーユがブリュッセルで個展を開いた時にやってきたロダンに対して、皆の注目をそらさせようとした時の、ロダンいじりが超上達してた(笑)。ホントに楽しそうにいじってましたカミーユ。
弟のポール君と一緒にお母さまいじってるのも絶賛上達中。あの辺しか楽しめるところないもんなぁ。



本編終了後のカーテンコールは初日とはまたちょっと違っていて、先に待ち受ける石丸さんが両手の掌を上に向けて待ち受けるところに、上から飛び込む新妻さん。2回目はお転婆にスカートまくり上げつつ走ってきて石丸さんに胸に抱きつくという、回変わりが楽しいです。
3回目のカテコでほとんどスタンディングになったのは嬉しかったなぁ。

次回は22日ソワレ、2列目・・・なのですが、新妻さんは前日の21日(すみだトリニティホール・辛島美登里さんコンサート)が先。「GOLD」の合間に、ゲスト出演とはいえコンサート出演・・・どこまで鉄人。

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