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『レ・ミゼラブル』(7)

2011.6.11(Sat.) 17:00~20:40
帝国劇場 2階L列40番台(上手側)

現演出版レミ、myファイナル。
現行キャストの2011年シリーズの楽です。

「舞台上に立っている全員がこの回で楽」というのが、この日の特別カーテンコールの駒田一さんの言でしたが、複数キャストのレミにあって、31人が一気に千秋楽というのも、比類なき一体感です。

本編。

舞台も客席も熱いけれど、舞台上は疲れ気味、という話をリピーターさんから聞いていましたが、なるほどと納得。

この日のバルジャン役、別所さんは2003年初日からのお付き合いで、私にしてみれば過去のバルジャンで一番多く見ている方だと思うのですが(吉原さんは結局未見で終わったのですが、観劇歴では別所さんと山口さんが回数的には2TOPのはず)、いまだ記憶にない「別所さんの作詞」があってびっくり。

「俺の過去人に押しつけて生きるか」

になっていて心臓飛び出るぐらいびっくり。

ご贔屓さん系では玲奈エポと育マリの距離関係がちょい不思議。

ベガーズシーン、あんなにエポが本を取りにくい位置に構えることないと思うんだけどな>いっくん

玲奈嬢は2009年シリーズで、本をかすめ取る達人技を習得していましたが、その玲奈エポをもってしても抜きにくいアングル。もうちょっと客席側を向くと良いような気がしますマリウス様。

そして実は前回気づいてちょっとブルーになっていた玲奈エポの役作りを1つ。

ベガーズシーンでバルジャン&コゼットの偽親子ペアが逃げていった方向を見ていた。橋の上に立つエポ。
追いかけてきたマリウスに2人の逃げた方向を聞かれて、左側を指差して・・で。以前はそれだけだったはずなのですが、前週あたりから、実は左手をぴらぴらさせてまして。

これ見たときに正直言っちゃうと自分のエポ観的にはちょっと違和感がありました。

逆方向を指すのは前からで、それはエポニーヌにしてみれば別に意地悪するわけじゃなくて、でもやっぱり出会って欲しくはない・・・そこには葛藤があるはずなんですね。

少なくとも違った方向を指差して、自分の好きな人に「行ってらっしゃい」はエポとしてそれは違うでしょうと。出会うことを望まないのは分かるんです。でもこれじゃぁ、わざと邪魔してるただの嫌な女の子みたいで、それがちょっと自分には違和感でした。

エポ&マリではこの組み合わせ(玲奈&育三郎)は、とにかくマリからエポへの子供扱いが半端ない(役者の実年齢では同級生なのに)。本でばちんと上から叩く(本当に音が出そうなほどに)ところを撫でるエポっていいよなぁと。

そういえばこの日のワンデイモアで、マリを隊列から引き離そうとするエポ、ちんまりと追っかけていって追いついたかと思いきや、マリウスが少し速度あげたので、「えっ行っちゃうのおっとっとっと・・・」みたいに前のめりにつんのめってました(笑)エポ。
なんか妙にアニメチックで噴いてしまいました。

あと門扉前、父上(テナルディエ)に吹っ飛ばされ、いつもより門より遠くなっております・・・状態で心配していたらやっぱり事故っちゃいました玲奈エポ。
その場所危ない遠すぎるよーと思っていたら。
というかあのシーン、エポニーヌが毎回叫んでいると思っていました。

さすがエポニーヌって喉強いのね、と感心していたんですが、実は先週日曜の玲奈エポもこの日と同じようなことになっていたんですけどね。何気にここのところ調子落としていたんじゃないかとちょっと思っていました玲奈ちゃん。

そしてもうお一方のご贔屓さん、新妻聖子ファンテーヌ。
弱々しさと勝ち気さの落差がはっきりしてきて、満足感高いファンテーヌ。

そしてますます元祖ご贔屓ファンテ(高橋由美子ファンテーヌ)に似てきてて。
工場シーンの登場姿なんか瓜二つ。

まぁ8年の時空を超えて2人して「ピエールが本役」って言ってるわけですし、新妻エポニーヌの初日は高橋ファンテーヌの初日でもありましたし、初日キャストは稽古が一緒のことが多いとはよく言われる話なので、多少なりとも影響は受けているのではないかと、ちょっと思っていたりして。

それにしてもレミというのは罪作りな作品で、「オーディションでの役代わり」がこれほどまでに明らかにされている作品も珍しいなと。

新妻さんがファンテで受けてエポになったのは本人も公言しているので有名ですが、今期も吉原さんはマリウスで受けて「マリウスがイケメンの役だと知らなかったんです」(←本人談)でバルジャンだし、折井さんもエポで受けてコゼットだそうだし、由美子さんにしても「エポニーヌを1回だけ歌った」(ライブのMC)と言ったからにはエポで受けてファンテだったんだろうし(その前にコゼで受けてるそうですが)。

あとこの日、テナ家のワンシーン。
リトエポがリトコゼを追い出すときに、リトコゼがちょっと物を落とした(ハンカチかな)んですが、まったく振り返りもせず、歩いて戻るときにそれとなしに拾っていました。さすがはレミ子役、度胸が違います。

三角更新「ワン・デイ・モア」での新妻ピエール&玲奈エポニーヌのアイコンタクトも久しぶりに見逃さずに見られて、眼福眼福。
新妻ピエールの右手上げて「行くよっ」とアクションするシーンが実は何気にツボだったりする。

閑話休題。

充実度の高い本編も終わり、この日は特別カーテンコール。

司会は前述の通りの駒田一さん。アンサンブルさん、リトコゼ&リトエポを前に出して客席からの大拍手の後、プリンシパルの皆さまのご挨拶へ。

「2003年からのキャストです。
レミゼ出演は、(役者人生の)1ページにしっかりと刻み込まれていることでしょう、駒田一」。

というので笑いを誘った揚げ句、挨拶終わったら

「素晴らしいご挨拶ありがとうございます」

ってやってた(笑)。

さすが自作自演も芸の域ですね駒田さん。

そしてご贔屓さんお2方。

「2003年からのキャスト、今回から役が変わりました。ファンテーヌ、新妻聖子。」

「本日はご観劇いただきありがとうございました。私は2003年の『レ・ミゼラブル』が初舞台で、今回ジョン・ケアード版が最後ということでしたが、その舞台でファンテーヌという役に出会えたことに本当に感謝しています。舞台は残念ながら記録に残る物ではありませんが、今日初めてレミゼをご覧いただいたお客様、何度もご覧いただいているお客様、そして一緒に舞台上で生きたキャストにとって、今日のこの舞台が忘れがたい記憶に残っていただければと思っています。ありがとうございました。」

・・・意外に普通にまとめましたね姫。

「こちらも2003年からのキャストです。エポニーヌ、笹本玲奈。」

「本日はご観劇いただきありがとうございました。
エポニーヌを2003年から演じさせていただいて、本日159回目のエポニーヌでした。この作品にかかわるキャストの皆さまを間近で拝見していて、舞台に立つには大好きという気持ちだけではダメなんだな、夢への扉は努力なしには開けることはないんだなと、いつも肌で感じていました。プロとして舞台に立つことの本当の意味を教えていただいた作品だと思っています。『レ・ミゼラブル』は永遠です。レミゼを愛してくださっている皆さまに、『本当にありがとうございました』(大声で)」

・・・大声挨拶するキャラじゃないと帝劇中が思っていたためか、会場内が「おおおおお」とどよめきました。玲奈ちゃんがカテコで帝劇を揺らす日が来るとは、超感慨深いです。

「2003年から唯一残っているエポですからね」という駒田さんの発言に、
「えっ、えっ、何か言いました?」と反応してる玲奈ちゃん。

その発言のせいもあってなのか、カテコ何回目かで玲奈ちゃんが駒田さんの首締めて出てきてました(笑)。


そういえば、この日のエポ&ファンテ握手シーン、玲奈エポが上から手を伸ばして待ってて、聖子ファンテが両手で握手しに行ったのが感動物でした。

あと新妻さん、駒田さんの胸にがっちり抱かれに行ってましたね。

・・・

でですね

・・・

この日の主役はまさかと思いきやですね

・・・

何度も何度もカーテンコールで行きつ戻りつ、別所さんがお得意のお姫様抱っこをしようと聖子ファンテの横に来ると、我らが姫、玲奈エポが聖子ファンテと別所バルジャンの間に「ちょっと待ったぁーーー!」と割って入り・・・

とある日の野望が現実のものに。

なんと、

笹本玲奈エポニーヌが、新妻聖子ファンテーヌをお姫様抱っこ

笹本玲奈エポニーヌが、新妻聖子ファンテーヌをお姫様抱っこ

・・・大切なことなので2回言いました

しかも2回ぶん回すという大技に、帝劇が揺れました(爆)。

客席からの大拍手を受けながらさすがによろめく玲奈ちゃんと、2回転が限界だったせいか、着地までは(玲奈ちゃんが)耐えきれずに、よろめいた聖子ちゃんと、その光景を呆然と見つめる別所さんという、実にものすごいシーンでした。

玲奈ちゃん、あえて申し上げます。

あなたは漢の中の漢です(←だからいろいろ違うんだってば)

・・・いいんだろうか現演出版レミのラストがその感想で。

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