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『レ・ミゼラブル』(4)

2011.5.15(Sun.) 17:00~20:30
帝国劇場2階補助席(センターブロック)

2011年シリーズ、新妻聖子嬢がエポニーヌからファンテーヌになり、通常公演はすべて笹本玲奈嬢のエポニーヌとの共演になったのが、昨日5月14日。

なぜだか分からないのですが、初日好きな私が5月14日をすっ飛ばしていまして(爆)、my初日は5月22日の予定でした。

大きな理由は新妻さんなら役代わりでも大丈夫だろうと思っていたということに尽きるのですが、「準備期間の少なさ」には注目してなかった・・・

漏れ伝わってくる諸々の情報を鑑みるに、一刻も早く見て心を落ち着かせておきたい(苦笑)、14日は実家帰りにしてあったのでしょうがないとしても、翌日なら朝出すれば帝劇10時までに並べる!と計算が成り立ち、この日観劇とあいなりました。

前日はSPキャスト初日(マチネ)ということもあり、ものすごい人数が並んだと言われる帝劇前も、9時30分頃行ってみると15番目ぐらい。よくよく聞いてみると「昼は貸切なので当日券ありません」とのこと。SPに余り興味がない(歌穂ニーヌと岡ジョルラスに興味はある)ので意識してませんでしたが、と言うことはこの列は全てソワレということに。

2階席補助(8席しかありません)を狙っていたのでダメかなと思っていたのですが、幸い前の方の方の半分以上が1階補助(センターライン)を選択され、かつ帝劇約2,000席中コストパフォーマンス最強と信じてる2階補助のセンターブロックで、信じられないラッキーさでした。

何しろ、B席と同額(しかもこの回は帝劇100周年感謝デーで普段の500円引き)で、視界が丸々開けている(自分の前は2階A席まで、丸々空いているので、舞台ほとんど見通せる)という極上の席。
実家からバス停まで送ってくれた妹に感謝。(出勤ついででしたけど・・・)



まずはパンフレットを購入。今回はSPキャストが白版、通常キャストが赤版で、当然の如く赤版だけ購入(1,500円)。

ロビーに貼られたキャストメッセージカードを眺める。1階中央に笹本エポ、2階下手側が新妻ファンテでした。というか、新妻さんのあの芝居文字(勘亭流)のステッカー、FCで売ってくれないかなぁ(笑)。

キャストメッセージカード、キャラガチャとかで販売してくれないかな。
全役だとあまりに当選率酷すぎるから、キャスト毎にエポガチャの中には玲奈ちゃん、愛咲ちゃん、Jenniferの3つ入ってるとか(笑)。まぁそういう財布に良くない妄想は程々にして・・・



自分のレミゼ観劇は2003年から始まっていて、初日が2003年7月6日。
高橋由美子ファンテの初日だったこの日は、新妻聖子エポニーヌの初日でもありまして、今となっては新妻FCに入っている巡り合わせにちょっとした喜びを感じます。

自分にとっては永遠のスタンダードファンテな由美子さんと、多分似るだろうと思っていた新妻ファンテーヌ。
今日見た限りで言えば、似ていると言う人の気持ちも、似ていないと言う人の気持ちもよく分かる、と言ったところ。
今まで見た中では一番由美子ファンテに似てました。身長がほとんど同じ(公式身長では新妻さんが背低1位のファンテ、実測身長では恐らく由美子さんが背低1位のファンテ)。
別所さん、どっちがお姫様だっこしやすいんでしょうか?(爆)。

似ているところはとにかく強気で喧嘩っ早い(笑)。
工場シーンの強気さは「これ姉妹だな」と思ってしまうほどに沸点低い。

ただ、返す返すも残念なのが今年のファクトリーガール。悪いけど全然ダメ。

由美子さんの時は碓氷マキさん(高橋真記子さん)で、「MOZART!」で気心知れた仲だったから、喧嘩の迫力が凄すぎて、結果、ファクトリーガールも光ってたけどファンテーヌも光ってた。

もう一つ印象的だったのは市長様に助けられたときの新妻ファンテ。

「あ、あなた!」と市長様に向かって指を差す。ある意味唾より失礼な気がするんですが(苦笑)、市長様にとってはファンテの表情って憤怒の顔になってるんだろうなぁ。(客席からは横顔だけだし・・)

「夢やぶれて」でへたりこみながら歌うのもおぉっ!って感じでした。
玲奈ちゃんといい新妻さんといい、なんで座ってあんだけ声量出るのか本気で謎。
我に返るところから立ち上がっていくという展開って、あれ今まで見た記憶がないんだけど、演出かな。凄く印象的で良かった。

臨終シーンはバルジャンにしなだれかかる方式で、2003年シリーズは由美子ファンテだけがこれだったのですが、2007年以降は、何人かのファンテがこの形を採ってますね。

後ろに落ちると見かけ的に綺麗じゃないんですよね。とはいえ、この日の新妻ファンテ、落ち方が小さかったので、別所バルジャンの反応が一瞬間があって、「あれ、もしかしてし・・・しんでる?・・・」みたいな瞬間がちょっとだけ存在しました。

そういえば、新妻さんは本人のキャラ的にはどう見ても”夢やぶれる”というよりは”(意地でも)夢叶える”なわけで、ファンテーヌとは合っていない感じもなくはないのですが、新妻ファンテを見てご本人とのシンクロと言うことで捉えれば、”理不尽”という言葉かなと思います。

ご本人は「理不尽」に立ち向かう行動力をお持ちだけれども、と考えると、新妻さんご本人から行動力がなくなるとファンテーヌになる気がする。

稽古期間が短いながらも新妻ファンテーヌに説得力が見えたのは、その、役者と役のシンクロには少なくとも成功していたからなように思えます。
(歌に心配がないのは皆さんご想像の通りで)



もう一つの注目シーンは1幕ラブリィ・レイディ。

何しろ、この日のキャストはファンテーヌが新妻さん、エポニーヌが笹本さん、そしてコゼットが折井さん。ファンテ×エポが「プライド」ペアで、ファンテ×コゼが「キャンディード」ペア。その3人がここに一同に会するわけですから。

で、なんですけど。

実は、ラブリィ・レイディって私、不得意分野でございまして(←50回以上レミゼ見てて何言ってるんだ)、エポ・ファンテ・コゼ全部出てくるというのは知っていても、特にエポとコゼの動線が理解できなくてですね。

でも、なんですけど。

ラブリィ・レイディでひときわ目立ってる人がいる!

玲奈エポでした(笑)

もう驚くべきばかりの貫禄。褒め言葉となるのかどうかは分かりませんが、完全に女ボスとして君臨している様に仰天しました。

エポがはっきりと女ボスなもんですから、コゼと会話してファンテを指差してるところとかもわかりやすい。最初はファンテを仲間に迎え入れるかどうか試している様が分かります。
ファンテがバマタボアをあしらった後、エポはファンテを迎えいれるごとく、抱きしめるんですが、その後、エポが「あれ、何、このときめき?」みたいな小芝居してて、見てて撃沈しました。
しかもこのカップルですから(笑)。

そして玲奈エポの話。

ラブリィ・レイディでの貫禄の話は先ほど書いたのですが、エポニーヌとしてのプロっぷりにますます拍車がかかり、1幕はやさぐれモード全開。

この日凄いなと思ったのは1幕のバルジャン邸前、盗賊団(父親含む)に見つかったときの”ここを襲うことは私が許さないわ”オーラが凄くて。

たまたま門に肩をちょっと引っかけちゃったらしく、盗賊団に見つかったときにたまたま左肩を手でさすっていたのですが、エポが左利きなら「左ストレート」でもお見舞いするんじゃないかと勘違いするぐらいに戦闘的でした(笑)。(玲奈ちゃんは右利き。)

ここ、マリウスに分かってもらえない恋心だけど、でもマリウスを危険にさらしたくない女心がにじみ出ていて。
以前よりずっと、その気持ちを表に出さないように演じている印象があります>玲奈嬢

そしてこの日の玲奈エポの白眉。
「恵みの雨」のシーンにそれはやってきました。
マリウスが「愛で治せるならば」と言ったときに、エポニーヌはゆっくりと首を振るんですね。
それを見たときに、あぁぁぁぁと。

マリウス「愛で治せるならば」
エポニーヌ「(でもあなたは私を愛していないわ)」

・・・・うあぁぁぁぁ。

エポニーヌの可哀相さ激倍増で、魂持って行かれるかと思いました。
そうだよね、マリウスってそこかしこに偽善だよね・・・

高値安定のプロの技。その中でも、
「突き刺さる彼の言葉が」
の歌声は、玲奈エポに勝るものはないと、この日改めて思ったのでした。



この日は、調子がいまいちという噂だった別所バルジャンも復調でほぼパーフェクト、上原アンジョが前評判通りの素晴らしさ。

駒田さん&阿知波さんの夫婦もコンビネーションが抜群。
宴会シーンでスカートの中に隠してた食器が落ちた後、もう一回テナ妻のスカートで見えないようにしてたのが爆笑でした。(給仕が焦りまくって、しまいにはテナ妻のスカートめくって怒られてた・・・や、それ、テナ妻が悪いから)

あぁ、でも店長は店長だったなぁ・・・



そんなバランス感のあるソワレも終演。

エピローグが絶品。笹本エポニーヌ&別所バルジャン&新妻ファンテーヌ万歳。
2003年シリーズの、真綾エポニーヌ&別所バルジャン&由美子ファンテーヌがmyBESTでしたが、もうどっちが良いか分からないぐらい素晴らしい。エピローグで印象に残るのはいつも別バルなんだよなぁ。
女性の(声を含めた全ての)立て方がすごく上手いと思う。
エピローグってエポとファンテの呼吸が大きなウェイト占めるから、ちょっとでも飛び出そうとすると良く聞こえないんですよね。(他キャスト含めエポがオーバーランする印象が強いけど、笹本エポはさすがに上手いこと新妻ファンテと合わせてた)


そしてカーテンコール。

笹本エポニーヌ&新妻ファンテーヌのがっちり握手(笹本様のがっちり強度強め、抵抗しない新妻様)に、会場からひときわ大きな拍手。この2人がとうとう一緒に出られるようになったんだなぁと、そしてそこに入る大きな拍手に、すごく暖かいものを感じて。

その後は、基本的に隣り合うシーンはなかったのですが、3回目のカーテンコールで捌けていくとき、笹本エポニーヌ&新妻ファンテーヌが一緒に捌けていくのを発見。

舞台向かって下手が笹本エポニーヌ、上手が新妻ファンテーヌ、つまり左笹本さん→右新妻さん、という組み合わせで背中を見せて去っていくんですが、その時奇跡が起こりまして。

笹本玲奈嬢、伸ばした右手を新妻聖子嬢の右肩にがっしりと組んで、2人捌けて行かれました。

その時、「がしっ」という音が、空耳で聞こえました(笑)

んで、脳内で流れた歌詞が「俺とお前は同期の桜」でした。軍歌(「同期の桜」)なんですけどねこれ。

石岡コンビの女性版という見立ては、あながち冗談でもないように思えてきます。

予想以上に楽しみました。思いつきとはいえ、行って良かった素敵な回でした。

あ、そういえばあのファンテ臨終衣装で飛び跳ねるのはインパクト結構あります。よくこけないねぇ・・・



最後に一言。こちらから

最近ダイエットをしていたのですが、目標を大幅に達成したので
(体重じゃなくてサイズ感)

この言葉の意味が、心の底まで分かりました。
凄いなぁ。(←やせられない人から一言)見習わなきゃな・・・

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コメント

由美子ファンテにすごく、はまり
2003年は帝劇に何度も通いましたが
もう由美子ファンテは、見られない
なので、CDで聞いて思い出してます。
私の中で、由美子ファンテがマイベスト
です。

投稿: てるてる | 2011/05/21 23:35

自分にとってもスタンダードファンテが
由美子さんで、「由美子さんがやった
役を、他のご贔屓さんがやる」という体験
は過去の全作品通して初めてで、
平常心を保てるか不安だったんですけどね。

新妻ファンテは印象として「若いファンテ」なのですが、
由美子ファンテの方が実年齢では1つ若いんですよね。
たった1年弱の由美子ファンテ、駆け抜けた
感もありましたが、かえって期間が短かった
ことで今でも印象が強いのかもしれません
(「若いファンテ」の教科書みたいなところが)。

投稿: ひろき | 2011/05/22 01:58

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