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2011年5月

『レ・ミゼラブル』(5)

2011.5.22(Sun.) 12:00~15:10
帝国劇場2階I列40番台(上手側)

今期レミ2度目。本来のmy初日です。

「レミゼ」ポストカードを1F売店で購入(素晴らしい出来ですが、ちなみにお値段もそれなりに素晴らしくて1枚380円します)、2F売店でも同じ物をみつけつつ、こちらでは笹本さんFC「REINE」ポストカード3枚組を購入。

17日から舞台写真入りのパンフレットに変わっていますが、先日初日を迎えたばかりの笹本エポニーヌ・新妻ファンテーヌの舞台写真はないので、今回は見送り。
レミゼの過去キャストのキャスト表も載っており、当然のことながら由美子さんの名前もあります(2003年帝劇・2004年博多座)



今期2度目なのにプリンシパルの半分までが前回と同じ。
笹本エポニーヌ、新妻ファンテーヌは個人的に当然としても、別所バルジャン、今ジャベール、阿知波テナ妻、と5人までが一緒。

初見組は稲田コゼット、野島マリウスに阿部アンジョルラス、三波テナ。

純粋に舞台の出来からすると、15日マチネの方が良かった感。
その回は何しろ上原アンジョルラスに男だてらに(爆)魂持って行かれてて。

前回のマリウスは育三郎マリウスで、玲奈エポとは初日だったせいもあるのか、関係性にどことなくぎこちなさを感じていたのですが、この日の野島マリウス×玲奈エポはそれ以上にぎこちなくて。

何か呼吸が合っていないのか、妙にお互いがすれ違う。
まぁマリウスとエポニーヌはすれ違いの関係ですけど、その意味ともちょっと違う。なんというか、役としての近づき方に慣れていない感じ。

ベガーズのシーンで「その髪好きだわ」とエポがマリウスの髪を撫でるところがありますが、これ、普通はマリウスとエポニーヌはほとんど隣にいるんですが、なぜかこの日は、マリウスとエポニーヌの間に2m以上の異様な空間が・・・

百戦錬磨の玲奈エポ、どうするのかと思ったら、なんとマリウス追っかけて髪の毛掴みに飛びかかるという、「ズラだと絶対落ちるんだけどそれ・・・」的な恐ろしい臨機応変がありました(私のマリウス原体験の某マリウスさんだったら・・・以下略)。

やっぱりエポニーヌにとってはマリウスとの相性ってとても大事だと思うんですよ。
歌穂エポにとって禅マリの存在って、とても大きいものだと思いますし。

先日見たときにあった「愛で治せるならば」→「(エポの否定の首振り)」がなかったのも、それ故かなとちょっと寂しくなったりして。

育三郎マリウスとの方が相性が良さそうだけど、回数の半分を占める野島マリウスともいい空気が作れますように。(なんか特定のシーンで浦井君に見えた。「回転木馬」の空気と似てた)

この日の工場シーン、さるお方が書いていた「玲奈エポの立ち位置」の話に注目して見ていました。ファンテーヌが孤立する工場シーンで、実は玲奈エポが演じる女工だけが、ファンテーヌに冷たく当たらない(むしろ同情してる)という話で、でも表だってかばうと自分がいじめられるから、黙ってる・・・という話が出てて。

このシーン、そもそもエポニーヌが出ていることさえ知らなかった私なのですが、前回の話同様、このシーンに限らず、一番背が高いのが玲奈ちゃんで、一番背が低いのが新妻さんなわけで(これ、由美子さんの時もそうだったはずだったんだけど、その時の自分はエポニーヌを見る余裕はなかったんだと思う)よく見てると確かにそうでびっくり。
確かにいじめには加わってないし、心配そうに覗き込んでる。距離的には接近しないんですけどね。



エポニーヌが迷っているマリウスの腕をがしっと掴んで列に入らせるところが好き。

今期の「レ・ミゼラブル」通常公演は

「がしっとエポ」

「ちんまりピエール」

「ぱわふるファンテ」

の3本でお送りします。うがうぐ。

みたいな(爆)。



「ラブリィ・レイディ」で、玲奈エポのコゼとのじゃれ合いが、折井コゼ相手より稲田コゼ相手の方が何倍も濃いとか、面白いところはいくつもあるのですが、新妻ファンテの壊れ方、狂い方がそれはもう実に下品(注・褒めてます)。このシーンのファンテのメイクがどぎついのは今に始まった話じゃないのですが、狂い方に理性が感じられなかったのが、いい意味で良かった。

さっきエポにはマリが重要、と書いたわけなのですが、ファンテに関してはバルジャンが重要なわけで、個人的に2回とも別所バル(あと2回も別所バル)ですから、最初から分かって取ったようにしか思えないわけですけど、「言わなくても分かる感覚」というのがあるのが、初役の新妻さんにとっては幸いしたんじゃないかなと。

この日、エピローグでバルジャンがファンテーヌに微笑み、ファンテーヌが微笑み返し、バルジャンがエポニーヌに微笑み、エポニーヌが微笑み返し・・・という空間がとても素敵で。
耳福と眼福の合わせ技、さすがです。



この日のカーテンコールはいつもの流れで進んでいきますが、うーん、なぜ新妻さんは自分で花を拾うのに失敗するのだろう(苦笑)。あのドレスじゃ走れないのはわかるのですが、2回ともアンサンブルの方から頒けてもらっていました。

そういえば新妻さん、三波テナと何度か話されてましたね。意外な組み合わせ。

2階席から眺めていると、舞台上手・下手に分かれられると本気でどっち見ていいか混乱するわけですが、この日3回目だったか、上手側にお2人並び。
客席向いての「がしっ」肩組みが見られました。
上手側にお知り合いがいらっしゃったのか、2人で楽しそうに「キャッキャッ」やっておりました。

玲奈ちゃん、野望への準備は順調ですか・・・・・?

玲奈ちゃんblog「れなにっき」、5月に入ってから11回の更新のうち6回に名前が出てくる新妻聖子さん・・・どんだけラブラブなんですか。
(ちなみに新妻さんは23回中1回・・・写真載せた日ですね)

別所バルジャン名物のコゼット争奪戦。

1回戦 ○別所バルジャン←稲田コゼット→野島マリウス×

決勝戦 ○笹本エポニーヌ←稲田コゼット→野島マリウス×

 ※別所バルジャンは新妻ファンテをお姫様だっこ中のため棄権。
「いつもより多く回っております」状態で、確か7回転ぐらいしてたような。
「まだまわるーーーーええええっ?」って表情だった新妻さんのリアクションが最強に笑えました。

それにしても、まさかエポニーヌに持って行かれると思わなかっただろうなぁマリウス。
そこはそこ、玲奈ちゃんですから(爆)、油断しちゃいけませんや(←なぜ江戸弁)。

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『レ・ミゼラブル』(4)

2011.5.15(Sun.) 17:00~20:30
帝国劇場2階補助席(センターブロック)

2011年シリーズ、新妻聖子嬢がエポニーヌからファンテーヌになり、通常公演はすべて笹本玲奈嬢のエポニーヌとの共演になったのが、昨日5月14日。

なぜだか分からないのですが、初日好きな私が5月14日をすっ飛ばしていまして(爆)、my初日は5月22日の予定でした。

大きな理由は新妻さんなら役代わりでも大丈夫だろうと思っていたということに尽きるのですが、「準備期間の少なさ」には注目してなかった・・・

漏れ伝わってくる諸々の情報を鑑みるに、一刻も早く見て心を落ち着かせておきたい(苦笑)、14日は実家帰りにしてあったのでしょうがないとしても、翌日なら朝出すれば帝劇10時までに並べる!と計算が成り立ち、この日観劇とあいなりました。

前日はSPキャスト初日(マチネ)ということもあり、ものすごい人数が並んだと言われる帝劇前も、9時30分頃行ってみると15番目ぐらい。よくよく聞いてみると「昼は貸切なので当日券ありません」とのこと。SPに余り興味がない(歌穂ニーヌと岡ジョルラスに興味はある)ので意識してませんでしたが、と言うことはこの列は全てソワレということに。

2階席補助(8席しかありません)を狙っていたのでダメかなと思っていたのですが、幸い前の方の方の半分以上が1階補助(センターライン)を選択され、かつ帝劇約2,000席中コストパフォーマンス最強と信じてる2階補助のセンターブロックで、信じられないラッキーさでした。

何しろ、B席と同額(しかもこの回は帝劇100周年感謝デーで普段の500円引き)で、視界が丸々開けている(自分の前は2階A席まで、丸々空いているので、舞台ほとんど見通せる)という極上の席。
実家からバス停まで送ってくれた妹に感謝。(出勤ついででしたけど・・・)



まずはパンフレットを購入。今回はSPキャストが白版、通常キャストが赤版で、当然の如く赤版だけ購入(1,500円)。

ロビーに貼られたキャストメッセージカードを眺める。1階中央に笹本エポ、2階下手側が新妻ファンテでした。というか、新妻さんのあの芝居文字(勘亭流)のステッカー、FCで売ってくれないかなぁ(笑)。

キャストメッセージカード、キャラガチャとかで販売してくれないかな。
全役だとあまりに当選率酷すぎるから、キャスト毎にエポガチャの中には玲奈ちゃん、愛咲ちゃん、Jenniferの3つ入ってるとか(笑)。まぁそういう財布に良くない妄想は程々にして・・・



自分のレミゼ観劇は2003年から始まっていて、初日が2003年7月6日。
高橋由美子ファンテの初日だったこの日は、新妻聖子エポニーヌの初日でもありまして、今となっては新妻FCに入っている巡り合わせにちょっとした喜びを感じます。

自分にとっては永遠のスタンダードファンテな由美子さんと、多分似るだろうと思っていた新妻ファンテーヌ。
今日見た限りで言えば、似ていると言う人の気持ちも、似ていないと言う人の気持ちもよく分かる、と言ったところ。
今まで見た中では一番由美子ファンテに似てました。身長がほとんど同じ(公式身長では新妻さんが背低1位のファンテ、実測身長では恐らく由美子さんが背低1位のファンテ)。
別所さん、どっちがお姫様だっこしやすいんでしょうか?(爆)。

似ているところはとにかく強気で喧嘩っ早い(笑)。
工場シーンの強気さは「これ姉妹だな」と思ってしまうほどに沸点低い。

ただ、返す返すも残念なのが今年のファクトリーガール。悪いけど全然ダメ。

由美子さんの時は碓氷マキさん(高橋真記子さん)で、「MOZART!」で気心知れた仲だったから、喧嘩の迫力が凄すぎて、結果、ファクトリーガールも光ってたけどファンテーヌも光ってた。

もう一つ印象的だったのは市長様に助けられたときの新妻ファンテ。

「あ、あなた!」と市長様に向かって指を差す。ある意味唾より失礼な気がするんですが(苦笑)、市長様にとってはファンテの表情って憤怒の顔になってるんだろうなぁ。(客席からは横顔だけだし・・)

「夢やぶれて」でへたりこみながら歌うのもおぉっ!って感じでした。
玲奈ちゃんといい新妻さんといい、なんで座ってあんだけ声量出るのか本気で謎。
我に返るところから立ち上がっていくという展開って、あれ今まで見た記憶がないんだけど、演出かな。凄く印象的で良かった。

臨終シーンはバルジャンにしなだれかかる方式で、2003年シリーズは由美子ファンテだけがこれだったのですが、2007年以降は、何人かのファンテがこの形を採ってますね。

後ろに落ちると見かけ的に綺麗じゃないんですよね。とはいえ、この日の新妻ファンテ、落ち方が小さかったので、別所バルジャンの反応が一瞬間があって、「あれ、もしかしてし・・・しんでる?・・・」みたいな瞬間がちょっとだけ存在しました。

そういえば、新妻さんは本人のキャラ的にはどう見ても”夢やぶれる”というよりは”(意地でも)夢叶える”なわけで、ファンテーヌとは合っていない感じもなくはないのですが、新妻ファンテを見てご本人とのシンクロと言うことで捉えれば、”理不尽”という言葉かなと思います。

ご本人は「理不尽」に立ち向かう行動力をお持ちだけれども、と考えると、新妻さんご本人から行動力がなくなるとファンテーヌになる気がする。

稽古期間が短いながらも新妻ファンテーヌに説得力が見えたのは、その、役者と役のシンクロには少なくとも成功していたからなように思えます。
(歌に心配がないのは皆さんご想像の通りで)



もう一つの注目シーンは1幕ラブリィ・レイディ。

何しろ、この日のキャストはファンテーヌが新妻さん、エポニーヌが笹本さん、そしてコゼットが折井さん。ファンテ×エポが「プライド」ペアで、ファンテ×コゼが「キャンディード」ペア。その3人がここに一同に会するわけですから。

で、なんですけど。

実は、ラブリィ・レイディって私、不得意分野でございまして(←50回以上レミゼ見てて何言ってるんだ)、エポ・ファンテ・コゼ全部出てくるというのは知っていても、特にエポとコゼの動線が理解できなくてですね。

でも、なんですけど。

ラブリィ・レイディでひときわ目立ってる人がいる!

玲奈エポでした(笑)

もう驚くべきばかりの貫禄。褒め言葉となるのかどうかは分かりませんが、完全に女ボスとして君臨している様に仰天しました。

エポがはっきりと女ボスなもんですから、コゼと会話してファンテを指差してるところとかもわかりやすい。最初はファンテを仲間に迎え入れるかどうか試している様が分かります。
ファンテがバマタボアをあしらった後、エポはファンテを迎えいれるごとく、抱きしめるんですが、その後、エポが「あれ、何、このときめき?」みたいな小芝居してて、見てて撃沈しました。
しかもこのカップルですから(笑)。

そして玲奈エポの話。

ラブリィ・レイディでの貫禄の話は先ほど書いたのですが、エポニーヌとしてのプロっぷりにますます拍車がかかり、1幕はやさぐれモード全開。

この日凄いなと思ったのは1幕のバルジャン邸前、盗賊団(父親含む)に見つかったときの”ここを襲うことは私が許さないわ”オーラが凄くて。

たまたま門に肩をちょっと引っかけちゃったらしく、盗賊団に見つかったときにたまたま左肩を手でさすっていたのですが、エポが左利きなら「左ストレート」でもお見舞いするんじゃないかと勘違いするぐらいに戦闘的でした(笑)。(玲奈ちゃんは右利き。)

ここ、マリウスに分かってもらえない恋心だけど、でもマリウスを危険にさらしたくない女心がにじみ出ていて。
以前よりずっと、その気持ちを表に出さないように演じている印象があります>玲奈嬢

そしてこの日の玲奈エポの白眉。
「恵みの雨」のシーンにそれはやってきました。
マリウスが「愛で治せるならば」と言ったときに、エポニーヌはゆっくりと首を振るんですね。
それを見たときに、あぁぁぁぁと。

マリウス「愛で治せるならば」
エポニーヌ「(でもあなたは私を愛していないわ)」

・・・・うあぁぁぁぁ。

エポニーヌの可哀相さ激倍増で、魂持って行かれるかと思いました。
そうだよね、マリウスってそこかしこに偽善だよね・・・

高値安定のプロの技。その中でも、
「突き刺さる彼の言葉が」
の歌声は、玲奈エポに勝るものはないと、この日改めて思ったのでした。



この日は、調子がいまいちという噂だった別所バルジャンも復調でほぼパーフェクト、上原アンジョが前評判通りの素晴らしさ。

駒田さん&阿知波さんの夫婦もコンビネーションが抜群。
宴会シーンでスカートの中に隠してた食器が落ちた後、もう一回テナ妻のスカートで見えないようにしてたのが爆笑でした。(給仕が焦りまくって、しまいにはテナ妻のスカートめくって怒られてた・・・や、それ、テナ妻が悪いから)

あぁ、でも店長は店長だったなぁ・・・



そんなバランス感のあるソワレも終演。

エピローグが絶品。笹本エポニーヌ&別所バルジャン&新妻ファンテーヌ万歳。
2003年シリーズの、真綾エポニーヌ&別所バルジャン&由美子ファンテーヌがmyBESTでしたが、もうどっちが良いか分からないぐらい素晴らしい。エピローグで印象に残るのはいつも別バルなんだよなぁ。
女性の(声を含めた全ての)立て方がすごく上手いと思う。
エピローグってエポとファンテの呼吸が大きなウェイト占めるから、ちょっとでも飛び出そうとすると良く聞こえないんですよね。(他キャスト含めエポがオーバーランする印象が強いけど、笹本エポはさすがに上手いこと新妻ファンテと合わせてた)


そしてカーテンコール。

笹本エポニーヌ&新妻ファンテーヌのがっちり握手(笹本様のがっちり強度強め、抵抗しない新妻様)に、会場からひときわ大きな拍手。この2人がとうとう一緒に出られるようになったんだなぁと、そしてそこに入る大きな拍手に、すごく暖かいものを感じて。

その後は、基本的に隣り合うシーンはなかったのですが、3回目のカーテンコールで捌けていくとき、笹本エポニーヌ&新妻ファンテーヌが一緒に捌けていくのを発見。

舞台向かって下手が笹本エポニーヌ、上手が新妻ファンテーヌ、つまり左笹本さん→右新妻さん、という組み合わせで背中を見せて去っていくんですが、その時奇跡が起こりまして。

笹本玲奈嬢、伸ばした右手を新妻聖子嬢の右肩にがっしりと組んで、2人捌けて行かれました。

その時、「がしっ」という音が、空耳で聞こえました(笑)

んで、脳内で流れた歌詞が「俺とお前は同期の桜」でした。軍歌(「同期の桜」)なんですけどねこれ。

石岡コンビの女性版という見立ては、あながち冗談でもないように思えてきます。

予想以上に楽しみました。思いつきとはいえ、行って良かった素敵な回でした。

あ、そういえばあのファンテ臨終衣装で飛び跳ねるのはインパクト結構あります。よくこけないねぇ・・・



最後に一言。こちらから

最近ダイエットをしていたのですが、目標を大幅に達成したので
(体重じゃなくてサイズ感)

この言葉の意味が、心の底まで分かりました。
凄いなぁ。(←やせられない人から一言)見習わなきゃな・・・

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『釣り刑事2』

2011.5.9(Mon.) 21:00~22:54
TBSテレビ「月曜ゴールデンドラマ」

端っから宣言しときます。

ゲストの女優さん目当てです(笑)。

由美子さんが2時間ドラマのゲストというのは本当に久しぶり。

以前のように2時間ドラマのレギュラーを持っていないので、2時間ドラマは年1回かそれ未満という感じですが、今回はそのものずばりの女優役。

身辺に変な話が起きててストーカー被害にあっていると言えば、ファンなら誰もが知ってるリアルな話なのですが(5年間ストーカー被害に遭っていて最終的には犯人は逮捕されました)、それでいてこういう役どころを仕事として普通に受けてしまうのが何というのか、「これでも女優ですから」ってのがそのものでした(苦笑)。

少女をいびり倒す継母とか、ハマりすぎて嫌になってしまいますが(笑)、このドラマ、アイドルファン向けと申しますか、このいじめられてた少女を演じていたのが、AKB48の仲川遥香さん。
そして婦人警官役に石川梨華さん(モーニング娘。)
ということで2010年代→2000年代→1990年代揃い踏みと、ある意味狙い所がはっきりしすぎてて面白い。

由美子さん演じる楓のマネージャー役の柊瑠美さんも、子役としては有名な方だそうで、それをストーリー的に組み込むあたり、脚本さんのアイドルヲタぶりというか嫌らしさというか(笑)

それにしても、ゲスト役だから出番が少ししかないと思いきや、意外や意外に出番が多くて、アップも多かったのでやいのやいの言う人の気持ちはよく分かるのですが(舞台だと引き締まってるのになんでテレビだとこうなるんだろ・・・)、それでもストーリーとして締めるところはちゃんと締めるのはさすが。

由美子さんの演技の強みって、”空気を止められる”ことだと思うんですね。

印象的だったのは喪服姿で夫について語るシーンの、淡々と恬淡と空恨むあたりが、とてもリアルで。
なんで結婚も離婚もしてないのに、夫婦役と未亡人役が上手いんだか意味が分かりませんが(笑)。

幸いというのか声のトーンが低くて、しかもコントロールできるので、シーンが凄く落ち着くのですね。
反面、激しい演技は昔から苦手で、どうしてもわざとらしくなるきらいがあったのですが、夫の自殺未遂を止めるあたりのくだりはどうして、今まで余り見たことがない激しさでそれでいて自然だったのが意外でした。

それで今作の白眉といえば、女優・楓が"お世話になった"磯貝社長を接待するシーン"、と思いきや、実は「真犯人をあぶり出す」演技。

この手の「裏で舌を出しながら演じる」(爆)演技はずいぶんぶりに見た気がするのですが、今回の演出さん、さすがは由美子さんの活かし方を分かっていらっしゃる(実は「相棒」チームだったりする)。

ちなみにこの磯貝社長を演じたのは小林高鹿さんだったりして、由美子さんとは2004年「真昼のビッチ」、2008年「空中ブランコ」で共演したことがある俳優さんなのですが、その当時、2人一緒に飲んでたのを知っているので、個人的にはなおさら爆笑でした。

「これでもまだ私、女優ですから」って控えめに言ってる楓が妙に可愛かった(笑)。
だって本当に言いそうだしご本人(爆)。

そして刑事さんから脅しの犯人(実はマネージャー)から夫殺しの犯人に至るまでみんなが楓さんファンというのも面白すぎて。

小笠原さんが(楓の夫の作品を模倣した犯人によって娘を殺された父親。床屋。)刺され、店での第一発見者が警察に電話してきた声のことを「俺があの声を聞き間違えるはずがない」と言った刑事さん。
そりゃずっとファンだった、女優さんの声じゃ間違えるわけないよね(笑)とか、随所に隠し味利いてて面白かったです。

結局のところは由美子さん演じる楓がみんなを振り回しているようなところがあるんだけれど、振り回された方は全くそう思っていなくて。しかもそれを利用したりするようなところが欠片もないあたりが、なんか(由美子さんと)そっくりだなぁと思ってしまったり。

何というのか、小悪魔なんだけど小悪魔を利用することはしないみたいなところが(笑)。根底にそういう芸能人らしくない”押しの控え目さ”が自分にとって心地いいってことなのかも、とふと思ってしまったのでした。

あ、井上高志さんがさりげにいらしてびっくりでした。小笠原さん刺しちゃった人(せんべい屋の剣持さん)。
由美子さんとは「もう一つのJリーグ」→「ガイズ&ドールズ」に続いての3作目の共演です。

今回の作品を見ていると、由美子さんが昼ドラも朝ドラもやったことがないというのはもはや意外の域に達しつつある気がします。
時間に余裕も出来たことだし、そろそろやってみてもいい分野じゃないだろか。
予想外のハマリ方だったし>継母役(笑)。

・・・
ちなみにどうでもいい話。

ドラマ中に出てきた、あの寂れた商店街。
あそこ、実家の地元の駅前です。
12万都市の駅前徒歩5分って信じられますか(笑)。

み○ち通り。八○八○神社の横。
見覚えあると思ったんだよなー
毎年正月の初詣はずっとそこでした。

「白夜行」映画版に続いて、「寂れた」テーマでばっかり使われる我が町(笑)。
よく見てみたら脚本の入江氏、「白夜行」の脚色でもあったのね。
そりゃ一致するはずだ。

・・・

追記。
14.5%も取ったらしい。(前作は13.4%)
月9より高くて同時間帯トップだそうで。(前作も月9より高かったそうな)
めでたひ。

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『国民の映画』(2)

2011.5.1(Sun.) 神奈川芸術劇場3階BL列10番台後半

大楽。
(エルザ役の吉田羊さんのblog見るまでずっと「たいらく」と読んでいました)

この時期の舞台2つ、「もう一度観たい」と思ってたのに、観たのはこちらだけ。
市川行けなかったからなぁ(→「日本人のへそ」)

会場の神奈川芸術劇場の最寄り駅は横浜駅から各駅停車で4つ目、横浜高速鉄道みなとみらい線日本大通り駅ですが、改札出たすぐそこに、新妻さんの7月30日・関内ホールのコンサートポスターがあります。明らかに今回の「国民の映画」観劇者狙いのポスターですね。
ここで、母君が新妻さんのポスターの頭なでなでしてた姿が、新妻さんご本人によって某所にupされていましたが、さすがにそれは畏れ多くてやめました(爆)。



お世辞にも後味がいい舞台ではないわけですが、江戸っ子助監督とゲーリング元帥リサイタルが心残りで(笑)、当日券は入手できませんでしたが、たまたま某所でギリギリ入手出来ました。

席はいわゆる「コクーンシート」(舞台と直角になる)なので、お世辞をいくら使っても値段相応の席とは思えませんでしたが(あれだと4000円が相場だと思うなぁ。ちなみに6500円)。

舞台始まってから1つしか空いてない席に2人入ってきて、結局1つずつずれたのですが、1幕終了後確認してもらったら、何と完全に逆サイド(BR列)ということが判明。
しかもこれ、係員さんが誘導してBR列のお客さんをBL列に入れたんだそうで、新しい劇場(1月オープン)とはいえ、あり得なさすぎな不始末です。あ、クレーム入れるの忘れた・・・



「江戸っ子助監督」とは我らが(爆)レニ・リーフェンシュタールが不本意にも(笑)ヤニングスに顎で使われるシーンで、ガニ股になってシーンカットやるという”ネタ”で、パルコ千秋楽から定番化していましたが、うーん、きっと初日はとんでもないウケ方したんだろうけど、ここ横浜だしなぁ・・・いまいち不発気味でした。

「ゲーリング元帥リサイタル」は1幕、白井さん演じるゲーリングが「僕の名前はゲーリング・・・」と歌い始めてレニ始め関係者呆然、というシーンで、こっちは順当に笑い取ってました。
「僕の名前はゲーリング、強いぞ怖いぞおっきいぞ」系の歌詞だった方が面白い気がするんですけどね。

大楽ではあるのですが、お祭りムードというよりは「通常進行」の趣が強く、実際カーテンコールも7回あったぐらいで挨拶とかはなかったので、いつも行っている種類の作品の「楽」というものが、実は超マイノリティだと言うことを痛感します(苦笑)。

観劇3回目ですが、随所に細かい修正が入っていて、一番印象的だったのは大阪から入ったらしい追加台詞。

フリッツがユダヤ人であることがわかって、それを言ってしまったシルビアさん演じるツァラが後悔に苛まれてる姿に対して、フリッツが「お気になさらないでください。むしろほっとしました」と語りかけるんですね。

このシーン、PARCOだと「人一人の運命を変えたにしちゃ、ツァラは脳天気やしないか」と思っていたので、フリッツがそう言ってくれて、それでかつ「遠い世界の話だと思ってた。私は”それ”じゃないから。」というツァラの言葉に真実味が被さった気がします。

そういえば、風間さん演じるヤニングスの無声映画のパフォーマンスが、最近とみに有名になった「たのしい仲間がぽぽぽぽーん」になってました(笑)

ヤニングスとレニの立ち位置というのは完全にライバル関係なわけで、それこそ「箸の上げ下げまで気にくわない」関係ですが、今回観てて意外だったことを1つ。

「演技の本質は何か、それは何もしないこと」というゲッペルズの言に対して、お世辞とはいえヤニングスは肯定しているのに対して、レニは肯定の意を示していなくて。

映画に対してドライと言えばどちらかといえばレニなはずなのに、「役者は映画のパーツ」という意見に賛成していないのがちょっと意外で。

ヤニングスがレニに対して「お前も映画人なんだな」と言うシーンがあって、柄にもなく(爆)レニが照れるシーンがありますが・・・

ヤニングスが監督的な立場だとすれば、レニはプロデューサー的な立場、という違いを感じたかも。映画に対する愛し方、接し方が違うのかなと。

ちなみに三谷さんいわく、「金勘定しなくていいなら、プロデューサーの方が面白い」だそうです(笑)。

そういえば、レニ本人が自叙伝で語っている話ですが(こちら
レニに心酔してたのは”あの方”の方だそうで、ゲッペルズとレニが天敵ってぐらい仲悪かったそうです(レニがゲッペルズを振ったから)。

・・・舞台終わってからその話聞いて、この作品だって、やはり「創作」なんだよなぁと思えて。
ノンフィクション風の作品を観たときに、全てを”真実”だと思って捉えてしまう危険って、あるんだなぁって。

それこそ、ナチスドイツの記録映画のことを考えると、”誘導する芸術”に対する、ある種の警戒感って、必要なのかもしれません。

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