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『ハロルコ』(3)

2011.2.17(Thu.) 19:30~21:40
 赤坂REDシアター C列(2列目)下手側

2011.2.18(Fri.) 19:30~21:40
 赤坂REDシアター B列(最前列)上手側

怒濤の4日連続「ハロルコ」の1日目・2日目。

木曜日は諸々の事情で気持ちが乗らないままの観劇でしたが、この作品の中で出てくる台詞、「大人って、傷ついても立ち直っていくもの」ということをつくづくと身をもって痛感しました。まぁ、男爵夫人様も「大人になるということは、倒れた後も立ち上がること」って言ってましたしねぇ(←作品違う)。

初日、my2日目と続けて上手側からの観劇だったので、My3日目も下手側からの観劇はとても新鮮。由美子さんのドレス姿は最前列で見上げたときも綺麗でしたが、下手横から見たmy3日目が、一番眼福でした。
ほっそー。

南国の女性と言うことでドーラン塗って色黒な由美子さんというのも、初日はびっくりしましたが、さすがに3日目ともなると慣れてきます。

そして何というか、もう色んな意味で由美子さんはハロルコだなぁと、おかやまさんの由美子さんイメージへの確かさに感服。
HOBOの中での由美子さんの存在感は、まさにこの作品の中のハロルコと合いすぎるぐらい合っています。

あれだけおしゃべりなのに、でも引くときは引く。突っ込んじゃいけない部分はちゃんと見守れる優しさがあって。
林さん演じるまらだめ、もとい斑目(まだらめ)さんのお母様の話のときの「・・・・」とか。

「ハロルコになら、騙されてもいい。」

そう、有川さん演じる功の言葉に頷く2人の男性(林さん、省吾さん)の姿は、滑稽なはずなのに、なぜだか「そうだよなぁ」と思わせてしまう説得力。

そして、これ前回の「明日の幸福論」の時もそうだったのですが、HOBOの脚本の特徴的なところは、紅一点が由美子さんということを最大限活かしているということなのですね。

普通、男性6人と女性1人という組み合わせは、脚本上の制約になるはずなんです。
基本的にむさ苦しくならざるを得ない(笑)のですが、女性の役で表に現れる役を1つしか作らない代わりに、表に出て来ない役を作って、そこに想像上の由美子さんを割り当てるのですね。

「明日の幸福論」では林さん演じる旦那さんに対する奥さんが本役でしたが、それ以外にも本間さんの恋人であったり、古川さんの奥さんだったりというのをイメージ化していたわけですが、今回の「ハロルコ」もご多分に漏れずで。

恐妻家の古川さんの奥さんのことを有川さん(功)が語って曰く「いつもにこにこしているんだけど、怒ると『その小さい身体のどこにそんなパワーが・・・』って思うんだよなぁ」なんてのも、まさに由美子さんにイメージが被さるし(先だっての20周年CDの時に当時のディレクターが『当時から怒ると怖かった。目が笑ってなかった』って言ってたし・・・笑)。

ある意味、由美子さんの(イメージとしての)多重人格的なところを上手いこと利用しているなと。

1役しか演じていないのに、女性が複数登場するように見せるのは、おかやまさんの脚本の巧さもありますが、そこに由美子さんがいるからだろうなと思えて、それはやっぱり嬉しいなーと。



日替わりネタ。

金曜ソワレは古川さんが珍しくやらかして「ぞっとするって何だよ」って言ってて(正しくは「ぞっと『しない』って何だよ」)、しまいに自分へのフォローが「並んで載ってるから間違えたよ」って(笑)

ドンキホーテ袋の中の大人買いのチュッパチャップスが妙に傾いて1個落ちちゃってましたが、由美子さん、ちょっと慌てたものの拾いに行って差し込み直してました。

大ちゃん(はじめさん)に抱きつくときに完全にコアラ状態(宙に浮く)のがキュートでした。



今回、由美子さんが演じるハロルコのチャームポイントというかアピールポイントは、外国人特有の変な日本語ですが、あの何とも言えないイントネーションが笑いを誘います。金曜ソワレは特にそうでしたが、男性と女性が上手いこと混じり合った客席で、男性だけでなく女性の笑い声も聞こえるのは嬉しいものです。

以前に由美子さんが言っていたことがありますが、「ミュージカルでは歌うように台詞を言う」というのはこの「ハロルコ」でも生かされていて、イントネーションの上下で飽きさせないテクニックはさすがだなぁと。出てきて1分間しゃべくりっぱなしのところとか、客席を我に返らせる前に突っ切るあたりは相変わらずのパワフルさ。

作品全体の話に戻りますが、初見で笑っていたところと、複数回見たときでは、笑いの場所がどことなく変わってきたような印象。前半は初見以上にゆったりというか、笑いどころがわかっている感じなんですが、中盤以降は展開がわかっているのに笑えるのが不思議。

有川さん・省吾さん演じる2人から立て続けに同じ言葉を投げつけられる林さん演じる警察官氏のところはいつみても大爆笑。

初見のときも書きましたが皆さん面白いときにはちゃんと笑ってくれるし、客席から見ていて変な話ですが、笑い声に嘘がないというのか、笑い方を知っている客席というのか。大人の舞台に、大人のお客さんという感じで、お互い変な力みがないのはすごく心地いいです。構えないで見られるお芝居って素敵。



カーテンコールはいつのまにやら告知役が省吾さんに変わっていて、さすがに国立演芸場花形演芸大賞金賞を獲った噺家の技はダテじゃないわけでございまして、そこに突っ込み入れてる由美子さんという図式はとても気が楽です(笑)。

木曜ソワレで省吾さんが言及した
「今日夜はそこそこ席が埋まっておりますが、
お昼は『新幹線のグリーン車』状態でございまして(客席爆笑)」
というのが名言中の名言でございました。

ちなみに金曜ソワレでも「新幹線のグリーン車」発言があったほか、
「みなさま『リピーター』と言う言葉をご存知でしょうか」
ってのもありました(笑)

・・・えぇ、私ですが何か(爆)。

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コメント

私もリピーターです。明日から怒涛の
4連続です。
ミュージカルの時とは、お客さんの質が違っていて男性の笑い越えが聞こえるというのは、うれしいです。
ナンネールの時とは、打って変った性格のハロルコは、演じていても楽しげアデレイドの時も感じたのですが、由美子さん的には、今回の役どころあっていていいです。
モーツァルトのマチソワよりも、ハロルコの方が気持ち的に楽です。

投稿: てるてる | 2011/02/19 01:51

てるてるさん>
確かに伸び伸びしているというか、
やりやすそうですね、今回の役。

力まずに見られて、自然に笑えるという
意味では、いかにも芝居好き向きの
HOBOだなぁと思いますし、そこの
ヒロイン的な立場によくここまで
はまったものと思います。

投稿: ひろき | 2011/02/20 02:25

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