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『プライド』(15)

2010.12.18(Sat.) 13:00~15:55
シアタークリエ17列センターブロック

公演23回目(観劇9回目)

「プライド」3日連続観劇の2日目。
この日も満員御礼、2日連続です。
(千穐楽は満員御礼でも看板は「本日千穐楽」になります)

実は元々この日は「MOZART!」ソワレだけの予定でした。
最近体力的にきついので”マチソワはやらない”ポリシーだったのですが。

前日がイープラスの得チケ、翌日が東京千秋楽。
ここは「プライド」空白日のつもりでした。

この公演が決まったときに、実家でそれとなしに話を出したら妹が興味を示しまして。
12月に公演が始まり、これなら奨められると判断して、公演開始後に日程調整。
すると、センターブロックのどセンターに空きが3席あったのはこの日だけ。
体力の限界に挑戦する気持ちでしたが、一応、今生きてこの文章打ってます(笑)。
結果からして1日でご贔屓さん3人一気に観たのは多分初めてかと思います。

母と妹には以前、「レ・ミゼラブル」(高橋ファンテーヌ)、「MOZART!」(高橋ナンネール)、「ミー&マイガール」(笹本サリー)、「屋根の上のヴァイオリン弾き」(笹本ホーデル)と観てもらっているので、お初なのは実は新妻さんだけ。
でもしょっちゅうBSの録画代行してもらっているので、新妻さんの歌は知られてたりします。

事実上初見の人がこの作品を観たらどうなるんだろう、が知りたくて実質的にモニターお願いしちゃいました(笑)。
妹も3巻までは原作読んだそうですが。

全体通しての感想は「上手くまとまってたねー」と「2幕が確かに凄く短く感じるね」。
歌は「凄いね」でしたが、母君は玲奈ちゃんの歌がお気に召したそう。艶やかな感じがいいと。新妻さんは上手いけど鋭すぎる(激しすぎる)かな、という感想でした。
妹はと言えば「Wind Beneath My Wings」が良すぎて泣いたそうな。
幸い、どセンターでの観劇で、恐らく要ると思ったオペラグラスも渡しておいたので楽しんでもらえたようで何より。

感想で印象に残ったのは何と言っても「新妻さん小っちゃいね」(笑)
「笹本さんが歌も台詞も妙に籠もる」という感想は実は私も思っていたことなんですが、「新妻さんが歌も台詞もはきはきしている」から尚更それが目立つってことなんですね。
「蘭ちゃん役の人(佐々木喜英さん)が身のこなしが凄いね」と言われて「テニミュやってたから」と答えたら妹に即断で納得されたという。
「なんで笑いどころがことごとく神野なんだろう」という妹のコメントにも噴き出しました。

そう言えばこの日、何と史緒に衝撃の告白をする神野のシーンで笑いが起きたんです。
確かに憔悴しきった感じが妙だったけど、笑うとこじゃないそこ(泣)。
が、さすがは笹本さん。直後の台詞をシリアス調で叩きつけて空気を変えてくれました。
というわけで、どセンターということで、実は今までやってなかった曲目レビュー何ぞをいきます。(シーン名は特に設定されてませんので独断で表記です)
今日が東京千秋楽ですからもはやネタバレ表記しませぬ。

●「Casta Diva」~1幕「パルコ・デ・オペラ」~史緒(笹本)
コンクールの最初、この作品の第1曲目(インストロメンタルを除く)、史緒の課題曲。超絶ソプラノ用の曲ということで、本来はアルト音域の笹本さんが歌うには厳しい部分もあるかと思うのですが、思ったよりずっとオペラ調。
まぁ、オペラを聴いている人が聴けば色々と突っ込みどころはあるのでしょうが、「私むちゃくちゃ心配されてますが、開幕までには何とかします」と明言した笹本さんの有言実行ぶりに拍手。

●「野望に満ちて」~1幕「パルコ・デ・オペラ」~萌(新妻)
同コンクールの萌の課題曲であり、萌が優勝を勝ち取った曲。
新妻さんのオペラ調は6月帝劇の「キャンディード」のクネゴンデ役「着飾って、輝いて」を乗り切ったことから心配はしていなかったのですが、ゲネプロで初めて聴いてからずっと思ってるのが、「策略をかまさなくても萌が勝つよねこれ」という(苦笑)。

●「島唄」~1幕「プリマドンナ」~萌(新妻)
「1曲歌ってみるか」と神野に言われて歌う曲で、まさに原作通りなのですが、新妻さんの歌唱は軸がしっかりしてまっすぐなので、帰国子女なのにこういう日本風の曲がすごくはまる。「心を捉えて離さない、情景を感じさせる歌」という評が原作にありますが、まさにその通りな曲。

●「愛の賛歌」~1幕「プリマドンナ」~史緒(笹本)
神野にも内緒でプリマドンナの歌手になっていた史緒が「ここが私の歌う場所です」と宣言して歌う曲。「教科書的で感動がない」と思われながらも、原作通りのゴージャス感が素敵。ほんとスタイルがいいって得だわ。

●「Wind Beneath My Wings」~1幕「プリマドンナ」
~史緒(笹本)、萌(新妻)
ひょんな拍子からデュエットすることになった2人。2人のツンデレ風味全開でして。
史緒が歌い出し、萌が歌うという流れですが、萌は史緒より一歩でも前に行こうとするという。で2人の歌の波長が合ったタイミングでまず萌がその感覚に気づいて、その後史緒も気づいて2人で顔を見合わせる・・・・現段階で動画になっていない(公式ページは事前イベント版で演技が入ってない)のがとにかく悔しいぐらい、絶妙な表情が素晴らしいです。
個人的にツボなのは「しぶしぶハモる萌ちゃん」だったりする(笑)。

2人が一緒に歌うとマイクと口の距離の違いが・・・・
笹本さんの歌声が籠もって聞こえるというのは要するにそういうことなんでしょうね。

●「Invocation~祈り~」~1幕「銀座/プリマドンナ」
~史緒(笹本)、萌(新妻)
以前書きましたが「凄い」を通り越して「凄まじい」と評した曲。
始まっていつ終わるか分からない曲でもあります。
なんか3曲分ぐらいのエキスを混ぜてますよね。
最近、なんかテンポがちょっとだけ落としてあって最初の迫力がちょいと減った気がしているのですが、この鬼な曲を1日最大4回歌うのを2回に減らしたのは英断だったと思います、はい。

●「White Christmas」~2幕「薔薇の騎士」~史緒(笹本)
1幕の「型にはまった」歌い方と明らかに変えている史緒の歌。
転調後のジャズ調が好き過ぎて困りまくる。
笹本さんの歌声はやっぱり伸びる声が一番。と考えると本当に今回の史緒の歌って、どれもこれも無茶苦茶チャレンジバージョンなんですね。

背の問題を横に置いたときに、史緒=新妻、萌=笹本という声が多かったわけですが、それも

史緒「あなたの歌には正確さが足りないわ。
    感情に流されて浮ついている」

「あなたの歌には感情がないものね」

は、どう見ても史緒=新妻、萌=笹本だからと言うことなのだと思います。

が、それにもかかわらず今回史緒を笹本さんが、萌を新妻さんがやったことで、あえて「歌としては持ち味が逆」なチャレンジができたって意味で、ある意味一段上の挑戦ができたような気がします。

以前も書きましたが、2003年とかなら新妻史緒、笹本萌だったと思いますが、今年だから逆のチャレンジができたのかなと。新妻さんは「キャンディード」始め「感情を込める歌」も物にしつつありますし、笹本さんは「感情の力を借りるだけでない正確さ」を求められる立場になっているように思えますし。

●「故郷」~2幕「ミラノにて」~萌(新妻)
ものすっごく良くて、神野の気持ちを動かす曲なので、これがなきゃラストが成立しない曲なのですが、でもでも。
新妻さんのソロが2曲とも同じ系統というのが凄くもったいない。あまり気づかれていないけど史緒と萌の曲は史緒が1曲多いので、そこを揃えることから考えても、新妻さんのソロは3曲あって良かったと思うんですけどね。

●「我が母が教えたまいし歌」~2幕「結婚式前夜」~史緒(笹本)
史緒って凛々しいよなぁというか、母というよりもはや姫って感じで・・・
これもいいんだけどやっぱり笹本さんの歌は大音量になるとものすごく音が割れるからたまにきつい。
前はもっと真っ直ぐな歌い方だった記憶があるんですけど。

●「Life~命~」~2幕「絆」~史緒(笹本)、萌(新妻)
本編の「萌を心配しながらも、史緒は全力」「萌は苦しみながらも必死で思いを伝える」がもう絶品過ぎて、日々の進化が恐ろしいぐらいです。
アンコールもHeart To Heartという感じが日増しに増えてきて(その割には視線絡ませてませんが)素敵です。

・・・

長いようで短かった「プライド」東京公演も今日で終わり、あとは大阪公演・名古屋公演を残すのみです。

最後まで悔いのない公演になりますように。
そして、今度こそ司会役の某史緒さんが進行で噛みませんように(笑)。

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コメント

どもども、みみかです。
流石に三連続は体力的にきついのですが(自業自得(笑))、千秋楽も行ってきました。やっぱ18日マチネがベストだったかな?という気もしますが…

今日は下手だったので、史緒@玲奈ちゃんの表情をガン見し、やっと!神野×史緒のラブストーリーが納得出来た気がします。脚本が明らかに神野×萌贔屓で、神野×史緒の恋愛エピソードが全部吹っ飛ばされているのですが、史緒は神野氏に丸くなるだけでなく、ちゃんと少しずつ惹かれているのですね。結婚準備シーンの婚約指輪をじっと見つめるシーン(今日はこれでした!)は、「誰が見ても蘭丸のことが好きなのにそのことに気づいてない史緒」が省かれてる分、神野でそれをやったのだと思うので、特にその後の部分とは矛盾しないかと。あーでもここで神野にキスのひとつくらいはしてほしかった!(神野が余計最低になる気もしますが(笑))

あと、「神野さんと私で育てます」のとき、萌を抱きしめながら、神野氏を見つめる眼力がとんでもないです。こういうのは昔から得意ですが、思わず「エレン@ミスサイゴンがこれ言ってくれたら、キムはどんなに幸せだっただろう!」と思ってしまいました(笑


ちなみに、私の脳内では、舞台版では蘭丸は幼馴染(でないとプロポーズが唐突なので)、神野さんと史緒に何かがあった(笑)のは、「結婚準備」シーンと「結婚前夜」の間、とういことになっています(笑)。こう考えると、なんとなくストーリーが通じる気がしないでも…いや、この話に整合性とか求めてはいけないのは重々分かっているのですが^^;

あと、「誰にも頭を下げたことのないお嬢様」だった史緒が、神野にSRM再結成をお願いするとき深々と頭を下げたのと、「子供をください」のとき跪くのは、「史緒がそれを自然にやった」のも含めて、いい演出だと思いました

にしても、「私は歌姫、今日は天のお城で~」とか、「私、席はずしましょうか?」とかいう台詞が全く嫌味なく言える玲奈ちゃんは、ほんと史緒になりきってるなと今日改めて思いました。そして、客席の男性比率の高さが面白かったと同時に、後ろで「笹本さんの歌と胸の谷間がすごい」と盛り上がっていた女の子の会話にうっかり耳を傾けてしまったのは内緒です(爆)。

では、あほな長文失礼いたしました。大阪も行かれるのですね(すごい!)。歌姫対決を見届けてきてください!

投稿: みみか | 2010/12/19 19:33

みみかさん>

コメントありがとうございます。あの狂乱(爆)の千秋楽ご覧になったのですね。

芝居としては前楽とはよく言われる言ですが、昨日いただいたコメントでの補完も無事できて、個人的に凄く有り難かったです。ありがとうございました。

婚約指輪をじーっと見つめる史緒の表情は上手からだったので、手の動きしか確認出来なかったのですが(そのかわり萌の一幕ラストはばっちりでした)、「なぜかわからないけど心が暖かくなっている自分」というように取りました。神野に「結婚できない」と言われたことでそれが”愛”というものだということが分かったんだろうなと。(←一条先生に「小学生の恋愛」と言われるだけのことはあります)

やっぱり夢は大きく、笹本エレンと新妻キムですよ!
世の中ひっくりがえってもありえないけど。この2人の背と年齢さえひっくりがえっていたら(爆)。

「頭を下げる」ことができない、と史緒は萌に思われていますが、あの2つのシーンを見るとどうもそうとも思えなくて。
「頭を下げる」ことがどういうことか分かってないだけじゃないかと・・・萌さんに「一緒に歌って」って言ってるときも、人に物頼む態度じゃないですもんねあれ(笑)。

大阪は平日なのでさすがに行けないのですが、名古屋の大楽は見届けます。
祝日にやってくれるんだからその想いには応えないと(爆)。

・・・で、今は千秋楽レポ頑張り中です。
なんか盛りだくさん過ぎて記憶が飛びまくってましてどうしましょう・・・

投稿: ひろき | 2010/12/19 20:20

時間差失礼します。
昨日はお疲れさまでした。

さすがはひろきさんのご家族、目のつけどころがなかなかに興味深いなと思いながら読んでおりました。新妻さんの歌を聴いて「疲れる」って言ってた人がいて、実は「ちょっとわかる」と思ったことがあります。「凄い」と感動するけど、癒されないというか(?)ただ最近は私自身のひいき度があがったこともあるけど、何となく柔らかくなったかな?と感じたりもして(今は十分癒されてます)。

「しぶしぶハモる萌ちゃん」に笑いました。萌のソロは一応「Life」が計算に入ってるのと、史緒ソロの1曲目が展開上全部歌い切れないということもあるので、バランス取ってるのかな?と思いました。

ちなみに私の萌ちゃん萌えポイント(笑)は「ありがとう、蘭ちゃん」です。あと神野に再会した時の「もう二人の間に割って入ろうなんて思ってませんから」ってところの言い方がかわいい。
史緒はオクタヴィアン扮装での「ありがとう」がイケメンで好きです(笑)

投稿: ぴらふ | 2010/12/20 12:13

ぴらふさん>

楽日はお世話になりました。ありがとうございました。

そんなお言葉をいただくことになるとは思わず、ちょっと恐縮しております。

曲によるかと思うのですが、新妻さんの歌を聞くにはエネルギーが要る、という感想は今でも持っていて。「聞くぞ-!」って力入れて待ってると、とんでもないものが押し寄せてくる、みたいな(笑)。その意味では「島唄」「ふるさと」のコンボは、新妻さんらしからぬ感じとも言える気がします(ダイレクトに心情に入ってくる感じはなかなかないかなと)。

「なんで私がよりによって史緒さんのハモりやらなきゃいけないのよ・・・」って表情が面白すぎて。
「もう2人の間~」の言い方もそうですけど、手の動きは最強ですよね。
神野が反応しなくて「あれっ、私、なんか変なこと言っちゃった?、神野さんなんか変・・・」みたいなリアクションも。「会えて良かったです」の後、「これで良かったのよね。うん、良かったのよ。萌、これで神野さんを忘れられるわよね。」みたいに頷きながら上手側に歩いていって、神野に呼び止められたときの満面の笑顔が・・・墜ちますねこれ(笑)。

イケメン史緒さんでいいなーと思ったのが、萌さんと最後に歌う時に、史緒が神野さんに流し目送って椅子を持ってこさせてるところ。最初はこうじゃなかったと思うんですが、神野が日増しに史緒に気圧されていったのがなかなかのツボでした。

投稿: ひろき | 2010/12/21 00:38

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