« 『プライド』(15) | トップページ | 『プライド』(17) »

『プライド』(16)

2010.12.19(Sat.) 13:00~16:15
シアタークリエ 9列目上手端

公演25回目(観劇10回目)

「プライド」東京日比谷・シアタークリエ公演もこの日が千穐楽。
3日連続で個人的には体力的に限界ですが、
行って良かったお祭り東京楽。

芝居の完成度としては前日18日のマチネが最強過ぎたので、そちらに一歩譲る感はありますが、一期一会の究極とも言えるこの日の東京楽。挨拶での新妻さんの言ではありませんが、「初めての人も何度か来た人も」まさに舞台に”呑まれた”感のある東京楽でした。


そういえばこの日の男性率の高さは特筆もの。

会期後半から男性率は高くなり始めていましたが、あのクリエで男性のお手洗いに階段まで列ができるなんて、今年、クリエは両手を2回折っても足りないほど通ったのですが、さすがに初めてです。

とはいえ、千穐楽にいびきかく人がいたのはさすがに引いた・・・
それはいくらなんでもないだろう・・・
お隣の男性が何度も小突いてくれてて助かったけど、そこまで体調悪ければ(マスクしてたし)、自粛するのがマナーだと思う。


●Invocationの意味

史緒と萌がお互いを求め合う、
プリマドンナでの「Wind Beneath My Wings」の後の1シーン。

史緒は他人から、ある人からは「お嬢様」と崇められて、ある人からは「神様に贔屓されている」とまで言われて、「うんざり」しているわけですが、そんな史緒にとって、「本当の意味で自分を必要とした最初の人」が萌さんなんじゃないかなと。

蘭ちゃんは史緒にとっては、萌さんいわくの「いいように使ってるだけ」は言い方が極端としても、「いて当たり前」の存在で。
「仲が良くなりすぎて異性として認識されない」という罠に嵌っているパターンですね。

萌に「麻見さん専属のピアニストですよね。」と言われて大ダメージを食らってる蘭ちゃんが何気に気の毒すぎる(笑)。

※こう言うの見てるとやっぱり萌って歩く爆弾だよなぁ(笑)。

萌にしても、父親はいなくて母親にことあるごとに「あなたなんて産まなきゃよかった」と言われ続けて育ったわけですから、
「本当の意味で自分を必要とした最初の人」が史緒なんだと思う。

意地を張って史緒の元を去っていく萌なんですが、その直前、史緒は「萌さんの代わりなんてすぐに見つかるわ」と言っています。史緒にとっては萌の弱点を突いたはずなのに効かなくて(「私と歌うのが怖いんだそうよ。自分の欠点をさらけ出すのが怖いのね」という台詞)、つい吐いてしまった捨て台詞なんでしょうが・・・・

その時の萌のダメージの受け方が半端なかったですね。
史緒はあえてその萌の表情を見ないポジションにいたわけですが、
「あの萌が、史緒の言葉に大ダメージを受けている」ことが結構な驚きでした。

萌にとって「史緒は自分を必要としてくれた」はずなのに、史緒に求められてはいなかったショック・・・
それでも萌が帰ってきたのは、「Wind Beneath My Wings」で感じた飛翔感だったのでしょう。

そんなことを思いながら「Invocation」が流れ始めたので歌詞を聞いていると・・・

史緒「あなたの祈りが私を求める」
萌「見知らぬ世界へ私を連れ去る」
史緒&萌「不思議な力で惹かれ合うように」
史緒「二つの孤独が一つに重なる」

というパートがどんぴしゃきちゃいまして。

萌の祈りが史緒を求めて、
史緒の祈りが萌を見知らぬ世界へ連れ去って、
史緒・萌の2人が不思議な力で惹かれ合うように、
史緒・萌の2人の孤独が一つに重なる

・・・と読み込んだらもう。

「Invocation」は”お互いが求め合う曲”と言われてはいたけれど、「Life」が何しろ史緒・萌の感情をつなぎすぎているので、「Invocation」は感情のぶつかり合い、という認識しかしていなくて。

確かに感情のぶつかり合いには違いないんですが、「孤独な2人が相手を求め合う曲」なんだと思うと、何か色んなことがすっきりして。

ここの「Invocation」が終わった後、神野に「子供の遊び」と言われた後の史緒の呆然とした表情が印象的。

本編中唯一、神野に食ってかかった萌。
その、萌を見る史緒の表情はすごく意外でした。
立場上、神野に噛みつけないことでは共通しているんですね、史緒と萌は。
ただし、萌はその事実を知らない(史緒と神野の婚約予定の話は知らない)けど、史緒は知ってるという違いはありますが。
でも、萌はそれでも自分の感情に素直に、神野に向かい合う。
史緒はそんな萌を、実は羨ましく見たように見えて。

萌が史緒と見つめ合ってから去っていくシーンも良かった。
史緒の表情は、萌から切り捨てられたショックがありありで。



そういえばよく考えたら、SRMの音源をネットに流したのは蘭ちゃんなんですね。

「子供の遊びではないということが証明されて僕は嬉しいです」と蘭ちゃんは言ってますが、あの場に4人しかいない上、録音してるの蘭ちゃんだけですもんね(パソコン使用)。
Winnyでもやってない限りネットには流れませんね(笑)。

●ツボシーン更に追加
史緒さんを待つ間の「プリマドンナ」。
蘭ちゃんと話してる萌は楽しげに、史緒さんとの話で蘭ちゃんをからかっているんですが、
史緒が来た途端に「くるっ」と180回転して顔を背けるのが印象的。

「SRMをやるのが楽しい」のを史緒に気づかれたくない萌、らしい。
意地っ張りなんだからもぉ。

「Invocation」の中盤で史緒がピアノの蘭ちゃんに近づいて歌って、萌がピアノに寄りかかるようにして歌うところも好き。これ、確か原作にあったアングルだった記憶が。

●上手側からのお楽しみ追加編
みみかさんから昨日の(14)のコメントでいただいたのですが、
一幕ラスト、修羅場直前のパート。
蘭ちゃんと史緒が話してるのを萌が聞き耳立てるところ。
あれ、よく聞いていると分かるのですが、萌が最初に掴みかからないのは、最初の時点では「蘭ちゃんと史緒のラブシーンだと思っている」からなんですね。
だからお邪魔虫だから萌は影に隠れてる。
(蘭ちゃんに史緒さんとのことを「応援してる」と言ったのは萌にしてみれば本心でしょう。神野と史緒の関係が何かあると薄々感づいている萌にしてみれば、その方が自分に有利になると言う観点もあるのでしょうが)

途中で蘭ちゃんが「(史緒が)神野と結婚する」ことを口にしたから萌は激高するわけなんですが・・・お勧めいただいたこのシーン、上手側からしか見えないのですが、萌の感情の動きがもうmaxからlowへ、凄い落差でした。



さて、カーテンコールレポ、
新妻さんの挨拶がスムーズすぎて記憶が飛んでますので、補完いただける方募集中です(笑)。
※みみかさんからのコメント等々で追記しています。ありがとうございます。

●カーテンコールレポ

初日は麻見史緒役の笹本玲奈さんが司会で、てっきり今日もと思いきや、よく考えれば当たり前の結論で、緑川萌役の新妻聖子さんが司会。

○新妻さん(司会)
本日は「プライド」シアタークリエ公演千穐楽をご覧いただき、ありがとうございました。(拍手)
千穐楽特別カーテンコールということで、出演者それぞれよりご挨拶させていただきたいと思います。

あいうえお順ということで佐々木さんから。

○で
なぜかマイクを笹本さんに渡そうとしてる佐々木さん。
「え、蘭ちゃんが喋るのよ」って戻してた笹本さん(笑)

○佐々木喜英さん
池之端蘭丸を演じました佐々木喜英です(拍手)。
本日、25回目のシアタークリエ公演、千穐楽を迎えました。

この舞台は本当に人間関係がどろどろしていまして、この舞台の一番の被害者は僕です(笑)
25回・・・75時間ダメージを受けました。

 ←ここ、新妻さんが「計算してる・・・」って突っ込んでた(笑)

いつも大変でしたが、三人の大先輩がいてくださったからここまでこれました(皆さん「いえいえ」と謙遜)。

これから大阪、名古屋と2回あります
(指でVサインを作って、右から左へ指を動かす
・・・ってあれ何の動きですか笑)

  -「あと2回」の指をなぜか玲奈ちゃんも新妻さんも真似るのが
   可笑しい。
   即席「プライド」ブームですか(笑)。
   あまりに面白くて一真さんがやってたかを見るの忘れました(笑)が、
   どうもテンポ遅れてやってたそうな。

地方公演においでいただける方、是非お待ちしております。

大阪でたこ焼き食べて、名古屋で名古屋コーチン食べて頑張ります(笑)

そして少し早いですが、皆さまにとって来年がよい年でありますように。
本日は誠にありがとうございました。

○笹本玲奈さん
麻見史緒を演じました笹本玲奈です(拍手)

「プライド」を応援してくださった皆さまのおかげで、こうしてシアタークリエ公演、千穐楽を迎えることができました。ありがとうございました。

今回の作品は踊りもありませんので、「体力的には大したことないでしょ」と言われたのですが、毎回罵られたりして、
精神的には今までで一番きつかったです(笑)

 ・・・そこで
 「私のせい、私のせい」と自分に指を指してる萌さんカワユス
 ・・・ホントに史緒さんより年上ですか(爆)。

でも、それを上回る充実感と感動に毎回包まれていました。

カーテンコールで皆さまの拍手に迎えられ、いつも幸せな気持ちになっていました。

この4人で「プライド」という作品をできたことが私の誇りです。

ありがとうございました。

○鈴木一真さん
神野隆役を演じました鈴木一真です(拍手)。

製作発表で「若い3人をきちんと支えられれば」ということを言ってしまったのですが、実は前の仕事が押してしまって合流が遅くなってしまい、ご迷惑をおかけしてすいません(ぶんぶん首を振る歌姫2人)

それもあってお菓子を差し入れたりですね

 ・・・そこで「私、私」と自分に指を指してる萌さんカワユス(再び)

飲み屋の予約とかぐらいしかできませんで(笑)

音楽の体験ということでパンフレットにどうでもいいこと(笑)を書いていますが、私にとって今、音楽の奇跡を感じたのは「プライド」です。
2人の歌声を聞いていると油断すると涙が出て来そうになって、必死で
ダースベーダーのテーマを流していました(大笑)

 (注)鈴木氏曰く神野のテーマソングが「ダースベーダー」だそうです。
  製作発表で言ってただけのはずですが、客席から大ウケしてました。

この作品はぜひ客席から見たかったですし、2年前に亡くなった、音楽が好きだった父に見せたかったです。
今日は母が来ておりますが、産んでくれてありがとうございます(拍手)

本日はありがとうございました。

○新妻聖子さん
みどりか・・わ萌役を演じました新妻聖子です(拍手)

名前噛んでしまいました(苦笑)が・・・・
皆さまの素晴らしい挨拶の後何を言おうかと思っておりまして・・・・

黒い萌ちゃんを割と楽しんで演じることができました。

知り合いみんなに「聖子ちゃん怖い・・・」と言われ続けましたが(笑)、佐々木さんもおっしゃられましたが、シアタークリエ公演25回、(史緒さんを)罵倒したり、首を絞めに行ったりするのはものすごいエネルギーが要りました(笑)。

12月1日から始まったこの「プライド」。
12巻もの漫画原作を凝縮しての物語ということで、四人舞台、女優二人が吹き替えなしでオペラを歌うという意味でも、チャレンジな舞台でありました。

初めていらっしゃった方、何度かおいでいただいた方、皆さまのお力あっての「プライド」だと日々感じておりました。そしてこの4人で「プライド」をやれたことは幸せでした。

まるっとありがとうございました!

(玲奈ちゃんが、「あれ、締めるんじゃないの?」と新妻さんを覗き込み、あわてて)

本日は誠にありがとうございました(拍手)




拍手で見送った後、バンド3名も前に出てきての万歳、そして客席総立ち状態。




次出てきたとき、あまりの拍手の鳴りやまなさに・・・

「ここから何も考えてないんですよ」@新妻さん
「どうしようねぇ」@新妻さん
「どうしようかぁ」@笹本さん

「あ、鈴木さん、客席から見ますか」@新妻さん(客席大喝采)

 -新妻さんあなた神だわ(笑)

「え、だって客席満席だし」@鈴木さん
「お母様のお隣はいかがですか」@新妻さん
「や、空いてないし」@鈴木さん
「そこに特等席がありますよ」@新妻さん

 -と、新妻さんが指差した先は、2幕最初に萌さんが座ってた場所。
  あぁぁぁぁぁぁ!と会場全員納得。すげぇ。

「SS席ですね」@新妻さん

 -J席とも言う(笑)

「『Invocation』は長すぎるしねぇ」@新妻さん

 -「それでもいいからやって」と思った人609人(独断)

「じゃぁ『Wind Beneath My Wings』やりましょう(拍手)」@新妻さん

「蘭ちゃんにピアノ弾いてもらって」@新妻さん

 -これ聞いて新妻さんすごい、を改めて実感。
  これ聞けば蘭ちゃんがずっと弾いてたようにも聞こえるわけで。
  佐々木さんへの感謝の言葉としてこれ以上の言葉はないと思う。

マイク取ってきますねーと2人手を取り合って上手にすたすた走りしていくのが姫ペア萌えには強力すぎる。

「珍しい並びの『Wind Beneath My Wings』ですね」@新妻さん

の言どおり、本編と逆で、上手側が萌さん(新妻さん)、下手側が史緒さん(笹本さん)。
笹本さんは本編同様フルパワーなんですが新妻さんがですねぇ・・・・

フルスロットルのシャウトバージョンかましてくださいましてですね・・・・
やっぱり新妻さん、ラストのラストでとんでもないもの聞かせてくれました。




この後、下手側から出てきた笹本さんの腕の中に、上手側から出てきた新妻さんが抱きついてすっぽり収まり。

「史緒-気持ちよく歌えた-」
「それは何より-」

というまるで原作シーン(ただし、史緒&マレーネ)が出来上がっていました(笑)。

新妻さんblogの史緒&萌ハッピーエンドフォトも永久保存版です
こちら
笹本さんblogも時間差で同じ写真で更新。

あと公演は2回、岸和田(大阪)と名古屋を残すのみ。
迷われている方、後悔はさせませんのでぜひ会場へ!

最後の1回、名古屋の大楽は今年最後の遠征です。

|

« 『プライド』(15) | トップページ | 『プライド』(17) »

コメント

こんにちは、みみかです。お祭り千秋楽レポお疲れ様です!
萌の盗み聞き(笑)ポイント注目してくださりありがとうございます(笑)。「蘭ちゃんに結婚しようって言われて…」でバッ!と振り返るところとかおかしいですよね。吹き出しつけるなら「もうプロポーズしたの!?やるじゃん蘭ちゃん」みたいな。
千秋楽カテコで確か新妻さんは「四人舞台、吹き替えなしで女優ふたりがオペラを歌うという意味でもチャレンジな舞台でした」とも言ってたかもです。あと、鈴木さんに客席を勧めるとき「(客席の)お母様の隣はいかがでしょう」とか、「そこ(舞台上の席)はSS席ですね」とか(笑)
前楽もカテコはいつもの三回(?)に一回プラスで満場スタオベでした。で、神野さんの眼鏡を蘭ちゃんが頭につけて登場→神野さん「見えないよ」の仕草で蘭ちゃんが頭の上にある眼鏡に気付き(笑)、神野さんに返すこねたが。
はけるときには蘭ちゃんがはしゃいで綺麗な開脚ジャンプを披露→隣で驚いた玲奈ちゃんも小さくジャンプしてにこにこ→「神野さんもやるのよね?」とばかりに鈴木さんに振る新妻さん→開脚(?というより大の字?)ジャンプをする神野さん、という光景が見られました。書いてて気付いた

投稿: みみか | 2010/12/20 09:00

すみません、途中送信してしまいました。
書いてて気付いたのですが、みんなが飛んでる間、新妻さんはなんもしてなかったです。「歌合戦のような舞台」のブログといい(そんな脚本への正直な感想を…!)、彼女は最強すぎです(笑

投稿: みみか | 2010/12/20 12:05

みみかさん>
カテコレポ補完ありがとうございます。
案外にどこにもカテコレポ上がってないんで答え合わせできないんです(爆)。

そうそう、萌ちゃんの派手な振り返りすごかったですね。「おっ!急展開!」みたいな感じで(笑)

前楽、そんな面白いことあったんですか。
帝劇で萌えている間に・・・
うーん、身体も財布も2つ欲しかったですね(笑)

新妻さんの「プライド」作品評が開始前は「大河ドラマ」で終了時が「(紅白)歌合戦」だったのが味わい深すぎて吹き出しました。
実に”深い”黒さなんですよね彼女(爆)。

投稿: ひろき | 2010/12/20 13:23

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74093/50344692

この記事へのトラックバック一覧です: 『プライド』(16):

« 『プライド』(15) | トップページ | 『プライド』(17) »