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『プライド』(6)

2010.11.14(Sun.) 18:00~19:10
開幕直前イベント
シアタークリエ 1列目センターブロック下手側

とうとう楽曲初披露のイベント。
 ありえないほどの緊張と、
 ありえないほどの期待と、
 ありえないほどの安心で、
行って参りました(笑)。

この日披露された麻見史緒(笹本玲奈さん)と緑川萌(新妻聖子さん)の曲は2曲。
本編での歌は3曲+α(それぞれのソロ)のようで、そのうち2曲がこの日、初披露です。
インストも含めると、10曲以上らしく、ピアノを弾くことになる池之端蘭丸(佐々木喜英さん)は手が痛くてしょうがないそうな。

1曲目が原作の後半で出てくるSRMの「LIFE~命~」。
動画こちら←当然音出ます

上手側は真紅のワンピースの新妻さん、下手側は派手目のワンピースの笹本さん。
何というかこの2人が同じ場所に立って歌っている姿を、ステージまで5mの距離で見られる至福さといったらありません。

原作を読んでいると、史緒が高音パート、萌が低音パートと思いがちですが(髪の色のせいもあるのでしょう)、いざ2人が歌っているのを聞くと、より高音が出る新妻さんが高音パートを担当して、笹本さんが少し下げた高音パートと低音パートを担当していますが、もうなんつーか相手を気遣う必要がないもんだから、二人して抑えない(笑)

最初は玲奈ちゃんが余裕がなさそうに前を向いて歌っていて、新妻さんがアイコンタクトしようとして空振りしまくってた(笑)のですが、次第に余裕が出てきて目と目で通じ合っていて、歌の完成度とともにそのハートの伝わり方が素敵に見えます。

正直、初聴だと歌詞がどんなだったかとかまで覚えている余裕はなくて、ただ圧倒されたことだけは間違いなくて、オーディエンスもあまりにあっけにとられて一瞬拍手が遅れたぐらい。
凄く感動したり圧倒されたときって、すぐに拍手って起こらないものなんですよね。

2曲目が先日のTOKYO FM「DREAM THEATER」で紹介されたBette Midler「Wind Beneath My Wings」。
動画こちら←当然こちらも音出ます

前回の私の心配が当たって、ものの見事に英語で歌ってますが(爆)、完璧な新妻さんの英語を前にして玲奈ちゃんの英語歌、大健闘です。上手い人に引っ張られているというか、新妻さんの完成度を前にして玲奈ちゃんの負けず嫌いに火が付いたのか、どっちでもよくて結果オーライです。

ここも前回の予測通り、史緒~萌の順で入り、最後は2人でハモるという形でした。
つかラストに行くに従って玲奈ちゃんが史上最強の絶叫モードでびっくりでした。

で、この2曲を一気にやったせいか、あの新妻さんが、ご自分で「抜け殻です」と言うほど消耗しきっていたのはびっくりでした。
確かに、この2人だと全力出さなかった方が負ける(笑)。
勝ち負けじゃないことは分かっていても、そういう感想にならざるを得ません。

サイゴンの渋谷イベントの時は完全にハモっていたけど、今回はぶつかりあったり離れあったり。
それでも、まだまだシンクロ率100%になるまで、まだ上への道のりがあるように思われました。
(というか、今でこれだと初日どんだけになるんだか)

この日歌われなかったもう1曲はSRMの「Invocation~祈り~」

あまりの音階の落差と技術的な難易度の高さに、「私たち機械じゃないんだから勘弁して」と笹本さんが呟いたぐらいの難曲。ただし、実際に2人で歌うと凄く気持ちよいそうです。
だとしても今の段階では内緒という寺崎さんコメントで、「当日のお楽しみ」となっていました。
ちなみにこの曲、愛称付けの天才こと新妻姫からは「むちゃぶりソング」という呼称をいただいております。
オペラを題材にした本作ですが、実際にオペラの人の場合は音階によって歌う人違ったりするし、そうしないと喉が付いていかないから、という説明をされた後、「その意味ではミュージカルでやってきた私たちじゃないと歌えないと思う」と新妻さんが言っていて、玲奈ちゃんも深く頷いていたのが印象的。
ストレートプレイなのに、歌姫2人がメインで生バンドだそうで、「そもそもそれってストレートプレイなんだろうか?」と寺崎さんが自問自答していたのが苦笑でした。

2人の歌を聞いた蘭丸役・佐々木喜英さんはこの後のトークで言っていたのですが、「実は初めて聞いたのが、2人が歌稽古していたのを部屋の外から聞いたとき」なのだそう。ご本人おっしゃっていましたが、「原作で蘭丸が2人(史緒・萌)のことを”自分の探していたディーヴァはこの2人なんだ”と分かる場面があるんですが、まさにそれそのものでした」と言われていたのが印象的でした。

クリエ初見の人に手を上げてもらっていましたが、予想よりずっと多かったみたいです。
最前列だから振り返って数えるわけにもいきませんでしたが、感じ3割ぐらいですかね。
つまるところ、笹本さん&新妻さんを初見の方がそのぐらいということですね。



ここからはキャスト4人(佐々木喜英さん、笹本玲奈さん、鈴木一真さん、新妻聖子さん)と演出の寺崎さんが登場しての質疑応答、トークショーに突入です。
並び順は下手側から寺崎さん、佐々木さん、笹本さん、新妻さん、鈴木さん。

特に後半部分があまりに面白すぎて、以下「(笑)」を史上最高回数使います。
ご覚悟くださいませ。

●ケータリング王子
人にあだ名付けるの大好き&得意な新妻さんの、鈴木さんへのあだ名(笑)。
この日は会話に登場しませんでしたが、佐々木さんへは「イケメンさん」でした(笑)。
いつもお菓子持ってくれているそうです。
それで2人の歌姫からお礼言われる副社長(笑)。

「新妻さんはいつも食べてる」と普通のことのように言われていましたが
(彼女のblogが食べログと言われていることは公然の秘密)、
「食事休憩しないんですか?」って言われてびっくりしたと寺崎さん。

「それ言ったの新妻さんだよね?」と言うと「私じゃないですよ~」と玲奈ちゃんを指差す新妻さん。

「聖子ちゃんと私は違うんですよ。聖子ちゃんは短い間隔(30分ぐらい)ごとに食べてるから、”いっつも食べてる”って思われるけど、私はがっつり食べたいんですよ。うどんとか」とは玲奈ちゃん。

「プライド」の稽古は衆知のごとく帝劇9階の稽古場でやってる(玲奈ちゃん、新妻さんともに山崎育三郎氏からの差し入れに感涙しててその時にblogに書いてました)訳ですが、帝劇に美味しいうどん屋さんがあるんだそうです。

それにしても、2人の歌姫の共通の弱点がどちらも食事とは。

「お腹いっぱいになったら稽古にならないかと思った」との寺崎さんのコメントに首をぶんぶん振る二人(笑)。
そうだよなぁ、変なこと言ったら食事休憩なくなるもんなぁ(笑)。
無敵の二人のディーヴァを萎れさせるのは食事断ちだったのね、わかってはいたけど。

●2人の仲は
ここ、鈴木さんのコメントがふるっていて
「初日に入るときに、2人が仲悪かったらどうしようかと思った
(爆笑)」

それを受けて玲奈ちゃん
「作品中の史緒と萌はむちゃくちゃ仲悪いけど、私たちはそういう仲じゃないですから」

あぁ、稽古場で自分が演じてるときに傍らでなんかパクついてるってことね(笑)

このイベント直前の取材の第一声も

記者さん「で、お二人は仲がいいんですか」

だったそうです(笑)、新妻さん談。

2人が初日に絡んだときの話。

新妻さん「玲奈ちゃんと演じるということで自分の中ですごく大きな妄想があったんですよ。でも最初に絡んだ時に分かったのは、
『笹本玲奈と共演することは生涯ないんだ』(※発言のまま)
ということに気づいて。そこにいるのは当たり前だけど史緒だし。そこは凄く印象的でしたね」

玲奈ちゃん「私も全く同じ感想なんですけど、だって目の前にいるの萌そのものなんですもん(笑)。原作をずっと見てきて知ってる萌がそのまんま前にいるんですから。
『殺される-!』って思いました(会場内爆笑)」

寺崎さん「そういえば玲奈が稽古初日、すごい高いハイヒール履いてきたよね」

玲奈ちゃん「そうです。12cmのヒールで、
史緒として萌を見下そうと思って(笑)」

新妻さん「彼女(玲奈ちゃん)と私って10cm違うんですよ実身長。そこに12cmのヒール履いてきたら22cm差ですよ。私はスニーカーなのに(笑)・・・・あれ、私計算間違ってないよね、大丈夫だよね(なぜか焦る新妻さん)・・・
その日、『よろしく』って史緒から萌が言われるシーンを演じたんですが、史緒の手が私の頭のところにあるんです。届かないからそれ(笑)」


玲奈ちゃん「一緒に歌ってみて、聖子ちゃんとは『これからも一緒に歌っていきたい』と思いましたね。そんな作品ないですかね。」

・・・期せずして作品とシンクロですね。これ、原作内で史緒が萌との関係を蘭丸に告白している台詞の一つなんですよね(原作ファンは知っている)。

とりあえずアンケートには赤石路代先生の「P.A.」と「ワンモアジャンプ」をお奨めしてきました。新妻さんも言ってたけど、少女漫画と舞台って相性いいと思う。

●稽古場では
「笑いなんて台本上ほとんどないのに、なぜか稽古場は笑いばかり」とは寺崎さん。
「鈴木さんが日替わりで面白いこと言うんですよ、それがツボで」とは新妻さん。

稽古に入る時に毎日してることはありますか、という寺崎さんの問い。
「例えば12巻全部読んでから稽古場入りするとか(笑)」とか言ってて、で、
「例えば左足から入るとか」のジンクスに首をぶんぶん振る新妻さん。
この方、やっぱりそういうのは全然気にしないタイプらしい。

逆に、笹本さんは形から入る系。
「史緒はとにかくいつでも冷静なので、感情で動く自分と全然違って。
何しろ『無』にしようと思って、起きてからウサギに餌やるときも無感情、電車で移動するときも無感情、で通っています」らしい。

ちなみに今日の寺崎さんは製作発表の緊張振りと打って変わっての超饒舌モード。
「うさぎが可哀相ですね。
なんでこの飼い主いきなり愛情なくなっちゃんだろうって思ってますよ(笑)」
・・・玲奈ちゃんは「そんなことないですよ~」って言ってますが手遅れです(笑)

そういえば、こんな話が。

寺崎さん「稽古場で面白かった話といえば、そう言えば肩パッドの話って・・・」

新妻さん「(笑)そんなに面白い話かなこれ・・・史緒が膝を曲げてかがむシーンがあって、『膝パッド』を用意しようか、って話になったんですよ。そこで佐々木さんが何を思ったのか『肩パッド』と聞き間違えて大爆笑されまして」

佐々木さん「だって史緒が肩パッドですよ。想像したら爆笑するじゃないですか(笑)
いかり肩で歌うんですよ史緒が(笑)」

新妻さん「ほらあんまり面白い話じゃない(笑)」

そういえば、他の方のblog見ていて思い出した話で、
お客さん「(鈴木さんへ)どうやって台詞を覚えていますか」

鈴木さん「登場人物全員の台詞を、声色変えてICレコーダーに入れて聞いてますね」

新妻さん「(驚愕のあまり尊敬のまなざし)」

寺崎さん「あぁ、
相手が台詞間違うと自分の台詞が出てこなくなるってことですね」

鈴木さん「(絶句)」

・・・寺崎さんも何気に黒いな。

●外見の話
玲奈ちゃんの髪は実は地毛をエクステにしてやるのだそうで、本人からはカツラ希望が出ているらしいですが、今のところそれは実現する可能性はないらしい。

で、一部で大反響を呼んだ、新妻さんいわく”プライド2つ目の隠し球”である蘭丸君の女装。

この日、後ろ姿が公開されましたが、それを作品公式より早く出す新妻さんのやり手営業ウーマン振りに脱帽こちら

寺崎さんまで「新妻さんのとこ見てね」で終わらせてる(笑)こちら

新妻さん「なんか蘭丸君、終わる頃には指示もされてないポーズとかしだしてるんですよ」

佐々木さん「終わる頃にスタッフさんがにやにやしだして。なんかやんなきゃいけないのかなとか思うじゃないですか(笑)。」

寺崎さん「変なことに目覚めたりしそう?」

佐々木さん「しないですよ(笑)女装される方だとやっぱり女性の下着とか買いに行くみたいですけどね。やらないですよ(笑)」

新妻さん「やってるうちに蘭丸君ノッてきてまして。しまいには『私がナンバーワンよ!』みたいになってまして」

玲奈ちゃん「だんだんこっちがみじめになってきました(笑)」


ちなみにこの時のパネルについて。

佐々木さん「持って帰っていいですか?(会場内爆笑)」

持って帰ってどうするのでしょう(←会場内無言の総突っ込み)



そんなこんなで、ジャスト1時間。歌の充実度は別格でしたが、その分トークがゆったりだなーと思ったら途中から玲奈ちゃん中心に佐々木さんも突っ走り始め、新妻さんもがっつり付いていって、あろうことか寺崎さんまで煽りまくり、鈴木さんはどどーんとゆったり構えるという、摩訶不思議に面白い空間。

本番はこの欠片も見あたらないであろう、「プライド」の世界観とは実は似ても似つかないほどの面白い(笑)イベントでした。

さーて(笑)を29個使いました。

一番売れ行き微妙な12月14日ソワレあたりにこんな感じでイベントしたらどうでしょ。実は買ったんですがなぜか部屋のどこにいったか分からない回なので、そんなんなったら買い足しますから。

新妻さんが言っていた「これだけ苦労する稽古なら経験上、本番は凄く良くなる」という言葉が凄く印象的でした。
玲奈ちゃんのコメントが異常に面白かったんだけど面白すぎて記憶が飛んだ(笑)
「日本人ではありえないほどの性格を体現できるよう頑張る」とかだったような。
史緒のことを性格悪いってことは分かってるのね、と思って噴き出したので。



ちなみに最後に余談。
アンケートの中に「今年見た芝居の回数は?」という設問があって、覚えているわけもなく(笑)、「約30」と書いておいて、アンケートを提出。
家に帰ってきて記録を見たら、現時点で「44」でした(爆)。
「ガイズ&ドールズ」が15回で、作品は15作品なんですけどね。

2010/11/16追記
新聞記事はこんな感じでしたこちら
「おばちゃんなんて呼ばせない」なんて言ってても結局こう書かれるのね(笑)

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コメント

詳しくて楽しいレポ、ありがとうございます!
実は私も応募してみたんですが、物の見事に落選し笑
漫画の中でもINVOCATION~祈り~は重要な位置づけの曲ですが、とにかく音楽に詳しくない私にはどんな曲かとってもイメージしにくいので笑
難曲なのはそこは外せないところですが、劇場で聞けるのがますます楽しみになってきました!

投稿: NAIMEE | 2010/11/14 23:27

NAIMEEさん、コメントありがとうございます。
今回のイベント応募者数は3800人で、当選者が350人だったそうです。
「INVOCATION~祈り~」は笹本さん・新妻さんが口を揃えて”難曲”と言うぐらいの曲だそうなので、満を持して初日初披露、の方がいいのでしょうね。

先ほど書かなかったのですが、クリエはこの作品にはぴったりの大きさ、と新妻さん・鈴木さんがおっしゃっていて、凄く同感です。

投稿: ひろき | 2010/11/14 23:39

また今回も私はこちらの記事を見て、笑わせてもらいましたhappy01ありがとうございますclover
あのお2人が同じ場所に立って歌っている姿もファンには嬉しいことですし、ステージまで5mの距離でご覧になったとは…普通に羨ましいnote大きな感動の後の、ぽかーん…じゃないですけど、すぐに拍手が起こらないその間も良く分かります。全力投球が楽しみな舞台、私も本番楽しみにしていますlovely

投稿: なんねる♪ | 2010/11/16 10:52

なんねるさん、コメントありがとうございます。
ウケていただいて嬉しいです。歌はもちろんですがこの2人のトークは何気に面白いので、ちょっとでも空気が伝われば嬉しいです。

本番は期待していただいて間違いないです。大楽は名古屋ですし、実は行く予定です(笑)。

投稿: ひろき | 2010/11/17 00:40

実は自分のところ書き終わるまで読ませていただくのを封印していたんですが、答え合わせ的に読ませていただいたら・・・ものの見事に大事な部分を落としている気がします。あまりの爆笑トークに、横道部分ばっかり覚えてる気が。そこはさすがひろきさん、押さえるところは押さえていらっしゃいますね(笑)

歌い終わった本人たち以上に聴き終わったお客さんも放心・・・のち、拍手みたいな?(笑)凄くよくわかります。全力でぶつかって、抜け殻になるのもわかりますが、充実感も半端じゃないんでしょうね。

投稿: ぴらふ | 2010/11/18 08:13

ぴらふさん>
「答え合わせ」と言っていただいて、とても恐縮です。
ただでさえ濃いトークに定評がある姫ペアですから完全に記憶がオーバーフローしてましたので、いやはや思い出すのに必死でした(笑)。
終わった後なんか余りに笑ったことしか思い出せなくて、これでどうレポしようか途方に暮れてたんです(笑)。何とかなるもんですね。

聞いてる側でも飛翔するような感覚になる程のシンクロって、本人はどんな風に味わっているのか、すごく羨ましいです。言葉では表現しきれないものなんでしょうね。

投稿: ひろき | 2010/11/19 02:11

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