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『クンツェ&リーヴァイの世界』(2)

2010.6.23(Wed.) 19:00~21:40
シアタークリエ 15列10番台前半

3日ぶりのクリエ、今年11回目の(笑)クリエ詣でです。

曲目は前回の「(1)」をご参照。

会期中2回しかない新妻マルグリットの回とあって、新妻FCのお茶会でお見かけした方がちらほら。なんか新妻ファン総見状態です。
もともとがFC席なので、周囲は似た系統の方になるのがある意味普通なんですけど。

◇Act.1・・・MA編
山路さんの司会でこの日もスタート。
「毎日同じこと言ってて・・・って目線をここのところ感じるのですが(笑)」というパターンでスタートしてるのは、実は20日もそうでした(笑)

ドイツのブレーメン版でばっさり「カット」されてしまったボーマルシェの出番について触れて。

「フランス人になりきれない自分が悪いのかと思って、昨日の帰りに日比谷シャンテのフランス料理屋に寄って帰ろうかと思ったのに、ついついラーメン食べてしまうんですよ、そういう自分がきっとダメなんでしょうね(苦笑)」とかいう小咄。
なんかまるで寄席ですね。

この日は「2幕の方でちょいとおしゃべりな方がおられますので、こっちはさくさく進めます」と(会場笑)。

で何しろ、お目当ての新妻マルグリット。4日前の笹本マルグリットと比べて見るのですが、この日ネックなのは、どうしても土居アニエスの不在。
私の見た20日に一足早く千秋楽を迎え、今回は新妻マルグリット&土居アニエスという組合せはありません。

ただ、見てて興味深かったのは、新妻マルグリットの場合、「私はアニエスです」と目の前で断言されると信じそうな純粋さを醸し出していたところ。そういう意味で新妻マルグリット&シルビアアニエスは意外にフイットしていました。

昨日と明日、3回だけある笹本マルグリット&シルビアアニエスは見られないのですが、どうも笹本マルグリットは存在が鋭すぎるというか、「私はアニエスです」と目の前で断言されたところで一瞬で見破って、「私を謀るとは良い度胸だ、亡き者にしてやる」と言いそうなイメージ(あくまで、断じてイメージ)なもんで(爆)。

土居さんの偉大さが身にしみて分かるシルビアさんのアニエス。もちろん歌えているし、おかしいわけじゃないのですが、「優しさ」という意味でシルビアさんは基本対極にある歌声ですから。もちっと歌えればうちのご贔屓さんとかぴったりだったはずですけど。

「百万のキャンドル」は笹本マルグリット、「流れ星のかなた」は新妻マルグリット、「恐怖政治」は甲乙つけがたいけど、力強さと小芝居で僅差で新妻マルグリットかな。
足下にちょっかい出してる山路ボーマルシェを実に不愉快そうに蹴飛ばしていたのが印象的でした。

ジャコバン党に入党するときに「女は弱く同情するかもしれん」と疑われたときの「まさか」と答えるところは笹本マルグリット、新妻マルグリットともに実にいいです。
新妻マルグリットはここで鼻で笑うのが堂に入ってるのが流石です。
ちょっとした印象の違いで言えば、笹本マルグリットはゲリラで、新妻マルグリットは正規軍っていうイメージ(これもイメージ)ですが。

たった2回でマルグリットを再卒業した新妻さんがblogで「取り残され感」と書いていますが、ある意味マルグリットらしいのかなと。
どうせ2幕最後まで本編やっても、マルグリットは革命という嵐の中で、自らの存在を無視されて孤立して、だからせめて民衆の暴走を目に焼き付けることで自分の存在意義を埋める・・・わけで。

革命を焚きつけられ、はしごを外される感。というこのコンサートの中のマルグリットの存在というのはある意味MAにとってのマルグリットの、実に正しい縮尺のようにも思えたりします。

この日、新妻マルグリットを見てたら、ふとした瞬間、由美子さんが演じた「SHIROH」の軍師・寿庵そっくりと思えたところがあって。はしご外された感が全開のところとか、取り残された者の宿命みたいなところとかが。
マルグリットの存在って、「孤独」って意味でマリー・アントワネットと対極(で共通)だったのかも、と改めて思わされもしたのでした。

そういえば、この日アニエス役だったシルビアさん、1幕ラストでお呼びがかからなくて(山路さんが忘れたのか、そもそもそういう手筈なのか)、2幕もラストはM!なので、実はカテコに出ないという多分唯一の出演者になってまして。深い意味はないのかもしれないけど、土居さん不在の中この日程でコンサートを開けた最大の功労者なんだから、ちょっとそれはないと思うけどなぁ。

1幕最後、「本日のマルグリット、新妻聖子」と呼ばれて下手側から新妻さんが。
ゲストのサブリナさんに新妻さんから抱きつきに行って客席からも拍手。こういうところはやっぱり帰国子女ですな。

あ、そういえばパンフレットを見ていて気づいたのですが、25日からの海外バージョン、「恐怖政治」のマルグリットは河合篤子さんが務めるのですね。(「流れ星のかなた」は英語でサブリナさん&シルビアさん、「100万のキャンドル」は独語でサブリナさん)

◇Act.2・・・エリザベート編
この日の司会はエリザ部分だけ村井さん(この日が最後)。
「1幕で山路君が『おしゃべり』って言ってましたが、別にしゃべりたいわけじゃなくて歌わせてもらえないだけなんですけど」と愚痴ってました。
「1幕のすごい歌でみんな前のめりになってるから、座席に背中付けてもらうためにトークしてきて」というのがプロデューサーの指示らしい(笑)。

一路さんとのトークが妙におかしい。
村井さんが「自分の歌ってる歌難しいんだよ~」と力説してるのに、一路さんの反応が妙に鈍い。

村井さん「(他の人の歌)聞いてないでしょ?」
一路さん「聞いてると、音が取れなくなるんですよ。それぐらい難しいんです」

という発言はなるほど分かりやすいです。

村井さん「この後歌ってもらう『夜のボート』、還暦のお祝いで一路さんに歌ってもらったんだよね(会場内笑)」
一路さん「えぇ(苦笑まじりに)。『本当によろしいんですか?』って確認しましたよ」
村井さん「うちの家内の希望でね。もう30年来付き添ってるし、もう冷めてるって事だよね」
一路さん「いえいえいえいえいえいえいえ」

・・・えーと『夜のボート』ってエリザベートの夫婦仲冷えまくってるって曲なわけですが(笑)、それってそもそもお互い笑って話せる話なんでしょうか(←余計なお世話。)

村井さんがあまりに一路さんを笑わせてそのまま置いていこうとするので、一路さんが泣きを入れてました。
「(すぐ歌があるのに)ほっぽっていかないでくださいよ~」
というんで5秒ほど、時間稼ぎしてたのに苦笑い。

祐一郎さんとの「私が踊る時」、曲終わりの暗転時に山口氏と一路さんがハイタッチしていて、さすが漢同士とか思ってしまったりしました。

○Act.2・・・モーツァルト!編
なんか涼風さんのスーツがどっかの立候補者みたいで違和感なんですが・・・
「モーツァルト!モーツァルト!」は帝劇とクリエで人数比がちょうどいい感じで、鳥肌立ちまくります。

そういえばここから司会を引き継いだ武岡さんの本日ネタ。

海外ゲストのサブリナさんとパトリックさんとアンサンブルさん数人で、TDLに行ったらしく、ジェットコースター系全制覇、しかも全部お2人が最前列だったらしいです(笑)

○Act.2・・・レベッカ編
本編では見なかった涼風ダンヴァース夫人。20日とこの日、2回見て見てちょっとした感想。

「わたし」を傷つけそうな怖さがありますね、涼風ダンヴァース夫人。

シルビアダンヴァース夫人の場合、「わたし」へ危害を加えない、という点で理性が残っているというのか、レベッカを主として仰ぐにあたってのポリシーみたいなものを感じたりします(特に今年の場合)。むろん追い出したがってはいますけど。
レベッカの枠の中で忖度して動いている感じといいますか。

それに比べると、涼風ダンヴァース夫人はそれよりずっと自我があるというか、意志があるというか、主体性があるというか、レベッカという存在を利用している部分さえ感じます。

最後の館の燃えるシーンでは、シルビアダンヴァース夫人の場合は自滅的な要素も感じるのに、涼風ダンヴァース夫人は良い意味でも悪い意味でも狡猾な印象を想像。
実際に本編を見ればまた違うんでしょうけれども。


・・・

2回鑑賞、今まで見たことなかったエリザの曲も聞けたし(しかも一路さんで)、MAはマルグリットは2人とも聞けたし、海外ゲストは2人とも素晴らしかったし、思ったよりずーっと楽しめて、嬉しい誤算です。
Wマルグリットのデュエットと井上ルドルフが聞けなかったのは心残りだけれど、そこまで望むとバチがあたりますね、きっと。

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コメント

おはようございます。
どこから触れましょうか(笑)
まず、新妻さん本人ブログを見る限り状況が把握できてる分、23日の方が出来が良かったんだろうなと思います。
19日は海外ゲストと涼風さん(一路さんがいない回)、21日は芳雄さん(と新妻さん)、22日は禅さん(誕生日)、23日は新妻さんのファン総見でしょうか(笑)。

河合さんのマルグリットは私も気になりました。アンサンブルさんとの兼ね合いでサブリナさんがやるわけにはいかなかったんでしょうね。「心の声」が英語なのも同じ理由かと思いますが、こっちは新妻ver.で慣れているので、英語自体は耳に馴染んでました、私も。

サブリナさんに抱きつく新妻さん、見たかったなぁ(・・・そこ?・・・苦笑)

投稿: ぴらふ | 2010/06/24 07:26

おはようございます。

新妻さんのところは21日ほとんど取れなかったみたいですから、結果、きちんと日別に総見日が分かれたのは凄いですね(笑)。

サブリナさんに抱きつく新妻さん、本当に自然でした。ああいうのを自然に出来ることは素敵だなと思います。サブリナさんもそれに応えて抱きしめてましたし。微笑みぐらいで終わると思ってたので油断してました。甘く見てました(笑)。

投稿: ひろき | 2010/06/25 05:32

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