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『ガイズ&ドールズ』(9)

2010.4.27(Tue.) 18:30~21:25
シアタークリエ 1階12列29番

補助席以外では唯一の通路より後方席となったこの日。
12列はそもそも目の前が通路なので、席番の割には前方の視界が開けています。

で、この席、実を申しますと。

アデレイドの「あんた」もろ被り席!!

たった4日前に「アデレイドへの嘆き」書いたばっかなのに、ガイズに心残りがなくなっちゃったじゃないかー!(爆笑)。

ちなみにあのシーン、センターが2回と上手側が1回。
センターが10列16番あたりです。
指さしされてぐるんぐるんといじくり回されましたとさ。

シアタークリエがいくら狭いとはいえ、20m強離れた距離でオーラが伝わってくるんだから、ご贔屓さんの破壊力はさすがです。

はい、我がガイズ観劇人生に悔いはありません。とか言っといて、まだ2回見るんですけどね(苦笑)。

ま、それはそれとして本題。

せっかくのガイズだし、あら探しなんてやめてポジティブに見よう!と前回の反省から誓ったこの日。
やっぱり見る側の気持ちの持ち方って、ずいぶんと芝居の印象に反映しますね。

●デコボコトリオ
あらゆる意味で凸凹な、ネイサンの子分3人。
中央にナイスリー(田中ロウマさん)、上手にベニー(TETSUYAさん)、下手にラスティ(田川景一さん)。

最初見ていた頃はナイスリーの面白さに引っ張られていましたが、次第にベニーもラスティも居場所を見つけてきまして。ベニーの何気に一番頼りになる感じとか(下水道のシーンでネイサンより格好いいのは意外なことにベニーだったりする)。
でも実は今の一押しはラスティだったり。

3人で歌うタイトルチューン「GUYS AND DOLLS」でラスティがセンターになるシーンがありますが(「家賃が高い、それも可愛いあの娘のため」)のすらっとした立ち姿に惚れます。

どこから出てきた人なんだろう、と思ってパンフ見たら、何と!東宝ミュージカルアカデミー卒なんですね(シーラブ見てなかったから知らなかった私)。
良い役者さん育ててるじゃないですか、正直見直しました。

ナイスリーはスカイと初めて会う時に、登場シーンのネタをぶった切られるのが面白すぎる。(「順調順調、ナイスリーナイスリーだ」の「ナ」あたりでぶっちぎられる)

先日はスカイにぶっちぎられるに任せてたけど、この日は「あっ!!!(割り込みやがった!!!)」と声入れてたのがナイス(リー)すぎる。基本リピーターで構成されている客席も、ここは予想外だったせいかウけてた。

ネイサンとスカイが作品上初めて会う時に、ナイスリーとベニーが戻ってきて、ナイスリーがアデレイドからの伝言をネイサンにモノマネで伝えるシーンがあるんですが。
いつもに比べて5割増量(おーーーほほほほほ あははははは とかやってた/笑)なナイスリーに突っ込むべくベニーが首根っこ掴まえてネイサンの前から引き離してたアドリブが笑えた。何気にTETSUYAさん見逃せなかったりする。

歌詞では「GUYS AND DOLLS」のベニーのパート、「むしょ帰りまた泥棒、むしょ帰る彼女のため」つー、どーしよーもない歌詞が妙におかしい。

●あれ宝塚じゃなかったの
玲奈ちゃん演じるサラのはじけシーン、ハバナ後編の「私がベルなら」。
そういえば、とある日に「もし私がサラダなら」が「もし私がサラなら」に聞こえたことがあった(笑)←玲奈ちゃん何気に焦ってた(そりゃそうだ)

で、ここ。
公演途中から入れ始めた「化学反応さ」の”宝塚男役風”の言い方。
客席で幕間に聞いてると、あれ内君のモノマネという説もあるらしい。

この日、「野蛮ね」まで”宝塚男役風”だったという。
ここも意外性で受けてたな。
サラはメインヒロインのはずなのに、今回のクリエ版で一番のアウェイだから、ここで受けないと他に好感度上げるシーンないんだよなぁ。実に不憫だ。

そういえばハバナ前半では、サラがスカイに向かって両手ぶんぶん振って「私はここにいるよーん」ってやってて、スカイがにこーってしてるのは良かったな。
なんでああいう心通い合うシーンが他にないんだろうなこの2人。
玲奈ちゃん絶対意識してシャッター閉めてるでしょ・・・

この日のハバナ後半。サラは体育座りしてました。可愛すぎる。

●結構遊んでるよね
由美子さんは演出家さんの目の届かないところで、芝居を邪魔しない程度に遊びを入れるのが好きなんですが、今回もちょいちょい面白い動きをしてます。

ポスター見てアデレイドのキャラを想像してきた人からすれば、もはや由美子アデレイドは詐欺のレベルだと思うのですが(笑)、でも映画版は完璧に由美子アデレイド系ですからねぇ。

「誰に会おうが勝手だろ」のドスは初日から受けてたし、ネイサンに怒りかかる直前に指をぷるぷるしてるの笑えます。
超デフォルメして「ぷるぷる」動かしてて、面白いのなんのって。

ネイサンが手紙読んでるときに相の手入れてるときに「フットボールの試合で勝ったのよっ!」ってガッツポーズで手を伸ばしてるのも好きだ。
(しかし、伴侶と手紙読んでるシーンと言えば、由美子さんだと「ナンネール&ベルヒトルト」(@モーツァルト!)をついつい思い出してしまうんですが、ホンマに同じ女優さんですか。)

ベニー主導の「さぷらいずぱーてぃ!」の時にいきなり居合わせたアデレイド。
あまりの喜びに身体をぴくぴく動かして喜びにうち震えてるのが面白すぎ。
一緒にいたdolls2人もつられて笑顔。

いくらはじけようと、ネイサン役の錦織さんはなんとかしてくれるし、由美子さんにしても受け止めようがないアドリブとか出さないし、お互いベテランのあうんの呼吸なんでしょうね。そういう打合せはやりそうもない印象な2人。

●ダイズはどこかへ
下水道のクラップシーン。
ちょっと前から、三谷六九さん演じるビック・ジューリのダイズ投げの腕の振りが大きすぎると心配していたのですよ。勢いよくダイズが転がっていくものですから・・・

この日、とうとう1個舞台から消えてでも合計11(笑)。
なんか舞台際に引っかかっていたみたいですが。

もーちょっと手加減して投げた方良くない?(苦笑)

●おいサラ、俺は違うぞ
ここのスカイ、全場面中一番好き。内君としてじゃなくてスカイとしてだと、ここが一番かな。
スカイとサラはお互い妙に壁を作って演じてる印象があるから、本来は心が通じ合うところでも熱を通さない断熱材を挟んでキスしてるようなイメージがあるんですが(爆)、それゆえにか、かえって心がすれ違う方がしっくりして見えると言いますか・・・

●今日のたましい
ネイサン「魂って書こうと思ったら『たわし』って書いちゃったよ」
ベニー 「どこ洗うんだよ」
(会場内爆笑、ネイサンひっくり返せずgdgd突入。)

・・・あれ、錦織さん、振るのは得意でも突っ込まれると意外に返すの苦手だったりするんですか?
ベニーの返しが日に日に秀逸になってきて、ネイサン以上に何気に楽しみ。

●「う」の数
スカイ&サラとネイサン&アデレイド、この2つのカップルのファン層というのが劇場で見てるとはっきり分かれるのが分かると申しますか、感想でもその辺がはっきりくっきり分かれていまして、男性俳優さんから女優さんへのアプローチに対する感想が、

「むかつく。」
「むかつくぅぅぅぅぅぅ。」

という2種類で表現されていたりしまして。
「う」の数に愛情を感じる最近。

サラは同性から見ると存在がリアルすぎるのかも。
アデレイドはある意味同じ女性と思えないおもちゃぶりというか・・・

●エンディング突入
エンディングのカーテンコール突入時に由美子さんと玲奈ちゃんがアイコンタクトする話は以前書いたのですが、この日はそのシーンの前にもう1回、上手側由美子さん&下手側玲奈ちゃんの時にアイコンタクトあり。いつものが「役者としてのエールの交換」に対して、この日の前半のは「役としてのエールの交換」に見えて、なんか良かった。

結婚式場を申込忘れてたネイサンに、「下水道ではどうだ?」と提案するビック・ジューリ。いつものアデレイドなら「イヤよ、汚いでしょ!」っておちゃらけながら全力で嫌がるんですが、この日はビック・ジューリがサイコロ投げてるアクションをめざとく見つけて、「何投げてるのよ」って突っ込んでていてお互い芸が細かすぎる。

上手から下手にアデレイドが動くときに、ドールズに笑顔で祝福されているのを見るのがとても嬉しい。

でこの日のエンディングは由美子さん全力過ぎる。満面の笑顔で両手振って歌いながら踊る踊る。本人も明らかに手応えがあったのがよく分かります。現にこの日、100%本調子とはいかないまでも、出せる全力、が明らかに見る側に伝わってきたから、それが何より嬉しかったです。

由美子さんの場合、エネルギーがあり余っていて、オーバランすることがありますが、この日はマグマという熱意をたぎらせ、時に過剰にはじけつつも、とても丁寧に演じて歌っていて、それもあってか危ない箇所も全部クリア、とても素敵なアデレイドでした。

これだけ楽しんで演じておられるのを見るにつけ、由美子さんにとって「離れられないの」は実はアデレイドという役そのものなのかもしれません。

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コメント

内クンはああいう完璧なタイプの女性苦手ですからね~。笹本サンも年下のカワユイ感じの男子は苦手なんじゃないかと思いました。あと、内担の冷たく厳しいガン飛ばしを肌でめちゃ感じてると思いますよ。
格言うアタシ前列で毎回ガン飛ばしてますから(爆)
可愛いんだけど、彼女プライベートはヒステリーぽい(ブログとか見てると超女の子ぽいし)から何か超苦手だし(笑)
それと内担から見ても今回ウッチーは笑がこみ上げてしまうほどめっちゃカッコつけてるんで、見まがうことなく「化学反応さ」は、宝塚じゃなくてヒロッキーのマネだと思いますよー。
アタシ、27日2部は4列目にいましたけど、
全てのジャニファンを敵に回してるのようやく空気読めたのか、笹本女史が萎縮してカミカミでビブラート伸びず、演技もちょっと難アリだったのを決して見逃しませんでしたよ…。
あと、ブラスバンド特に金管、ラッパ(笑)音はずしまくりでめっちゃ気になりませんか?←

投稿: にゃーこ | 2010/04/28 19:44

今晩は。
上のコメントのにゃーこという人が、2chにこのブログのアドレスを貼ってましたので、そこから飛んでまいりました。
さらに上のようなコメントをするということは、内くんのファンというよりむしろ内くんのアンチだと思います。
一見見分けがつきにくく判断しかねる部分もありますが、内君には熱狂的な若いファンも多いかわりに
ファンを装って荒らす巧妙なアンチもいますので…。
不快でしょうがどうかスルーしてくださるようお願いします。

内君は今回が初めてのミュージカル。
他のキャストに比べ主役の自分が最もスキルポイントが低いと自覚したうえで、
「経験のなさは経験することでしか埋められないから」と日々頑張っています。
それでも、ファンの目から見ても歌をはじめ課題は山盛りなので、厳しい意見は想定内です。
率直な感想、もちろん解釈の違いもありますが、私はとても楽しく読ませていただきました。
ガイズアンドドールズも残すところあとわずか。素晴らしいカンパニーのみなさんに揉まれ
内くんが一回り大きく成長してくれることを祈っています。

投稿: 通りすがり | 2010/04/28 21:35

一部訂正します。
にゃーこさんは高いチケット代を払って
内くんの舞台を見に行っているのですから間違いなく内くんのファンですね。
ただ、やっていることがアンチと見分けがつかないというだけで。
中にはにゃーこさんのようなファンもいるでしょうが、内くんの評価まで下げるような応援の仕方はやめてほしいです。

管理人様
何度もすみませんでした。

投稿: 通りすがり | 2010/04/28 22:05

初めまして。何だかこの記事のコメントがどうにも引っかかったのでコメントさせていただきます。管理人様、ご迷惑でしたら消してもらって構いません。
私は内博貴のファンです。初日に一度観劇したのみだったのですが、本当に素晴らしいカンパニーで、公演回数を重ねて彼が成長していく過程とか変化とか他の方々の色んな感想を聞きたいと思ってブログ記事等を読みあさっていたところ、偶然ここにたどり着きました。そしてとても共感したので最近通わせてもらっていました。ひろきさんは非常にオブラートに包んで(またはひっどい態度とかにも見えないフリをして下さって)彼のことを書いて下さいます。私は内博貴のファンが書く「かっこよかった!」「歌上手かった!」なんていう盲目な感想にはどうにも共感できないし(実際良かったのはビジュアルだけのように感じたので)、あまりけちょんけちょんに言われてもファンとして少しへこむので、ひろきさんの書き方は当たり障りの無い感じがすごく好感が持てたのです。
それで、何が言いたいのかと申しますとですね、にゃーこさんという方のコメントが内博貴のファンの質を下げているように感じたので、悔しかったと言いますか、挑発的な物言いにカチンと来たと言いますか…、ぶっちゃけた話、ムカついたので衝動的にコメントさせていただきました(笑)。本当ーーーに色んなファンがいるので、どうか「ファン」とひとくくりにして偏見なさらないで欲しいなと、思ったんです。それと私がこうこうこういう経緯で何度も足を運ばせて貰っていますというのも伝えたくてですね…。ちょっと言葉がはちゃめちゃですみません。
あまりお気になさらずに、これまで通りひろきさんの気の向くままブログの更新をしていただければ嬉しいです。引き続き楽しく読ませていただきたいなと思っております。がきんちょが長々と失礼致しました。

投稿: 佐倉 | 2010/04/28 23:45

にゃーこさん、こんばんわ。

あの「化学反応さ。」って言い方は初日は台本通りだったかと思うんですが、今の客席であれだけ受けてるってことは内君の真似なんですね。

今回の舞台、生音にこだわったということもあるんでしょうが、最近、演奏は外すことが多い気がします。27日ソワレの1幕始まってすぐ、音を大きく外したのには頭を抱えてしまいました。

投稿: ひろき | 2010/04/29 00:09

通りすがりさん、コメントありがとうございます。

今回、内君のことはこの舞台を通じて知りましたが、彼自身から「経験のなさは経験することでしか埋められないから」って言葉を聞いたときに「おおっ」と思ったのを覚えています。若いのにしっかりしてるなぁと。

いつもなら会えない役者さんの、他の人にない魅力を見られるという意味で今回は実に貴重な機会でした。

ファン層が違う人たちが集まるだけに、本意も不本意も、同意も不快もご覧になる方にとってそれはそれであるのだとは思いますが、それぞれの立場から発せられる正直な感想同士が化学反応を起こして、”共演”したことの意味というものが生まれると信じています。

投稿: ひろき | 2010/04/29 00:10

佐倉さん、コメントありがとうございます。

「非常にオブラートに包んで」との的確(苦笑)な賛辞をいただき、正直嬉しいです。

主要な客層からして劇場でも劇場外でもアウェイなのは十分に自覚しているつもりではいるのですが、では実際にこの作品の良さとか感想をどう伝えるかというのは、そういう意味で針の穴を通すようなことですね。

ファンもそれぞれ、というのは身をもって実感していますし、彼の魅力に惚れるファンの方の気持ちは少しは分かるつもりです。どんな文章においてもそうですが、誰か何かについて触れるときに、全てを否定する書き方は自分にはできないし、今後も多分することはないと思います。そんな気持ちが少しでも伝わっていたのだとすれば、それは何より嬉しいです。

自分自身、できることはご贔屓さんに対してファンとして胸を張れないようなことだけはしないように、とただそれだけを自戒しています。

投稿: ひろき | 2010/04/29 00:11

いつもお世話になっております。またまた便乗させていただきます。上記のやりとり興味深く読ませていただきました。ひろきさんの最後の言葉は深く頷くとともに、かくありたいと思いました。私がひろきさんのブログや意見、文章が好きなのは、ご贔屓さんに対しても足りないところや弱点を認めておられるところ。そうでない方に対してもダメなところだけじゃなく、いい部分もちゃん見ておられるところ。何かファンメールみたいになってますけど(⌒-⌒; )これからもスタンス変えずに、レポ期待しています。

投稿: ぴらふ | 2010/04/29 20:14

ぴらふさん、コメントありがとうございます。

むしろ、贔屓さんだと厳しいことも言えるのかもしれません。
好きが前提にあるから、より良くなって欲しいと思う分、言いたい放題になる気が。
ボーダーラインが分かっているからというのもあるかも。

私のスタンス、「褒められると照れる、『こうしたらいいんじゃない?』ってサジェスチョンみたいな方がずっといい」と(アイドル時代に)言ってたうちの第一贔屓さんの影響です、多分。

あとはいくら「ひとり言」だからといって読み手を不快にさせるのはどうか、と思っているので、そのあたりは意識してソフトにしています。自分の贔屓が言われて嫌なことは、他の人のご贔屓さんが言われても嫌だろうと思うので。

投稿: ひろき | 2010/04/30 00:33

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