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『ガイズ&ドールズ』(3)

2010.4.3(Sat.) 17:00~19:55
(1幕80分・休憩25分・2幕70分)
シアタークリエ 1階11列20番台後半

いやぁ、見られて良かった初日。

15時に終わるはずの仕事が1時間以上も長引いて、焦りまくってたどり着いたシアタークリエ。
日比谷エリアのお芝居は女性70%なのはいつものことなわけで、それほどアウェーな感じはせずに入場。

物販の由美子さんグッズの気合いの入れ方に苦笑しつつ(アイドル時代のライブDVDを普通に揃えておった(笑))、狭くてしょうがないシアタークリエ地下2階のホワイエに、メイン4人の写真パネルが飾られており、それなのに撮影禁止にならない(※もちろん客席内は撮影禁止)不思議な空間。
携帯のカメラで撮影している方多数(それに関しては99%女性)。

ブロードウェイ盤ほか4種類ぐらいの海外版「ガイズ&ドールズ」CDもきちんと品揃えです。
パンフレットは1,500円。演出の菅野さんを中心に「GUYS」座談会(内君&錦織さん)と、「DOLLS」座談会(笹本さん&由美子さん)それぞれが収録されています。

今回の作品、私的には笹本さん&由美子さんの久しぶりの共演ということで、予習はきちんとしてたりしまして、海外版CD買って映画までDVDで見た(笑)のですが、空気が想像できて結構有意義でした。

で、以下、ネタバレが含まれますのでご覧になる場合はご注意下さいませ。






●ロマンチックカップル
今回の作品、2つのカップルが軸になっていまして、まずは「ロマンチックカップル」こと、内博貴君演じるスカイ・アンダーソンと、笹本玲奈さん演じるサラ・ブラウン。
笹本さんが小さく見えるほど内君のすらりとした長身が効果的。

玲奈ちゃんが小さく見えたことなんて、背丈だけで考えれば岡さんぐらいしかありえないはずですが、でも「ウーマン・イン・ホワイト」の時は笹本さんはかなり強い女性だったから、存在が大きかった結果、背の差をさほど感じなくて。

今回、ツンデレ系(しかもわかりにくし)の「やっぱ女の子って部分があるんだな」(←玲奈ちゃん本人談)な分、実身長の差以上に差を見せていた気がする。

稽古場では「照れくささMAX」だったそうな見つめ合いシーンは「舞台に立てば大丈夫」なのはさすが。

ちなみに本人が言ってて初めて気づきましたが、相手役が年下なのは初めてだそうです。そういえばそうですな。

サラに関してはこのリンクにちょっと噴いた。
これちゃんと見てなかった・・・次回ちゃんと見よう。

内君はミュージカル初と思えないしっかりした出来で、特に台詞が通るのが印象的です。

●コメディカップル・・・か?
もう1つのカップルは「コメディカップル」こと、錦織一清さん演じるネイサン・デトロイトと、高橋由美子さん演じるミス・アデレイド。

錦織さんは演出家が言ったこのコメントを既に放棄して自ら
「バカップル」って言ってますが(笑)、いやはや、地球ゴージャス「HUMANITY」で唐沢寿明さん演じる順平さんと、由美子さん演じるミヨちゃんの組み合わせを超えるバカップルでした(笑)。

今月キネマ旬報社から出たミュージカルムックでの紹介には
「マンネリカップル」とまで書かれる始末なこのカップル。

笑いを自ら取りに行く回数では全キャスト中トップを独走する錦織さん。
他の人がやると明らかに白けそうなネタ動きもこなしてしまうのは流石です。

対して、登場時間はさほどじゃないのに台詞の数では下手すると全キャスト中トップな気がする超早口キャラの由美子さん。
2人してありえないほど場をさらっていきます。(客席も結構うけていた)

や、基本的に似てると思うこの2キャラ(笑)。

由美子さんの役柄見てどっかで見たなと思ったら、PARCO劇場でやった「GOLF THE MUSICAL」の主婦役でした。おばさんぽいの隠そうともしないのも瓜二つ(爆)。

俗に言う「がぶり寄り」系ですはい。

映画版DVD見たときの印象と同じで、パワフルな女優でないと務まらない役ですねアデレイド。
ダンスシーンのデメリット(身体がちっこい)も分かった上で由美子さんにこの役が来た理由が分かります。

詞が日本語だと字余り大会で、由美子さんが「英語で歌いたい」なんて、聞いたこともないことを言う意味がよ~く分かりました。
1幕の「アデレイドの嘆き」を由美子節含むテクニック使いまくって仕上げたのは流石。

パンフの座談会で「ゆるい笑いより作り上げた笑いの方が絶対面白い」って言葉、「バンデラスと憂鬱な珈琲」の演出家・マギー氏の言葉じゃないですか。上手いこと使ってますね~

●興味深いのは別の軸
メイン4人はほぼ全部それぞれのカップル内で完結するのですが、実は劇中1回だけ「スカイ&アデレイド」というシーンがあり、1回だけこれまた「アデレイド&サラ」があり、その掛け合わせの「スカイ&サラ&アデレイド」も1回あります。

これが意外と物語を動かすのに効果的。

その中でも「アデレイドとサラの出逢い」として1曲丸々のデュエットがありますが、本当どっち見たらいいのか困るぐらい垂涎の曲です。
(下手端が笹本サラ、中央側に由美子アデレイド。下手側お奨め)

由美子さんと笹本さんのデュエットって、3作目で4曲目ですが、「レ・ミゼラブル」の「エピローグ」はハモるのは一瞬だし、「ミス・サイゴン」の「キムとエレン」は高音がエレンパートで由美子さん、低音がキムパートで笹本さんだったから、どちらかというと得意分野が逆でちょっときつかった記憶があります。(サイゴンでは「今も信じてるわ」は今回と同じ高音が笹本さん、低音が由美子さんだったからこれは大好きだった)

今回の場合は由美子さんが得意の低音パートで、笹本さんに高音をお願いできているからバランスが凄く良いです。

この2人が親友みたいに微笑み合って手を繋いでるシーンが見られるなんて
やれてもライバル役しかないと思ってた
・・・いやはや生きてて良かった(笑)。

月刊ミュージカル(4月号)の座談会で「今までやってた役は死ぬ役が多い」(*)って言ってた笹本さんに、「良かったね、今回死なないで」って言ってた由美子さんというのも不思議な光景でしたが。
笹本キムを一番多くの回数看取ったのは由美子さんのエレンだったりするし(笹本キムは全部で92回ありましたが、うち2004年帝劇公演で19回の組み合わせあり。)、レミゼでは幽霊同士で手を繋いでいたわけで、色んな意味で感慨深かったり。

(*)笹本さん、重い役は多いけど死ぬ役はエポニーヌ(レミゼ)とキム(サイゴン)とマリー(ルドルフ)だけなんですけどね。由美子さんは美泥(野獣郎見参)とファンテーヌ(レミゼ)だけ。


●背が高いって良いなぁ
由美子さんのショーダンサーシーンを見た感想です。以上。

そういえば、DOLLSの4人を見分ける自信がまるでありません。
千秋楽までには2人ぐらいは分かるようになるんでしょうか。

●カーテンコール
この作品、メイン4人のうち2人がジャニーズの方なのに、いわゆるそういう歌唱ショーみたいなシーンがありません。唯一、3回目のカーテンコールで内君と錦織さんが2人でダンスするシーンがありますが、そもそも格好いいし、みんなが出てくる前の導入部だから全然不自然じゃないし、普通に「ブロードウェイミュージカル」を作ることに徹したのは凄いと思う。

で、4回目のカーテンコールで4名様よりご挨拶。
(細かい台詞は違ってるかも)

笹本さん
「好きだった作品に出られて幸せです。素敵なカンパニーと一緒に過ごせて嬉しいです」

内君
「カンパニー皆さんに支えられて無事初日を開けられました。是非またいらして下さい」

由美子さん
・・・内君から挨拶を振られてなぜか一瞬間が空く。内君が挨拶したから来ないと油断したらしい。
この時ウェディングドレス姿ですが、一歩前に出た瞬間に、なぜか客席から笑い声が。

「笑われたぁ・・・・!」(その反応に場内爆笑)

と、荒木里佳さんの元に泣きに行くモードで笑い取ってました。
いつの間にカーテンコールの掴み方覚えたんでしょうか。
すっかりマスコットキャラ状態です。

いつもは早口じゃないんですけどね。
久しぶりのミュージカルでしたけど何とか初日を開けられました。
またおいでください。お待ちしています。」

錦織さん
「内(君)から指名がありましたので、僭越ながら私が・・・
いつもは無口な私ですが(会場内爆笑)」
↑由美子さんのコメントに掛けてる
「初日ということで、どっかに植草(さん)が来てます。本人が言えというので言います(笑)」
「千秋楽の31日まで頑張りますので、ぜひまたおいでください。」

拍手はするものの、なぜか微妙な空気な客席。
そう、今月は4月ですね。

一瞬の間を置いて由美子さん(*)が錦織さんをつんつん、とつつき
「30日までだよ?」

・・・錦織さん、一瞬で我に返り
「すいません、30日の間違いです。
もしかすると千秋楽の翌日、僕1人でやってるかもしれません(笑)」とオチを付けます。

(*)最初に気づいたのはアンサンブルさんだったけど、ネイサンに突っ込むのはアデレイドという役回りらしいです、分業万歳。つかアデレイドに尻に敷かれるネイサンってのがリアルすぎたんですが(爆)。

それを受けて内君、
こんな感じで1ヶ月間お送りします(会場内笑)。
ぜひまたいらしてください」

内君、ニッキのあれをそう返すか、デキますな。

・・・・
曲もポップだし1ヶ月間楽しめそうな作品で、次回観劇が楽しみです。

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