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『Nine The Musical』(1)

2009/12/13(Sun.)
13:00~15:30 ル・テアトル銀座
1階2列センターブロック

---多分見た人しか分からないネタ,START---

紫のバラの人じゃなくてごめんなさい>紫吹さん

まさか客席いじりを食らうことになるとは。
ポーカーフェイスって言われるとは思わなかったですよ(笑)
黙ってたら黙秘権使われちゃったとか言われるし(笑)

間近で見た紫吹さん、綺麗でした(をい)。

しかし、こんな席をくれた某出演者FC偉大なり。

---多分見た人しか分からないネタ,END---


当初「Right In The Piazza」再演だったはずの12月のル・テアトル銀座。

一部女性キャストを残し、またキャストを増やしての演目替え。
とはいえ、いかにも銀座風のセンスの良さを前面に出した作品となりました。

松岡充さん演じる映画監督グイドを取り巻く9人の女性。

演出のG2さんいわく「女性には9つのタイプがある」のだそうで、「その中で絶対に正妻」と断言されたのが正妻・ルイーザ役の新妻聖子さん。

2日前には徒歩10分の有楽町・朝日ホールで綺麗な青のドレスを着て登場→写真、スクリーンの中では田圃に顔から突っ込んでいた人が(笑)、たった中1日で黒のドレスを着て正妻として立ってるというのは、いささか場面が変わりすぎであります。

それにしてもG2と新妻さんの相性は最強というか、ここまで正妻らしく作れるとは思ってなくて。
新妻さんご本人が頭の回転のとてもいい方なので、「浮ついた感じのない」ポジションにぴったり合うのですね。

女たらしのグイドの周囲に集まる、それぞれ別の魅力を持った女性たち。
嵐のように荒れ狂うルイーザの心中はいかばかりか。

新妻さんの歌は折り紙付きなので全く心配していないのですが、今回は彼女にはあまりなかった役者歌をこれでもかというぐらい深く掘り下げています。

1幕の「My Husband Makes Movies」(私の夫は映画監督)も良いですが、2幕の「オン・マイ・オウン」もとい「Be On Your Own」が絶品です。

タイトルを和訳すると、(→ちょっとネタバレなので白反転)「ご自由に」なのですが、あえて「勝手にすれば。」と訳すとTOEIC945点の新妻さんにちょっとぐらいは誉めてもらえるでしょうか(爆)。

お相手の女優は、マリア役の入絵加奈子さん(新妻さんも言及されていますが、「ミス・サイゴン」のキム役の先輩にあたります)以外は皆身長の高い、すらりとした方ばかり。

身長という意味では不利な点もあるにもかかわらず、きっちりと正妻らしい立ち姿を見せていたのはあっぱれです。

物語に出てくる女優の中では、清楚な感じのクラウディア(act by貴城けいさん)の存在感が目を惹きます。貴城さんは今年「ミー&マイガール」「屋根の上のヴァイオリン弾き」と今作、と今年3作品目の観劇。
私にとっては宝塚退団後の全作品を見ている唯一の宝塚OGなのですが、3作のうちでは今回がいちばん良かった。「優等生的なクラスのマドンナ」というG2さん評がしっくりきますが、ルイーザが行動を起こす引き金になるクラウディアの役どころ、その引き金を引いたかのようなルイーザの行動。

色気系ではシルビア・グラブさんが担当してますが、新妻さんが良すぎて貴城さんも普通にいいので、シルビアさんはちょっと割を食った印象。

今回の衣装もそうなのですが、シルビアさんを色気系にしてしまうとなんかリアリティって面で生々しすぎる感じがちょっと苦手です。これは「ダンス・オブ・ヴァンパイア」でも感じたのですが、似たように思えるシルビアさんとマルシアさんの違うところというか。


以下、ちょっとしたネタバレで。




この物語はグイドを綱引きする女性たちの物語で、それこそ入れ替わり立ち替わり女性が出現しますが、ルイーザはシルビア演じるカルネの元にはグイドを行かせるのですが、それは恐らく「カルネはあくまで愛人であり、正妻として自分は勝っていられる」という自信あってこそ、と思えます。

それに比べるとクラウディアは正妻であるルイーザが唯一、一目置いていた女性に見えます。他の女性とは遊び(で正妻の私が勝つけれど)、でもこの人だけには勝てないかもしれないという。

ルイーザは「自分ではグイドを支えられない、でもあなたならできる」とクラウディアをグイドの元へ行かせます。そこでグイドはある意味クラウディアを選んでしまうことで、ルイーザは胸に秘めていた感情を爆発させてしまいます。

今回、新妻さんが演じたルイーザは、何となく「モーツァルト!」のコンスタンツェ役に似ています。最近、新妻さんが時折、松たか子さんに見えることがあって。

今回、シスターの服装を着た新妻さんは、ちょっと前に松さんが日生劇場でやった「ジェーン・エア」での役と佇まいがそっくりで。
今なら新妻さん、コンスタンツェが出来るかも、とふと思ったのでした。



物語は波瀾万丈の末、落ち着くべきところへ落ち着きを見せます。
松岡さん演じるグイドが語った2幕最後の言葉は、どん底を見た男の、何とか踏みとどまった様として印象的で。

完全なネタバレになるので言葉の内容は省略しますが、ある意味、人と人との関係の、究極の理想なのかもしれません。



しかしこのご時世でS席のみ、12,000円也って強気ですねぇ。
リピーター割引で、会場内で10,000円で売ってますが、リピートには辛い作品かなぁ。

新妻さんは凄くいいし、貴城さんも紫吹さんもいいけど、樹里さんが中途半端な役どころだし、シルビアさんは前述の通りだし、入絵さんは役柄的にちょっと違う気がするし、それでこの金額ねぇ・・・

ま、また行くんですけど(爆)。

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