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『スペリング・ビー』

2009.7.19(Sun.) 12:00~14:20 天王洲銀河劇場
1階C列(3列目)

ここのところ多忙な中なんとか日程をやりくりして天王洲にたどりつきます。
新妻FCで取ってもらった良席中の良席。
目の前3mに小学生役の新妻さんがいます(笑)。

日程調整をしていて、どうしようかなーと迷っていた作品でしたが、行って良かった。
とにかく面白い。

基本的には小ネタでかき回す種類の作品で、どうにもこれがトニー賞(2005年)最優秀脚本賞って本当ですかって言ってしまいそうなストーリー展開ではあるのですが、役者も巧い人ばかりだし、時間的にもコンパクトなのですっと見やすい。
多分、いつも観劇してる人よりは、そうでない人向けの作品な気がします。

観客参加型で、スペリングコンテストに参加できる人が4名。
女性2人、男性2人という組み合わせは決まっているようで、あとは開演30分前から15分前までに、会場内に置かれる応募箱に応募した人からの抽選となります。ちなみに参加できた人は、記念写真を会場内に貼って貰える(希望者のみ)らしく、幕間に写真を1人ずつ撮影していました。

この作品のテーマであるスペリングコンテストとは、英語の単語のスペルを当てるもの。英語の単語の場合、発音しない文字があるから、発音だけではスペルを当てられない、というのが肝で、新妻さんも劇中でその旨説明してます。

さてさて、ここからはいつものごとくのネタバレ付です。
但し、何しろネタバレに向かない作品ではありますので、コアな部分は意識して外しますので、ご安心を。




●藤井隆さん/ウィリアム・バーフェイ役
(昨年の雪辱を果たしたい“魔法の足”が武器の少年)

舞台では初見。嫌みが先行してどうも好きになれなかったなぁ。
同じ芸人さんでも、去年の「空中ブランコ」の宮迫さんはそんなに抵抗なかったのに。
どっちもジャイアンぽい気がするのに、その印象の違いはやっぱり芝居適性の差なのか。
新妻さん演じるオリーブと決勝対決しますが、オリーブと惹かれあう感じがちょっと微妙というか、恋愛感情が形だけって感じはちょっと淋しかったかな。

●新妻聖子さん/オリーブ・オストロフスキー役
(家庭崩壊で辞書だけがお友達の孤独な少女)

出演作品ほぼコンプリートの彼女(今年の「骨歌」見に行くから、未見は「サド公爵夫人」だけ)ですが、まさか彼女の役を見て「可愛いっ」って感想が出てくるとは思いませんでした(笑)
だって、そういうキャラじゃないもん(爆)

いい意味で一番子供で、精神的には実は大人じゃないかなと。

昔だったら目立たなくていいところも出して演じてたけど、いまやちゃんと引くことを覚えたから嫌味がすっかり消えて安心して見ていられる。
両親に見捨てられて、でもそのことを信じられない気持ちで歌う2幕のソロは凄かったなぁ。あまり耳に残る曲がない本作だけど、ここの特に「ママ」への呼びかけは耳にこびりついてる。つか夢に出る(笑)

「どうやってきたの?」て聞かれて「モノレール」って答えるあたりは演出秀逸。
えぇそうですよ、天王洲銀河劇場はりんかい線よりモノレールが便利でございます
(私自身も初めて羽田空港からモノレールで入りました。遠征組には便利な劇場ですね)

しっかしオリーブはバーフェイにリフトされますが、なんですかエポ&キム役の女優さんはリフトされるのが流行なんでしょうか。先月、笹本さん&井上君の組み合わせを見たばっかりなんですが、リフトに関して言えば、ダンスが上手な笹本さんより、ダンスが苦手な新妻さんの方がずーっと安心して見ていられたのは、やっぱ新妻さんが小さいからですかね。

●梶原善さん/リーフ・コニーベア役
(地区大会3位から繰り上がり出場の少年)

舞台、映画、テレビ含めて全くの初見。かき回し役でかつ、舞台上に上がった客のフォロー役。なんか途中から何もやってない感じではしゃいでいますが、なんかこの人の演じた子供のイメージは、なぜか「鼻水を垂らしている」感じです。や、何となく。
(それで終わりですか(笑))

●高田聖子さん/ローゲン・シュワルツァンド・グルーベニア(シュワージー)役
(ゲイの夫婦に育てられた最年少参加者)

この天王洲銀河劇場、前身のアートスフィアを含めて5作品目ですが、笹本玲奈さんが出てるのが3作品、残り2作品はこの高田聖子さんがミュージカル登板ということで、なぜだか妙な縁。
高田姐は歌が苦手でいくら20曲以上歌おうが、なにしろ客席を味方につける技を会得されておりますんで、こんな場でも水を得た魚。

●坂元健児さん/チップ・トレンティーノ役
(前回優勝者、思春期の変化に戸惑う真面目な少年)

ある意味、超当て馬です。前回優勝者が当然今回優勝にして貰えるわけはなく、展開上も虐げられるのは当然のこと。

とはいえ基本的に得意な系統のキャラだから見てて楽しい。

というか、公式の人物説明にある「思春期の変化」ってそういう意味なんですか(笑)
←見ればどういう意味かわかります

2幕最初でやさぐれながら売り子になってますが、劇場1階前方席にお菓子が飛んでくる、本人命名「有楽町方式」(笑)→語源はこちら

そして2幕にはもう一つの本役となる、「ライオンキング再び」みたいなのがあります。マッチョ万歳(爆笑)。

●風花舞さん/マーシー・パーク役
(全国大会出場経験もある、6カ国語が話せる女の子)

演じる舞さんご本人が「小生意気な役」と言っていますが、こんぐらい普通じゃね?というぐらいに自然。もっと有能さを鼻に付けた感じの役なら他にいくらでも見つかりそうなもんですが、良い具合に小生意気でありつつも、それがスマートなのは舞さんの人間性ゆえかと。

彼女を拝見するのは坂元さん同様、ここ天王洲銀河劇場での「回転木馬」以来ですが、主人公の当て馬のような役だった前作で、「もったいない使われ方」と言われたのが今になるとよく分かります。確かにもったいない。

私が見ている芸能人Blogの中でトップの更新回数を独走する彼女ですが、先日「blogの回数多すぎない?」てなクレームを堂々と掲載して、完璧に反論していた彼女は、なんつーか、リアルにマーシー・パークって感じでございました(笑)。→こちら

カーテンコールでW聖子(オリーブ役の新妻さん、シュワージー役の高田さん)とじゃれ合ってるのが妙に可愛かった。

●安寿ミラさん/ロサ・リサ・ベレッティ役
(司会者、地元の不動産業者)

この作品のある意味唯一の大人。
カウンセラーも子供に回帰して、副校長さえ時に子供。
パンフでご本人、「あっちにもこっちにも子供、お母さんは大変です(笑)」と書いてますが、まぁ気持ちはよーく分かります。

このコンテストの元優勝でありながら、敗者に対しても優しく見守る司会者っていいですね。中々できそうでできないことです。

●今井清隆さん/ミッチ・マホーニー役
(少年たちの心をいやすカウンセラー)

つか反則すぎて言葉にならない(笑)

誰なんでしょ、この役に今井さんをキャスティングしようと考えたのは、というか今井さんにグラサンかけさせようと思った人は。一目見たときから、こりゃ企画の勝利だわ、と思いながら噴き出しましたよ。

見かけはともかく人情派。要はコワモテのジョン@ミス・サイゴンって奴です。
アトランタ国際会議場で熱弁振るうか、スペリングコンテストで心理カウンセラーやるかの違いって、意外にさほどの差がないかも、とか思ったりして。

●村井国夫さん/ダグラス・パンチ役
(出題者、中学の副校長)

村井さんはどちらかというと苦手な役者さんですが、何だかんだ言いつつ上手いなーと感心してしまう。
出題シーンの上手いこと外す感じが何とも言えない。
スペルを当てるときに、回答者は言葉の意味と例題を求めることができるのですが、そんなところから最強のを一節。

出題者「問題です。「エクザイル」のスペルを答えなさい。」
回答者(観客)「意味をお願いします。」
出題者「亡命」
回答者(観客)「例題をお願いします。」
出題者「ビリーは、亡命から帰ってきたら、
5人が14人になっていた。」

(笑)

ま、そんな感じで。
芝居とは「間」が命とはよく言ったものです。

観客参加型のこの作品、参加した観客は1人ずつ脱落していきます(最初は「eco」とか「DJ」とかあってキャストから猛抗議が上がるほどですが、多少難しい問題で落ちていきます)が、最後に残った1人には超難題が待っています。
が、この日の最後の1人、三島さんは明らかに”叩き落とし問題”の「シュワルツネッガー」(Schwarzenegger)を正解して会場内にどよめきが起こるほど。

ちなみに意味は「人間なのにロボットを演じて人気者になり、州知事まで成り上がった男」でした(笑)

ま、すぐ次の問題が出て不正解で退場でしたが、あれ仕込みじゃないならまじですごいっす。

会場内でリピーター割引(S席が定価半額前後のなんと4000円)をやるほど、動員には苦労している作品ですが、楽しめる作品で笑いたい方、最近笑ってない方はぜひお勧め。
新妻さんの美歌声も絶賛登場中です。

そういえば、何気にチラシが豊富なのも嬉しい。

11月に高橋由美子さんの出演が決まったシス・カンパニー「バンデラスと憂鬱な珈琲」は白全面のすっきりしたものだし、1月の青山劇場「ウーマン・イン・ホワイト」(←音出ます注意)はちと笹本マリアンが怖いチラシだったりするし、今年のレミゼはそういやチラシ持ってきてなかったなとか、香寿たつきさんの「天翔ける風に」もチケットあるのにチラシはなかったなとか。

日比谷界隈だけ歩いてると、どうにもチラシは不足するんですよね。たまにはこういうところ行かないと。

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コメント

こんばんは☆
ネタバレからダ~っと飛ばしてこのコメント欄まで来ています。笑
ちょっとびっくりしましたが…wink
なぜなら私も観劇予定だからですheart
地方公演初日の名古屋で観ます。
また観劇後にじっくり読ませてもらいますねtulip

投稿: なんねる | 2009/07/23 21:24

こんばんわ。
ネタバレ回避お疲れ様です(笑)
名古屋は8月4日初日ですか。
その時には感想を聞かせてくださいね。

肩に力入れなくて良い作品なので、
気軽に楽しんでください。

投稿: ひろき | 2009/07/23 23:37

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