『EVIL DEAD THE MUSICAL』(2)
2009.6.27(Sat.) 17:00~19:10
サンシャイン劇場 1階7列下手側
2009.6.28(Sun.) 17:20~19:10
サンシャイン劇場 1階3列下手側
2回目・3回目の観劇です。
ようやく「EVIL」の日本語読みが「イービル」でいいらしいことが分かって安心してます。こんばんわ。(←大和田美帆さんの真似。)
個人的には、
6月25日:EVILソワレ(初日)
6月26日:ミーマイマチネ
6月27日:EVILソワレ(2回目)
6月28日:ミーマイマチネ(千秋楽)
EVILソワレ(3回目)
という、とち狂ったんじゃないかという日程。
過去の記憶を呼び覚ます限り、4日連続の観劇というのは記憶にありません。
EVILこそ心臓には良くありませんが(爆)、両作品とも基本は笑いまくりの作品なので、精神的には楽です。
それにしても6月28日の組み合わせは地獄を見ました。
ミーマイ千秋楽は日曜日だし12時だろうと思ったら、そういえば千秋楽の場合は13時30分スライドになるのを忘れ。日曜日にしちゃ良い席だと思って取ったEVIL。この両者がぶつかってしまいました。
何しろ、通常上演時間でも帝劇(ミーマイ)が16時30分終演で、サンシャイン(EVIL)が17時開演。で有楽町線の有楽町・東池袋間は17分、前後の徒歩を考えると、これでもぎりぎり。
が、ミーマイが千秋楽なのですから、いつ終わるかが分かりません。幸いというか、最短パターンの20分で意外にあっさり終わり、サンシャイン劇場到着が17時20分。
これまた幸い、すぐ席に通してもらうと、1幕「スーパーマーケット・ハーモニー」の直前。間に合ったぁぁぁ。通路際席だったのも幸いでしたが、上演中に入り込んでしまい周囲の方にはごめんなさい。
何しろこの曲聞けないと見る意味が半減しちゃうような曲なもんで、良くもまぁこんなスケジュールで間に合ったもんだと幸運に感謝。というかこの作品、定時に開演したことが一度もないんじゃないかというぐらい、毎回ちょっとずつ押してますから(初日は75分押しでしたが、2回目のときも5分押しでした)、多分それも幸いしたんでしょうが。
諸星くん(かーくん)の声がかなり危ない状態になっていますが、とりあえず日曜日を乗り切れば翌日は休演日。
この作品、全体的に歌詞が聞こえにくいんですが、この曲の由美子さんの歌声を聞いていると、飛び抜けて歌詞が聞こえやすいので驚きます。それがむしろ当たり前のように思っていたのですが、改めて結構難しいことに気づきます。
瀬戸カトリーヌさんもさすがに歌の安定感がありますが、これは曲の問題なのか、歌詞を聞かなくても印象で聞き流すためなのか、何を歌っているのか分からなくなることもちらほら。
この作品がミュージカルにしてミュージカルじゃないところは、「歌詞で狙ってる割に歌詞が全然聞き取れない」というところですね。歌詞が聞きとれるのは由美子さんと右近さんだけですから。
右近さんはそういえば「花の紅天狗」、「SHIROH」と見ていて、言わずもがなの劇団☆新感線の歌唱指導ですが、コメディタッチに役をもっていくせいもあって、今までそう思ったことはなかったのですが、今回、改めて良い役者さんだなと思いましたね。
もともと「マイ・ペース」を持った役者さんで、強引にでも自分の見せ場に引っ張るようなところがあったのですが、以前より作品の空気を把握していじるようになったように思います。
それにしても、「歌詞が聞き取れなくたって話が通じる」というのがある意味不思議なわけで、「ミュージカル」を名乗って「歌詞が聞き取れなくたって話が通じる」のは本末転倒というか、この作品がミュージカルである必要があるのかなぁ、ということもちょっとだけ感じます。
今回のキャストで良い方にびっくりしたのは大和田美帆さん。
ワイドショーではすっかり下ネタ歌で色物扱いされていた気の毒な彼女ですが、今回初見。
役どころ的には主人公アッシュの妹で、いち早くゾンビになって、ゾンビの頭領みたいになるわけですが、声の使い方といい動きのシャープさといい、思ったよりずっといいです。
彼女、来年1月の青山劇場「ウーマン・イン・ホワイト」に笹本玲奈さん演じるマリアンの妹・ローラ役として出演が決定したそうです(関連リンク)。
この作品は3年前に同じく青山劇場で笹本さんが主演した作品で、玲奈ファンの私といたしましては東京千秋楽を迎えたばかりの「ミー&マイガール」と双璧をなす、笹本さんの代表作だと思っております。
メイン級のキャスト・ローラにまさか今別作品で見ている大和田さんが来るとは思っておりませんで。
(日本初演のローラ役は、今年のレミゼで笹本エポとコゼット役で共演する神田沙也加さん)
「EVIL」と到底似ても似つかぬ役どころなのは承知していますが、「EVIL」でこれだけのものを見せてくれた大和田さんなら、ローラ役も期待して待ってます。キャラ的にはちょっと違うような気はしてますけど・・・
話は戻って。
この作品見てて、かなり下ネタがあるわけですが(ちなみに下ネタを言ってないキャストは森本君と右近さんだけだったりします。由美子さんは親父の時に言ってます。)、演出家が「ファミリーミュージカルです」って言ったせいなのか、小学生の子供とか家族で来てる人が本当にいます(笑)。
別に親が良いって言うならいいんだけどさ(笑)
そんなこんなで。
何にせよキャストバランスが良いのがこの作品の特徴。
諸星君のリーダー気質は上手いことアッシュにはまっているし、上山君のちゃらいところは妙にチャーミング。森本君はキャラのいじられ度からするとおいしいところ持って行くし、右近さんは唯一アッシュをいじれるキャラとして上手いこと機能してる。2役活かしてテープレコーダーの後ろで台詞を読む演出は笑った。
由美子さんは驚異的な若作りをこなしつつ身体差もあってアッシュの「頼れる度」を上げてる。瀬戸カトは下ネタ系役も無理なくこなしながらの2役、普通ならあれはもう1人キャストが必要なのに。美帆ちゃんは大健闘でアッシュに対峙する、物語上の裏側の軸足になっていて一貫性あり。
全体的に男性陣は存在感で、女性陣は歌唱と演技で魅せた感じ。
ご贔屓さん的には2幕であまりにぞんざいに扱われたのは不本意ではあるし、正直、1幕だけ見て帰りたい気分だけど(ラストシーンだけは正直あまり良い気持ちがしない)、あとたった1週間でもあるし、心の奥でちょっとだけのもやもやした気持ちと向き合っていたりします。
まーそんなこと言ってそんな写真を載っけちゃうご贔屓さんには、ホントすげーや、って感じなんですけど(笑)。
2009.7.7追記
急な事情により、チケットを取ってあった千秋楽は行けませんでした。
結局、カーテンコールゾンビソング(別名:由美子さん息切れダンス(笑))は見られませんでした。
それだけが、唯一の心残りです。
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