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2009年3月

『回転木馬』(2)

2009.3.20(Fri.) 13:00~16:45
天王洲・銀河劇場 1F L列センターブロック

1幕75分+休憩15分+2幕55分
休憩20分+トークショー55分
e+貸切公演

昨日19日に開幕したこの公演、2公演目にして貸切公演という、何だかよくわからない公演日程です。

見終わった感想はといえば、あらゆる意味で「古典」だなというのがよく分かりました。名作と言われている作品に属するこの作品ですが、どこか懐古的な空気があって、ある意味「古き良き」というか、無理して今の時期に演じる理由ってどこにあるんだろう、と思ったような客席の反応でありました(正直、反応はちょっと薄めでした。)。

ホリプロが所有している銀河劇場でやっている時点で、ジュリーを笹本玲奈さんがやることに最大の意味があるのは分かりきっているわけで。
彼女が演じるジュリーは本人もおっしゃられていますが今までにない役。
耐える女の常連の彼女ですが、「自分」をしっかりと内に秘めるタイプの役は新鮮です。そういう意味で、彼女の演技の幅を広げるには良い役かな、と思います。

何しろ相手役のビリーがこれでもかってぐらい役の上ではろくでなしですからね。

かの昔、2004年当時のキム'sが「ミュージカル上3大ヘタレ」の中にクリスを挙げてましたが、ヒロインの相手役がここまでどうしようもない人間設定なのはそれに匹敵するんじゃないかと。

しっかりした女性はどこか悪いところがある男性に惚れるとかいうレベルを既に超越していますが(笑)、その辺はジュリー役の笹本さんが作品説明で触れていまして、「ビリーが表に見せていない感情がジュリーには見えている。だからこそジュリーはビリーと結婚して人生を一緒に歩んでる」と。

ただ、そういう面を表現できるシーンがあまりないので、周囲にしてみれば暴力まで振るう、浦井健治さん演じるビリーと一緒にいるジュリーのことが理解できないわけで。
ジュリーのことを皆が皆心配していて、「ジュリーがそこまで思うなら、きっと思うだけの理由があるんだろう」と見守っているように見えます。

この辺はカンパニーの空気は凄く良いこともあってとてもすっきり表現されています。

あえて言ってしまうと、ジュリーがヒロインとして抜け出ていないという面もあったりして。実はもっとジュリーがメインヒロインとして(主役として)引っ張るのかと思っていたので、正直意外です。
親友のシェリー(はいだしょうこさん)の存在の方が抜きんでることもあって。

歌の点でも基本アルト声の笹本さんは、今回のソプラノ全開の曲はやはり辛そうだし、歌のお姉さん出身(もとは宝塚)のはいださんのソプラノの歌声はありえないぐらい通りますから、その辺の対比もあるのでしょうが。

役作りという点ではそういえば2人は対照的で。

笹本さんの演じたジュリーは舞台の上で年齢を重ねた演技をしていたせいもあり、母親になった時の演技は必要以上にお年を召した感じというか、まんまマリアン@ウーマン・イン・ホワイトというか(ちなみに服装も青系統でとても似てます)。

未亡人ではないですが、舞台上で年齢を重ねるといえばナンネール@モーツァルトと系統が似た印象(演技を見ていると笹本さんと高橋由美子さんはたまに印象がシンクロするときがあったりします)。

シェリーはひるがえってまんまですね。出会ったときのまま、年が経ったことを感じさせません。

この辺は舞台キャリア故か、役どころの違いなのか判然としませんが、ジュリーが「愛する人に取り残されて年を過ごした」女性なのに対して、シェリーは「愛する人とともに年を過ごした」女性だったわけで。
おのずと”人生”の重みというものが違うのは当たり前なのかもしれません。


そういえば、SANKEI EXPRESSに笹本さんのインタビュー記事が載っていますが、笹本さんの表情はとても涼風真世さんに似ています(ちなみに「回転木馬」の前演(1995年)は帝国劇場で、ジュリーは涼風さん。ビリーは石川禅さんでした)。
同じ役やると似てくるのかな。

古めかしさを随所に感じて、1幕はどことなくまだるっこしい印象を受けるこの作品ですが、2幕はとてもスピーディーに進行します。
自ら命を絶ったビリーが天国から降りてきて、娘のルイーズと再会するシーン。
最後までジュリーと言葉を交わせなかったけれども、でも思いが伝わったことが分かるシーン。
そして歌われる「一人じゃないさ」は思ったよりすっと心の中に入ってきた感じ。

作品としてリピートするようなものではないと思うけれど、でも一度見て「あぁなるほど」と思っておくにはいい作品かな、と思ったりします。

とか言っといてもう1回、スペシャルカーテンコールってことで4月8日も見るんですけど(苦笑)


んで。

この日は本編終了後に、笹本さん&浦井さんのトークショー。
夜公演がないこともあり、「時間が許す限り」とか言ってたら何と55分もの超ロングラン。

以前、確かサイゴンの小部屋の時に、「浦井さんとだとテンションが似てるからトークショーが進まないかも」と笹本さんが言っていた記憶があるのですが、それもあってかこの日は司会として助っ人が登場。

2月にシークレットライブで司会もされていたテレビ朝日の久保田アナウンサーが司会として登壇(この日は説明がありませんでしたが、この作品のテレビスポットCMのMCがこの方です)。

前回の司会の時に素晴らしい司会進行振りだったこともあったので、こういう形で再会できたのはとても嬉しかったですし、安心して見られることに心から安堵。

ロビーに置いてあった質問箱に入れられた質問に2人が答えていく形で進行しますが、たまにこんなのが。

久保田さん「ニューヨークにお住まいのロバート・マックイーンさんから質問です」
・・・2人して笑い崩れておりました。
結局キャスト陣からもはいださん、坂元さん、風花さんと3人ありましたか。

この作品のムードメーカー・坂元健児さんからは「ぶっちゃけビリーよりスノウ(サカケンさんの役名)の方が良いと思うんだけど、どうよ?」(原文まま)とか来てるし。

はいださんの質問がまさに”はいだしょうこワールド”(笹本さん命名)でした。「いつもお世話になってます。質問はありません(笑)」
「ないんだ。」と笹本さんが突っ込んでましたとさ。

印象的なトークをいくつかつらつらと。

「朝起きたら、笹本さんと浦井さんが入れ替わってたらどうしますか」という質問で、笹本さん大暴走大会で、浦井さんも久保田さんも会場もどうリアクションして良いか戸惑いまくり(笑)。

相変わらずエンジンかかると笹本節は怖いです怖すぎます女優さんとしてのイメージとかちょっとは考えないとまずいんでないとかとかとか(以下略)

答えは「全部の鏡を取り外す」でした。
それ以降の笹本さんの発言は笹本さんの名誉と役者イメージ保持のために伏せます。
うん、きっとその方が絶対いい(以下略)

ともあれ、ここで発覚したのは「笹本さんはビリーぽい、浦井さんはジュリーぽい」という話。
聞いたとたんに「あぁその通り」と納得してしまいました。
本編を見ていたときの違和感が一言で吹っ飛びました。

そう。
笹本さんは持ち味と違う内に秘める役をわざわざやってるように見えるし、
浦井さんはこれまた持ち味と違う攻撃的な役をわざわざやってるように見える、
それが本編を見たときの違和感か、とすとんと納得。

笹本さんいわく、「本当の自分だったらビリーが誘惑されてるときに『何やってんのよ!』とぶっ飛ばしに行く」(笑)だそうで、つくづく彼女らしいコメントです。

それに対して浦井さんは、「耐えるところとか、相手の意向を優先して波風立たないように生きるとか(笑)」と小心者ぶりを全開にしてました。

その2人のやりとりを見て、「その分、相手役の気持ちが分かるのかも」、とまとめた久保田さんはさすが。

その質問にも関連しますが、「他の役をやるとしたらどの役が良いか」に対して笹本さんは「ジュリー以外に考えられない」と言っていましたが、浦井さんは2幕で出てくる子役だそうです。「自分が言われてぐさっとくるのでやりたい。」と言ってましたが、何気に声色の真似がけっこう似てます。

「役作りとして何かやってますか」という問いについては、ほとんど浦井さんオンステージ。

悪に見せようとしてヒゲを生やそうとしたけど、精いっぱい生やしてこのぐらい(ちょっと生えたぐらいで上ヒゲとか全然生えない)だそうで。ちなみに脛も全然生えないそうで、何と自分でめくって見せてましたが(笑)本当に真っ白で全然生えてない。男性とは思えません。

ちなみに「ヒゲって生やしたいように生えるもんなんですか」って聞いて会場内の大爆笑を誘った笹本さん、あなたって方は(笑)。

キャスト陣からの質問で印象的な答えがあったのは風花舞さん(マリン夫人役)。

ビリーが首になるまでやっていた回転木馬の経営者で、ビリーに対してジュリーとはライバルになる役柄にあたりますが、笹本さんいわく「ビリーが自害したときに見つめ合うシーンは、お互いが同じ感情を持っているというか、重なる思いがする」そうで。

どこの作品での話だったか忘れたのですが、「同じ男を好きになる女性は、好みが似てるとも言えるわけだから、ライバルであると同時に同じ価値観を共有する、親友となる可能性を秘めている」という言葉があって、なるほどなぁと思ったのですが。

ビリーがすでにこの世からいなくなり、奪い取る、勝ち負けがなくなった時点で、「同じ悲しみ」を共有できたのかと思えて。
ジュリーとマリン夫人の間には、確かにそんな微妙な感情が上手く表現されていたように思えます。

ビリーを演じる浦井さんにしても、「経営者として、というか女性として自分を拘束する感じはたしかにあるけど、絶対的な抑圧じゃないように思う」と言っていましたが、演出ゆえにこうなっているのか、もしくは風花さんの演技観なのかはわかりませんが、「ビリーを手元に置いておきたいけど、それを強制でやることに意味はない」ことを表現しているように思えます。そのせいか嫌みが薄れて見えるのはちょっと好印象。

で最後の質問。
「将来は舞台に立ちたい」高校生からの「オーディションに通る秘訣」、実はこれ同じものが2通あったらしいのですが。

このときの笹本さんの答えが戦略家満々でして。

「衣装もメイクも役になりきって受けにいく。品定めされるような感じで「何ができるの」って思われてるから「見せてやろうじゃないの」って意地になる(笑)」だそうです。

「基本的に負けず嫌いなので、「どうせだめでしょ」とか言われると「ほらできたでしょ」と言い返したくなる」(笑)性格だそうです。

まぁ、そのぐらいじゃないと女優やってられないでしょうけれどね。
「女優さんは男です。そうじゃないとやってられません」と言ったのは誰だったか、名言だと思います。

自分のオーディション経験で「同じ役に4回も落ちたことがある」と言っていた浦井さん、笹本さんのそんなコメントを受けて「そこまでやれば4回も落ちることはないよなぁ」とつぶやき、「ある意味「熱意の現れ」でもありますからね」という上手いまとめで締めていました。


これでトークショーの一部、というぐらい長いものでしたが、最後に抽選会と写真撮影を行って終了。客席も写ってる写真ですが、幸いというかかなり後方にいたので自分の顔は分かりません。

3月29日には笹本さんトークショー(抽選)、4月2日には「別の惑星から来た」4名(笹本さん、浦井さん、はいださん、坂元さん)のトークショーがありますが、どっちも用事で都合がつかずに回避。

というか今になってサイン付CD公演チケットとか、あいかわらずホリプロさんらしいことばっかりやってますね(一応念のためですが別に褒めてなかったりします)。

本日のBGM
「The Selection From 10th Anniversary Show Jewel」(笹本玲奈さん)
ひたすらリピート中です。
何気に「SOMETHING」(イーストウィックの魔女たち)がお気に入りです。
「Only Love」(ルドルフ)も「All For Laura」(ウーマン・イン・ホワイト)も初の音源化ですが、ラジオで生で歌ったのをMP3化してたから実は持ってたんで。
FCでも頼んだのについつい山野楽器でイベント券(※)付CDを買いに行ってしまいました。

※ちなみに銀河劇場でCD購入すると抽選で山野楽器イベント(4月25日)に招待だそうです。山野楽器では先着順で招待券配布中ですが、一昨日(3/19)時点でほとんど残りがなかったようです。

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『嵐になるまで待って』(3)

2009.3.19(Thu.) 19:00~21:15 丸の内TOEI・2

本舞台で1回、映画版は今回で3回目の合計4回。
2008年版「嵐になるまで待って」の東京上映も佳境。
なかなか時間が取れないので仕事をとっとと早抜けして銀座に行ってきました。

上映開始の前に同じ銀座の山野楽器本店で笹本玲奈嬢のCDを買いに行くことにしていて、19時に間に合うか焦りまくったのですが、地図を見るととても近い山野楽器本店と丸の内TOEI2。
何のことはない15分足らずで掛け持ち可能でした。

新宿ピカデリーでの上映があっという間に満席になり、とうとう舞台挨拶の1回(2月21日)しか見れずじまい。

新宿FACEでやってたキャラメルボックス・ハーフタイムシアターで共通鑑賞券をまだ売っていたのでつい衝動買い、なんとか連休前のこの日に予定を突っ込みました。
1日4回の上映なのですが、なぜか他の予定と絡めにくい上映時間(11時、13時40分、16時20分、19時)、危うく共通鑑賞券を無駄にするところでした。

この日の客入りは新宿ピカデリーの大入りが遠い昔のように思えるぐらいの寂しさ。
360席の客席中埋まっていたのは多分30席ぐらい。
座席を心配せずとも視界が遮られることなくセンターブロックを取れるのはいいのですが、連休前の夜の回でこの入りというのは、この作品が好きな自分としてはやっぱり寂しいです。

さてさて。もはやネタバレモード発動ですので、苦手な方はスキップしてくださいませ。





この作品の原作となっているのは去年の舞台の時にポプラ社から再刊された「あたしの嫌いな私の声」。
渡邊安理さん演じるユーリの「声のコンプレックス」を表面に出したタイトルになっています。
それに比べると現タイトル「嵐になるまで待って」は、タイトル故により大きなテーマを含ませられているように思えます。

最近のキャラメルボックスの作品は”タイトルが長ければいいってもんじゃないと思う”んですが・・・みたいな作品が続いていますが(「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」にしろ「すべての風景の中にあなたがいます」にしろ)、長い分言いにくいので損をしている気がします。
昔は「TRUTH」とか「スキップ」とか、読み4文字だけとかいう読むのが楽なのもありましたし。

話は戻って。

この作品が初演以来、舞台作品名としては「嵐になるまで待って」として上演されているのは、ユーリの性格表現にプラスに作用としているというか、いじいじしないさっぱりした少女を表現できているようで、とても好きだったりします。

本編中で滝島Dに「自分の声が嫌いなのか」を問われた時に「私の声は綺麗じゃないし」と言い淀みながらも、そのすぐ後に「声優なら(自分の変わった声も)武器になるんじゃないかと思って」と満面の笑みで言われると、その邪気のなさについつい応援したくなってしまいます。男とは現金なものです(苦笑)。

今作で細見大輔さんが演じている波多野が持つ「2つ目の声」。
この「2つ目の声」との対決の場が「嵐」の夜になったという偶然。
「声により操られるのであれば、嵐になってしまえば声が聞こえなくなるじゃないか」というのは、謀ったものとしたなら相当の戦略家ですが、ともあれ

「波多野の暴走を止めるには、嵐になるまで待っているように」

と神様あたりが囁いているようで、それはそれで怖いものがあります。

「嵐」という言葉は広瀬教授が言うように「私の心の中に『嵐』を起こした」という意味としても使われています。
ユーリの幸吉を思う気持ちが幸吉の命を救い、ユーリの声を取り戻させた。
雪絵が初めて見せた「弟への拒絶」という覚悟が、弟の暴走を止め、全てを終わらせた。

「人が人を思う気持ち」が起こした結果は、一面では”幸せ”であても、一面は”不幸”であると。雪絵がユーリに出した手紙はまさにその皮肉を表現していたように思います。
ユーリの出現は自分の気持ちに一区切りをつけるきっかけにはなって、その点は感謝しているけれど、「それでも出会わなければ、弟はまだ生きていたと思うとやりきれない」という気持ちは胸をつくものがあります。

「弟が何かをしている」ことに気づきつつも、あえて気づかない振りをしてきた雪絵が決めた覚悟。
「弟を止める」決意は結果として”自分のために知らない他人が犠牲になっている”苦しみからは解放され、今後二度と同じ犠牲者が出ない気持ちの安らぎを得られることにはなるけれど、”この世界でたった1人の肉親”とは永遠に会えない悲しみを一生抱え続けていく。
この物語を見ていると、「絶対的な善」も「絶対的な悪」もないのだと思わされてしまいます。

広瀬教授も語っていますが、この世に「絶対」はないのだと。

「心の闇を晴らしたのが嵐」だったのかもしれないと、そう思わされます。


2008年版の「嵐になるまで待って」は次、DVDになるまでお預けです。
何しろ渡邊安理嬢のユーリがデフォルトになってしまった以上、岡田さつきさんのユーリとか興味はあるのに一歩踏み出せなかったりします。
別物とは分かっていても、別物と認識できなくなったときに2008「嵐になるまで待って」が自分の中で色褪せるのが怖かったりします。何だかんだ言っても、心に残る作品になったのは間違いないようです。

劇場のことについてちょっと。

この丸の内TOEI2はゲキ×シネ「SHIROH」の際にも見に来たことがあるので、2度目なのですが、映画館初心者の私とはいえ、映画上映中に地下鉄の轟音が響く映画館を他に知りません(笑)。
直下を東京メトロ丸ノ内線が通っているのですが、東京(に限りませんが)地下鉄は古くできた方から地上に近いので、銀座界隈で最も最初に開業した東京メトロ丸ノ内線は地下10m前後の場所を通っており、騒音丸聞こえです。

嵐の音が丸ノ内線の電車の音だって良いんだけど(笑)、でもねぇ。


そういえば。
ちょっと前に書きましたが、先日、新宿FACEでやっていたキャラメルボックス・ハーフタイムシアター。「嵐になるまで待って」に嵌ってしまった私からすると、岡田達也さんを向こうに回して弾けまくってる細見さんを見るのはとってもカルチャーショックでした(笑)

自分の中で細見さんは「死んでしまえ。」の人(←そんな愛称か(笑))なので、いやー凄かった、ギャップが。
あまりの軽さと役のおもしろさに卒倒しそうになりましたとさ(笑)。

その作品(「すべての風景の中にあなたがいます」)のヒロイン役は温井さんでしたが、白い衣装、絶句するぐらいにきれいだった。
そういえばどうでもいい話ですが、最近「ヤマザキパンまつり」ポスターに出ている松たか子さんが温井さんに見えることがある。
あぁ、きっと疲れてるんだな。

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のってけラジオ

2009.3.10(Wed.) 14:00~14:30 ニッポン放送

「淫乱斎英泉」がらみでの番宣登場が立て続けの
お半役・高橋由美子さん。

この日はニッポン放送「テリーとたい平 のってけラジオ」2時のゲストに生出演。

今回の舞台は所属の東宝芸能が制作ということもあるのですが、もう一人の女性出演者である田中美里さんが直前まで映画番宣の関係で飛び回っている関係もあってなのか、前の事務所では考えられないほどの登場回数の多さ。

この日を含めた3日間はフジテレビ「ごきげんよう」にも登場しており、「隙間産業」の舞台宣伝のためとはいえ、予想を上回るペースです。

これだけ番宣に出てチケットの売れ行きに反映しないと、今後が心配になるところなんですけどね。(役者さんとして知名度はともかく、動員力があるわけではないので)

このラジオでも言っていたのですが、テレビのバラエティは、台本がないと「何か面白いことを言わなきゃと焦ってしまい苦手」だそうです。
「ごきげんよう」は時に借りてきた猫のようですが(苦笑)、ラジオは相変わらず全く緊張しないようで、色々興味深い話が聞けたのでした。

○舞台の魅力とは?
 とにかく稽古大好き。
 (ちなみに稽古はだいたい、13時~21時ぐらい。)
 舞台の仕事が来るとどうしても受けちゃう。
 開演5分前の手に汗握る感じは中毒症状になる。

○過去の共演者で忘れられない方 BEST3

第3位 前川清さん
(2008年・新宿コマ劇場「星屑の街~新宿歌舞伎町篇」)
 歌と演技の落差がすごく、格好いい。
 歌の時はとてつもなく職人。
 
 演技がほわっとした感じ、
 自由に動くと面白いなとか自分で思うと、突っ走って自滅する(笑)
 その方向が全然悪い気持ちにならない。

第2位 松たか子さん
(2002年・日生劇場/帝国劇場「モーツァルト!」、2004年・帝国劇場「ミス・サイゴン」)
 舞台の後も仲良くさせていただいている。
 (由美子さんの)両親が大ファンで、娘を差しおいて松さんのために弁当を作ってきたりした(笑)

 女優さんとしても素晴らしい方ですが、
 清潔感あふれる方。人柄としても嫌みのない方。

 「由美子さん、本当に申し訳ないんですけど、
 先にお嫁に行かせていただきます」

 と電話をしたのは、やっぱり松たか子さんだったそうです(笑)

 ちなみに由美子さんの答えは「いってらっしゃい」だったそうで。
 こっちもやっぱり。

第1位 樹木希林さん
(1992年・松竹系映画「時の輝き」)
 芸能人になって初めてサインをもらった方。
 その時に添え書きしてもらった「一本道は一人で寂しい」という言葉がとても印象に残っている。
 「役者は所詮一人で、孤独と戦うのが役者だよ」と言われて感動して、それ以来大好きな方。

 役者をやってみて感じたのは、確かに一人の仕事という面もある。けれど、同じ作品に向かってみんなで作り上げていくのが「一緒の夢をみんなで追い求める」ことは温かい作業だと思う。
 その作品でお客様に感動を与えられて、お客様からの感動の気持ちを役者として受けられるのは、とても素敵な仕事だなと思う、と。

・・・・

由美子さんが舞台に思い入れがあるのは前からずっと聞いていた話ではあるのですが、最近よく口に出される「他の役者、スタッフとの共同作業」という言葉はとても素敵な言葉だなぁと思います。

由美子さんの舞台を見ていて何が安心できるかというと、彼女の舞台役者としてのコアを信頼しているから。

それというのは、

「共演者を蔑ろにして自分『だけ』目立つことは絶対にしない。
作品の役どころをはみだして、役と作品を壊すことは絶対にない」

ということ。

常に相手の役者と作品の全体像を意識して演技をしているからこそ、彼女の役に入り込むことで物語が深く理解できるように思えます。

それでいて「お客様」という言い方をされることは、少し前まではなかったように思います。
役者としての彼女は好きだけれども、お客としては置いて行かれていることを、感じないわけではなかったのですが(ほとんどカーテンコールのみの印象の問題ですが)、この辺はスタッフ兼任で舞台を作った、劇団HOBO結成の体験談が反映しているように思えます。

稽古が好きで、作品を作り上げることが大好きで、でも昔は「カーテンコールで拍手をもらうのは役者としてはおまけのようなもの」とまで称していた彼女(実は同じようなことは松たか子さんも言っていました)。
そんな割り切りを覚悟していたようなところはあったのですが、でも、改めて彼女から「お客様との感動のキャッチボール」が舞台の醍醐味、という趣の発言がされるのはとても嬉しいです。

○質問もろもろ
Q.アイドルとして人気が出た時は正直戸惑いがあった
A.YES。
  役者として活動していきたかったので、「かつぎられあげちゃった」(原語のまま)ので本人も家族も戸惑っていた。
  歌が売れた頃、団地に住んでいて、それでも大丈夫だと思ったぐらいのほほん家族だったけど、正月に親衛隊の皆さんが来て年始の挨拶をされた時には、さすがにオートロック(のマンションに)越そうと思った。

Q.アイドル時代からの仲良しがいる
A.YES。
  堀越時代からの友人が多い。

  舞台に進むのは大変じゃなかったですか?の問いに対して-
  舞台に活動をシフトしたのは全然違和感はなく、むしろ自分がやりたいことだったので全く問題なかった。
  むしろコンサートとかは抵抗あって。2時間30分を自分1人で持たせなきゃいけなくて。何か面白いこと言わなきゃと思ってしゃべってたので、プレッシャーでした(苦笑)。
  
  歌は覚えてましたか?の問いに対して-
  シングルとかなら覚えてましたけど、アルバム曲とかはレコーディング以来歌ってないとかざらだったんで、1週間ぐらいの練習じゃ30曲とかまず覚えられないですね。

  歌詞と違う詞で歌うことはしょっちゅう(笑)

  ファンの方は覚えておられるので、「『また』ちょっと違うこと言ってましたね」とか、しょっちゅう言われましたね(苦笑)

・・・
ミュージックステーションで「友達でいいから」を字幕と違う歌詞で歌いながら顔色一つ変えなかった武勇伝の持ち主ですからねぇ(笑)。

そういや「ごきげんよう」(3月10日放送分)で「歌詞が飛んだことがなかったのに、その時だけスコーンと歌詞が抜けて、『ららら・・・』でごまかしたことがある」(笑)と言っていました。
たしか、2004年の「ミス・サイゴン」(エレン役)の「キムとエレン」だった気がする。

Q.バラエティ番組で泣きそうになったことがある
A.YES。
  というか今でも。
  台本に添ってコメントするとかは大丈夫ですけど。
  他の人が話してるのに相づち打ったりしてるしかできなくて、「何か言ってくれ」って言われるんですけど、面白いことが思いつかない(苦笑)。

Q.「南くんの恋人」には忘れられない思い出がある。
A.YES。
  CG使ったはめこみ撮影だったので、ほとんど共演者と一緒に仕事できなくて。カメラマンとメイクさんとただひたすらに撮影を深夜まで。ほとんど一人芝居。
  楽しかったとかいうより「過酷」でした。

  ロケ行くと子供たちが集まってきてくれて。
  「いつ小さくなるの」って聞かれて、「今日は小さくならない日なんだよ」って答えてた(笑)。

Q.アイドル時代、事務所の目を盗んでこそっとデートしていた。
A.YES。
  こっそりどころか普通にデートしてた。
  相手が派手な人ではなかった(スタッフさんとはいえ一般人だった)のでなおさらかも。
  事務所からはNGって言われたけど、「そうですねー」って答えてそのまま無視してた。

Q.アイドル時代、共演者から言い寄られた経験がある。
A.NO。
  と思ったけど、相手に興味がなかったからそう思ってただけで、「あれって実はデートのお誘いだったりした?」みたいなものは多々思いだす(笑)。
  惜しいことしたなとも思わないけど(爆笑)。

Q.カラオケに行くと自分以外の曲で歌う曲がある
A.YES。
  松田聖子さんの「瑠璃色の地球」。
  お酒飲んで、(午前)3時ぐらいから歌いますね。(午前)5時30分の始発で帰る人を見送るまでとか。

  ・・・午前様ですねぇ。
  そういえば、G2プロデュースの特集頁で、キッチュさんがその辺をばらしてます。
  7時まで飲んでて12時には普通に稽古場にいる・・・元気だなぁ。

Q.一生独身でもいい
A.NO。
  面倒くさいのがイヤ(笑)
  これだけ一人でいるのに慣れるともういいかなとか思うけど、家族の手前、行きたいと言わないとなぁと。
  一番ネックになるのは「自分が外でお酒を飲むことに文句を言わない」

  結婚したらせめて1時30分には帰ります

  ・・・あはははは(笑)

そんなに由美子さんに思い出したテーマ曲1曲

部屋とYシャツと私@平松愛理さん

「飲み過ぎて帰っても三日酔いまでは許すけど、
四日目つぶれたとき恐れて実家に帰らないで」

そういや、由美子さんって男だったなぁ、中身(爆)。

2009/3/15追記
3/13付の新潟新報朝刊11面、由美子さんのインタビュー記事です。
いつのまにか主演になってますが・・・
「ちょい悪おやじ」とは言い得て妙です。
「YUMIKO_NIIGATA.jpg」をダウンロード

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