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2009年2月

『回転木馬』(1)

2009.2.22(Sun.) 13:00~13:50
テレビ朝日1F多目的スペース「umu」 シークレットイベント

去年12月の天王洲銀河劇場「Jewel」会場でついつい買い増ししてしまったきっかけのシークレットイベント。イープラスやホリプロオンラインチケットや笹本さんFC等、次々と抽選での枠追加があり、すっかりシークレットでも何でもなくなってしまったこのイベント(しかもここ、外はガラス張りのオープンスペース)。実際には昼夜の2回回しで、1回につき200人ぐらい。

結果論から言うと、実は抽選じゃなかったのは「Jewel」の会場購入分だけという、不思議なことになったこのイベントに行ってきました。

この作品はテレビ朝日が後援に入っているため、司会はテレビ朝日の久保田アナウンサー(TVスポットのMCもされています)。実に澱みのないしっかりとした進行です。
作品への愛情もしっかり感じられて、とても好印象です。

まずは曲を2曲披露で、

浦井さん&笹本さんのデュエット「愛したら」、そしてはいださん&坂元さんのデュエット「子供たちが眠ったら」。
どちらも公演1ヶ月前と思えない出来で、歌唱力の心配のない4人、レベルが高すぎです。

笹本さんは高音が苦手音域(もともとアルト音域)なので、かなり心配していたのですが、この日は何とかクリア。調子落とすとちょっと厳しいかも・・・

歌の後はトークコーナー、お客さんからの質問に答えるコーナーが30分強。

舞台上に据え付けられた椅子に、下手側から浦井健治さん(ビリー役)、笹本玲奈さん(ジュリー役)、はいだしょうこさん(シェリー役)、坂元健児さん(スノウ役)の4人が登壇。

椅子の高さが合わず、笹本さんの椅子をスタッフさんが直そうとしたところで、「や、いいですこれで」とばっさり悟ったように言う笹本さん、いつもの漢前(笑)

上手側では自分で椅子を調節してたサカケンさんの椅子が勢いよく落ちて、20cm近く一気に沈降(笑)
会場内が笑いに包まれ、

司会「掴みはこれでOKですね(笑)」

てな調子で、初っぱなから何か良いムードです。

それにしても、サカケンさん最強です。

おっかしいなぁ、「空中ブランコ」で見てたときはサカケンさんのこんな面白いところ見られなかったんだけどなぁ。うじうじしているような役はやっぱり駄目なんだろうなぁと思う。
やっぱり「陽」を演じさせてなんぼの役者さんだなぁということを再認識。

先週公開になったレミゼ製作発表の動画で、「新しいアンジョルラスに先輩からのお言葉を」と振られて一言、

「見て学べ。」

と言って前列の真綾エポを噴き出させ、笹本エポを手叩いて大ウケさせ、菊地コゼを笑いオチさせた実力はダテじゃないです(3人3様のオチ方が面白すぎます。こちら

「見所は」と聞かれて「スノー(坂元さん演じる役)の全てです。他の役の方のところはぼちぼち見ておいてください(会場内爆笑)」あたりが真骨頂でしょうか。

活字にしてしまうとかなりどぎついのですが、どことなく冗談半分本気半分の感じが会場内を笑いで包みます。

実際ムードメーカーは演出家氏なのだそうですが、演出家氏が好んで楽しんでいじるのがサカケンさんなのだそうです。(で、サカケンさんはそういうの大好きなのでノってしまう、と。)

極めつけがこんなやりとり。

司会「浦井さんに質問です。公演中に他の方の(技術の)これは盗んでおきたい、学んでおきたいといったところはありますか?
また他の方の、『これは暴露しておきたい』みたいなものはありますか?」

浦井さん「西島さん初めダンサーの皆さんのウォーミングアップから全て学びたい。どうやったらあんなに踊れるのか。
それと坂元さんのウォーミングアップも学びたいです。どうやったらあんな声が出て動けるのか」

司会「それについては坂元さん、どんなウォーミングアップをされるんですか」

坂元さん「何もしないですよ。天性のものなんで。しなくてもできる
身体になっちゃいましたから(会場内笑)」

笹本さん「サカケンさんとは1月の(博多座、ミス・)サイゴンで一緒だったんですけど、すごい筋トレしてたじゃないですか~!
(会場内爆笑)」

坂元さん「それは言っちゃダメだよ~(笑)」

・・・坂元さんの上を行く玲奈爆弾炸裂(笑)

司会「まさか笹本さんから暴露されるとは思いませんでしたね~」↑ごもっとも。

そして玲奈爆弾をもう一つ。

笹本さん演じるジュリーとはいださん演じるシェリーは親友の間柄で、役者さん同士でも仲が良いようで、笹本さんblog  はいださんblog 2人してとても仲良さそうなわけですが・・・・

司会「お2人は仲が良いそうですけど、お互いのことをどう思われていますか」

笹本さん「このメンバーはみんな『違う惑星から来た感じ』って最初に言ったんですけど、きっとしょうちゃん(はいださん)は一番遠い星から来たんだと思います(笑)」

はいださん「私の方が年上なんですけど、
 玲奈は年下に思えないです。
 玲奈が歌う曲の中に好きな曲(タイトルが仲々出てきませんでしたが、ジュリーソロの「考えても始まらない」という曲らしいです)があるんですけど、
 それを聞いて『玲奈って悟ってるよね』って言いました(笑)」

笹本さん「年はちょっと離れてるんですけど」

 ・・・会場内「大・爆・笑」

 ・・・笹本さん焦りまくる。

 「年はそんなに離れてないです」とはいださんの手を握って、必死で「許して~!」と言ってる(笑)玲奈嬢

 はいださんが笹本さんを落ち着かせようとしてる?
 つかもしかして、はいださん、笹本さんを責めてる?(爆)

 「ちょっと『だけ』離れてるんですけど、年上に思えないです(笑)
 台所でお玉振り回すのがすっごく可愛いんですよ~」

 ・・・玲奈ちゃん、フォローになってないぞよ

 やー笹本さんのファンは心臓がいくつあっても足りませんな(笑)
 うちのご贔屓さんの若い頃みたいだ。

そういえば、この日の質問コーナー1発目の質問。

司会「笹本さんに質問です。浦井さんは
旦那さんとしてはどうですか。
やりやすいところ、やりにくいところを教えてください」

(会場内笑い)

笹本さん「初っぱなから飛ばしてますねー
 演技への取り組み方とかが似てるのでやりやすいです」

浦井さん「同感なんですけど、普段でも笹本さんとの関係はどこかワンクッション置いてお互いを理解しているようなところがあって。ジュリーとビリーに通じるところがあって、そこは素に近くやれるのでやりやすいですね」

印象的な質問もう一つ

司会「浦井さんに質問です。ビリーのように女性に手を上げることはありますか」

浦井さん「男性女性問わず手を上げることはないです。上司とぶつかったりということはなくはないですけど、基本『他人に嫌われたくない』人なんで(笑)、遠回しに自分の意見を伝えるようなことをして、衝突はしないようにしますね」

「でも1幕の稽古をしていて、笹本さん演じるジュリーを払いのけるシーンがあったんですけど、ちょっと振り払っただけなのに笹本さんが勢いよく『バターン』って倒れ込んで、『えっ俺そんなに強い力で振り払ってないのに。大丈夫?』って焦りました」

笹本さん「や、私馴れてるんで
舞台上でそういう目にあうことがしょっちゅうなんで」

そういえば役柄的な点では、笹本さんいわく
「今までは感情的な役柄が多かったけど、ジュリーは感情を出さない女の子なので、今までとは違ったアプローチで演じることになるかと思うので、そこを見て欲しい」
と言っていたのが印象的でした。

流れている音楽も以前から話に出ていたとおり「きらきらした感じ」で、「銀河劇場が遊園地になる」という謳い文句通りの素敵な作品になりそうな感じ。
カンパニーとしてもとてもまとまりがあって、俄然見に行くのが楽しみになりました。

サカケンさんは「今は仲がいいです。
これからどうなっていくか分かりませんが(笑)」
とか言ってましたが。

公演の1ヶ月も前なのに、イベントでここまでのものを見せられる作品もそうはないかと。

気持ちとしてはちょっと無理して取ったシークレットライブ付チケットでしたが、本番がとても楽しみになるいいイベントでした。1時間に満たなかったのにもかかわらず内容が濃く、時間の過ぎるのも忘れた素敵なひとときでした。

トークショーも予定されていますが、できれば司会は久保田さんが登壇していただいて、こんなひとときが再現できれば嬉しいです。役者さんの良さを存分に活かして、作品への愛も感じられたあんな素敵な司会の方は久しぶりに見ました。

そういえば笹本さん、明日2月24日のNHK「スタジオパークからこんにちは」(13時5分~14時、公開生放送)に出演されます。NHK「みんなのうた」2月期「翼は今」の関係での初出演になります。
平日昼間、何とか都合付けようとしたのですがどうしても仕事の都合がつかずに断念。

そろそろ笹本さんがらみの抽選運も使い果たしてそうな気がする(小部屋がルドルフ、サイゴンと連続当選)ので、しばらく大人しくしてなさいってことかも。

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『苦情の手紙』

2009.2.13(Fri.) 19:00~20:15 博品館劇場

ずいぶんとご無沙汰しました。

仕事がとっても忙しくて、この日は休日出勤の振替でなんとか休みを確保。
仕事に出てたら平日の19時はたどりつけるかどうか不安だったんで・・・

今年の観劇初めは去る1月15日の新宿・シアタートップスの劇団HIGHT・LIFE公演『アケミ』(感想を書く時間がありませんでしたが、ハートウォーミングな素敵な作品でした)。この時の日替わりゲストが高橋由美子さん&山路和弘さんだったからですが、2作品めも引き続き由美子さんです。

この作品は毎日キャストが入れ替わる、PARCO劇場の『Love Letters』と同じような企画で、演出家が入った稽古が3時間1本勝負と、そんなところまでそっくり。

ちなみにこの作品の演出の中野俊成さんは、アイドル時代の高橋由美子さんと文化放送で仕事されたことがあるのだそうで、20年ぶりの再会だったそうです→こちら。演出家のお墨付きももらったこの回。

この日のキャストは、センターに石井一彰さん。上手側に紅一点の姐さん、高橋由美子さん。下手側に賑やかし役、花組芝居の植本潤さん。この中で共演経験があるのは由美子さんと植本さんだけ(『SHIROH』の寿庵役と甚兵衛役)

石井さんと由美子さんはお2方ともレミゼ・サイゴンキャストですが、時期がすれ違っているために初共演。
私自身は石井さんはフイイ、トゥイともに見てます。

この作品、そういえば去年、紅一点を木下あゆ美さんが演じたことがあり、どうしても都合がつかずに見送り、悔しかったのを思い出します。
木下さんの声も独特の色があるので、由美子さんの演じた女性(サカシタさん)と印象がかぶったかもしれないので、かえってよかったのかも。

けっこうネタバレ命風の作品なので、今後ご覧になりたい方でネタバレNGの方は回れ右でお願いします。






さて。

この作品の主軸は2つあり、センターの植本さんいわく「男1」と、その男性に苦情の手紙を出す女性との関係。
もう一つは「男1」と「男2」の数奇な関係。

今回のキャストは物語的なところは由美子さんが引っ張り、笑いどころは植本さんが引っ張り、男はその2人の間でおろおろ。

他のキャストを見てないので比較しようもないのですが、ホンもいいせいかテンポがよく、時間が早く過ぎます。人気作というのもなるほど納得。

台本がある故に緊張が見られた由美子さん(本人談)と、台本があろうがただひたすらにフリーダムな植本さんのコントラストがおもしろい。

じゃぁメインの石井さん(植本さんが「この芝居は石井君を売り出すためのものなんで」とぶっちゃけてましたが(笑))が薄いかというとそういうわけでもなく、必死に振り回される気の小さい男性役をうまく見せていました。間の取り方が上手いです。

この物語の中でタイトルでもある『苦情の手紙』は女性から男1へ大量に出されます。
「203号室の」で始まる手紙、私の部屋も203号室なので他人事と思えません(爆)

分単位までこと細かに記述される苦情の数々が、観客に思わせることとは

この女性は何というツンデレだ

であります(笑)

由美子さんは役柄的に、責められる役が多いのですが、はじけさせてナンボだと思ってるので、容赦なくマシンガンのように毒舌ぶっ放すのは見てて気持ちいいです。
あれだけの苦情を言えばイヤな女性に見えてきそうですが、どことなく「苦情を言うことでしか他人と関われない」哀しさが見えてくるようで、ちょっぴりしんみり。

”フリーダム”植本さん演じる「男2」は、「男1」が出会い系サイトに引っかかったサイト側のかもねぎつり上げ役。
実は女装の達人、植本さんの”七色の声色”であの手この手での出会い系メール再現に会場内大爆笑。さすが植本さん、胡散臭い役やらせると天下一品ですがな(褒めてます)

さすが「SHIROH」で寿庵を毎回笑いオチさせてただけのことはあります。
(植本さんと由美子さんはそれ以来の飲み友達ですが、「SHIROH」副音声いわく、「真っ黒トークなのだそうですが。)

そういえば植本さんが由美子さんについて

「もの凄い行動力の持ち主で、しばしば呆気にとられる。俺より全然男前。」

コメントしてて噴いた。

もっと噴いたのはこの記事、由美子さんの名前をリンクすると石井君のHPが開き、石井君の名前をリンクすると由美子さんのblogが開くことなんですが(笑)

由美子さんネタもう一つ

和服とクロックスってどういう光景なんだろう、見てみたい。
どこか世間一般とちょっとずれた感じの由美子さんの一面を見たようで面白い。

話を元に戻して。

実はひょんなことから「男2」から「男1」が仕事の引継ぎをした、元は同じ会社の人間だったことがわかり、”名も知らない人だから騙せた”男2はそんな稼業から足を洗うことにしたというのですが、実はそれは「男1」を騙すトリックだったという(笑)

「男2」から押し売り商法で変なものいっぱい買わされて、それをお詫びにと「女性」に持って行く「男1」が笑えます。

その時の「女性」の反応もなかなか。

羽毛布団だったのですが、

「羽毛2%、ナイロン93%、
じゃ、後の5%は何だっていうのよ!」

・・・いや突っ込み所間違ってます、姐さん(笑)

しっかし、ぼったくりモード満々ですねぇ。

夜遅くの階段の音が響くから、「22時までに帰ってこい」と厳命する女性の迫力に逆らえない男1。

しかしこの日の帰宅は23時46分(細かいよ姐さん)

なんと帰ってこない男1に業を煮やした姐さん、警察に捜索願を出してしまいました(笑)。

この日は東池袋でデート(このアパートは練馬区東大泉の設定)だったのが、実は男2の仕組んだ美人局の罠で、金目の物を全て巻き上げられて歩いて帰ってきた・・・・

警察沙汰になったことで会社もクビになり、男1の後任は男2という、何という運命の皮肉さ。

そんなこんなで男1はアパートを出て行くことになったのですが、引っ越しすることを告げられた時の女性の慌て方が、”本当の気持ち”を表現してたんだなぁとしみじみ。

誰が言ったか忘れましたが「『苦情』はコミュニケーション」なのだそうです。

人と人との関わりが薄くなる現代で「苦情を言おうとすること」、それが実は「他者と意識して関わろうとする意思表示」なのだそうです。

隣に誰が住んでいるか知らない、階下に誰が住んでいるか知らない、そしてこの「男1」と「女性」もおそらく一度も顔を合わせることなく同じアパートの住人という関係ではなくなった・・・

その後この「女性」がしたことは「苦情以外でコミュニケーションを取ろうとした」一つの形だったのかもしれません。

オープニングとエンディングの音楽以外、ほとんど全てをキャストの声だけで動かす朗読劇。
植本さんの飛び道具的声色にさんざ笑わされ、石井さんのいかにも弱腰な男の「受け」の声色と由美子さんの「強気なようで寂しがり屋な」女の「攻め」の声色が上手いこと絡み合い、実に満足のひとときでした。

またこのキャストで見てみたいなぁ。

「この3人では最後の」とか微妙に困ったことを言わないように、
石井君(笑)

「来てもらってありがとうございました」と言ってる石井君に
「お越しいただいて、でしょ?」と小声で注意してる由美子さん(笑)

終演後の挨拶、石井君のアップアップな状態(↑のような状態)に突っ込みを入れている由美子さんは、やっぱり姉御そのものだったのでした(苦笑)。

・・・かつての井上芳雄氏をフォローしていた「バタフライはフリー」をちょっと思い出したかも。
由美子さんの役回りはいきのいい若手の指導役なのかもしれません。

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