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『篤姫』(7)

2008.11.9(Sun.) 20:00~45 第45話「母からの文」

薩摩の母から送られた文、「薩摩へ帰ってほしい」によって、天璋院が身じろぎもしなかった回。

母・お幸から送られた手紙で印象的だったのは、

「この手紙を読んで心揺れるのであれば」

というくだり。

「薩摩のおなごの筋の通し方」を娘に教えてきたお幸にとって、懇願されたとはいえ手紙を書くことさえ、不本意だったかもしれない。
「どうしても帰ってきてほしい」と言うこともできたろうに、それができないのが「薩摩のおなごの筋の通し方」。

だからこそ「心揺れるのであれば」という条件を付けていて、最終判断を天璋院に委ねている。

この格好良さに痺れます。
きっと薩摩・江戸を離れていようとも、思う気持ちは伝わっていると思わせる、すてきなシーンでありました。

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大奥陣はすっかり登場人物が絞られてしまって、本寿院&歌橋さえ1カット。

本寿院は天璋院を見直したようで、「薩摩から帰ってほしいといわれたところであの者が帰るはずがあるまい」と肝が据わってる。
「嫁がだらしない」とずっと言い続けてた本寿院を覚えていると隔世の感ですが、実際頼れる者が天璋院しかいないのだからしょうがないですね。

静寛院は庭田さえ亡くなってしまい、取り巻きが不在となって事実上の隠居状態。
そして静寛院も1カット。

以前と異なり、大奥はすっかり人がいなくなり、御中臈の花園(和宮付)、常磐(篤姫付)さえ回想での登場。

天璋院と対峙するのは瀧山、重野、唐橋の3人衆だけ。

そしてなぜか、自称「大奥の和み系」(今週のTVガイド参照)の唐橋が絡むと、何だかよく分からないコントモード(笑)。
かの昔、本寿院と歌橋と幾島で、「家定様に篤姫様が気に入っていただけるには~」で同じようなテンポで笑わせていたっけ。これ、演出の趣味なのかな。

瀧山(天璋院を薩摩に返さない派)と重野(天璋院を薩摩に返す派)がまっこうからぶつかってるところに、「あの~」と間を分け入っていく唐橋。

重野がむちゃくちゃ迷惑そうです(笑)

「天璋院様が大奥におられないとなると、誰も我らについてこなくなるのではないですか」

・・・重野も、むろん瀧山もこれは肯定せざるを得ず。
「だらしないなぁ」ってところなんですが、実際に天璋院あっての御年寄の指示なのでしょう。

「静寛院様に伺ってみてはいかがでしょう」

・・・静寛院こそ京都に帰る筈の立場の人で、天璋院を薩摩へ帰す説得なんて無理。

「本寿院様に伺ってみてはいかがでしょう」

・・・本寿院は天璋院が薩摩に帰らないと信じている、こちらも無理。

結局、天璋院に薩摩に帰せる人はだれもおらず、自分たち3人が天璋院様に直談判するしかない、と。

重野が頭を下げて瀧山に頼んでいるところで、実は瀧山と唐橋は目と目で会話しているのですが、「重野がここまで頼むのなら、天璋院様に頼んでみよう。天璋院様はまず帰るとは言わないんだから」というのが見えて。

あぁいう一瞬の静止画の面白さっていいなぁ。

当初の予定なら、唐橋は幾島派のはずだったから、瀧山と唐橋が同調するなんてありえない話だったのですが、意外に演技の相性も良い感じ。

唐橋は瀧山派だから、重野(実は幾島派)とは相容れない部分もあったりするわけですが、瀧山と重野の正面衝突をうまく和らげて落としどころに持ってった、意外なやり手ぶりを見せました。

唐橋と重野はポジションがかぶるとずっと思ってきたけど、真ん中しか見えないけど攻撃力が強い重野と、周囲が見えるけど攻撃力はさほどでもなくて意表攻撃が得意な唐橋の組み合わせが、意外に両立していて。
元祖「大奥の和み系」本寿院の影が薄くなったのは、とても意外。

ただ、ことここまで来て和み系のコントが必要かというと、あまり要らないかな。

緊張感がそこだけ欠けるような感じでもあったし、何より由美子さんは泣きの演技が苦手中の苦手なんで、画面的に締まらないというのが。
予告を見てたので、あぁこれ使っちゃうのか・・・と思ってた由美子さんの泣きシーンだっただけに、あんまり使ってほしくなかったなぁ。

※ちなみにこの泣きシーン、収録に居合わせた大奥陣からスタッフに至るまで、爆笑の渦に投げ込んだそうです(笑)。

大泣きシーンで天璋院が「何だ唐橋、子供みたいに泣いて」と言ってたけど、キャラ的には唐橋は愛玩キャラになったようで、なんか原作のさと姫(飼ってた猫)みたいだ。

重野の意外な程の熱さも良かったし、ちょっとやりすぎのところがあるとはいえ唐橋のキャラもここにきてようやく立ったし(こんな最終盤に本筋を邪魔してまで入れるのは恐縮ですが)、いよいよラストスパート。

由美子さんはキャラ立てる必要があるときには容赦なくキャラ立てするなぁ。
今回はおとなしくしてないパターンとは。

今回は日本シリーズが第七戦まであって裏でぶつかり、視聴率が気になるところではありますが、あと5回、楽しみ。私的な山は唐橋が幾島に出会う47話(11月23日放送)ですな。

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