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『水平線の歩き方』

2008.6.15(Sun.) 14:00~15:00 シアターアプル センター後方
2008.6.19(Thu.) 19:00~20:00 シアターアプル 舞台上手側

ハーフタイムシアター2本立て、キャラメルボックス最後のシアターアプル公演となるこの公演。
「ハックルベリーにさよならを」との2本セット上演。

19日は通し券で両方見たのですが、「ハックルベリー~」の方は私的にぴんとこなかったので、こちらの作品に絞ります。

まずは19日ソワレ。

岡田達也さん、キャラメルボックス2000回出演おめでとうございます。

という記念公演だということなぞつゆ知らず、終演後の挨拶でそれを知りました。
記念のポストカード(裏面は真っ白。岡田さんもおっしゃってましたがそれはポストカードとは言わない(笑)、しかも定形最大(長3サイズ)ですし。
通し券の存在もあって、「ハックルベリー~」終演後も配られたこのポストカード、こういうのはうれしいですね。
予め予告されていたようで、この回の当日券は100人を超える人が並んだそうです。

物語は、天に召された母親が、なぜか家にいるところから始まります。

さてここからネタバレスタートです。いつものごとく回れ右推奨です。




小学6年生の時に母親に先立たれ、親戚に引き取られた少年は、1人でいることを選んで生きてきた。
ラグビーの選手として35歳まで活躍。日本代表に選ばれず、W杯にも行けなかったことに「一流でない」わだかまりを本人は持っているけれど、周囲に言わせれば「ラグビーをやってる人間でこの人間を知らない人はいない」と言われる成功した人生を送った男。

身体がそれほど頑丈なわけではなく、スピードを武器に長年やってきたこともあり、身体はボロボロ。
怪我が耐えないながらも何とかやってきたが、怪我が治らないまま、「もう一度ラグビーをやりたい」と出た試合で全ては運命が暗転して・・・・

自分は不幸、自分は孤独。そう言っている岡田達也さん演じる主人公は、周囲の愛情に気づけない。
むしろ気づかないようにすることで、「大切な人を失った痛み」をもう二度と失わないで済むと思っている。
大人なようで、子供な男。

母親は亡くなったまま年をとっていないので年齢が逆転しています。
岡田さつきさん演じる母親が34歳で、岡田達也さん演じる息子が35歳。

泣き言をいい、自暴自棄になる息子に母親は言います。

「何も変わってない。身体は大人になっても、中身は全然成長してない」
「身体が風邪を引いてるんじゃない。心がひいているのよ」

母親が知らない息子の23年を誇りに思い、その努力に敬意を払いながらも、母親として言うべきことはきちんと言う。そのしっかりした関係がとても素敵に見えます。

「人は一人では幸せにはなれないのよ」

深すぎる言葉だと思う。

岡田達也さんと岡田さつきさんは、キャラメルボックスでは「W岡田」という別名で呼ばれていますが、キャスト先行型の観劇にして、”共演して見に行かないことがない組み合わせ”ではこのW岡田がキャラメルボックス以外を含めてもトップかもしれません。それぐらい相性がすごくいい。

男性の俳優さんと女優さんの組み合わせで見ていて私的にしっくりくるのは、変な馴れ合いがない真剣勝負な感じ。

かといっておふざけがないわけでは全然なく、岡田さつきさんが「若い母親」である設定を生かしてポップな感じでおちゃらける感じはすごく楽しいです。

というか普段はカップル役で演じる2人が、母親と息子で普通に話が成立しているのが驚異的。

もうこれ以上の突っ込みはないよというぐらいのテンポで押してきます。
笑わせて泣かせて、1時間という時間があっという間に過ぎた感じ。

W岡田のあまりのはまり役ぶりに他キャストが霞んでしまいそうですが、それでも阿部先生役の前田綾さんはとてもいい感じ。ああいう男前さはいいなぁ。「小さい頃からませていて~」と「ハックルベリー~」を見ると思ってしまいますが、何と言うか性格というのはそうそう変わらないものなのですね。と実感。

6月29日まで公演中。

副都心線もできて行きやすくなった新宿(とはいえ副都心線新宿三丁目駅からシアターアプルは20分近くかかりますが)、来週末にゲキ×シネ「SHIROH」が始まると時間作るの難しくなりそうだから、来週前半にもう1回見ようかな。

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