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『星屑の町~新宿歌舞伎町編~』(1)

2008.2.7(Thu.) 11:00~12:45/13:15~14:40 新宿コマ劇場

下北沢発祥の「星屑の町」最新シリーズは、本多劇場から一気にキャパ2000の新宿コマ劇場へ。

ムード歌謡グループ「山田修とハローナイツ」の新ボーカルとして
高橋由美子さんが出られるということで、いそいそと新宿コマ劇場へ出かけていきます。

キャパが大きすぎるということもあり、Sは6割前後、AとBは2割前後の埋まりですから、全体で見ると4割弱の埋まりということで、お客の入りとしてはまだまだこれからといったところ。

新宿コマ劇場は、「アニーよ銃を取れ」(1997年)、「HUMANITY」(2006年)と観劇していますので、3作目ということになります。
逆に言うと今のところ、由美子さんが出演されない限り縁のない劇場だったりします。

由美子さんのアイドル時代のキャッチコピーといえばフジテレビ系「お願いダーリン!」のスタッフが命名したといわれる「20世紀最後のアイドル」ですが、誰が言ったか忘れたのですが、「昭和の香りがする女」というコピーが、妙に脳裏に焼きついて離れません。

今回、由美子さんが演じるのはムード歌謡グループの新ボーカル・赤羽ミミという役柄ですが(変な役名が付いてもはまるのは彼女の得意技。「HUMANITY」も「ミヨちゃん」だったし。)、ムード歌謡といえばまさに「昭和の香り」。今回ゲストで出演されている前川清さんにしても、いわゆる昭和の「時代」を歌謡曲で表現されてきた方。

現代劇よりもどちらかといえば時代じみた役柄を得意とする由美子さんにとって、「昭和の香り」のムード歌謡のボーカルというのは、予想以上に役にどはまりで、改めて「意外に代わりがいないポジションなのだなぁ」と思うことしきり。

ムード歌謡グループの中のおじさんの中にあって、「抜群に若いわけではないけれど、適度にちやほやされる存在感があり、かつグループ内で浮かない」というポジションは相変わらず上手い立ち位置です。

若手から中堅どころに至る舞台女優の中でも、「昭和の時代にリアリティを出せる」人は珍しくて、ポジション的に派手さはないとはいえ、意外な鉱脈なのかもしれません。(去年の秋のANB系「点と線」のチョイ役なんて、その最たるもの)

由美子さんの地を全開にするともっとおじさん陣を尻に敷きそうな感がありますが(爆)程々に抑えているところはいい感じ。

芝居的なところは後に回すとしても、新ボーカルということもあり、1幕を中心に5曲歌っていますが、いわゆる「由美子節」を全開にして歌っています。

もともと由美子さんはアイドル時代も、ミュージカルに出演するようになっても、独特の「こぶしを効かせた」歌唱が特徴的でした(語尾の伸ばす部分に特有の溜めがあるのです)。

それが実はここ1、2年は影を潜めていて、去年11・12月の帝劇、3演目だった「モーツァルト!」ナンネール役でも、前2演目よりは歌い方の癖をかなりなくした歌い方になっていました。

が、今回は歌謡曲ということもあり、リミッターを完全に外しておりまして、いかにも「アイドルらしくないパンチのある歌唱力」に魅せられていた自分にとっては、驚くほどにストライクゾーンど真ん中に直球で投げ込まれてしまいました。

改めて聞いてみて思うのですが、ムード歌謡にしろ歌謡曲って、音階がずれるとあからさまに分かりますし、何しろ2幕に大御所の前川さんの歌が控えているわけで、観客層からしても歌に対するハードルがあからさまに高いのは分かるわけです。

が、1曲目(下でネタバレします)の歌いだしを聞いた途端に、「由美子さんの得意分野」と分かって以降は、安心して由美子さんの歌声に身を委ねることができたわけで、至福の時だったりしたわけです。

で、1曲目のネタバレは、反転なのでOKな方だけどうぞ。

1曲目は、倖田來未さんが歌われていた「LOVE&HONEY」(映画版「キューティーハニー」主題歌)をカバーしてるのですが。

つか由美子さん、あのエロカワ衣装を何の苦もなしに着こなしてるスタイルってどういうこと?(笑)

公演時間よりアフターが長い(日本テレビ「ラジかるっ」ゲスト時コメントより)のに、あのスタイルを維持できるってどういうこと?(笑)

胸を強調して網タイツって、真面目に目のやり場に困るのですが(そりゃ見ますけど(爆))。

アイドル時代から、身長は低いながらスタイルがいいのは知るひとぞ知る話でしたが、一昨年の「GOLF THE MUSICAL」(DVDは出ないんだろうなぁ)のタンクトップ姿を上回るものが、浮かないのは凄いです。
(当時、倖田來未さんが歌われてた時よりも、1回りも年齢上って・・・)


さて、それでは舞台の全体的な印象へと転換しますが、今回の舞台は1幕と2幕前半がお芝居で、2幕後半は左とん平さんと前川清さんの歌謡ショーということで、下北沢から新宿コマに来れたのも、前川さんの集客力なしではありえなかったことなのでしょうが、芝居としては、正直中途半端な印象は否めないです。

それについてパンフレットでラサール石井さんが「喜劇役者は劇場に入るとその劇場の芝居をなさる」、左とん平さんが「ハローナイツは本多とか小さいところでやってきたからコマの広さを早く把握しないと」とおっしゃっていますが、まさにそれ。

前川さんは新宿コマは庭のようなものでしょうし、とん平さんは喜劇役者さんですから大丈夫ですし、由美子さんにしても3作目ですし大劇場の芝居の仕方は慣れていますから、見る方からしてみれば安心なのですが、ハローナイツの皆さんはやっぱりコマの大きさをまだ掴まえていない印象があります。

過去を振り返ると、「SHIROH」(2004年・帝国劇場、2005年・梅田芸術劇場)で新感線組の皆様方が戸惑っていたのと、全く同じ印象を受けました。

劇場の大きさに振り回されている感じが、どこまで公演中に代わってくるか、それが、芝居としての満足度を押し上げられるかのキーポイントと言えそうです。

後半の前川清さんの「長崎は今日も雨だった」と「東京砂漠」は聞けて嬉しかったです。
あえてこういった曲を聞きにいくことはないだけに、歌にかけては完全無欠に近いこの舞台、芝居の空気との落差は、ちょっと大きいのかなと思わざるを得ませんでした。

あ、そういえば何気に前川さんと由美子さんの何ともいえないロマンスシーンはなんだかほのぼの。
どんな相手役とも絶対にほんわかな空気になる特技は前川さんお相手でも健在。

・・・けっこうな回数チケット取ってたりするんですけど、1幕だけで抜ける誘惑にどれだけ勝てるかなぁ。(2幕で初めて由美子さんが歌われる曲は1曲しかありません)
新宿コマ、再入場できないしなぁ。

今月は日生にも後ろ髪ひかれるし、忙しくなるのかな、2月。

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