« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »

2007年5月

『めぞん一刻』(2)

2007.5.12(土) 21:00~23:06 テレビ朝日系

高橋由美子さんのファンをやっていてHPとかブログを検索していると、高橋留美子さんと混同されてることがよくあります。

今までこの2人の接点は由美子さんが出演した舞台「花の紅天狗」(2003年)(→作品リンク)のイラストを留美子さんが書いている、以外は全くなくて、単純に文意で人が完全に特定できたんですが。

今回は高橋留美子さんの作品に高橋由美子さんが出るという、名字だけで話が進行すると訳わからなくなる現象が(苦笑)。

全体的な印象としては、テンポは良くないものの、まぁ何とかドラマとして形はなってて、とりあえずはちょっと安心。

メイン役としては管理人・音無響子(伊東美咲さん)、浪人・五代裕作(中林大樹さん)2人のラブコメに、一刻館住人の3人、スケスケ姐さん・六本木朱美(高橋由美子さん)、世話焼きトラブルメーカー・一ノ瀬さん(岸本加代子さん)、謎の男・四谷さん(岸部一徳さん。キャストクレジットまで「四谷さん」だったのに爆笑)という組み立てなのですが。

まぁ何というか、響子・五代の2人だけのシーンとそれ以外のシーンの落差たるや想像以上・・・
テンポが全体的に緩いんですが、緩い上にこの2人はお世辞にも演技してるわけじゃないんで。新人の中林君がまだまだなのは分かるんですよ初めてだから。

でもメインの響子役の伊東さんがねぇ。雰囲気はいいんで、これで演技ができたら日本一の女優を狙えるんじゃないかとは思うんですけど(以下自粛)。

漫画原作が何しろ2500万部という普通じゃありえない部数を出してるわけで、原作派の方の思い入れが深いのは分かるんですね。実際にいい作品だし(ちょっと間延びはしてるかもしれないけど)。でも、単独で響子さんとして見ても、ただそこにいただけ、って印象で存在価値は低かったかな。
記号的に「そこにいる女性」として存在させていたという点では、スタッフが伊東さんの力量をよく分かって使った感じです。

四谷さんは原作まんまって感じで絶賛されるのも分かる気がします。

岸本さんが演じた一ノ瀬さんは原作と違って太ってないので一部に抵抗感がかなりあるようですが、原作の見た目そのままよりも、「おせっかい」という一点に絞って岸本さんに賭けた結果、岸本さんの演技力で全てをカバーしたように思えます。さすがとしか言えないですね。

由美子さんが演じた朱美さん。放送日が近くなるにつれて、今まで演じた100近い役の中で、これほどの叩かれ方をしたのを見たことがなかったわけです(2002年に東宝ミュージカルに初登場する「MOZART!」の登場前ぐらいしか記憶にない)。

テレビ的には今でも清純キャラなんだなぁというのも改めて痛感したのですが(南くんの恋人が人格Aで、ショムニが人格Bとでも言うのだろうか・・・笑)、色々な意味でよくこの仕事受けたなぁと改めて感慨にふけってみたり。

今回のドラマは脚本が岡田惠和さんということで、「南くんの恋人」当時の脚本家さんということで、ご指名があったのだとは思いますが、さすがに役に対する恥じらいを全く見せずに演じ切るあたりは、まさに女優魂といった感じで感服する以外にありません。
この役、ある意味色んなリスクがあると思います。

彼女自身、舞台では『レ・ミゼラブル』(2003年)、『真昼のビッチ』(2004年)で娼婦役、『ミス・サイゴン』(2004年)でネグリジェ姿(トリプルキャストの中でなぜか彼女だけ露出が多いのではという声が一部にあった(笑))『バタフライはフリー』(2002年)で下着姿、テレビでは『ラビリンス』で元水商売の看護婦を演じていますが、基本線は清純系。

地で酒豪とはいえ、イメージとここまで違う役をやることに躊躇いを見せないところに勇者っぷりを感じざるを得ないというか。

※しかも今回は、DVDになるおまけ付き(8月24日発売)

彼女がいわゆる清純系以外の役をやったものは、実は一度も映像化されていないので、そこに何がしかのボーダーラインを引いてるのかと思ったら(映像化されない前提で下着とかネグリジェOKと思ってた自分がいたんで)、由美子さんは芸歴19年ずっと見つづけても、今でも予想の斜め上(いい意味で)を行ってくれるのは嬉しい限り。いい意味でチャレンジャーなのは飽きないでいい。

そういえば気になったのが、番宣も含めて出てた、由美子さん演じる朱美さんのお腹。
これ撮ったのは去年12月。

で、去年10月から11月末まで、「GOLF THE MUSICAL」で東京から始まって全国を周って新潟までの公演。いくらお酒をずっと飲んでいるとはいえ(笑)、タンクトップ姿で踊ってたシーンがあって、「お腹が出てる」と思ったことは一度もなかった(初日も最終日も見たけどスタイル的には全くといって良いほど変わってなかった)し、もともと太りにくいって言ってたから、どうにもあれが素とは思いにくくて。

お腹を見せる役に、お腹を出しておくほどプロ根性のない人じゃないし、仮にそうだったとしても女優としてのイメージにこだわるならあのシーンにOK出すはずないし、どう見てもあれは役作りなんじゃ。

個人的には去年同じテレ朝でやった「愛と死を見つめて」(村中智美役)のくわえタバコの方が100倍ショックだったけどな・・・・(朱美さんはくわえタバコが原作ではおなじみですが、今回は回避したとしか思えないですね。やっぱりタバコってイメージ良くないんだよ・・・)

そういえば突っ込み属性の朱美さんのコメントで今回一番面白かったのは、五代君が酔って響子さんに「好きじゃぁ」という場面。

「酒の力借りないと何にもできないタイプだなありゃ」

・・・・朱美さんって酒飲む前から毒舌だったことを思い出した。

伊東さん演じる響子さんとの背の違いは合格発表の時顕著に(20cm差)。
響子さんに「受かってると良いね」と言ってるときの朱美さんの表情、すっごく良かった。

五代が落ちてたら、田舎に連れて帰るというゆかりばあちゃん。

朱美「あら。」
(不安そうな表情の響子を、「やれやれ、世話が焼ける」と思いながら、上目遣いで見上げる朱美)
朱美「受かってると、いいね。」
(響子は無言でうなづく)

ここでの由美子さんの言い方と表情が絶妙で最高。
朱美さんの、言いたい放題なようで実は温かみのある女性というとこを巧みにすくいあげてる。

茶化すでもなく、心配してる響子さんに響子さん自身の気持ちを気づかせるようなあの優しい表情、何というかホームドラマ向きな女優さんなんだよなやっぱり。

お酒って意味では由美子さんに朱美さんって適任だと思うけど、
10年前なら響子さんにも合っていた気がするし(つかほぼ無理なく今でも何とかなる)、
10年後なら響子さんのお母上のイメージ。
響子さんの尻を叩きまくるイメージがあるんですけどね。

何にせよ、岸部さん、岸本さん、由美子さんが何とか支えたから持ちこたえたような印象。
原作の役とのアンマッチを多少犠牲にしてでも、ストーリー進行役に3人実力者を持ってきた甲斐だけはあったというもので、由美子さんもある意味「後に残る汚れ役」がやれて、やった甲斐があるんじゃないとは思う。
もともと「意外な役をやる」のが好きだし、「脇の似合う役者」という20年来の目標にようやく到達できたような気がします。主役をきっちり支えきって岸部さん、岸本さんと並び立ってる堂々っぷりは感概深いものがあります。

終わり方も沢村一樹氏(三鷹さん。やっぱり歯がキラリは健在だった(笑))と、榮倉奈々嬢(こずえちゃん。眼鏡掛けてる印象ないんだが)が1カットずつしか出てこないことから考えると、続編作る気満々のようですね。某所に八神いぶきちゃんに黒川智花嬢の名前が希望で上がってたけど、何となく推す人の気持ちが分かる気が。(原作的には好きじゃないうざキャラだけど。)

・紅白のギャランドゥ@西城秀樹に笑ってしまった。

・「パチンコ大学」(@誰でも入学できる大学。舞台になった東久留米には今でもあるらしい)に「爆笑」

・五代が12浪する妄想シーンで響子さんのエプロンがいつも「PIYO PIYO」ではなく「KOKE KOKKO」になってた芸の細かさに感服。
(そーか、ヒヨコは成長するとニワトリになるなぁ。(笑))

・「トンズラ」と響子さんが言った時の三人三様の反応に笑い。

土曜ワイド劇場の枠でしたが、普段の内容とあまりに落差がありすぎて・・・いつもの視聴者はついてこられたのだろうか(苦笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »