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2006年8月

『雨と夢のあとに』舞台版(2)

 ここのところ、当ブログ検索キーワードトップを独走している「雨と夢のあとに」。
東京公演は8月20日をもって終了、主演の福田麻由子嬢の夏休みも、もとい公演もあと10日間。

 公演は結局4回観劇。

 自分にとっては観劇の楽となった8月19日ソワレ。
 ソワレを見たのはこの日が唯一。
 舞台版雨夢名物、21時ちょうどのタイムリミット(※1)を意識したスリルを存分に楽しんだり、つか席の空きが多いとさんざ言われていた割に、この日は階段まで当日券のお客さんでいっぱいなのに驚いたり。

(※1)福田麻由子嬢は小学生のため、舞台上で演じられるのは法律上21時まで(義務教育中という制限なので、中学3年までは同様の制限)。この制限、実は去年の4月に延長されたばかり。以前は20時までだったので、同じく子役が最後まで出る東宝『ミス・サイゴン』は17時開演、20時終演でした。

 ネタバレありますので、大阪公演観劇予定の方は回れ右推奨ですっ!!!(←キャラメル風)


 ドラマ版に引き続き舞台版4回見て、4回目ではっと気づいたこと。

 雨の気持ちは、いつ母親(マリア/月江)から離れたのだろうというところ。
 実はここ、ドラマはこれを感じるには長すぎて、というか申し訳ないのですがドラマ版は杏子さんの演技の薄さがどうにも受け付けなくて、舞台版の岡田さつきさんと福田嬢の動きをみてようやくはっきり見えたのですが。

 マリアは雨に対して、家に連れ込んで、説得するわけですが、父親・朝陽の帰ってきた時の様子を思い出すように言います。「ソファーで眠ってしまっていて」という雨の答えに、マリアは言います。畳み掛けるように「朝陽が帰ってきたのは、雨が見た『夢』だったんじゃないの」と。

 この言葉を聞くまで、雨は迷っています。朝陽がマリアに会ってくれなかった、もちろんそれは幽霊である以上仕方がないとはいえ雨にはわからない。あの精神的に強い雨が、マリアの強攻策にふらふらと、翻弄されているわけです。
 父が自分に隠していた秘密、それは自分のためだと頭で納得できてはいても、それでも心の中のもやもやは晴れることはないわけで。

 が、この言葉を聞いた途端、雨はその迷いを振り切るかのようにマリアの元を離れ、とある人の後押しもあって朝陽と再び会う時間を持つに至ります。

 「父と過ごした10日間、それは夢なんかじゃない。現実なんです。」と。

 朝陽と再び会う最後の時間。観覧車の中での「知ってたよ、私。」という雨の返事。

 感覚の鋭い雨が朝陽との違和感に気づかないわけはなく、誰にも言わずに、雨は自分の中で結論を出していたように思われるのです。
 父親はもういない、でも目の前にいる人は、自分を守るために存在してくれる。それはまぎれもなく、雨にとっては『父』なのだと。

 父親が身を挺して自分を守ってくれた、それを夢だと語られたことで、マリアと『心の奥深くで結ばれる』ことはない。『心が通じ合っている』のは父だけ、それを決心したように思われたのです。

 少し前に書いた「(1)」では、そこまで舞台から読み取れなかった。マリアの存在だけが、ただ説得力があるかのように聞こえてきたんですね。今回何が違ったかというと、やっぱり雨役の福田麻由子嬢の演技が、変わってるように思われたのです。
 何というか、テレビサイズの演技から舞台サイズの演技を試した結果の産物というか、雨の感情の表現、それも舞台上での表現を、どうやったら伝わるのかを、肌で感じて形作った結果のように思われて、流石と思わずにはいられませんでした。

 あと暁子役の岡内美喜子さん。前回の「(1)」では「あまり・・・」という表現をしてしまったのですが、ぐんぐん良くなってました。テレビ版で演じた木村多江さんが観劇されたときに、多江さんと並んだ写真をキャラメルブログで拝見したのですが、絶句するぐらい空気が似てました。

 同じ日に観劇したテレビ版雨ちゃんの黒川智花さんと舞台版雨ちゃんの福田麻由子ちゃんは同じ役を演じた人なのかが信じられないぐらい違うのに。

 つか、『てるてるあした』(テレビ朝日系、2006年春クール作品)で福田麻由子ちゃんが幽霊役で黒川智花さんをいじめまくってたのがインパクト強すぎて、ツーショット写真との余りの違いに絶句してしまったですよ。

 ちなみにお2人、笑ったときの魅力もちょっと違うんですよね。黒川さんははにかんだぐらいが一番良くて、麻由子ちゃんは満面の笑顔が似合う(あまりないけど)。

 そういえば舞台そのものの話ではないのですが、ひとつ感動したことが。

 8月6日のマチネを観劇していたときのこと。
 この日は当月前半の多忙の中、体調が最悪の状態で、それにもまして前方席でスピーカーの直撃を受ける箇所ということで、気持ちが悪くなり、一時退席したのです(この時ばかりは通路側で救われました)。
 お手洗いに行かせていただき、落ち着いたところで出てくると、キャラメルボックスのスタッフの方がお手洗いの前で待っていてくださるではありませんか。
 体調を心配していただき、出口に近い席(座っていた位置からは後方ですが、かなり見やすい席でした。おそらく調整席なのだとは思いますが。)を新たに手配していただきました。
 余談を言いますと、この時のチケットはキャラメルサポータークラブ版の、岡田達也さん&福田麻由子ちゃん版のチケットという、たいそうありがたいものだったのですが(笑)。

 弱ったときの親切は何者にもかえがたい感動とはよく言ったもので、そんなことを自然にできてしまうキャラメルボックスの存在って凄い、と感動してしまったのでした。

 自分は作品を選んで見てしまう軽いキャラメルファンですが、そういう空気を一度肌で感じてしまうと、やっぱりいいなぁと思えてしまうのです。

 別に普段他人に優しくされていないからとは思いたくないけれど(爆)。

 この作品『雨と夢のあとに』はドラマ版はドラマ版で、舞台版は舞台版で、それぞれ気持ちよく見れたことは何より幸いでした。春の『ミス・ダンディライオン』とともに、DVD化を早々にお待ちしております。

 会場で買った『広くて素敵な宇宙じゃないか』DVDも、副音声がないのがぜんぜん物足りなくないぐらい、本編の濃度が濃くて、さすがはmyキャラメルNo.1作品。
 
 しばらくキャラメルとはご無沙汰しますが、引き続き頑張ってほしい劇団です。

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『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(2)

2006.7.23(Sun.) 17:00~20:05 泉見&大塚
2006.7.30(Sun.) 17:00~20:05 泉見&大塚
2006.8.5(Sat.) 17:00~18:15 浦井&剣持
2006.8.12(Sat.) 17:00~20:05 泉見&大塚

前回に文章アップしてから実に4回。この公演は結局7回も観劇、2ヶ月公演とはいえ、ミーマイをも上回ってしまいました。
8月12日が個人的な楽。

ただし、全部B席。1階席は一度も縁がありませんでした。

自分自身、帝劇の観劇し始めは『MOZART!』初演(2002年12月)ですが、それ以降の帝劇観劇作品でB席だけでしか見ていないのは、『イーストウィックの魔女たち』(2003年12月)だけ・・・そういやこれも山田和也さんだなぁ演出・・・・

曲も決して嫌いじゃない、むしろベタなのに好き。
エンディングに至っては「ヤヌスの鏡」だか「スクールウォーズ」だか妙に大映ドラマのテーマソングを感じてしまう、ワタシの感覚は多分変(笑)。

ライブ盤CDが出ることも決定して、8/12から予約開始、いそいそと予約してきました(4600円/帝劇で予約すると送料無料。10月下旬~11月上旬発売予定)。
この日ソワレの幕間の時点で予約番号が400近く行っているということは、マチネ+ソワレで10人に1人が予約してるわけ・・・・売れてるねぇ。

個人的には1幕はたまきサラで、2幕はちひろサラで聞きたかったんだけどなー
(CDは実際には逆です。ただ、ボーナストラックでそのサラも入りますが多分時間は短い・・・・)

でもノレない、入り込めない、なんでかこの感覚が凄く分かりにくいものがあります。
最後の10分の盛り上がりは確かに心躍るところはあるのですが、そこに至るまで焦らされまくる割に伏線がないのが個人的には性に合わないのかな、とかは思ったり。

あと、大きな要因は

にんにく食べてないので夏バテした(笑)

ことかなと。(ちなみに実際の理由は、単純に仕事が忙しくて体調崩しました)

8月5日ソワレに至っては余りの体調の悪さに、観劇生活2度目の観劇権途中放棄(1幕終了でそのまま退席、過去サイゴンで別所&知念コンビの時に一度やったきり)。よって3行目だけ時間が短く書いてあります。

8月12日ソワレもほとんど状態変わらず、幕間のクコール劇場を見逃す始末。

この日のクコール劇場、『MOZART!』のナンネールバージョン。
「終わりのない音楽」に「僕こそ音楽」が1小節だけ(これはヴォルフガングだけど)。
何でかといえば1階客席センターに高橋由美子さん。お隣に上川隆也さん
(舞台上は『SHIROH』組の泉見アルフ&大塚サラ)

2階席の最後列で見てて、お2人が来ていたのも実際には終わってから聞いて知ったし、クコール劇場そのものは退席していて見られなかったし。

ちひろ嬢がカーテンコールで客席に投げキスしてたんで、あー誰か知り合いがいるんだろーなーとか思ってたんですが、まさか自分のご贔屓さんとは(泣)。
そういう理由(ご贔屓さん見たかった)で「1F取っとけばよかった」とか思う自分は『V』の観客としては邪道なのは自覚してます(爆)。
まぁ初めてご贔屓さんと同じ回を見たということで無理やり納得させておきます。

でも

「見たかったなぁー」(Copywrite byアブロンシウス教授)

クコール劇場出張所@東宝公式ブログで見られるのに期待!
(8月1日のファンテーヌ編は秀逸。8月4日の客席降り編にも爆笑しました)

2006/8/19追記---------------------------------
クコール劇場出張所に動画アップ。

8月12日ソワレ 高橋由美子さんフューチャー版「終わりのない音楽@モーツァルト!」
⇒リンク切れとなりました(2006/9/30限り)

8月14日ソワレ 松たか子さんフューチャー版「見果てぬ夢@ラマンチャの男」
⇒リンク切れとなりました(2006/9/30限り)

2つともクコール劇場&即席インタビュー付き
このお2人の反応はキャラかぶりなくて面白いです。
由美子さんは相変わらず自虐モードで笑いを取ってるし
松さんはパンフと一緒に映ってるのがなんでかキュート
お2人とも観劇を満喫してる風で何より
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なにはともあれ芝居の話
好きなところを羅列

感嘆編
・1幕サラのダンス@加賀谷香嬢
・1幕クロロック伯爵の28秒ロングトーン@山口祐一郎氏
・2幕舞踏会でサラを先導するジェントルマン・ヘルベルト@吉野圭吾氏

驚愕編
・2幕サラの牙つきの表情atヤンキー風@大塚ちひろ嬢

不憫編
・2幕サラの風呂覗きで冷たくあしらわれるアルフ@泉見洋平氏(ちひろ嬢限定)

苦笑編
・2幕マグダの棺桶内での妙なゴーゴーダンス@宮本裕子嬢

爆笑編
・1幕クコールのクロロック伯爵頭突きでのけぞる伯爵@駒田一さん&山口祐一郎氏

2人のサラはなんだか、

たまきサラ 高嶺の花
ちひろサラ 魔性の女

に思えた。

たまきサラは綺麗すぎて、アルフが惚れるとどうも↑のように思えてしまう。
ちひろサラは田舎のかわいい娘という感じに上手く合ってるんだけど、なにせお城に行く直前のアルフをあしらうあたりからずっと、計算高さ全開で。ただこの役にはそれが妙にマッチしてて。演技面でも思い切りがいいので、正直見直したかも。
歌も、最初聞いたときはかなり雑に聞こえたけど、回数重ねるたびに工夫が見えて良かった。
たまきサラは「考えすぎちゃう」ところがこの役だとマイナス方向に働いた気がする。

自分的にこの作品に今一ノレなかったのは、つくづく自分ってば「苦悩する登場人物」が好きなんだなーってところ。
一番苦悩してるのが伯爵ですから何せ(笑)
「伯爵にも感情があったんですね」とアルフ殿は語っておりますが、アルフの感情って「サラ好き好き」以外に思い当たらない(笑)
アブロンシウス教授にいたっては感情は学問には不要(むしろ邪魔)と思ってる節も感じるし。
苦悩というわけではないけど、人物造形で印象的だったのが阿知波さん演じるレベッカだったというのも、その辺の好みが入っているのかも。

あとは根本的にストーリーが深読みに適さないコメディだからというのもあるとは思います。

まぁご贔屓さんがいない作品をリピートするのは程々にしたほうがよいのかも、とか思いながら、なぜか週1で11月のMAを押さえた自分がいる・・・・懲りないなぁ・・・

何はともあれ観劇にはお金より体力、ということを実感した今年の夏でした。

ちなみに、8月中の観劇は今週末の『雨と夢のあとに』あと1回、9月は『タナボタ』だけ、10月は『GOLF』週1、11月は『MA』週1の予定でございます。

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